レバナスは「おすすめ」なのか-レバナスを「おすすめしない」のはこんな人

レバナスがおすすめされる理由

楽天レバナスも、大和アセットレバナスも、ノーロード、かつ、信託財産留保額なしだから、おすすめ

ナスダック100指数に対して2倍レバレッジをかけた運用を行い、かつ、日本在住の投資家が特定口座を利用して取得できる投資信託としては、目下、

  • 大和アセットマネジメントが運用する、「iFreeレバレッジ NASDAQ100」(以下、本文中においては、「大和レバナス」)、ないしは、
  • 楽天投信投資顧問が運用する、「楽天レバレッジNASDAQ-100」(以下、本文中においては、「楽天レバナス」)が主な候補となりますが、

いずれの投資信託も、楽天証券やSBI証券、フィデリティ証券等と言ったネット系の証券会社を利用すれば、買付手数料無料(ノーロード)にて買い付けることが可能です(ただし、そもそも取り扱いが無い場合は別段)。

また、ファンドの解約時に差し引かれることとなる「信託財産留保額」についても、「大和レバナス」「楽天レバナス」ともに設定なし(=信託財産留保額がゼロ円)ですので、一般のインデックス連動型の投資信託(レバレッジをかけずに運用されるタイプ)と比較し、この点では、特段の不利益はありません。

レバナスなら、「ナスダック100指数」というインデックスへの投資により、個別銘柄選びの手間暇・リスクから解放されるからおすすめ

大和レバナスに投資するにせよ、楽天レバナスを買い付けるにせよ、その根本的な投資スタイルは、(レバレッジ、という特質を除けば)一般のインデックス投資と変わりません。
投資信託(ファンド)の買い付けを通じ、追随対象とされているインデックス指数と連動(ただし、レバナスの場合は、2倍の値動きを実現することを目指す)する投資成果の獲得を目指す、という考え方が基本となりますので、投資家においては、個別の株式銘柄へと投資する場合と異なり、自分自身で(株式の)銘柄選びを行う必要がありません。

各企業の決算書を読み込んだり、ファンダメンタルズの分析を行う必要が無い、という点は、投資に纏わる手間暇を削減したい、と考えている投資家にとっては、魅力的に映ります。

多数銘柄への分散投資による非システマティック・リスクの排除

「アップル」や「テスラ」、「アルファベット」など、ナスダック100指数に含まれている個別企業の株式を取得する場合、当然のことながら、個別の企業銘柄ごとの値上がり・値下がりのリスク(値上がりの場合は、アップサイド・リスク。値下がりの場合は、ダウンサイド・リスク)を負うこととなります。

反面、投資信託を通じ、「ナスダック100指数に組み入れられている銘柄の全て(ないしは、大半)」に対して投資する場合、各銘柄の組み入れ比率は、時価総額加重で平均化されるため、1銘柄の極端な値上がり・値下がりがポートフォリオにもたらす影響は、(単一銘柄への集中投資と比較すれば)限定的とものとなります。

「米国の巨大IT企業群に対して投資したいが、1社、2社、と決め打ちで投資する勇気はない」
「アメリカのIT企業銘柄は有望だ、と聞いたが、どの銘柄を投資対象とすべきか、検討に時間を割く余裕がない」
という人にとっては、ナスダック100指数に連動するインデックス・ファンドへの投資は魅力的な選択肢となります。

「自分でナスダック100指数銘柄すべてに投資」は、莫大なコストがかかる

投資家が、仮に、自分で、ナスダック100指数の100銘柄すべてに投資する場合、仮に1株ずつの買い付けであったとしても、莫大な投資費用が必要となります。

※そもそも、個別の株式投資の場合、金額指定の買い付けはできず、あくまでも株数単位での買い付け(ETFの場合も同様)が前提となりますので、数百円程度からの少額投資は原則として出来ません。

この点、ナスダック100指数に連動した投資信託の投資口を買い付けるだけであれば、

  • 口数ベースでの注文だけでなく、
  • 「金額指定」での買い付けが可能ですので、

まとまった投資資金が無くとも、実質的に、ナスダック100指数の組み入れ対象銘柄すべてに対して、くまなく分散投資を行うことが出来ます。

そもそも、ナスダック100指数の組み入れ銘柄が優秀だからおすすめ

ナスダック100指数の組み入れ銘柄は定期的に入れ替えられますが、2021年12月末時点では、下記のような企業が並んでいます。

  • Apple Inc
  • Microsoft Corporation
  • Alphabet Inc. Class A
  • Alphabet Inc. Class C
  • Amazon.com, Inc
  • Tesla, Inc
  • Meta Platforms, Inc
  • NVIDIA Corporation
  • Adobe Inc
  • Cisco Systems, Inc
  • Netflix, Inc
  • Costco Wholesale Corporation
  • PepsiCo, Inc
  • Comcast Corporation Class A
  • PayPal Holdings, Inc
  • Intel Corporation
  • QUALCOMM Incorporated
  • Starbucks Corporation
  • Moderna, Inc
  • Airbnb, Inc. Class A
  • Booking Holdings Inc.
  • Marvell Technology, Inc.
  • Zoom Video Communications, Inc. Class A
  • Baidu, Inc.
  • eBay Inc

上記は一部ですが、iPhone、iPadの開発・販売等で有名なアップル社や、WindowsOSの販売・展開等で知られるマイクロソフト、電気自動車の開発などを手掛けるテスラ、動画ストリーミングサービス大手のネットフリックス、ビデオ会議システムで知られるズーム、電子決済大手のペイパルなど、錚々たる企業群が並びます

基本的には、IT・情報通信関連の企業が多く(とはいえ、コストコやスターバックスなど、必ずしもIT関連企業とは言い切れないような銘柄も含まれます)、今後の高成長が期待される、いわゆる「グロース株」が中心となっており、投資家への配当性向が低く、「配当(インカム・ゲイン)よりも、値上がり益(キャピタル・ゲイン)で株主に対して還元する」ことを志す企業が大半を占めている、というのも、資産最大化を目指す投資家にとっては、利点と言えます。

※逆に、配当収入などのインカム・ゲインの獲得を目指している投資家の場合は、他の投資対象を検討する必要があります。


参考:
Quotes For NASDAQ-100 Index|NASDAQ

レバナスなら、積立投資により、ドルコスト平均法のメリットを活かせるのでおすすめ

大和レバナスにせよ、楽天レバナスにせよ、ネット系の証券会社を利用すれば、各社の提供している、「自動積立投資」サービスを利用した積立投資を行うことが可能です。

そして、定期・定額の積立投資の最大のメリットは、

  • 基準価額が安い時は、まとめて投資口を買い付け、
  • 逆に、基準価額が値上がりしているときは、少しだけ買い付ける、という、

いわゆる「ドルコスト平均法」の利点を活用できること。
極端に(そして、一時的に)値上がりしているときの「高値掴み」のリスクを回避するとともに、仮に基準価額が下落したとしても、「まとめ買いをするチャンス」へと切り替えることによって、長期的に見た際のファンドの買い付け単価を、平均化しやすい、という効果があります。


※ただし、逆に言えば、

  • 高値の時でも、(少なくとも、積み立て設定されている金額分は)買い付けを執行してしまう(=その部分に関しては、高値掴みとなるケースがある)、
  • また、安値の時でも、あくまでも設定された金額分しか、買付はしない、

という弱点もあります。
このため、既にレバナスに対して投資を行っている、いわゆる「レバナス民」たちの多くは、相場の下落時には、通常の積立投資分に加えて、手動での追加買い付け出動を行うことを想定しているケースが多いようです。

レバナスなら、元本が少なくとも、レバレッジ効果で、値上がりの効果を最大限享受できるため、おすすめ

そもそもの投資元本が少ない場合、ナスダック100指数がどれだけ上昇しようとも、得られるキャピタル・ゲインには限度があります。
この点、レバナス・ファンドの場合、オリジナルのナスダック100指数の2倍の値動きが目標とされている関係で、元指数の値上がり程度が同じであったとしても、レバレッジなしの通常ファンドと比較し、資産評価額の大きな値上がりを期待することが出来ます。

レバナスの場合、元本が少なくとも、レバレッジ効果で、値上がりの効果を最大限享受できる
ナスダック100指数に対してレバレッジなしで投資するETFと、同指数に対して2倍レバレッジで投資するETFの成長を、2011年~2021年の10年間で比較したもの。
※Portfolio Visualizerにてシミュレーション

上のグラフは、2011年からの2021年までの10年間、当初1万ドルの元手を、追加投資なし(ただし、分配金が生じた場合は再投資)で、

  • ナスダック100指数に連動するファンド(レバレッジなし)
  • ナスダック100指数の2倍の値動きを目指すファンド(=2倍のレバレッジ・ファンド)

に投資した場合の比較です。

レバレッジなしファンドに投資した場合でも、初期投資した1万ドルは8万ドル以上へと成長しますが、その一方で、レバレッジ2倍のファンドに初期投資し、放置していた場合、投資した元本は、実に35倍程度まで成長した、という計算になります。

タイミングさえ良ければ、短期売買で利益を得ることも

多数銘柄への分散投資により値動き(ボラティリティ)が抑制される関係で、「短期売買では利益を得にくい」というのは、インデックス投資の大きな弱点とされています。

反面、レバナスのようなレバレッジ・ファンドの場合、たとえ元指数の値動きは限定的であったとしても、レバレッジによって値動きが増幅されるため、タイミングよく売買を行うことが出来れば、短い運用期間であっても、比較的大きな利益を得られる可能性が高まります。

レバレッジ効果を得られるにも関わらず、追証は不要

このように、レバナスには、レバレッジ効果を活かしたメリットが複数見込まれていますが、その反面(=レバレッジ型であるにも関わらず)、FXの証拠金取引のように、含み損の発生によって追証(追加証拠金/追加保証金)の差し入れを求められることは有りません。

※FXの証拠金取引とは異なり、レバナスの買い付けは、あくまでも、「ナスダック100指数の2倍の値動きを目指す投資信託」を、現金で買い付けているのみ、であり、その価値が限りなくゼロに近づくことは(例:ナスダック100指数が暴落した場合等)あり得ますが、投資家自身が出資元本を上回る損害を被ることは有りません。

「レバナスはおすすめしない」と主張する投資家の根拠

レバナスには、レバレッジ型ファンド特有の逓減リスクがあるため、おすすめしない

通常、レバレッジなしの、インデックス・ファンドに対して投資している場合、相場が上げ下げを繰り返し、最終的に元の基準価額へと戻った、とすると、投資家には、利益も損失も生じません(※より厳密には、信託報酬等の経費分、損をしたことにはなりますが、ここでは省略します)。
しかしながら、レバレッジの効いたファンドの場合、そうはなりません。
レバレッジ・ファンド特有の「逓減リスク」の影響を受けるため、です。

レバナスには、レバレッジ型ファンド特有の逓減リスクがあるため、おすすめしない
レバレッジ・ファンドの逓減リスク。相場が上げ下げを繰り返し、結果的に元指数が始値に復帰しても、レバレッジ・ファンドの基準価額はやや下落した数値となります。
画像引用元:当サイトにてグラフ作成

上のグラフは、元指数が「10%上昇→9%下落→10%下落→11%上昇」と推移した場合の、元指数の動き、及び、その元指数に2倍の値動きをするレバレッジ・ファンドの基準価額を簡易的に表したものです。
5日目経過の時点で、元指数はスタート値(ここでは1万円)に復帰していますが、レバレッジ・ファンドの基準価額は、完全には戻りきることが出来ません(上記の試算では、9,600円程度までしか戻りません)。

これが、レバレッジ・ファンド特有の逓減リスクの正体であり、レバナス・ファンドも、同様のデメリットを背負っています。
なお、上記の試算では、レバレッジ・ファンドの信託報酬等コストは計算されていませんから、実際には、経費率の分だけ、更に資産評価額は下落することとなります。

レバナスの場合、タイムラグの関係で、購入申し込みの時点では正確な基準価額が分からないから、おすすめしない

レバナス・ファンドが、米国ナスダック市場に上場している企業群の株価と連動する投資信託である以上、ファンドの正確な基準価額が決定するのは、アメリカの市場が閉まる時間(=日本時間では、朝)となります。
このため、レバナス・ファンドを買い付ける場合(大和レバナスでも、楽天レバナスでも)、買い付け注文の締め切り時間のタイミングの時点では、正確な基準価額は判明しません。
仮に、注文処理を済ませた後、日本時間の夜の間に、ナスダック市場の相場が大きく動いたとしても、今更、注文内容を変更したり、取り消したりすることは出来ません。

この点、ETFの場合であれば、市場が開いている時間中に、リアルタイムで売買することができる、という利点があります。
このため、レバナスに対して「おすすめしない」という立場をとる投資家の中には、
「買い付けの時点で基準価額がはっきりしないレバナスではなく、同じくナスダック100指数に対してレバレッジをかけて連動する、ETFを投資対象にしたほうがいい」
と主張する人も存在します。

一般的なインデックス・ファンドと異なり、レバナスでは為替差益を得ることが出来ないから、おすすめしない

レバレッジをかけることなく、ナスダック100指数に対して連動した投資成果の獲得を目指す、至極一般的なファンドのことは、レバナス民の間では「フツナス」(=普通のナスダック100)と呼ばれています。
こうした「フツナス」ファンドの場合、基本的には、為替の値動きがヘッジされていない、という特質があります。

ファンド名 運用会社 為替ヘッジの有無
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス 大和アセットマネジメント 為替ヘッジ無し
eMAXIS NASDAQ100インデックス 三菱UFJ国際投信 為替ヘッジ無し
インデックスファンドNASDAQ100 日興アセットマネジメント 為替ヘッジ無し


引用元:ナスダック100指数に対して連動する投資信託の例

レバレッジをかけずに、ナスダック100指数に連動した値動きを目指すファンドとしては、上記のようなものがありますが、いずれの投資信託の場合も、為替ヘッジに関しては「原則として行わない」旨が明記されています。

為替ヘッジ「なし」の投資信託の場合、

  • 仮に、ドル円相場が、投資信託の買い付け時と比較して、円安・ドル高方向へと推移した場合、投資家が(円ベースで)「為替差益」を享受することが出来、
  • 逆に、ドル円相場が、円高・ドル安方向へと推移した場合、投資家は、為替差損を被ることとなります。

これに対して、レバナス・ファンド(大和レバナス、楽天レバナス、双方)の場合は、為替変動による値動きを出来るだけ小さく保つために、為替ヘッジを行います。
当然、その分だけ、コストも些か割高となりますし、何より、「為替が円安・ドル高に動いても、投資家が為替差益を享受できない」という点については、ネガティブな印象を抱く投資家が少なくありません。

※もっとも、為替差益の可能性を放棄する分、為替差損を被るダウンサイド・リスクも軽減されているわけですから、為替ヘッジ有無の良悪については、投資家の間で、見解が分かれやすいポイントです。

ナスダック100指数が急落すると、レバナスの基準価額は暴落する恐れがあるから、おすすめしない

「レバナスはおすすめしない」との論陣を張る投資家が、最も強硬に主張するのが、レバナス・ファンドの暴落リスクです。

2000年代初頭のITバブル崩壊時は、ナスダック100指数は大暴落した

2000年代初頭、アメリカにおけるドットコム・バブル崩壊の際には、ナスダック100指数は、2002年頃までにかけて、約80パーセント程度も下落しました。
その後、ナスダック100指数が、バブル崩壊前の水準をようやく回復したのは、2016年になってから。
すなわち、ドットコム・バブル崩壊直前に、ナスダック100指数に対して資金の10割を投資していた投資家は、その後、十数年以上もの長きに渡り、元本割れ状態のポートフォリオを抱え続けることとなった、ということです。
※実際には、下落の途中、ないしは、長期にわたる相場低迷のどこかで、投資口を投げ売りしてしまった投資家が大半でしょう。

レバナスの場合、レバレッジによって、下落幅はさらに拡大する

仮に、ドットコム・バブル崩壊時ほどの下落が今後生じなかったとしても、レバナスの場合、「負のレバレッジ効果」によって、ナスダック100指数の少なくとも2倍、場合によってはそれ以上の大幅な下落を記録する可能性があります。

仮に、ナスダック100指数自体の値下がり程度は、通年で30%程度であったとしても、その間の値動きによっては、ナスダック100指数の倍の値動きをするレバナスの基準価額の下落幅は、同期間で、70パーセント以上にも達するリスクがあります。

「レバナスへの投資はおすすめしない」と警鐘を鳴らす投資家の多くは、この「暴落リスク」を最も警戒してる、と言えるでしょう。


※ただし、「暴落しても、その間、安値でファンドを買い足せるから、良い」と考える投資家層もまた、存在します。
実際に、2000年代初頭のドットコム・バブル崩壊にもめげず、その後の相場低迷期間中も、毎月コツコツと、ナスダック100指数連動型ファンドへと積立投資を行っていた、と仮定すれば、現在では数十倍以上の資産評価となっていた、とするシミュレーション結果も存在します。

レバナスは、レバレッジなしの「フツナス」と比較し、信託報酬等のコストが割高だから、おすすめしない

前述した、ナスダック100指数に対してレバレッジなしで連動する、いわゆる「フツナス」ファンドの場合、その信託報酬等経費率は、概ね、年率0.5パーセント程度、とされています。

これに対し、

  • 大和レバナスの場合は、信託報酬は税込年率0.99%(うち、委託会社0.435%、販売会社0.435%、受託会社0.03%)、とされており、交付運用報告書によれば、2021年10月18日決算時点の総経費率(有価証券取引税や、その他費用含む)は、1.162%、
  • 楽天レバナスの場合は、信託報酬がに年0.77%(設定からまだ間もないため、運用報告書が発行されておらず、「その他費用」がいくらとなるかは不明)、

とされており、些か割高です。

レバレッジや、為替ヘッジ設定の関係上、「仕方ない」という見方も出来ましょうが、いわゆる「低コスト至上主義」(インデックス投資家においては、比較的メジャーな層となります)の場合、この点を忌避する投資家も少なくありません。

レバナス・ファンドは、つみたてNISA口座での買い付けが出来ないから、おすすめしない

レバレッジをかけるために先物取引(デリバティブ取引)を行っているレバナス・ファンド(大和レバナス&楽天レバナス双方)の場合、金融庁の定めるつみたてNISAの対象銘柄基準(=リスク軽減目的以外でのデリバティブ利用は不可)を満たしていない関係上、つみたてNISAの対象銘柄とはされていません。
このため、つみたてNISA口座で、レバナス・ファンドを買い付けることは出来ません。

長期的な(短くとも10年間以上の)値上がり益を期待して、米国株式インデックスに対して投資する投資家にとっては、最長で20年間に渡り、ファンドの運用益・分配金が非課税とされる、「つみたてNISA」は、インデックス投資の必需品、とされており、そんなつみたてNISA口座を利用できない、という時点で、レバナスに対して即座に否定的な見解をとる投資家も少なくありません。

※実際には、大和レバナスや楽天レバナスの場合、同じようにナスダック100指数に対して2倍レバレッジをかけて運用するETFと異なり、

  • 確定申告不要・源泉徴収あり、の、「特定口座」を利用して投資が出来、かつ、
  • 配当金を出さずに成長投資する、無配当企業群がポートフォリオの大半を占めており、
  • 運用実績の長い大和レバナスの場合は、2019年10月・2020年10月・2021年10月、の3回に渡り、いずれも分配を行っていないことから、

仮に、つみたてNISA口座を利用できなくとも、少なくとも、最終的な取り崩し段階に至るまでの間は、税務上のデメリットはさして大きくない(≒一定程度のデメリットはあるが、その余のメリットが、そのデメリットを補って余りある)と考える投資家もまた、多数存在します。

レバナスによる資産運用をおすすめするのはこんな人

「少額から投資しつつも、リターンを最大化したい」と考えている人には、レバナスはおすすめできる

いわゆる「フツナス」ファンドと比較し、レバナス・ファンドの最大の特徴は、ナスダック100指数に対して2倍の値動き、すなわち、レバレッジ効果を期待できる、という点です。

そして、レバレッジ効果が最も役に立つのは、

  • 投資に回すことの出来る、初期投資額が、そもそも、小さく、
  • しかし、期待しているリターンは高く、
  • リスク(ボラティリティ)に関しては許容するから、その代わり、高い期待利回りが欲しい、

と考えている投資家層です(かつて主流とされた、現代ポートフォリオ理論においては、「全ての投資家は、リスクを忌避する」と仮定されてきましたが、そうした枠には収まらない、むしろ「リスク愛好型」と言える投資家層が該当します)。

そうした投資家層にとっては、米国のIT企業群を取り込まれており、グロース志向の強い銘柄が中心となっている、ナスダック100指数(=すなわち、直近十数年のデータに基づく限りにおいては、期待利回りが極めて高い指数)に対し、2倍レバレッジで投資することのできる、レバナスは、有力な選択肢の一つと言えます。

また、単に「レバレッジをかけて、ナスダック100指数に投資したい」とだけ考えるのであれば、レバナスのような2倍レバレッジ・ファンドではなく、TQQQ等のETF(=ナスダック100指数に対して、3倍レバレッジで投資するETF)のほうが、理にかなっていますが、そうしたETFの場合、

  • 楽天証券やSBI証券、マネックス証券等と言った、日本でなじみの深いネット証券会社からでは、買付が出来ず、
  • かつ、特定口座も使えないため、申告・納税に手間暇がかかる、という難点があるため、

そのあたりを総合勘案した結果の落ち着きどころとしては、レバナスは、一定のお得感がある、と言えます。

あくまでも、「ゼロになっても構わない」余裕資金を投じることが出来る人に限り、レバナスはおすすめ可能

レバナスの場合、仮に、ナスダック100指数が、直近十数年程度と同じように高成長することが出来れば、大きなキャピタル・ゲインを得ることが期待できますが、その反面、

  • 相場がボックス相場に入る、いわゆる「ヨコヨコ相場」が長引いた場合は、前述の通り、レバレッジ・ファンドならではの逓減リスクに悩まされることになりますし、
  • 万が一、ナスダック100指数が急落するような事態になれば、レバナスの基準価額は、暴落する危険があります。

実際、アメリカでは、FRB(連邦準備制度理事会)が、2022年中に(インフレ抑制を目的に)複数回の利上げを行う方針を示しており、「2022年の株式市場は(2021年までとは異なり)冷え込むのではないか」と予想する向きもあります。

レバレッジ・ファンドならではの「暴落リスク」を十分に理解し、「失っても構わない」純粋な余裕資金を投じる人に限り、レバナスはおすすめできる、というのが実情でしょう。

米国株式、特に、巨大IT企業群の成長継続を信じられる人なら、レバナスはおすすめし得る

ナスダック100指数の大半(時価総額ベース)を占めているのは、アップルやマイクロソフト、アルファベット、アマゾン、テスラ、等といった、大手IT企業群です。
こうした企業の提供しているサービスは、世界の様々な国と地域の人々の生活に深く根差しており、その事業基盤や優位性、将来性は、一見、ゆるぎないもののように見えます。

しかしながら、その巨大さゆえに、各国政府においては、そのあまりの大きさに対して手を焼き、「企業分割」を求める法案を検討しているケースもありますし、主に税制度などを中心に、「IT企業包囲網」を形成しつつある国々もあります(※)。

顧客のプライバシーや、未成年者の健全な成長よりも、自社サービスのユーザー数の拡大や、広告収入の増大を優先するような企業文化に対して、元社員が告発の声をあげる、といったようなケースもあり、世界がIT企業を見つめる目線は、少しずつ、変わってきつつあります。

そうした情勢下においても尚、米国巨大IT企業の長期成長を信頼できる、という人には、確かに、レバナスはおすすめできるでしょう。
逆に、少しでも疑念を覚えるのであれば、今少し熟慮する、というのも、決して愚策ではありません。


(※)かつて、一部の大手IT企業においては、事業に必要な商標権や特許を、法人税率の低い国に設立した別会社に保有させ、高税率国で事業を営む本体企業は、その法人に対して、商標権や特許の利用料を支払う、という形態を採ることで、グループ全体での支払税率の最適化を行う、というスキームが人気を博していましたが、各国の課税当局の連携強化により、こうした取り組みは、通用しづらくなりつつあります。

「暴落時のまとめ買い」をする胆力・勇気のある人には、ボラティリティの大きなレバナスもおすすめ出来る

前述したように、レバナスのようなレバレッジ・ファンドの場合、元指数が急落すると、負のレバレッジ効果が働き、基準価額が暴落する可能性があります。
その際に、慌てて狼狽売りをしてしまうような人には、とてもではありませんが、レバナスはおすすめが出来ません。
逆に、どっしりと腰を据えて、「バイ&ホールド」に徹し(=いわゆる、”ガチホ”)、むしろ、余裕資金を投じて一気に買い向かうような胆力を持った人であれば、仮に、その後市況が回復すれば、大きなキャピタル・ゲインを手に出来る可能性があります。

※勿論、その後結局、ナスダック100指数が回復しなければ、単なるナンピン買いに終わり、損失を膨らませるだけ、という結果に終始してしまうこととなります。

レバナスの活用を「おすすめしない」人のタイプ

ドットコム・バブル崩壊の再来が「あり得る」と考えている人には、レバナスはおすすめしない

仮に、2000年代初頭のドットコム・バブル崩壊のような事態が再来すれば、ナスダック100指数に対して2倍レバレッジをかけているレバナス・ファンドの基準価額は、文字通り、目も当てられないほどに、暴落することとなります。

仮に、「ファンドの純資産が9割減」などというような事態ともなれば、その後、少しずつ指数が回復していったとしても、バブル崩壊前の水準を取り戻すまでには、場合によっては、十数年以上もの歳月がかかる可能性があります。

また、万が一、レバナス・ファンドの運用を行う大和アセットマネジメントや楽天投信投資顧問が、ファンドの繰上償還を行った場合、運用は強制終了となり、市況回復を待つ、という戦略すら、とることが出来なくなる可能性もあります。
※実際にレバナス・ファンドが繰上償還となる可能性の大小については、投資家の間でも、見解が分かれています。

こうした事情を考えれば、少しでも、「ドットコム・バブル崩壊の再来は、あり得る」と考えている投資家においては、日々の精神的な平安を得るためには、レバナス・ファンドへの投資は、おすすめできかねる、というのが実情でしょう。

信託報酬等のコストを一切支払いたくない、という人にも、レバナスはおすすめできない

レバナス・ファンドに限らず、投資信託を用いてインデックス投資をすると、様々なコストがかかります。
「コストが安い」と言われる、指数連動型(レバレッジなし)の場合でも、年率0.5パーセント未満程度の経費率がかかりますし、より信託報酬料率を節約すべく、上場投信(ETF)を用いたとしても、結局、何らかのコストは生じるものです。

とはいえ、投資家が自分自身で(=投資信託を用いずに)、インデックス・ファンド並みの銘柄買い付けを行おうとすれば、それはそれで、莫大な初期投資額が必要となります。

このため、少なくともインデックス投資を行うのであれば、一定の経費率負担は避けられないわけですが、レバナス・ファンドの場合は、通常のインデックス・ファンドよりも、更に信託報酬料率が高めである、という難点があります。

いわゆる「隠れコスト」も含めて年率1.16パーセント程度(大和レバナスの場合。楽天レバナスは設定後間もないため不明)、という総経費率は、レバレッジ・コストや為替ヘッジ手数料を考慮すれば「暴利」とは言えませんし、そもそも、いわゆる「ブルベア型ファンド」に対して、パッシブ・ファンド並の手数料率を求めること自体、ナンセンス、ともいえましょう。
しかしながら、上記のような事情を考えれば、コスト意識が極度に高い投資家に対しては、確かに、レバナス・ファンドはおすすめしづらい、というのが現状でしょう。


参考:
レバナスは「やめとけ」は本当か-やめとくには勿体ない、レバナス独自のメリットも検証

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レバナス投資検証チーム
fill.mediaは、国内の融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)や、不動産クラウドファンディング、ロボアドバイザー、インデックス投資業界等の最新情報を提供する、投資・金融情報総合メディア。
その他、昨今、主に若年投資家の間で大きな関心を集めつつあるFIRE(Financial Independence, Retire Early)に関する最新情報を専門的に扱う、FIRE(早期リタイア)専門の検証チームや、不労所得に関する検証グループ、その他、不動産投資全般について検証を行うチーム等があります。

レバナス投資検証チームでは、昨今、投資家の間で大きな関心を集めている、ナスダック100指数へとレバレッジをかけて投資する、いわゆる「レバナス」に関して、その長所・短所を検証し、深く掘り下げた分析・情報を提供しています。

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