【分配金が20万円以下でも要注意】ソーシャルレンディングと住民税(および、確定申告義務)

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約2年が経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

住民税とは

住民税とは、日本国民が支払う各種の税金のうち、「都道府県民税」と「市町村民税」を合わせたものの事を指します。
なお、本記事においては、「法人住民税」については考慮せず、あくまでも、「個人の住民税」を対象とした記事内容とさせて頂きます。

住民税の納付先

住民税の納付先は、「その年の1月1日時点で居住している住所」が考慮対象となります。
ものすごく極端な話をすれば、新年早々、1月2日の午前中に、別の市区町村へと引っ越しをしたとしても、その年の住民税は、あくまでも、1月1日時点で暮らしていた市区町村に対して納付することとなります(※もちろんこの場合、1月2日以降の居住地に対しては、その年、住民税を納付する必要はありません)。

住民税の税額

住民税の税額は、前年の1月から12月までの所得に応じて決定される、「所得割」額と、前年所得とは無関係に決定・課税される「均等割」額とに分かれています。
2014年から2023年までの各税額・税率は、下記の通り。

  • 所得割:
    市町村民税【6%】+道府県民税【4%】=合計【10%】
  • 均等割:
    市町村民税【3,500円】+道府県民税【1,500円】=合計【5,000円】

住民税の納付方法

住民税の実際の納付方法としては、下記の2通りです。

  • 普通徴収:
    主に個人事業主の方などが、自ら住民税を支払うケース。市区町村から送付されてくる「税額通知書」(納付書もセット)を金融機関などに持参し支払います。
  • 特別徴収:
    いわゆる「給料からの天引き」によって支払うパターン。会社勤めを為さっている方は、ほとんどがこのケースでしょう。市区町村からの税額通知書が(個人ではなく)会社に送られ、会社はその通知書の内容に従って各個人の給与から住民税相当額を天引きし、一括納付します。

住民税が課税されないケース

東京都千代田区のホームページによれば、下記のようなケースに属する方の場合、住民税は課税されないこととなります。

①均等割&所得割の双方が非課税となるケース

  • 1月1日時点で、生活保護法による生活扶助を受けている方
  • 障害者、未成年者、寡婦または寡夫で、前年の合計所得金額が125万円以下の方
  • 扶養親族のいない方で、前年の合計所得金額が35万円以下の方
  • 扶養親族のいる方で、前年の合計所得金額が「35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計数)+21万円」以下の方(平成31年度以降)

②(均等割は課税されるが)所得割は非課税となるケース

  • 扶養親族のいない方で、前年の総所得金額等が35万円以下の方。
  • 扶養親族のいる方で、前年の総所得金額等が、「35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計数)+32万円」以下の方(平成31年度以降)

住民税の確定申告義務

同じく、東京都千代田区のホームページによれば、下記に該当する人以外は、原則として、住民税の確定申告が必要となります。

  • 税務署に所得税の確定申告書を提出する人
  • 勤務先から市区町村に対して「給与支払報告書」が提出され、かつ、他に所得の無く、所得控除の申告が不要である人
  • 公的年金収入だけの人で、所得控除の申告が不要の人

ソーシャルレンディングと住民税の関係

ソーシャルレンディング投資を始めるにあたり、特に住民税に関して、くれぐれも留意してほしいのは、下記の2点。

①ソーシャルレンディング投資収益(分配金)については、たとえ20万円以下であっても、住民税の確定申告が必要

そもそも確定申告をする予定の人であれば、確定申告内容が市区町村に対して送付されるため、住民税に関する個別の申告は不要です。
ただし、「雑所得の金額が年間20万円に満たないから、確定申告はしないつもり」でいる方については、要注意。
上記ケースの場合、確かに所得税の確定申告については不要かもしれませんが、住民税に関しては、あくまでも、別問題です。

②ソーシャルレンディング事業者が源泉徴収しているのは「所得税」のみ

これが最大の盲点かもしれません。
各ソーシャルレンディング事業者は、投資家への分配金送金の際、所得税の源泉徴収を行ったうえで、分配をしています。
ただし、その時に源泉徴収されているのは(繰り返しとなりますが)あくまでも、「所得税」のみです。
住民税についてはソーシャルレンディング事業者が源泉徴収する対象ではありませんから、各投資家が自身の責任において、確定申告を行ったうえで、納税を行う必要があります。

住民税を確定申告せず、無申告で放置すると…

「税務署が管轄しているのは所得税。住民税を管轄しているのはあくまでも市区町村だから、苛烈な取り立てはあるまい。わざわざ確定申告せずとも、差支えはない」などと甘く考えるのは、絶対に厳禁です。

まず、本来は申告・納税すべき住民税を、無申告のままで放置している場合、ソーシャルレンディング事業者が提出する「支払調書」等を通して、無申告が(課税権者に)露見する可能性があります。
実際に無申告であることが把握されれば、当然、各市区町村の課税課が対応を開始することとなります。

「急に課税課から連絡が来て、びっくりした」などという事態にならないよう、住民税の申告・納税義務について、あらかじめしっかりと勉強・確認しておくとともに、万が一、過去年度分について未申告の内容がある場合、是非速やかに、お住いの地域の課税課へと連絡・相談し、適切な対応を取られることをお勧めします。

各種租税・納税・申告等に関しては、あらかじめ読者様ご自身にて、お住まいの市区町村や、地域の税務署、その他、税理士・公認会計士等の税務専門家へとご確認のうえ、慎重に検討・対処等為さって頂きますよう、お願い致します。


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