「ソーシャルレンディングと、ふるさと納税、どちらを優先すべきか迷っています」
「投資初心者です。
ソーシャルレンディングに興味はあるのですが、余裕資金は限られます。
また、ソーシャルレンディングに資金を回す場合、ふるさと納税にお金を回せなくなりそうです。
ソーシャルレンディングとふるさと納税、どちらを優先すべきか、迷っています。」
(30代・男性・ソーシャルレンディング投資歴:なし)
ふるさと納税とは
「ふるさと納税」制度を端的に表現すると、
- 自身のふるさとや、個人的に「応援したい」と考えている自治体に対し、寄付を行うことが出来、
- その寄付の見返りに、自治体から、返礼品を受け取ることができるほか、
- 税務上のメリットも期待することが出来る制度、
と換言することが出来ます。
ふるさと納税のメリット
個人の方が、ふるさと納税を行う場合、下記のようなメリットを期待することが出来ます。
- 自身の実際の出身地だけでなく、能動的に「応援したい」と考える自治体を選んで、寄付をすることが出来る。
- 寄付先の自治体からは、寄付に対する御礼の品物(ふるさと納税返礼品)を受け取ることが出来る。
- 控除上限額内の金額にて寄付を行えば、寄付の合計額から、自己負担分「2千円」を差し引いた金額について、所得税、及び、住民税から、控除・還付を受けることが可能となる。
- 寄付した資金の、具体的な「使い道」についても、寄付手続きの際に、指定することが出来る。
- 単一地域だけなく、複数の自治体を対象に、寄付を行うことが出来る。
ふるさと納税の仕組み
ふるさと納税の流れを簡潔に記すと、下記のようになります。
- 自身の、ふるさと納税「控除限度額」を、シミュレーションソフト等を使用して計算。
- ふるさと納税サイト(※詳しくは後述します)等を使用して、好きな地方自治体に、寄付手続きを行う。
- 所定の期間経過後、地方自治体から、寄付の返礼品が届く。
- 寄付返礼品とタイミングを前後して(もしくは、同時に)、「寄付金受領証明書」が、寄付先の地方自治体から送付されてくる。
- 「寄付金受領証明書」を使用し、確定申告を行う。
なお、寄付先の地方自治体が一定数以下であり、かつ、本来的には確定申告を必要としない方の場合であれば、「ワンストップ特例制度」を活用することによって、確定申告手続きを省略できる場合があります。
ふるさと納税の方法
ふるさと納税を行う場合、インターネット上の「ふるさと納税サイト」を活用することが一般的です。
代表的なふるさと納税サイトとしては、下記のようなものがあります。
- ふるさとチョイス:
株式会社トラストバンクが運営する、ふるさと納税サイト。
https://www.furusato-tax.jp/ - さとふる:
株式会社さとふるが運営。
https://www.satofull.jp/ - ふるなび:
株式会社アイモバイルが運営するふるさと納税サイト。
https://furunavi.jp/ - ふるぽ:
株式会社 JTBのふるさと納税サイト。
https://furu-po.com/ - 楽天ふるさと納税:
Eコマースサイト大手「楽天」が運営するふるさと納税サイト。
https://event.rakuten.co.jp/furusato/
ソーシャルレンディングとふるさと納税、どちらを優先すべきか
質問者様の御趣意としては、
- ご自身の、ふるさと納税における「控除上限額」を、シミュレーション為さった上で、
- 当該金額を、そのまま、ふるさと納税の寄付金予算に充てるか、
- もしくは、ソーシャルレンディング等の投資商品に充てるか、という点で、
逡巡為さっておられるものと、推察致しております。
優先順位は、「ふるさと納税」>「ソーシャルレンディング」
上掲も致しました通り、ふるさと納税の場合、控除限度額内の寄付であれば、寄付合計金額から、「2千円」を差し引いた金額が、所得税や住民税から、還付・控除されることとなります。
すなわち、自己負担金である2千円を敢えて度外視すれば、ふるさと納税は、個々人の立場から見れば、
- 支払うべき税を、前払い等することによって、
- 返礼品というメリットを享受できる、
システムである、と換言することもできます。
適切なふるさと納税サービサーを活用し、適法に諸手続きを行う限り、「返礼品」の受け取りは、基本的に確実な事であり、ふるさと納税処理時点でほぼ確定した、「利得」となります。
※ふるさと納税サイトを装った詐欺サイト等には、十分にご注意ください。
これに対し、ソーシャルレンディング等の投資商品の場合、投資行動(=出資等)が、必ず、何らかの利得をもたらすとは、限りません。
なぜなら、ソーシャルレンディングを含む投資商品には、元本割れのリスクがあるためです。
利得の確実視される「ふるさと納税」と、そのような確実性のない「ソーシャルレンディング投資」(※その他の、リスクのある投資行動も含めて)の、どちらを優先すべきか、と問われれば、
「ふるさと納税を優先すべきである」
と考えるのが、合理的だと思料します。
税務メリットが確実視される制度活用等を済ませたうえで、残った余裕資金があるのであれば、ソーシャルレンディング等を検討
個人向けの諸制度の中には、今回取り上げた「ふるさと納税」以外にも、投入金額に対する、主に税務上の利得が(※ある程度)確実視され得る制度が、複数、あります。
小規模企業共済や、個人型・企業型確定拠出年金制度など、
- 投入した資金額に対して、
- 一定程度の税務上のメリットが、制度上、(※ある程度)確実視される、諸制度を、
まずは優先的に使用し、資金を配分したうえで、それでもなお、余剰資金が残るようであれば、そうした余剰資金の一部について、ソーシャルレンディング投資等の、リスク性の高い投資商品へと配分することを、慎重に検討する、というのが、合理的な判断・経済行動であろうと思料します。
※本記事は、質問者様への回答、及び、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ソーシャルレンディングファンド等)への投資勧誘等を目的としたものでは、ありません。個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設等、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。
※ふるさと納税制度の内容、及び、その他税務に関連する内容の記載におきましては、当サイトとして、細心の注意を払いましたが、その内容の正確性等を保証するものではございません。実際の制度活用等においては、必ず、税務署や、税理士等税務専門家の見解を確認することとしてください。
高い盛り上がりを見せるソーシャルレンディング業界。
しかしながら、業界成熟は途上であり、複数の「危険会社」の存在にも、留意を要します。
ソーシャルレンディング投資検討にあたっては、あらかじめ、こちらの過去記事もご参照下さい。
↓
ソーシャルレンディング【おすすめ会社&危険会社ランキング】最新版はこちら
ソーシャルレンディング・ラボとは-Author Info-
-
ソーシャルレンディング情報専門メディア、「ソーシャルレンディング・ラボ」の公式サイト。ソーシャルレンディング業界ニュースや、主に国内の各ソーシャルレンディング事業者に関する最新情報を提供している。
公開済記事コンテンツは700件超、登録読者に向け無料にて発信しているニュース・メールの累計配信数は、8,000通を突破している。
メディア掲載歴(一部・順不同)
・朝日新聞デジタル&m
・財経新聞
・SankeiBiz
・RBBTODAY
・楽天Infoseekニュース
・excite.ニュース
・BIGLOBEニュース
・@nifty ビジネス
・Mapionニュース
・NewsPicks
・ビズハック
・MONEY ZONE
・Resemom
・SANSPO.COM
・Trend Times
・zakzak
・とれまがニュース
・徳島新聞
最新の投稿
- 2021.01.21CAMPFIRE OwnersCAMPFIRE Ownersの新案件「ソルセル(太陽光発電所売買)事業支援ファンド」、5千万円満額募集達成|予定年利6.5パーセント
- 2021.01.18CRE FundingCRE Fundingにて新案件「CRE物流ファンド9号厚木・幸浦・木更津」が公開|1月27日午後7時募集開始
- 2021.01.16SBIソーシャルレンディングSBIソーシャルレンディングの常時募集型ファンド「不動産担保ローン事業者ファンド」、2021年1月後半分の募集を開始|名目利回り2.5~5.0パーセント
- 2021.01.14OwnersBook(オーナーズブック)不動産担保付きソーシャルレンディングOwnersBookの「大田区オフィス第1号第1回」、7億4千万円強を集め満額達成
ふるさと納税、結構重宝してきたんですが、今後総務省の締め付けが厳しくなりそうで嫌ですね。
結局、税収が増える自治体もあれば、減る自治体もあるってことで、利害が一致しないんでしょうね。
コメントに感謝します。
総務省からは、「返礼品は、寄付額の30パーセント相当額まで」というルールが通知されていますが、これを遵守した自治体において、寄付額が大きく減少してしまった、等という事態も報じられています。
ふるさと納税「3割」守ったら…寄付額20分の1に衝撃(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASM2D3FPZM2DUGTB003.html
むちゃママ様のご指摘の通り、
利害相反が、混乱の原因であろうと思料します。
以後の経過に、当ラボと致しましても、関心を払って参りたいと考えております。
検索しててたどり着きました。ソーシャルレンディングについていろいろと質問したいのですが、質問はどこから受け付けてますか?
コメントを頂き有難うございます。
ソーシャルレンディングに関するご質問については、下記ページにてお受付致しております。
https://social-lending.online/support/
お気軽にご質問をお寄せください。