ロボアドバイザーの行うリバランスとは|リバランスの仕組み、メリット・デメリット、課税関係まで検証

若年投資家層で話題を呼んでいる「ロボアドバイザー投資」とは

ロボアドバイザーの発する、5問~10問程度の質問に答えるだけで、ロボアドバイザーが、回答者(投資家)に合ったポートフォリオを提案してくれ、かつ、そのポートフォリオを実現するために必要な銘柄(ETFを含む投資信託等)の取得や、適宜のリバランスまで、ワンストップで自動的に提供してくれるサービスが、昨今、特に若年投資家層の間で人気を呼んでいる、「ロボアドバイザー」です。

ロボアドバイザー投資の仕組み

投資家がロボアドバイザーに対して投資を行う場合、主に、下記のようなプロセスを経ることとなります。

  1. 投資家が、ロボアドバイザーからの質問に対し、オンラインで、ないしは、アプリ上で、回答する。
  2. ロボアドバイザーは、投資家からの回答内容に応じて、各投資家のリスク許容度を、自動的に診断する。
  3. ロボアドバイザーは、投資家のリスク許容度に見合う、最適なポートフォリオ(複数の資産クラスの組み合わせ)を、投資家に対して提示・提案する。
  4. 投資家が、ロボアドバイザーの提示するポートフォリオ内容に同意し、ロボアドバイザーの定める最低投資金額を送金すると、ロボアドバイザーが、ポートフォリオ構成のために必要な銘柄の自動取得を行う。
  5. その後、取得した銘柄の値上がり・値下がり等によってポートフォリオに変動が生じたり、投資家自身の加齢等により、投資家のリスク許容度が変化した場合、ロボアドバイザーが、資産クラス別の買い足し・売却等を行い、ポートフォリオの「リバランス」を実施する。

ロボアドバイザー投資に取り組むメリット

ロボアドバイザー投資に取り組むメリット
国内のロボアドバイザー業界には、大和証券が運営にあたる「ダイワファンドラップオンライン」など、大手証券が直接運営しているケースもあります。
画像引用元:ダイワファンドラップオンライン

  • 証券会社が提供している、ラップ口座サービス(投資一任サービス)と比較すると、手数料が安い。
  • 日本投資者保護基金の加入企業が運営しているロボアドバイザーの場合、仮に、運営会社が経営破綻し、適切な分別管理が為されていなかったとしても、上限1,000万円までは、投資資金の補償を受けることが出来る。
  • 確定申告不要の「特定口座」を利用できるため、申告・納税の手間暇が省ける。
  • 実際に投資手続き(銘柄の購入や、リバランス等)はロボアドバイザーが執行するため、トレードが、投資家の感情の影響を受けることが無く、ごく平易に、コンスタントな長期投資が実現できる。
  • ロボアドバイザー運営会社が、銀行等金融機関と提携している場合、提携金融機関を通してロボアドバイザー投資を始めれば、振込手数料が割引になる、等といった特典を享受できることがある。
  • 大手証券会社が運営していたり、窓口での有人サポートが併用できるロボアドバイザーも存在する。
  • 積立投資にクレジットカードを利用してポイントを貯めたり、投資額に応じて、航空会社のマイルが付与されるような、ロボアドバイザー・サービスも存在する。
  • 投資判断に人工知能(AI)を活用し、下落相場においても、短期的な市場動向を予測し、利益を追求することを目指す、絶対収益追求型のロボアドバイザーもある。
  • バイ&ホールド戦略のみならず、先物取引等を活用してショート・ポジションを取り、下落相場でも利益出しを図るロボアドバイザーも、国内において存在する。
  • 投資先銘柄の選定において、ESG、SDGs等への配慮の状況でフィルタリングを行うサービスもある。
  • 「モッピー」「ハピタス」等に代表される、ポイ活サイト(ポイントサイト)に広告を出稿しており、口座開設にあたってそうしたポイントサイトを経由すれば、ポイントを獲得できるロボアドバイザーもある。
  • 投資家からの預かり資産残高が増えれば、ロボアドバイザー側の手数料も増える。すなわち、投資家とロボアドバイザー事業者との間で、利益相反が起こりづらい関係となっている。
  • 数千の銘柄へと投資するETF(上場投資信託)などを活用し、全世界経済へと、手軽に分散投資を行うことが出来る。
  • 投資において最も手間のかかる作業と言われる「リバランス」を、ロボアドバイザーに一任することが出来る

ロボアドバイザーのメリット・デメリットについて詳しくは、別記事を参照下さい。

ロボアドバイザー投資の注意点・リスク

  • 海外の証券市場に上場している、外国籍の投資信託を取得する場合、投資の損益が、為替変動の影響を受けることとなる。
  • 新興国株式・新興国債券への投資比率が高い場合、カントリーリスクにも配慮が必要となる。
  • 基本的には、短期で大きな利益をあげることは難しい。
  • 投資家自身が投資経験を積むことが出来ない(トレードがロボアドバイザーに一任されるため、投資スキルやノウハウが投資家に蓄積されない)。
  • 投資家が自分自身でETF等を購入する場合と単純比較すると、ロボアドバイザーへの手数料の分だけ、コストが割高となる。
  • 運用期間中のリバランスによって、却って長期的なリターンを押し下げてしまう場合も有る。
  • 株式市場等の状況によっては、資産評価額が、累積投資額を下回る、「元本割れ」が生じることがある。
  • 大半の一任型ロボアドバイザーにおいては、少額投資非課税制度(NISA)が活用できない。
  • 投資家自身の判断による機動的な売買が行えない関係で、ベテラン投資家にとっては、使い勝手が悪いサービスとなる。
  • 最低投資金額の入金後、実際に資産運用(銘柄の購入)が行われるまでの間に、数週間程度の時差(タイムラグ)が生じるロボアドバイザーもある。
  • 固定報酬型のロボアドバイザーの場合、たとえ、投資損益がマイナスの場合でも、手数料が生じ続けることとなる。
  • 完全成果報酬型のロボアドバイザー・サービスの場合、投資成果に対する手数料率が高い。
  • ソーシャルレンディング等と違い、投資の具体的な利回りが、事前に約定されていない。

ロボアドバイザーの行う「リバランス」とは

ロボアドバイザーの行う「リバランス」とは
国内のロボアドバイザー事業者各社は、資産クラスごとの値上がり・値下がりに応じて、ポートフォリオを自動的に再調整する「リバランス」機能を提供しています。
画像引用元:テオ(THEO)

ロボアドバイザーによる資産運用を開始した後、ロボアドバイザーの取得した銘柄(ETF等)が値上がりしたり、値下がりしたりすると、最新のポートフォリオが、当初設定された、投資家ごとの「最適ポートフォリオ」の内容から、少しずつ、乖離してきてしまうこととなります。

例えば、「米国株式」と、「米国債券」という、2つの資産クラスに、それぞれ「VTI」(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)と「AGG」(iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF)という、2つの上場投資信託を活用し、50:50の割合で投資を行う、というポートフォリオが存在した、と仮定します(※実際には、そこまで単純化されたポートフォリオが利用されることは有りません。あくまでも、例示としてご理解下さい)。

運用開始後、米国株式市場が最高値を更新するなどし、VTIの1口あたり価格が上昇し、かつ、(株式と相関性が低い、とされる、)債券ETF(ここでは、AGG)の価格が下落した場合、その「値上がり・値下がり」の程度によっては、VTI:AGGの割合が、本来の「50:50」から乖離し、「60:40」、場合によっては、「70:30」等と、両者の差が大きく開いてしまうような事態が生じます。

この場合、投資家の最新のポートフォリオ(米国株式:米国債券が、70:30)は、当該投資家のリスク許容度に見合った、最適なポートフォリオ(同比率が、50:50)と比較し、極めてボラティリティが高い(ハイリスク・ハイリターン)資産構成となってしまいます。

こうした状況が生じた際に、

  • 値上がりした資産クラス(上記例では、米国株式ETF)を売却し、
  • 値下がりしている資産クラス(上記例では、債券ETF)を買い足すことによって、

ポートフォリオを、適正な内容に戻すことを、「リバランス」と言います。

投資一任型のロボアドバイザーの多くが、この「リバランス」を自動的に執行する機能を搭載しています。

ロボアドバイザーが行うリバランスの仕組み・種類

ロボアドバイザーが行うリバランスには、

  • 定期的なリバランス
  • 臨時のリバランス
  • 積立投資に伴うリバランス
  • 一部出金に伴うリバランス
  • 投資家の加齢に伴うリバランス
  • 投資家が手動で指示するリバランス

があります。

それぞれ、詳しく見てみましょう。

定期的なリバランス

「1年に1回」「半年に1回」など、ロボアドバイザー側が頻度を定めて、定期的に執行されるリバランスです。
国内の、主要な投資一任型ロボアドバイザー・サービスが提供している、定期リバランスの頻度目安としては、下記の通りです。

ロボアドバイザー名 定期リバランスの頻度
ウェルスナビ 原則として半年に一度、リバランスを実施。
臨時のリバランスによって、前倒しでリバランスを行うこともある。
ただし、最適ポートフォリオとの乖離が小さく、リバランスの必要がないと判断した場合は、リバランスによる売買は行われない。
テオ(THEO) リバランスは1か月ごとに実施。
別途、リアロケーション(ETFの比率調整・入れ替え)を、3ヶ月に一度実施。
楽ラップ 毎年7月に、長期的な見通しに基づいた年次の基本資産配分を策定する。
そのうえで、その配分をベースに、3ヶ月毎(四半期毎)に、短期的な見通しによる資産配分の調整(リバランス)を執行する。
ON COMPASS 四半期毎(3か月に一度)に、「ターゲットポートフォリオの見直し」(変化したリスク水準に対して、最適な資産配分に調整する)と、「リバランス」(ターゲットポートフォリオに合わせて、値動き等で乖離してしまった資産配分を再調整する)を実施。
LINEスマート投資 原則として、1か月毎に、リバランスを実施。
ただし、追加購入(追加拠出)⋅部分売却(一部換金)の注文がある場合は、当該注文を優先して執行。その後、リバランスは、日本市場と米国市場がともに営業日である翌営業日に執行する。
FOLIO ROBO PRO 基本的に月1回リバランスを実施(ただし、臨時リバランスを除く)。


情報引用日:2021年8月22日

臨時のリバランス

投資家の現状のポートフォリオを、当該投資家の最適ポートフォリオ(ロボアドバイザー運用開始当初のポートフォリオ)と比較し、その乖離が大きい場合、ロボアドバイザーが、臨時のリバランスを執行するケースがあります。
臨時のリバランスが発動されるケースとしては、

  • 昨今のリーマン・ショックや、
  • コロナ・ショックのように、

大規模な経済変動によって、株式等の資産クラスの評価額が大きく変動した場合、を想定すると、イメージがわきやすいでしょう。

積立投資に伴うリバランス

国内でサービス展開しているロボアドバイザーの多くが、「積立投資」機能を提供しています。
積立投資は「毎月1回」等と決められた頻度で行われますが、この「積立投資」に合わせて、リバランスを実行するロボアドバイザーもあります。

具体的には、

  • 積み立てられた追加資金で、「最適ポートフォリオ」の割合そのままに、各資産クラス銘柄を購入するのではなく、
  • 最適ポートフォリオと比較して、ポートフォリオにおけるシェア(割合)が低下している資産クラス(銘柄)を優先的に購入することで、

積み立て投資資金を利用した追加買い付け後のポートフォリオを、最適ポートフォリオに近づける、というリバランスです。

一部出金に伴うリバランス

投資家の中には、急な資金ニーズ等に応じて、ロボアドバイザーから、投資資金の一部を引き出す、という事があります。
ロボアドバイザーによっては、このタイミングで、臨時のリバランスを執行するケースがあります。

  • 例えば、投資家が、10万円の一部出金をしたい、と申請した場合、
  • 最適ポートフォリオの割合そのままに、資産の売却をするのではなく、
  • ポートフォリオにおけるシェアが、最適ポートフォリオと比較して高まってしまっている資産クラスを、優先的に売却することで、

一部出金に応じるための資産売却後のポートフォリオを、最適ポートフォリオに近しい内容にする、というリバランスです。
なお、この場合、値上がりして含み益が生じている資産クラス・銘柄を売却することで、課税関係が生じるケースがあります。

投資家の加齢に伴うリバランス

全ての投資家が、毎年1歳ずつ、年を重ねていきます。
そして、基本的には、投資家の年齢が高くなればなるほど、当該投資家の「リスク許容度」は小さくなります(=加齢により、残りの就労可能年数が小さくなり、投資家の人的資産が縮小するため)。

そこで、ロボアドバイザーの中には、投資家の加齢に応じて、ポートフォリオを、より保守的なものへと再調整する、「加齢に伴う(自動)リバランス」を提供しているサービスがあります。

年収の変化や、資産状況等が変化したときのリバランス

  • 投資家が、勤務先で昇進して、年収が大きくなった場合や、
  • 転職・失業等により、年収が低下した場合、
  • その他、相続などのライフイベントによって、投資家の金融資産残高が大きく変化した場合、

当然、その投資家のリスク許容度は、変化して然るべきです。

しかし、現行のロボアドバイザーでは、投資家の上記のようなライフ・イベントを監視することは出来ません。
このため、上記のような、リスク許容度の変更に直結するような変化が生じた場合、投資家自身で、ロボアドバイザー・サービスのマイページにアクセスし、自身のリスク許容度を変更し、ポートフォリオのリバランスを指示する必要があります。

ロボアドバイザーを活用した「リバランス」のメリット

ロボアドバイザーを活用したリバランスには、主に、下記のようなメリットがあります。

投資ポートフォリオを、自身の手間暇をかけることなく、適正なものに保つことが出来る

ポートフォリオ運用を開始後、各資産クラスの値上がり・値下がりによって、ポートフォリオは少しずつ、元来の最適ポートフォリオから、乖離していってしまいます。
そのこと自体は、どの投資家にも起こり得る、自然なことなのですが、問題は、その「乖離」を放置してしまうことです。
ポートフォリオの乖離を放置すれば、

  • 本来、高いリスクを取るべきではない投資家が、ハイリスク・ハイリターンな投資ポートフォリオを運用してしまったり、
  • 人的資産が大きく、ハイリスク・ハイリターンな投資を行うべき投資家が、過度にリスクを制限した投資ポートフォリオを保有してしまったり、

等という事態に直結しかねません。

しかしながら、ポートフォリオを、投資家自身の手で、常時最適な状態に保つのには、多大な労力がかかります。
また、特に、値上がりしている資産クラスを売却する場合、課税関係への配慮も必要です。
課税関係への配慮をせずにリバランスを執行してしまうと、含み益の実現によって、投資利益が(納税によって)目減りしてしまい、資産効率を低下させてしまう一因ともなりかねません。

その点、投資一任型のロボアドバイザーを活用しておけば、

  • 面倒な作業である「リバランス」を、ロボアドバイザーに任せることが出来るほか、
  • 含み益の実現に対して、含み損の実現をぶつけ、課税関係を(一定程度)相殺する、「税金最適化」機能にも期待することが出来る、

というメリットがあります。

ロボアドバイザーの積立投資機能を活用してリバランスすれば、課税関係は生じにくい

リバランスに伴い、課税関係が生じるのは、主に、「(特に、含み益の発生している)資産の売却」が原因となるケースが大半です。
この点、

  • 国内のロボアドバイザー・サービスの大半が提供している、「積立投資」機能を利用し、
  • 毎月の積立投資にあわせて、自動的にリバランスが執行されるサービスを活用すれば、

(値上がりしている)資産の「売却」ではなく、(値下がりしている)資産の「買い足し」によって、リバランスを執行することが出来るため、原則として、課税関係は生じません。

ロボアドバイザーの場合、リバランスの手数料は無料

投資家が、証券会社店頭で、投資信託の買い替え等のリバランスを実施する場合、証券会社に対して、売買手数料を支払う必要が生じます。
また、投資家が個別株式への投資を行っており、そのリバランス(一部の株式の売却、及び、追加購入等)を行う際も、株式の売買手数料等が生じます。

この点、国内のロボアドバイザー・サービスの大半が、リバランスに際しての手数料は「無料」としているため、投資家においては、コスト面でメリットがあります。

課税関係の生じない「投資信託内リバランス」を提供するロボアドバイザーもある

ロボアドバイザーの中には、SUSTEN(サステン)のように、

  • 投資家から、「投資一任契約」で資金を受け入れ、
  • その資金で、自社が運用会社となる「投資信託」を購入し、
  • その投資信託が、海外ETF等の売買を行う、

という、「投資一任+投資信託」の”合わせ技”にてサービス展開を図っているケースがあります。

この場合、

  • 投資信託「間」のリバランスを行うと、値上がりしている投資信託の売却益が発生する可能性がありますが、
  • 投資信託「内」のリバランスであれば、投資家においては、課税関係を先延べにできる、

というメリットがあります。

ロボアドバイザーの「リバランス」のデメリット

投資一任型ロボアドバイザーが自動的に実行してくれるリバランスには、投資家目線から見て、上記のように、様々なメリットがあります。
しかしながら、その反面、下記のようなデメリットについても、留意が必要です。

リバランスに伴い、課税関係が生じることがある

ロボアドバイザーの執行するリバランスは、基本的に、

  • 値上がりによって、ポートフォリオに占める割合が、本来よりも大きくなっている資産クラスの、売却と、
  • 値下がりにより、ポートフォリオに占める割合が、適切なシェア率よりも低下してしまっている資産クラスの、買い足しによって、

行われます。

このうち、前者のプロセスによって、資産クラスに生じていた「含み益」が実現し、これに対して、課税関係が生じてしまうケースがあります。
課税によって投資利益が目減りし、再投資に回すことが出来る資金量が減少すると、長期的なリターンに、悪影響をもたらすリスクが生じます。

※なお、リバランスに伴う課税関係へと対処するために、含み損の実現によって節税を図る「税金最適化機能」が搭載されているロボアドバイザーも、多く存在します。

リバランスによって、最終的な投資リターンが小さくなる恐れがある

ロボアドバイザーは、株式やコモディティ、債券、不動産等、様々な資産クラスへと分散投資することで、投資家のリスクを一定程度に保ちつつ、投資リターンの最大化を図ることを、投資目標に据えています。
確かに、「債券」等の保守的な資産クラスに資金を投入することで、ポートフォリオ全体のボラティリティを低く保つことは、特に、リスクを極大化したくない投資家にとっては、メリットがあります。

しかしながら、長期投資において、そのリターン(利益)の最大の源泉となっているのは、株式(特に、米国を中心とする、経済先進国の株式)の値上がりであることが一般的です。
「債券」や「不動産」をいった資産クラスは、ポートフォリオのリスク・コントロールには役立ちますが、資産の成長に対する貢献度は、歴史上、決して高くありません。

ロボアドバイザーのリバランスでは、株式市場・相場が値上がりし、ポートフォリオの乖離が大きくなると、

  • 値上がりした、株式系の資産クラスを売却して、
  • 逆に、「債券」や「不動産」といった、保守的な資産クラスを、買い足しますが、

長期的な(=数十年単位の)リターンを考えると、株式関係のETFを手放すことはせずに、むしろ、(たとえ、短期的には値上がりしているとはいえ、)買い足した方が、最終的なリターンは高くなる、という場合があります。

リバランスの判断は、ロボアドバイザー次第であり、資産評価額によっては、リバランスが実行されないこともある

定期的なリバランス、及び、臨時のリバランスに関して、そのリバランスを実際に執行するか、どうか、の判断は、あくまでも、ロボアドバイザー事業者側に、投資一任契約に基づき、委ねられています。
このため、たとえ、投資家目線からは、「経済変動が大きいため、リバランスがされて然るべき」と感じたとしても、ロボアドバイザー側が、「ポートフォリオの乖離程度が大きくないため、リバランスは行わない」と判断すれば、基本的に、リバランスは実施されません。

また、ロボアドバイザーによって、投資家の資産評価額が一定額以下の場合、臨時でのリバランスは実施しない、と定めているケースもあります。

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