ボーナスでソーシャルレンディングを始めたい?|ソーシャルレンディングのリスク・デメリットにも要注意

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

「ボーナスでソーシャルレンディングを始めたい」

日頃の給与とは別に、まとまったお金が入りやすい、ボーナス。
貯金しておくだけだと勿体ないし、かといって、消費に回してしまうのも、いまひとつ…。
何か適切な投資先があれば、投資をスタートしてみたい、と考えている方は、少なくないでしょう。

実際、楽天銀行が2017年に行ったアンケート調査によると、ボーナス資金の最大の使い道として「投資」を選んだ方が、少なからず、いらっしゃったことが、明らかになっています。

楽天銀行が2017年に行ったアンケート調査によると、ボーナス資金の最大の使い道として「投資」を選んだ方がいる。

引用元:楽天銀行株式会社「【冬のボーナスについてのアンケート結果】」https://www.rakuten-bank.co.jp/press/2017/171219.html

ボーナスでソーシャルレンディング投資を始める、その前に…。

高い利回りで注目を集めているソーシャルレンディングですが、複数の注意点があります。
実際に大切なボーナス資金を投資に回してしまう前に、まずは、ソーシャルレンディングのリスク・注意点について、しっかりと把握を行うことをお勧めいたします。

ソーシャルレンディング投資に元本保証はない。

ソーシャルレンディングは、純然たる投資であり、そして、投資である以上、元本保証はありません。
損失を被る可能性がありますし、実際に損失を被るところまでは行かなかったとしても、ファンドの償還に遅れが生じ、資金が手元に返ってくるまでに、想定以上の時間がかかる、等というケースもあります。
「ソーシャルレンディング=投資」
「元本保証は、無い」
まずは此の点を、しっかりと認識しておく必要があります。

ソーシャルレンディングに元本保証はない。ボーナス資金を投じる場合、要注意。

大手ソーシャルレンディング事業者「SBIソーシャルレンディング」のHPにおいても、元本割れリスクは明記されています。
引用元:SBIソーシャルレンディング「貸し倒れが発生した場合、元本割れとなるのですか?」https://www.sbi-sociallending.jp/faq

ソーシャルレンディングでは、実際に延滞・遅延が発生している。

ソーシャルレンディング業界では、今般、実際に、ファンドからの償還に延滞・遅延が発生するケースが出ています。
例えば、国内ソーシャルレンディング業界においては大手、と言える、maneo(マネオ)の場合、本記事執筆本日現在、下記のように多量のファンドで、延滞・遅延が発生しています。

ボーナス資金をソーシャルレンディングに投じるのは、要注意。

引用元:maneo「延滞債権/デフォルト債権一覧」https://www.maneo.jp/apl/fund/repayment/delayhistory

maneo以外のソーシャルレンディング事業者でも、延滞・遅延が発生しているところは、決して、少なくありません。
これだけ多量のソーシャルレンディング事業者・ファンドにおいて延滞が発生している以上、ボーナス資金をソーシャルレンディングに投じる場合、出資先のファンドが延滞に陥る可能性は、決して、ゼロではありません。
後述も致しますが、ボーナス資金をソーシャルレンディングに投じる場合、必ず、ボーナス資金全体の一部のみを投資に回すこととし、あくまでも、余裕資金を原資にあてることを、忘れぬようにしてください。

元本棄損も発生している。

ソーシャルレンディング業界においては、延滞・遅延のみならず、実質的な元本棄損(=元本割れ)が発生した事案もあります。
ソーシャルレンディング投資では、ファンドが順調に運行・償還された場合、年利換算で5パーセント前後、高ければ10パーセント前後の利回りを狙える場合もありますが、
利回りが高くなればその分、担保設定等の保全効能がいまひとつ、というファンドが増えてくる傾向にあります。

せめて、不動産担保などの実物担保がついていれば、担保物の市場換価により、ある程度の債権回収が図れる場合があるでしょうが、利回りばかりが優先された、無担保・無保証ファンドの場合、債務者の財務状況等によっては、全損リスクも否定は出来ません。

ソーシャルレンディングでは実際に元本割れも出ている。ボーナス資金を投資するには要注意。

行政処分を受けたソーシャルレンディング事業者「ラッキーバンク」においては、貸付金債権放棄も発生しています。
引用元:ラッキーバンク「運用実績一覧」https://www.lucky-bank.jp/results/

ソーシャルレンディング事業者に対する行政処分も。

国内ソーシャルレンディング事業者の中には、監督官庁により行政処分を受けた事業者が、複数、存在します。
2018年には、往時のソーシャルレンディング業界最大手であった、maneoマーケット株式会社が、業務改善命令を受ける、という事件がありました。
また、2019年に入ってからは、2018年12月に最初の行政処分を受けたばかりのソーシャルレンディング事業者「エーアイトラスト」に関し、早くも2度目の行政処分勧告が発される、という事態も発生しています。

2018年12月に最初の行政処分を受けたばかりのソーシャルレンディング事業者「エーアイトラスト」に関し、早くも2度目の行政処分勧告が発される、という事態も

引用元:証券取引等監視委員会「エーアイトラスト株式会社に対する検査結果に基づく勧告について」https://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2019/2019/20190222-1.htm

ソーシャルレンディングは、確かに、魅力的な投資分野ですが、業界にはまだまだ未成熟な部分も多く、相応のリスクもあることを、決して、ご失念なさらぬよう、ご注意ください。

それでも、ボーナス資金でソーシャルレンディングを始めるならば…

少なくとも、下記数点の留意を欠かさぬよう、ご注意ください。

投資は、ボーナス資金の一部から始めること。

ボーナスの全額をソーシャルレンディング等の投資活動に回してしまうのは、(個々人の資産状況によるといえども)お勧めできません。
そもそも、会社員の方々にとって、ボーナス、というのは、

  • 純然たる臨時報奨金、というよりは、
  • 年収・生涯賃金の一部を、まとめて受け取っている、

という意味合いも、少なからぬことと思います。
ボーナス資金の全額を、ソーシャルレンディング投資に回してしまうようなことは、差し控えるべきでしょう。

複数のソーシャルレンディング事業者に資金を分散する。

上掲も致しました通り、今般、複数のソーシャルレンディング事業者において、延滞が発生しています。
また、特定のソーシャルレンディング事業者においては、監督官庁からの行政処分を受ける、という事態も出ています。

こうした状況を踏まえると、ソーシャルレンディング投資を行うにあたり、1社のソーシャルレンディング事業者に資金を集中的に投資する、というのは、差し控えるべきでしょう。
信頼できるソーシャルレンディング数社に、資金をある程度、分散投資することが望ましいものと思料されます。

実際問題として、ソーシャルレンディング投資の場合、

  • 投資口座の開設も、
  • 実際の投資手続きも、

極めて簡易ですし、小口投資(例:1万円から)も可能です。
分散投資には非常に適した投資手法であると言えますので、その特性を、最大限に生かすべきです。

ボーナスでソーシャルレンディングを始める場合、まずは少額から始めよう。

マザーズ上場企業が運営するソーシャルレンディング「OwnersBook」では、1万円から出資可能である旨が明記されています。
引用元:OwnersBook「必要な資金は最低いくらですか?」https://www.ownersbook.jp/faq/detail/12/

信頼できないソーシャルレンディング事業者には投資しない。

ソーシャルレンディング事業者に口座開設を行うにあたり、

  • そのソーシャルレンディング事業者の顧客応対姿勢や、
  • 評判・レビュー等において、

少しでも不安を感じるソーシャルレンディング事業者へは、出資を行わぬことが賢明でしょう。
後述も致します通り、実際のソーシャルレンディング投資に際しては、個別のファンドの概要・詳細をしっかりと読み込むことが、極めて大切な作業となります。
しかしながら、ソーシャルレンディング事業者そのものが不正を働いている場合、そのソーシャルレンディング事業者が作成・公開しているファンド概要など、全く、あてにならなくなります。
ファンド選びの前に、ソーシャルレンディング事業者選び。
これが、ソーシャルレンディング投資の鉄則となります。

ボーナス資金をソーシャルレンディングに投じる前に、事業者の評判をチェック。

ソーシャルレンディング投資家による情報共有サイト「レンダータウン」では、ソーシャルレンディング事業者に関する情報が頻繁に交換されています。
引用元:レンダータウン(https://render-town.com/)

ファンド概要をよく読み込む。

ソーシャルレンディング事業者選びが済んだら、実際のファンド選定に入ります。
この際、ソーシャルレンディング事業者が公開しているファンド情報については、(※長文の場合も少なくありませんが)しっかりと熟読為さることをお勧めします。
専門用語が使用されている等して、内容について十分な納得ができない場合、是非ためらうことなく、ソーシャルレンディング事業者に直接電話をかけてみるといいでしょう。
誠意をもって投資家からの質問に対応してくれるソーシャルレンディング事業者かどうか、は、大切なポイントとなります。

また、出資を検討するファンドだけに個別的に目を通すのではなく、極力、

  • そのファンドの、同一シリーズ別号の状況や、
  • そのソーシャルレンディング事業者の、他のファンドシリーズの償還・運用状況等、

出来得る限り幅広い情報に目を通すように心がけましょう。

「面倒くさい」とお思いになるかもしれませんが、複数のファンドの読み込みをしていれば、少しずつ慣れてきますし、最初のうち、どれだけ時間がかかる、と言えども、1つのファンドの内容を読み込むのに、何カ月もかかるはずはありません。
これに対して、一度、ファンドに対して出資をしてしまえば、その資金は、ファンドが償還を迎えるまで、返ってくることは無いのです。
どれだけ償還までの期間が短いファンドだとしても、数カ月は運用期間が設けられているのが普通ですし、運用期間が長いファンドの場合、満期償還までに1年以上の歳月を要するケースも多くあります。
出資を決断する前には、十分に時間をかけて、検討するようにしてください。

ソーシャルレンディング「以外」の投資も検討する。

わざわざ申すまでもありませんが、投資活動は、なにも、ソーシャルレンディングだけではありません。
不動産投資もあれば、FX(外国為替取引)、株式投資、投資信託購入など、様々な投資商品が、世の中には溢れています。
それぞれに長所があり、短所もありますが、うまくそれらのメリット・デメリットを組み合わせていく、というポートフォリオ戦略も、検討に入れましょう。

まとめ。虎の子のボーナス資金を、ソーシャルレンディングで失わないために。

いかがでしたでしょうか。
少しでも、ご参考と為さって頂ける内容と出来たのであれば、幸甚です。

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本寄稿内容は、寄稿者の個人的な見解・体験・意見であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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