不労所得作りにおすすめの投資方法とは|「不労所得=投資」の理由も考察
今、不労所得作りがおすすめされる理由
不労所得作りのおすすめ理由1:会社からの給与以外の収入源の確保により、経済的・精神的な安定を得ることが出来る
サラリーマンとして会社に勤務している場合、その収入の大部分は、基本的に、勤務先企業からの給与収入によって占められていることが一般的です。
「定期・定額」支給が原則とされている給与所得の有無や金額は、住宅ローン審査や、クレジットカードの新規作成審査等においては、極めて重要視されるポイントのひとつ。
また、被雇用者が労働法によって強く保護される日本においては、企業側からの一方的な解雇や減給は認められにくく、労働者側にとっては、その点でも、給与所得は、一定の安定性がある収入源と言えます。
さらに、大企業の場合、労働組合を中心として、定期的なベア(ベース・アップ)が企業側に要請されており、労使の間のパワーバランスが均衡することに拠り、物価などに対してしっかりと連動しやすい、すなわち、インフレに対してある程度耐性のある収入源としても、給与所得は有力な収入源とされています。
しかしながら、所得の全部、ないしは大半を、会社からの給与所得に頼り切っていると、主に以下のようなシーンにおいて、苦境に立たされることがあり得ます。
- 勤務先企業が倒産するような事態となった際:
日本では、労働法により、被雇用者が優先的に保護される仕組みが整備されており、会社が正常に企業活動を続けている間に関しては、企業側の都合よりも、基本的に、労働者側の権利が優先されることとなります。
しかし、会社が経営不振等により倒産することとなった場合は、その限りではありません。
破産手続きへと移行することとなった会社に対しては、基本的にその後、被雇用者を保護する義務を追及しづらくなるため、従業員に関しても、原則、解雇されることとなるケースが多いのが実情です。
この際、会社からの給与所得以外に、一切の不労所得等が無ければ、一挙に、経済的な苦境に立たされてしまうこととなります。 - 会社での人間関係等に悩んだとしても、不労所得が無ければ、早期退職に踏み切れない:
会社員として企業に勤務していると、様々な人間関係に接することとなります。
気の合う上司や同僚、部下とばかり毎日仕事が出来れば、それに越したことは有りませんが、実際にそれほどの人間関係に恵まれている職場はまれです。
大体の職場において、人は、それぞれ多少の人間関係上のストレスを抱えながら、日々勤務をすることとなりますが、この際、会社からの給与所得以外に収入を得る手法が無ければ、問題を自分の中で抱え込み、精神的に疲弊しながら、勤務を継続する以外に選択肢がありません。
この点、若い年代のうちから、不労所得作りに取り組んでおくことで、たとえ少額であったとしても、定期的な不労所得を得る態勢作りが進んでいれば、仮に、勤務先の会社が倒産するような事態が生じたとしても、即座に経済的に困窮するようなことは考えづらく、最低限の経済的な基盤を維持できる、という利点があります。
また、様々なソースからの不労所得の合計額が、会社からの給与所得の金額を超えるようにまで成長すれば、仮に、人間関係上の悩みを抱えるような事態となった場合、無理に会社にしがみつくことなく、すぱっと、早期退職に踏み切ることも、選択肢として検討できます。
経済的な理由のために、自分自身の心身の健康を犠牲にするようなことは、しない、という決断を取り得る、というのは、不労所得作りに早めから取り組んでおくことが、目下幅広い年代の会社員等におすすめされる、大きな理由のひとつとされています。
また、不労所得作りの具体的な手法には、様々な種類があり、なかには、不動産投資のように、「賃料」という、不況に対して極めて強い(=仮に経済が不況に陥ったとしても、物件の入居者は、自身の住居の賃料は、他の出費と比較して優先的に支払ってくれる傾向がある)不労所得を蓄積していけるやり方も存在します。
また、アパート経営等の不動産投資の場合、(金融資産ではなく)現物資産という、物価連動性の強い資産へと投資できる、という特質があるため、給与所得と同様、インフレに対して一定程度の耐性を維持できる(=物件の賃料や売却価格は、物価と連動しやすい)、というメリットもあります。
近年、FIRE(会社からの経済的な独立を確保し、早期退職を実現したい、というムーブメント)への関心の高まりもあり、ますます多くの会社員・サラリーマンから、不労所得作りが熱視線を集めています。
不労所得作りのおすすめ理由2:不労所得作りへの取り組みの結果、「節税」という副産物を手に出来ることもある
不労所得作りの第一の目的は、当然のことながら、労働所得とは異なる、新たなキャッシュフローの獲得です。
しかし、コンスタントに不労所得作りに取り組んでいくことで、その結果として、「節税メリット」という副産物を手に出来るケースがあります。
例えば、昔から「不労所得作りの鉄板」として知られてきた、アパート経営等の不動産投資の場合、土地のうえにアパート物件を建築し運用することにより、下記のような節税メリットを期待することが出来る、とされています。
- 所得税・住民税の節税:
建物部分の減価償却費によって不動産事業を(会計上)赤字にし、その赤字で、給与所得等の課税所得を圧縮することで、所得税や住民税の節税効果が期待できる。 - 固定資産税・都市計画税の節税:
土地を更地のままで保有するのではなく、その上に、アパートを建築することで、固定資産税や都市計画税といったランニングコストについても、節税することが出来る。 - 相続税の節税:
資産を現預金として相続するより、何らかの不動産に変えて相続したほうが、資産の相続財産評価額を下げる効果が期待できる。
また、単なる更地として相続するよりも、そのうえに収益用不動産を建設したうえで相続したほうが、さらに評価額を下げることが出来る。
結果的に、相続税の節税効果が期待できる。
また、現役会社員でも比較的取り組みやすい、不労所得作りのやり方として、昨今注目されている、インデックス投資の場合、
- つみたてNISAや、
- iDeCo(個人型確定拠出年金制度)、といった、
政府の長期投資支援制度のメリットを、最大限の活用できる、といった点が、おすすめの根拠とされています。
特にiDeCoの場合、毎月の積立投資金(=拠出金)の全額が、所得控除できる、という、大きな節税上のメリットがあり、注目されています。
不労所得作りにおすすめされる投資一覧
①不労所得作りの王道・不動産投資
不動産投資によって不労所得を得る仕組み
賃貸用アパートの建設や、マンション投資を行い、入居者からの賃料を収受。
これをインカム・ゲインとして、不労所得を積み上げていくのが、不動産投資です。
建物部分の減価償却による給与所得の圧縮効果など、単純な不労所得(インカム)以外のメリットもあり、長年、不労所得作りの王道とされてきました。
不動産投資が、不労所得作りにおすすめされる理由
- 家賃収入という副収入を得ることが出来る:
不動産投資の場合、入居者から定期的に送金される家賃収入が、不労所得の源泉となります。
基本的には、この家賃をもとに、初期投資額(不動産取得のための借入金)の返済を進めることが一般的であり、返済が終われば、あとは、修繕費や税支払いなどを除く全額が、不労所得となります。
家賃額は、賃貸借契約の期間中は基本的には不変であり、かつ、住居費は、不況時等においても優先的に支払われる傾向があることから、数ある不労所得の作り方の中でも、不動産投資は、比較的安全性の高いものとして評価されています。
また、賃料や、不動産の売却代金は、物価にも連動しやすいことから、インフレ(物価高騰)にも強い、という特性が指摘されることもあります。 - 様々な節税効果を見込むことが出来る:
建物部分の減価償却により、赤字を創出し、その赤字で、給与所得を圧縮することで、勤務先の会社が源泉徴収した所得税について、確定申告を経て、還付を受けられる場合があります。
合わせて、翌年の特別徴収住民税についても、軽減効果が期待できるケースがあり、現役サラリーマンなど、定期収入のある投資家にとって、不動産投資が重宝される所以ともなっています。
また、資産を現預金のままで保有するよりも、収益用不動産(居住用の賃貸物件)に転化して相続したほうが、相続税評価を下げられることから、一部の資産家の中には、不労所得獲得目的、というよりも、相続税・贈与税の節税効果に期待して、不動産投資に着手するケースもあります。 - レバレッジを効かせることができる:
まとまった投資用資金がなくとも、不動産投資の場合は、アパートローンが充実しており、特に定期的な安定収入のあるサラリーマン・会社員の場合、銀行からの融資が調達しやすい、という特性があります。 - 管理会社等を活用すれば、手間いらず:
現物不動産投資に関わる実務・雑務は多岐にわたり、それらを逐次投資家自身が対応していては、とても「不労所得」とは呼べません。
しかし、不動産投資にまつわる作業の多くは、不動産管理会社などに委託することができるため、こうした委託の仕組みをうまく活用すれば、ある程度、投資家自身の手間暇を省く効果が期待できます。
参考:
不労所得の種類とは|タイプ別不労所得のメリット&デメリットも徹底比較
不動産投資のデメリット
- 空室リスクの存在:
空室が生じれば、当然、賃料収入が生じず、不労所得を得るどころか、初期投資額の返済すらままならない、という事態に陥るリスクがあります。
また、空室を抱えたまま物件を売却しようとすると、評価額も下がりやすい、というデメリットもあり、特に地方の物件の場合は、注意が必要です。 - 悪質な入居者への対応:
賃料の不払いや、入居者同士・周辺住民とのトラブルなど、悪質な入居者への対応を要する可能性がある、という点は、不動産投資によって不労所得獲得を目指す上で、重大な留意点のひとつです。
単なる空室であれば、リーシングによって解決することが出来ますが、悪質な入居者への対応は、より高度なテクニックを要するケースもあり、ストレスがかかるものです。 - 物件の老朽化・修繕対応:
不動産のうち、特に建物部分は、経年とともに劣化していくものであり、定期的に改修・修繕対応を行うことが必要となります。
せっかく積み上げてきた不労所得が、多額の修繕費に消えてしまうリスクもある一方で、特に居住型の賃貸物件の場合、修繕対応を怠れば入居者募集が不調となる、などのデメリットが生じる恐れがあります。 - 不動産の価格下落リスク:
不動産投資で不労所得を得る場合、最終的には、かねて取得した不動産を、別の第三者へと売却することとなります。
このときの売却価格が、不動産の取得価額を下回り、かつ、その下落程度が、運用期間中の収益を超過していれば、むしろ、トータルでの損益は、赤字となります。
実質的には不労所得を得ることができないばかりか、そもそも不動産投資に手を出さないほうが良かった、などという、残念な結果ともなりかねないため、特に、地価が下落している地域などにおいては、要注意です。 - 金利上昇リスク:
変動金利で資金調達を行う場合、その後金利が上がると、返済総額が膨み、不労所得を得るどころか、金利支払いで賃料が消えていく、などという事態にもなりかねません。
今は歴史的な低金利であり、今後は金利が上昇する余地のほうが大きい、というのが定説であるため、特に、これから不動産投資によって不労所得作りを始めよう、と考えている人は、注意が必要です。
また逆に、長期固定金利で物件取得費用を調達すると、途中で売却・繰り上げ返済する場合に、債権者に対して、違約金が生じるケースもあるので、留意を要します。 - サブリース契約に伴うトラブル:
物件に対して、一定の家賃保証を提供してくれるサブリース契約は、不動産投資で不労所得作りに取り組む人にとって、本来、強い味方となってくれるものです。
しかし、契約内容を事前によく確認しておかないと、トラブルに直結する事案も少なくないため、注意が必要とされています。
よくあるトラブル例としては、家賃保証契約の更新時に保証家賃を下げられる、といったケースや、サブリース会社から、オーナー費用負担の上での外壁工事や設備改修工事を要請され、断るとサブリース契約が解除されてしまう、などといった事例が挙げられます。
参考:
「初心者でも簡単に不労所得」は大嘘?不労所得に纏わる様々な嘘を大検証
②貸付利息から不労所得を得る、ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディング投資で不労所得が生じる仕組み
ソーシャルレンディング投資の場合、借り手企業と投資家との間に入るソーシャルレンディング事業者は、投資家から募った資金を、外部の資金需要者(借り手企業)に対して融資する、という役割を果たします。
その後、借り手企業は、ソーシャルレンディング事業者に対し、利息・元金の返済を行い、それを原資に、ソーシャルレンディング事業者は、投資家に対する利益分配、及び元本償還を行います。
この「利益分配」に伴って支払われる分配金が、ソーシャルレンディング投資の成果としての「不労所得」となります。
ソーシャルレンディング投資が、不労所得作りにおすすめされる理由
- 少額からの投資が可能:
ソーシャルレンディング投資の場合、各ファンドへの最低投資額は、1万円~10万円程度の少額に設定されていることが一般的です。
前述の不動産投資よりも少額から投資をスタートすることが出来るため、まとまった投資用資金がないユーザーの場合でも、より早期から、不労所得作りを始めやすい、という利点があります。 - ファンドの運用期間の長短を選ぶことが出来る:
ソーシャルレンディング事業者の募集している各ファンドの運用期間は、長短様々であり、中には、数ヶ月~半年程度の短期運用を予定しているファンドもあります。
こうした短期運用型ファンドを利用する場合、数十年単位の歳月をかけて初期投資費用を回収していく不動産投資と比較すると、不労所得としての収受がスピーディーである、というメリットがあります。 - 匿名組合出資型なので、投資家が直接事業プロセスに関与する必要が無い:
ソーシャルレンディング投資の場合、現物不動産投資と違って、投資家は、ソーシャルレンディング事業者の募集するファンド(匿名組合)に対して資金を出資するだけです。
実際のファンドの営業は、匿名組合の営業者であるソーシャルレンディング事業者が行うため、投資家自身が、ファンドの事業に関わる必要がありません。
一旦ファンドへと出資すれば、あとは分配金・元金の送金を待つだけ、で済むため、「不労」所得としての風合いが強い、と言えます。 - 毎月分配型の事業者もあり、不労所得としてのイメージがわきやすい:
ソーシャルレンディング事業者から投資家への利益分配のスケジュールとしては、「満期の(元本と同時の)一括分配」か、「ファンド運用期間中の定期分配」か、の2種類。
このうち後者の場合、毎月分配型のソーシャルレンディング事業者も存在するため、定期的な不労所得としての把握がしやすい、という利点があります。
参考:
専業主婦でもできる、不労所得の作り方とは|専業主婦が不労所得作りに取り組む場合の注意点も
ソーシャルレンディング投資のデメリット
- 貸し倒れによる元本割れのリスクがある:
ソーシャルレンディング投資の場合、ソーシャルレンディング事業者は、あくまでも、借り手企業から回収した利息、及び元金を元手に、投資家への利益分配・元本償還を行います。
このため、万が一、ソーシャルレンディング事業者が保有する貸付債権がデフォルト(貸し倒れ)となった場合、ソーシャルレンディング事業者は、投資家に対する元本償還原資を十分に確保することが出来ません。
この場合、投資家の出資元本については、大幅な毀損を免れることは出来ません。 - 匿名組合に資金が拘束されるため、資産の流動性が低下する:
ソーシャルレンディング投資の場合、一旦、特定のファンドに対して資金を出資すると、その後、ファンドが最終的な償還を迎えるまでの間、投資家側から、出資を中途解約することが、原則として、出来ません。
また、投資家同士で、互いの出資持分をトレードするような、いわゆる「セカンダリ・マーケット」も存在しないため、持分の中途換金(現金化)もままなりません。
こうした事情から、ソーシャルレンディング・ファンドに出資すると、その後、当該資産の流動性は、著しく低下することとなるため、留意が必要です。 - 融資先の匿名化解除や、行政処分の多発など、業界には課題も多い:
ソーシャルレンディングというスキームにおいて、ソーシャルレンディング事業者が、どのような借り手企業に対して融資を行うのか、は、ファンドの安全性を投資家が判断するにあたって、極めて重要な情報です。
それにも関わらず、国内のソーシャルレンディング業界では、長きにわたり、借り手企業に関する具体的な情報(商号等)が、投資家に対して、非開示(=借り手匿名化)とされてきました。
これは、貸金業法への配慮による物だったのですが、こうした匿名性を悪用して、一部のソーシャルレンディング事業者が、不適切な業務運営を行う等、問題が多発。監督官庁にあたる金融庁・財務局が、複数のソーシャルレンディング事業者に対して行政処分を下すなど、業界の信頼醸成には、まだまだ時間がかかりそうなのが実情です。
参考:
【2021年11月最新版】ソーシャルレンディングおすすめ10社&危ない3社比較ランキング【投資初心者必見】
③配当金を不労所得として収受する、「高配当株投資」
高配当株投資で不労所得を得る仕組み
一般的な銘柄と比較して、投資家への配当性向の高い、いわゆる高配当株を取得し、権利確定日まで保有することで、株式の発行体(企業)から配当金を受け取り、これを不労所得として収受する投資モデルのことを、高配当株投資と言います。
他の不労所得作りの手法と違い、一旦高配当株式を取得すれば、後は自動的に配当金が送金されてくるのを待つだけ、という手軽さが特徴。
また、インデックス投資等と同様、基本的にはバイ&ホールドが前提となるため、短期での売買を要さず、デイトレード等の手法ともなじみません。
このため、本業の忙しい会社員・サラリーマンでも、本業やプライベートを圧迫されることなく取り組めるというメリットがあります。
高配当株投資が、不労所得作りにおすすめされる理由
- 高配当株は基本的に売られにくく、株価が下がりにくい:
高配当株の場合、他の一般的な株式(無配当株式銘柄や、その他、配当性向が特に高くない株式)と比較すると、権利確定日待ちや、今後の増配への期待感などから、基本的には売られにくい、と言われています。
市場において株が売りに出されにくい、ということは、すなわち、株式が供給過多になりづらく、株価が下落しづらい、とも換言することが出来ます。 - 受取配当金の予測・事前シミュレーションが容易:
各上場企業は、四半期ごとの決算説明会等において、直近期末の配当金支払い予定を事前公開しています。
無論、業績が予想よりも上揺れしたり下揺れしたりした場合、当然、実際の配当金は変動してくることとなりますが、少なくとも、ある程度確度の高い予測値が公開されている関係上、今後1年間以内に受け取り得る配当金の金額等に関して、事前に計画・シミュレーションを立てやすい、という点は、投資家にとって、メリットと言えます。 - リスク資産として流動性が高い:
高配当株は、当然、ひとつの上場企業銘柄ですから、仮に、投資家において、何か急な資金ニーズが生じた際は、保有中の株式銘柄を(市場の立会時間中であれば)、購入希望者に対して売却することが可能です。
こうした換金性は、投資家のリスク資産ポートフォリオの流動性を高く保つ、という観点からは、重要なポイントです。
一部の投資家から、「高配当株投資はおすすめしない」という声がある理由
- 「高配当株式銘柄=低成長銘柄」だからおすすめできない:
基本的に、投資家に対する配当性向の高い株式銘柄は、新興産業というよりは、既に成熟期にある産業に属していることが一般的です。
「今後の急成長が見込まれる企業と違い、キャピタル・ゲイン(株式の値上がり益)によって投資家に報いることが出来ない。だから、投資家に対して、インカム・ゲイン(=配当金の支払い)で報いよう」というスタンスの企業が大半を占めるため、です。
一般的には、投資全般において、キャッシュフローというインカム・ゲインを狙うより、キャッシュ・メリットを放棄してキャピタル・ゲインを狙ったほうが、最終的なトータル・リターンは高くなる傾向があります。 - 仮に配当金を再投資したとしても、複利効果が薄い:
高配当株に対して投資している場合、保有中の銘柄からの配当金を、そのまま、新たな高配当銘柄の買い付けのための原資に充てる、いわゆる「再投資」を行うことが可能です。
ただし、その場合、あくまでも、(所得税等の)課税「後」の配当金を再投資に充てることとなるため、税金支払いコストによって、複利効果が低減してしまいます。 - 高配当株投資単体では、インフレに弱い:
高配当株式に対して投資し、定期的に配当金を受け取る場合、当然のことながら、配当金は「現金」で支払われます。
このため、受け取った配当金を、不動産等の現物資産に対してうまく再投資していかないと、インフレーション(物価の高騰=貨幣価値の下落)に対して耐性の低いポートフォリオを保有してしまうこととなります。
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不労所得検証チームでは、様々なアルタナティブ投資も含めて、不労所得獲得のために用いられる投資関連スキーム全体について、掘り下げた検証を行います。
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