SBIソーシャルレンディングの、「SBISL不動産バイヤーズローンファンド22号」に投資申込を致しました。

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

投資申し込み完了のエビデンス

SBIソーシャルレンディング投資申込完了01

↑SBIソーシャルレンディングの投資家マイページより。
なお、上記エビデンス(スクリーンショット)にある通り、今回は5万円の投資申込といたしました。

本ファンドの概要

今回わたしが出資した「SBISL不動産バイヤーズローンファンド22号」のファンド概要は下記の通り。
※いずれも、SBIソーシャルレンディングのファンド情報ページより参照致しました。

本ファンドのスキーム図

SBIソーシャルレンディング投資申込完了01
引用元:https://www.sbi-sociallending.jp/pages/bl22_fund
↑本ファンドのスキーム図はこちら。

資金の借り手

不動産の売買等を行うことを主たる事業とする、不動産関連事業者であることが、明記されています。
なお、個人ではなく、法人であることも明記されています。
わたしたち個人投資家の心情としては、当該法人の名称など、より具体的な情報も知りたいわけですが、
そのあたりのより詳しい情報は、貸金業法の規制の関係で、わたしたち個人投資家には開示され得ません。

貸付資金の総額

本ファンドの募集総額としては、3億2,000万円であることが明記されています。

借り手の資金使途

借り手は、本ファンドから借り入れた資金を、
転売用不動産の仕入れ費用に使用する、とのこと。
より端的に言えば、借り手(=不動産の購入・売却を行う事業者)は、本ファンドから借りた資金で、不動産の購入(=仕入れ)を行い、
そしてその後、この不動産を第三者に売却する(=転売し、売却益を得る)、ということです。
本ファンドは、「不動産バイヤーズローンファンド」と名前がついていますが、要は、
不動産のバイヤー(不動産を購入する事業者)に対して融資をするファンド、ということですね。

貸付・運用の期間

2018年4月下旬もしくは5月上旬から、2019年の4月末まで、すなわち、約1年間の貸付・運用期間であることが明記されています。

設定担保

SBIソーシャルレンディングとしては、資金の借り手の所有に係る転売用不動産に、担保設定を行う、とのこと。
担保物件の担保余力評価総額は、4億3,400万円であることが明記されています。
評価手法としては、

  • 戸建ての場合
    土地→公示価格及び路線価から、SBIソーシャルレンディングの独自基準により算出。
    建物部分→築年数・間取り等を考慮し、SBIソーシャルレンディングの独自調査及び基準により算出。
  • マンションや商業ビルの場合
    →同一マンションの直近販売価格、または近隣同条件の不動産の販売実績を考慮したうえで、SBIソーシャルレンディングの独自基準により算出。

とのこと。

また、本ファンドにおいて、

  • 担保評価額ではなく、
  • 担保余力評価額

が記載されていることには、注意を払う必要があります。
先順位の抵当権が既に設定されている物件の場合は、先順位分の債権(債務)額を控除したうえで、担保余力が算出されています。

返済原資

基本的に、借り手企業が転売用不動産を売却し、その売却によって得た金員をもってして、SBIソーシャルレンディング(ファンド)に対する返済を行う、とのこと。

わたしたち個人投資家の期待利回り

6.5%とのこと。

本ファンドにわたしが投資申し込みを行った理由

主に下記のように判断し、本ファンドへと出資することにいたしました。

担保【余力】の表記には、注意を要する。

担保となる不動産の担保余力評価総額(4億3,400万円)に対して、
実際の貸付額は、3億2,000万円。
割合で言えば、
3億2,000万円 ÷ 4億3,400万円=73%ほどです。
一見、魅力的に映りますが、

  • 担保「評価額」に対して、73パーセント、というわけではなく、
  • あくまでも、担保「余力」に対して、73パーセントである、

という点には、注意が必要です。

もう少し説明しますと、

  1. 例えば、1億円の担保「評価」の物件に、先順位無の第一順位抵当権を設定し、7,000万円の貸付を行う場合、
    これは、純粋に、LTV7割の案件、と言えます。
    評価額に誤りが無い限りは、ある程度、安心感のあるファンド、と言えるでしょう。
  2. これに対し、3億円の担保「評価」の物件に、既に、2億円のシニアローンが組まれていて、担保「余力」は1億円(3億円-2億円=1億円)、
    そこに、7,000万円の貸付を行う場合、LTVは、7割では、ありません。

「え? 担保余力が1億円分あって、そこに7,000万円の融資なら、7割じゃないの?」
と思うかもしれませんが、違います。

LTVは、Loan(貸付総額) to Value(担保評価額) の略語です。
上記の2例のうち、後者の場合、貸付総額は、7,000万円ではなく、シニアローンも合わせた、2億7,000万円です。
そして、担保評価額は、3億円です。
ですから、LTVは、7割ではなくて、9割(2億7,000万円÷3億円=90パーセント)です。

1例目は、確かに、ある程度安心感のあるファンドと言えます。
しかし、2例目の場合、事情は全く異なります。
LTVは9割に達していますし、
何といっても、2億円分のシニアローンの存在は、絶対に無視できません。
シニアローン2億円分で、既にLTVは66パーセント(2億円/3億円)に達しています。
借り手からの返済が滞ってしまった場合、まずは第一順位抵当権者が、自身の債権を優先的に回収します。
メザニンローン(第二順位抵当権)の債権者の債権回収は、あくまでも、【その後】の話です。

ここまでお読み頂くと、既にお分かりかと存じますが、
今回のファンドに関して、「3億2,000万円 ÷ 4億3,400万円=73%にすぎないから、安心」というのは、間違い、ということです。

「4億3,400万円」という数字は、あくまでも、「担保余力」であって、「担保評価額」ではないから、です。
極端な事を言えば、
1億円の担保評価なのだが、9,000万円分のシニアローンが付いてしまっている物件(=LTVは既に9割。担保余力は1,000万円)を、40個集めれば、
それだけで、担保余力は、(計算上)4億円になります。

この点には、責任ある個人投資家として、
しっかりと、注意・留意をする必要があります。

とはいえ、SBIソーシャルレンディングから6.5%の利回りは、魅力的。

上記の点については、気になったものの、
6.5%の投資家利回り、というのは、ごく魅力的、と考えました。

このため、出資を決断致しましたが、
主に上記したリスクを重く見、出資額は、最低限度の、5万円、とさせて頂きました。

まとめ

今回、私としては、主に上記のように考えたうえで、
「SBISL不動産バイヤーズローンファンド22号」へと投資をさせていただくことにいたしました。
いずれも、あくまでも私個人の、ごく個人的な見解にすぎませんが、
その限りにおいて、本ブログ読者様の一助となれたのであれば、嬉しい限りです。

なお、本記事にて紹介したSBIソーシャルレンディングについては、
こちらの公式ページから口座開設が可能です。

SBIソーシャルレンディング(公式)

それでは、本日はここまで!
また次回の記事にて、お会いいたしましょう!

追伸:
ファンド案件の平均利回りや、ソーシャルレンディング初心者へのおすすめ度、資本金額などの規模、といった、複数のアングルから、国内の大手ソーシャルレンディング会社をランキングした、こちらの過去記事も、是非、ご覧下さい。おすすめです。

大手ソーシャルレンディング事業者を、ブログ筆者が徹底ランキング。ファンド利回り&投資対象国分散度&不動産担保メリット、ユーザー数や資本金額規模等、様々なアングルから人気ソーシャルレンディング事業者を厳選ランキング。


本寄稿内容は、寄稿者の個人的な見解・体験・意見であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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