【ソーシャルレンディングファンド検証】maneo(マネオ)「事業性資金支援ローンファンド597号」の場合

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

ソーシャルレンディング各社の過去ファンドを題材に、各社の特徴や、ファンドごとのリスク・リターンのバランス等を検証する本企画。
今回は、maneo(マネオ)が2018年1月に資金募集を行ったソーシャルレンディングファンド、「事業性資金支援ローンファンド597号」を題材に、読み解きを進めて参りましょう。

本ソーシャルレンディングファンドへの投資申し込み完了エビデンス

実は、今回検証対象となるファンドへは、私も個人的に出資しています。
maneo(マネオ)のマイページ、「投資履歴」からのスクリーンショットがこちらです。

maneo(マネオ)

本ソーシャルレンディングファンドの概要

同社のホームページ(https://www.maneo.jp/apl/fund/detail?fund_id=3666)から確認した、本ファンドの概要情報としては、下記の通りです。
なお、募集総額25,050,000円(2505万円)のうち、2000万円を融資する、事業者C社に関する案件(案件1)に関してのみ、下記、検証をさせていただきます。

本ソーシャルレンディングファンドの情報URL

こちらです。

https://www.maneo.jp/apl/fund/detail?fund_id=3666

本ソーシャルレンディングファンドのスキーム図

同社のホームページ(https://www.maneo.jp/apl/fund/detail?fund_id=3666)から確認した、本ファンドのスキーム図は、下図の通りです。

maneo(マネオ)
引用元:https://www.maneo.jp/apl/fund/detail?fund_id=3666

ファンドからの資金の借り手

maneo(マネオ)にとっての直接の債務者は、事業者Cですが、事業者Cは、maneo(マネオ)の関連会社です。
そのため、本ファンドにおける実質的な借入人としては、事業者Cから資金を借り入れる、事業者DMである、とみるべきでしょう。
事業者DMについては、本ファンド詳細ページに、下記のような情報が記載されています。

  • 基本的には、リース会社。
  • リース業以外にも、店舗設備の割賦販売を営んでいる。
  • 全国で多数の販売実績有り。

貸付資金の総額

本ファンドによる資金募集、及び貸付は、25,000,000円(2500万円)とのこと。
ただし、複数のファンドに分担をしながら、総額では、事業者Cから事業者DMへと、約20億円の貸し付けが行われる、とのこと。

借り手の資金使途

事業者DMは、今回事業者C(最終債権者はmaneo)から借り入れる資金によって、設備購入を行う、とのこと。

本ソーシャルレンディングファンドの貸付・運用期間

本ファンドの貸付実行日は、2018年01月30日。
対して、返済完了日は、2018年02月28日、とのこと。
わずか1か月ほどの貸付・運用となります。

設定担保

本事業(ファンド)は、無担保・無保証となります。

返済原資

事業者DMが今回事業者Cから借り入れる資金によって購入する設備一式について、既に、事業者DMは、取引先への売却を決めている、とのこと(=売約済)。
※上記「売却先」については、下記のような情報が明記されています。

  • 年商約2,000億円以上。
  • 国内企業。
  • 全国に40店舗以上を展開している。
  • 東京都内所在。

事業者DMとしては、上記設備の売却先企業から受け取る代金を原資に、事業者Cへの元利金返済を行う予定である、とのこと。

わたしたち個人投資家の期待利回り

8%とのこと。

本ソーシャルレンディングファンドの資金募集達成度は

100%の資金募集を達成したファンドです。

運用・返済状況は

2018年2月末で、予定通り、無事に終了し、
私も既に、全額の分配を平和裏に受け取っています。

本ソーシャルレンディングファンドのポイント

私が考える、本ソーシャルレンディングファンドのポイントは、下記の通りです。
なお、あくまでも、私の個人的な見解です。

設備売却先から事業者DMへの代金支払い、及び、事業者DMから事業者Cへの返済は、ごく堅いものと思われる。

設備売却先から事業者DMへの支払いに際しては、約束手形が用いられる、とのこと。
年商2000億円を超える一大企業が、そうそう、手形の不渡りなどを起こすはずは、ありませんから、基本的に、設備売却先企業から、事業者DMへの、設備代金支払い自体は、堅いだろう、と判断致しました。
事業者Cとしても、約束手形の受け入れを行い、貸付債権の保全を図る、とのことですので、事業者DMから事業者Cへの返済についても、ある程度、安心して見守ることが出来るだろう、と判断致しました。

運用はあくまでも1か月。

利回りもそこそこ高いので、願わくば、いくら短期といえども、せめて、半年ほど、貸付・運用が効けば、好ましいな、と思いましたが、あまり欲をかいても仕方ありません。
わずか1カ月で資金が返ってくることを、むしろポジティブにとらえることとし、その分、資金の回転を重視することにいたしました。

本ソーシャルレンディングファンド検証のまとめ

ソーシャルレンディング各社の過去ファンドを検証し、各社の特徴や、ソーシャルレンディングファンドごとの特色、そして、ファンド概要の読み解きのヒントを探る本シリーズ。
今回は、maneo(マネオ)のソーシャルレンディングファンド「事業性資金支援ローンファンド597号」を題材に、検証をさせて頂きました。

しつこいようで申し訳ありませんが、
本記事文中の表現は、いずれも、私のごく個人的な意見に過ぎません。
その点は、くれぐれも、ご承知おきください。

しかし、あくまでも、その限りにおいて、
少しでも、「これからソーシャルレンディング投資を始めてみよう」とお考えの読者様にとり、
ファンド概要の読み込みの具体例として、ご参考になさって頂ける内容と出来たのであれば、嬉しい限りです。

大手ソーシャルレンディング事業者各社を、複数視座からのランキング形式で検証した、こちらの過去記事も、おすすめです。是非、ご覧下さい。

国内大手ソーシャルレンディング会社を、ブログ筆者が厳選ランキング。様々なアングルから、人気のソーシャルレンディング事業者を徹底ランキング致しました。

それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会い致しましょう。


本寄稿内容は、寄稿者の個人的な見解・体験・意見であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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