生成AIを用いて作成したコンテンツをNFT化し、OpenSea等のマーケットプレイスに出品する方法

生成AIで作成したコンテンツをNFTとして販売する手順

今回は、画像生成AIで作成した「画像」を、NFTマーケットプレイス「OpenSea(オープンシー)」のツールを用いてNFT化し、出品する手順について、確認をして参ります。

動画や、静止画とセットにした音源・楽曲をNFT化する際も、基本的な手順は同じです。
なお、前提として、既に手元に、生成AIを用いて生成したコンテンツ(画像や動画等)がある状態から、話をスタートしています。
AI生成コンテンツが未作成、という場合、以下の別記事をご参照下さい。

動画生成
画像生成
楽曲・音楽生成
「Suno」の始め方・使い方-音楽・楽曲を生成できるAI(人工知能)活用ツール

AI生成コンテンツが既にお手元にある場合、そのNFT化、及び販売の具体的な手順は以下の通りです。

  1. NFTコレクションの作成
  2. コンテンツのNFT化
  3. NFTの出品(販売)

それでは、1ステップずつ、確認を進めて参りましょう。

AI生成コンテンツを格納するための「NFTコレクション」の作成

まずは、NFTの「入れ物」「受け皿」となる、「NFTコレクション」を作成していきます。
手順は以下の通りです。

OpenSea(オープンシー)公式サイトにアクセス

最初に、OpenSea(オープンシー)公式サイトにアクセスします。
URLは以下の通りです。
https://opensea.io/

制作(Create)を選択

OpenSea(オープンシー)公式サイトの画面上部に表示されている、「Create」のバナーをクリックします。

OpenSea(オープンシー)にサインアップ(ログイン)

続いて、OpenSea(オープンシー)へのサインアップを済ませます。
メールアドレスを用いても良いですが、今後のNFT発行の事を考えると、MetaMask(メタマスク)等のソフトウェア・ウォレットを用いたコネクトをしておいたほうが、後々簡便です。

「NFTをミント」を選択

今回は、最もシンプルな方法で解説を進めます。
「Mint an NFT」のほうを選択します。

「新規コレクションを作成」をクリック

「Create a new collection」をクリックします。

コレクション用のロゴをアップロード

コレクションのロゴも、画像生成AIで作成したものを利用することが出来ます。
LogoAI(ロゴAI)のような有料サービスを用いても良いですし、ChatGPTに課金している場合は、ロゴ生成用のGPTsを用いることも可能です。
勿論、Canva等で作成したロゴ画像でも構いません。

コレクションの名前、シンボルの設定

「Contract Name」の箇所には、任意のコレクションの名前を設定します。
※個々のNFTの名前ではなく、「コレクション」の名前である、という点に注意してください。
また、「Symbol」の箇所には、NFTコレクションの記号(≒イニシャル)を設定・入力します。

NFTコレクションをデプロイするブロックチェーンの選択

次に、今回のNFTコレクションをデプロイするブロックチェーンを選択します。
NFTの操作に慣れるために、まずは試験的にNFTコレクションをデプロイしたい、というニーズであれば、ひとまず、ポリゴン・チェーンを選択しておけばOKです。
なお、OpenSea(オープンシー)は、イーサリアム、ポリゴン、のほかにも、複数のネットワークに対応しています。

今後、NFTやトークンの取り扱いに慣れてきたら、ほかのネットワークも視野に入れて見ても良いかもしれません。

ガス代の支払い

NFTコレクションをデプロイするためには、トランザクション手数料(ガス代)の支払いが必要です。
とはいえ、前段でポリゴン・チェーンが選択されていれば、ガス代は極めて廉価なことが一般的です。
※イーサリアム・メインネットの場合、ガス代はもう少し高額になります。

NFTコレクションのデプロイ完了

このような画面が表示されれば、NFTコレクションのデプロイは完了です。
今回のチュートリアルの中でデプロイしたNFTコレクションは、以下のURLにて公開されていますので、画面構成等に興味があれば、チェックしてみて下さい。


参考:
AI Created Robots|OpenSeaコレクション

AI生成コンテンツのNFT化(ミント)

前述の要領で、NFTコレクションのデプロイが済んだら、いよいよ、生成AIによって作成したコンテンツ(画像や、動画等)を、NFT化(ミント)していきます。
手順は以下の通りです。

※まずは、先程の画面で、「Create NFT」をクリックします。

NFT化したいコンテンツのアップロード

OpenSea(オープンシー)では、

  • JPG
  • PNG
  • GIF
  • SVG
  • MP4

といったファイル形式に対応しています。

楽曲生成AIによって作成した、音源コンテンツ(例:MP3)をNFT化したい場合、

  • 静止画(もしくは、AI等によって生成した動画)と組み合わせることで、MP4形式のファイルにするか、
  • 後述するサードウェブ等、オーディオ・ファイルのアップロード・NFT化に対応しているサービスを利用する、

等の選択肢が考えられます。
サードウェブの利用は、OpenSeaよりも多少複雑ですので、まずは試験的に、というニーズであれば、前者を検討するのが良いでしょう。

NFTの名前、供給量の設定

続いて、NFTの名前と、サプライ(供給量)を指定します。
供給量については、まずは試験目的、ということであれば、10個程度作成しておけば十分でしょう。

NFTの説明文等の入力

続いて、希望があれば、NFTの説明文等を入力します。
また、「External Link」の箇所に、自身の公式サイトや、SNSアカウントのURLを掲載することも可能です。

NFTのトレイツ(特性要素)の設定

こちらも任意ですが、希望がある場合、NFTのトレイツ(特性要素)を設定することが可能です。

上掲スクリーンショットの例であれば、

  • Size(サイズ)というのが、トレイツの「タイプ」であり、
  • Name(ネーム)の箇所が、そのタイプに対応した性質、

となります。

例えば、生成AIで作成したキャラクター画像をNFT化する場合、

  • 「タイプ」の箇所には、「性格」「髪型」「強さ」等の要素を設定し、
  • 「ネーム」の箇所に、「明るい」「短髪、長髪」「10、5、1」などといった要素を配置する、

といった使い方が可能です。

「Create」をクリック

諸々の設定が済んだら、「Create」のバナーをクリックします。

NFTミントのためのガス代の支払い

NFTコレクションのデプロイ時と同様、NFTのミントの際にも、トランザクション手数料(ガス代)が発生します。

NFTのミント完了

このような画面が表示されれば、NFTのミント(=生成AIによって作成したコンテンツの、NFT化)は、完了です。
「アイテムを見る」(View Item)をクリックすると、

このように、今回ミントしたNFTを確認することが出来ます。

AI生成コンテンツからミントしたNFTの出品(販売)

OpenSea(オープンシー)では、ミントしたNFTを、そのままマーケットプレイスに出品・販売することが出来ます。
まずは、前画面で、「List item」(=アイテムを出品)をクリックします。

出品するNFT数の設定

自分が保有しているNFTのうち、何個を出品するのか、を選択します。

NFTの販売開始価格の設定

ETH(イーサ)建て、もしくは、MATIC(マティック)建てで、NFTの販売開始価格を設定します。

販売期間の設定

プルダウンメニューからの選択形式で、販売の期間を設定します。

「出品を完了」をクリック

ここまでに設定した、出品設定情報を確認したうえで、「Complete Listing」のバナーをクリックします。

ソフトウェア・ウォレットで承認処理

メタマスク等のソフトウェア・ウォレットのポップアップが立ち上がるので、今回の出品処理等を承認します。

NFTの出品完了

このような画面が表示されれば、生成AIによって作成したコンテンツの、NFT化、及び、当該NFTの出品処理は完了です。

あとは、販売ページのURLや、NFTコレクションのURLを、SNSなどでシェアし、宣伝することが可能です。

AI生成コンテンツのNFT化、及び出品に関する、よくある質問

ここからは、生成AIを用いて作成したコンテンツのNFT化等に関して想定される、「よくある質問」を、質疑応答の形式で、確認して参ります。

AI生成コンテンツのNFT化にあたり、あらかじめ必要なものを教えて下さい

ソフトウェア・ウォレット
諸々の操作のためには、MetaMask(メタマスク)等のソフトウェア・ウォレットが必要となります。
※NFTやブロックチェーンの扱いが初めて、という場合は、ひとまず、MetaMaskを使用しておけば無難です。
MetaMaskの使用方法については、こちらの記事 をご覧下さい。
NFT化するためのコンテンツ
当然のことながら、NFTとしてミント、及び出品したい、と考えている、コンテンツ(例:画像や動画、音源等)が、事前に必要となります。
NFTコレクションの「ロゴ」画像
NFTを実際にミント・販売するためには、各NFTの「入れ物」に相当する「コレクション」が必要となります。
そして、「コレクション」を作成する際には、各コレクションごとに、「ロゴ画像」が必要となります。
ガス代(トランザクション手数料)
NFTコレクションのデプロイや、NFTのミントの際には、トランザクション手数料(ガス代)の支払いが必要となります。
OpenSeaのケースであれば、イーサリアム・メインネットにNFTコレクションをデプロイするためにはイーサ(ETH)が、ポリゴン・チェーンにデプロイするためには、Matic(マティック)が必要となります。

AIで生成したPDFや3Dモデル、音源ファイルなどをNFT化したい

画像や動画以外のファイル形式のコンテンツを直接NFT化(ミント)したい場合、thirdWeb(サードウェブ)等のツールを使用する、という選択肢が考えられます。

Author Info

人工知能・AI情報検証チーム
fill.mediaは、NFTや暗号資産(仮想通貨)、不動産クラウドファンディング、ソーシャルレンディング、ロボアドバイザー、インデックス投資業界等の最新情報を提供する、投資・金融情報総合メディア。
その他、昨今、主に若年投資家の間で大きな関心を集めつつあるFIRE(Financial Independence, Retire Early)に関する最新情報を専門的に扱う、FIRE(早期リタイア)専門の検証チームや、不労所得に関する検証グループ、その他、不動産投資全般について検証を行うチーム等があります。

人工知能・AI情報検証チームでは、昨今、大きな話題・関心を集めている人工知能・AI分野に関し、その仕組みや最新情報を検証し、深く掘り下げた分析・情報を提供しています。

メディア掲載歴(一部・順不同)
・朝日新聞デジタル&m
・財経新聞
・SankeiBiz
・RBBTODAY
・楽天Infoseekニュース
・excite.ニュース
・BIGLOBEニュース
・@nifty ビジネス
・Mapionニュース
・NewsPicks
・ビズハック
・MONEY ZONE
・Resemom
・SANSPO.COM
・Trend Times
・zakzak
・とれまがニュース
・徳島新聞