ソーシャルレンディング【Fund-Insight】ポケットファンディング「PF一部不動産担保ローン9号」

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

ソーシャルレンディング各社の過去ファンドを題材に、各社の特徴や、ファンドごとのリスク・リターンのバランス等を検証する本企画。
今回は、ポケットファンディングが2018年9月に資金募集を行ったソーシャルレンディングファンド、「PF一部不動産担保ローン9号」を題材に、読み解きを進めて参りましょう。

本ソーシャルレンディングファンドの概要

同社のホームページから確認した、本ソーシャルレンディングファンドの概要としては、下記の通りです。
※なお、案件1及び案件2のうち、資金の大半を融資する「案件1」のほうに関してのみ、下記、検証をさせて頂きます。

スキーム図


引用元:https://pocket-funding.jp/funds/detail/80

資金の借り手

不動産コンサルティング業を営む、「個人事業主PP」との表記があります。

貸付資金の総額

貸付総額は200万円であり、そのうち190万円が募集額となっています。

借り手の資金使途

個人事業主PPとしては、不動産コンサルティング業の運転資金に充てる予定、とのこと。

貸付・運用の期間

9か月間の貸付となります。

設定担保

沖縄本島南部エリアにある、床面積25坪の、「外人住宅」と呼ばれるタイプの建物に、担保権が設定されます。
先順位無の第1順位、極度額を350万円に定める根抵当権の設定、とのこと。
上記担保物の評価額は、5,029,970円であり、評価手法としては、公示価格・取引事例比較法によるものである、とのこと。

返済原資

個人事業主PPの事業からの返済が予定されている、とのこと。

わたしたち個人投資家の期待利回り

6.90パーセント、とのこと。

資金募集の達成度は

ポケットファンディングのソーシャルレンディングファンドの検証
引用元:https://pocket-funding.jp/funds/detail/80

上記状況です。ほぼ満額の資金集めを達成し、現在運用中、とのこと。

運用・返済状況は

本事業の貸付実行日は、平成30年09月14日。
これに対し、返済完了日は平成31年06月05日、との表記があります。
返済方式としては、元金については満期一括、ただし利息分配は毎月、との表記があります。
こうした状況で、かつ、ポケットファンディングについては、本記事執筆本日現在、特段、個別ファンドの延滞発生に関するプレスリリースは出ていませんから、
基本的に、順調に運行しているものと思料されます。

本ソーシャルレンディングファンドのポイント

私が考える、本ソーシャルレンディングファンドのポイントは、下記の通りです。
なお、あくまでも、私の個人的な見解です。

担保物となる不動産が「外人住宅」

「外人住宅」とは。

元来は「米軍住宅」と呼ばれていた物のようです。
ウィキペディアによると、

米軍住宅(べいぐんじゅうたく)とは、在日米軍の軍人軍属およびその家族が居住する目的で建築された住宅。駐留軍の敷地内に建てられたものと、基地の敷地外に民間の手によって建てられたもの双方を指す。

「米軍ハウス」、「外人住宅」などとも呼ぶが、その場合は日本に返還され一般人の用に供されているケースが多い。 アメリカ軍では”Dependant house”すなわち「扶養家族住宅」と呼ぶ。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E8%BB%8D%E4%BD%8F%E5%AE%85

とのこと。
沖縄においては、不動産としての人気も高いようです。

もともとは在日米軍の軍人やその家族のために建設された米軍ハウス、通称“外人住宅”。 沖縄本島中南部の基地周辺でよく見かけられる外人住宅は、1950年頃から建設が始まった。昭和47年(1972)の沖縄返還後は、民間にも貸し出されるようになり、シンプルな構造は手入れがしやすく、住宅としてだけでなく、ショップとしても人気が高い。
引用元:http://www.tabirai.net/sightseeing/tatsujin/0000423.aspx

いろいろとオシャレな転用をしている写真もありました。カフェへの転用が人気なのですね。


引用元:http://okinawaclip.com/ja/detail/1155


引用元:http://cocoroar-cafe.ys-okinawa.com/

不動産サイトによっては、「外人住宅」を条件にして絞り込みも。

こちらの「うちなーらいふ」さんは、沖縄不動産に特化したサイトさんです。


引用元:https://www.e-uchina.net/

こちらのサイトでは、物件情報を絞り込む際に、
「駐車場あり」や「即入居可」等と併せて、「外人住宅」を、絞り込み条件に加える事ができるようになっています。


引用元:https://www.e-uchina.net/jukyo?kodawari=option_fhouse

沖縄における外人住宅の人気ぶりが伺えます。
さらに、物件所在地を「那覇市」に絞ると、「外人住宅」に該当する物件は、【該当なし】という状態でした。


引用元:https://www.e-uchina.net/jukyo/nahashi?kodawari=option_fhouse

本ファンド詳細ページには、下記の記載があります。

本物件は、この建物が那覇市内に所在しているところに特徴があります。
引用元:https://pocket-funding.jp/funds/detail/80

確かに、もしも、「外人住宅」タイプの賃貸物件が、那覇市内にあったとしたら、と仮定すると、
なかなかの人気物件となり得るのかもしれません。

外人住宅タイプの物件の賃料目安は

収益還元法で物件価値を考える場合、目安賃料は参考データとなり得ます。
もっとも、立地や間取り、築年数により、千差万別であることを、念頭に置く必要がありますが、


引用元:https://www.e-uchina.net/jukyo?kodawari=option_fhouse

↑マンスリータイプで月額20万円を超えるもの等、
築年数がある程度経過していても、なかなかの利回りが狙えそうな物件も、少なくないようです。

今回のファンドにおいて担保権が設定される物件が、どのような「外人住宅」なのか、委細は分かりかねますが、
ひとつ、プラスの考慮材料とはなりそうです。

LTV7割で利回り6.9パーセントはバリューでは。

担保権が設定される物件の評価額は5,029,970円であるのに対し、
設定される根抵当権の極度額は350万円。
満額まで貸付が行われたとしても、LTVは70パーセント。
貸付額も手頃ですし、
これに対して利回り6.9パーセント、運用も1年弱、ということであれば、
ある程度、ポジティブな判断をしやすいファンドかも知れません。
※あくまでも、わたしの個人的な見解です。

総論

  • 担保物の評価額、そして、貸付額、いずれも、他のソーシャルレンディング各社の組成ファンドと比べると、手頃。
  • 担保権が設定される「外人住宅」については、一定の人気がある物件タイプであるものと推察される。
  • 根抵当権の限度額いっぱいまで貸し付けが行われたとしても、LTVは7割。それでいて、利回り6.9パーセント、ということであれば、比較的好バランスのファンドと言える。

といったあたりが、私の本ソーシャルレンディングの見立て・総論となります。

本ソーシャルレンディングファンド検証のまとめ

ソーシャルレンディング各社の過去ファンドを検証し、各社の特徴や、ソーシャルレンディングファンドごとの特色、そして、ファンド概要の読み解きのヒントを探る本シリーズ。
今回は、ポケットファンディングのソーシャルレンディングファンド「PF一部不動産担保ローン9号」を題材に、検証をさせて頂きました。

しつこいようで申し訳ありませんが、
本記事文中の表現は、いずれも、私のごく個人的な意見に過ぎません。
その点は、くれぐれも、ご承知おきください。

しかし、あくまでも、その限りにおいて、
少しでも、「これからソーシャルレンディング投資を始めてみよう」とお考えの読者様にとり、
ファンド概要の読み込みの具体例として、ご参考になさって頂ける内容と出来たのであれば、嬉しい限りです。

ソーシャルレンディング会社ごとの資本金額や、各案件の年利リターン、初心者へのおすすめランキング等、様々なアングルから、国内大手ソーシャルレンディング事業者をランキング形式で検証した、こちらの記事も、是非、ご参照下さい。おすすめです。

【ソーシャルレンディング事業者ランキング保存版】案件利回り・投資対象国分散・不動産担保設定状況・出資時利便性。異なる複数の視座から、国内人気ソーシャルレンディング事業者を徹底ランキング。

それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会い致しましょう。


本寄稿内容は、寄稿者の個人的な見解・体験・意見であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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