クラウドリースにて、ソーシャルレンディングファンド「事業性ローンファンド62号 第1次募集」が公開されています。

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

本ファンドの概要

同社のホームページから確認した、本ファンドの概要としては、下記の通りです。
なお、案件1、及び案件2のうち、資金の大半を融資する「案件1」のほうに関してのみ、下記、詳説をさせて頂きます。

本ファンドの詳細情報ページのURL

こちらです。

https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=2885

本ファンドのスキーム図


引用元:https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=2885

資金の借り手

クラウドリースにとっての直接的な債務者は、事業者Mです。
ただし、同社はクラウドリースの関連会社であることが明記されていますから、
本事業の実質的な債務者は、スキーム上の最終債務者たる、事業者Tである、と理解するのが素直でしょう。
事業者Tについては、

年商3億9千万円の飲食店13店舗を経営する事業者です。
引用元:https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=2885

上記の情報が付記されています。

貸付資金の総額

本ファンドからの貸付は、4,250,000円(425万円)とのこと。
ただし、複数の号数に分けて、合計では2,200万円を融資予定、とのこと。

借り手の資金使途

リファイナンス(借り換え)資金であることが明記されています。

今般は事業者Mの飲食店事業者T(以下、事業者T)に対する
運転資金融資案件のリファイナンス資金として募集致します。

引用元:https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=2885

かつて資金募集・貸付を行ったファンドが満期・償還(=元金の返済)を迎えるため、
その資金を手配するために、本ファンド(を含む複数ファンド)が新たに組成される、ということでしょう。

貸付・運用の期間

5ヶ月間の貸付・運用となります。

設定担保

事業者Tから、担保が供される事はありません。
一応、事業者Tの代表者が、事業者Mに対する債務の連帯保証を行う、とのこと。

返済原資

下記の明記があります。

事業者Mは事業者Tの売上代金を原資に返済を受けます。
引用元:https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=2885

わたしたち個人投資家の期待利回り

10.50パーセント、とのこと。

本ファンドのポイント

私が考える、本ファンドのポイントは、下記の通りです。
なお、いずれも、私の個人的な見解です。

利回り・貸付期間は〇

10パーセントを超える利回りは、各社が提供するソーシャルレンディングファンドを俯瞰しても、十分に高利と言えます。
貸付期間がわずか5か月、というのも、比較的好感出来ます。
投資家として、時間リスクを負う必要が限定されるからです。

事業者Tが破産し、代表者も自己破産してしまえば、債権回収は極めて困難に。


※写真はイメージです。

ただし、いくつか、留意点があるように感じます。
まず、事業者Tの事業概況ですが、

  • 飲食店13店舗を経営しながら、
  • 年商が3億9千万円、すなわち、1店舗あたりの年商平均が3000万円、というのは、

いささか気になります。
当然、売上高の多寡は、飲食店の規模によりますが、
例えば、外食大手「ワタミ」の場合、2018年3月期末決算資料において、


引用元:http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material&sid=92647&code=7522

期末店舗数467店舗に対して、


引用元:http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material&sid=92647&code=7522


売上は483億円。

ざっくり言えば、1店舗あたり1億円の年商です。

事業者Tの場合、1店舗あたりの売上平均は、ワタミの3分の1程度、となります。

加えて言えば、

  • 年商4億円弱の企業が、
  • 数千万円の資金を、利回り10パーセント以上で借り入れて、
  • リファイナンス(借り換え)を行う。

というのが、果たして、健全かどうか。

このあたりは、慎重に判断・検討する必要があると思います(※繰り返しますが、あくまでも、私見です)。

そして、クラウドリースの今回のファンドの場合、
事業者Tから事業者M(クラウドリース関連会社)に対し、担保は供されません。
あくまでも、事業者Tの代表者が、個人で連帯保証をするだけ、です。

極論してしまえば、
事業者Tが破産手続きを行い、かつ、事業者Tの代表者個人も、同じく、破産手続きを行った場合、
事業者T、及び同社代表者の、他の債務の状況、及び、
それぞれの、資産の状況、によっては、
事業者Mが債権回収を行うのは、極めて困難となる可能性があります。

また、クラウドリースの関連会社たる事業者Mは、その他いろいろと、資産を有している場合がありますが、
クラウドリースと事業者Mとの間の融資契約は、下記明記の通り、ノンリコースです。

Crowd Lease社と事業者Mの融資契約は「責任財産限定特約付」融資(ノンリコースローン)の取扱いとして対応します。
事業者Mの返済原資は、事業者Mを貸付人・事業者Tを借入人とする本件貸付債権に限定され、事業者MがCrowd Lease社に返済できなくなった場合でも、事業者Mの保有する他の財産に対する強制執行はできません。

引用元:https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=2885

このため、上記のような事態が発した場合、
クラウドリースが、事業者Mから、自身の債権を回収することは、
同じく、極めて困難となる可能性があります。

  • 利回りは高いし、運用期間は短い。
  • このため、5か月間、事業者Tに何もなければ、良いリターンをもたらすファンドだと思います。
  • しかし、リスクについて、しっかりと検討をする必要があります。

上記数点を俯瞰しつつ、
投資是非について、判断をしていくこととなりましょう。

本記事執筆現在の資金応募状況は


引用元:https://www.crowdlease.jp/fund/detail?fund_id=2885

ファンドが組成・公開されてから、さほど時間はたっておりませんが、
既に、満額達成にて、資金募集を終えています。

いささか高リスクではあるが、高利回りのメリット・プレミアムが、それを吸収し得た、ということでしょうか…。

まとめ

記事中には、私の個人的な見解が、多々、含まれておりますが、
あくまでも、その限りにおいて、
少しでも、「これからソーシャルレンディング投資を始めてみよう」とお考えの読者様にとり、ご参考になさって頂ける内容と出来たのであれば、嬉しい限りです。

なお、私は現在、国内23社のソーシャルレンディング事業者に、資金を分散投資中です。
そんな私が、国内23社中、厳選した3社のみ、「おすすめ事業者」としてご紹介しておりますのが、下記の別記事となります。
お時間ございましたら、ぜひご覧ください。

【ソーシャルレンディングのおすすめ会社はどこですか?】23社分散投資中の筆者が、ソーシャルレンディング投資初心者の読者様におすすめする、厳選3社がこちら。

ソーシャルレンディング各社をランキング形式で分析したこちらの過去記事もおすすめです。

【ソーシャルレンディングランキング決定版】利回り・投資対象国・担保設定状況・投資のしさすさ。異なる4つの視座から人気ソーシャルレンディング事業者を徹底ランキング。

主要なソーシャルレンディング事業者を、投資家登録数や累計投融資額も含めた様々なポイントから比較した分析記事はこちらです。

【ソーシャルレンディング各社徹底比較】投資家登録数・累計投融資額・年利平均…。主要ソーシャルレンディング各社を7つの視座から横断比較してみた結果、見えてきた真実とは。

それぞれ、是非、ご一読下さい。

それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会い致しましょう。


本寄稿内容は、寄稿者の個人的な見解・体験・意見であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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