ロボアドバイザー投資、やってみた|やってみたからこそ分かった、ロボアドバイザーのメリット&デメリットとは

やってみたからこそ分かる、ロボアドバイザー投資のメリットとは

アセット・アロケーション設定や、投資信託選び、といった手間暇から解放される

投資家が、自力でインデックス投資に取り組む場合、

  • アセット・アロケーションの決定や、
  • アセット(資産クラス)ごとの、インデックスの決定、
  • インデックスごとに、利用する投資信託の選択、
  • 投資信託の実際の買い付け、リバランスなど、

投資に纏わる様々なプロセスを、投資家自身でひとつずつ、執行していく必要があります。

もちろん、そうした作業は、投資スキルを蓄積し、高めていくためには、極めて有用なものとなりますが、本業の忙しい会社員や、兼業投資家にとっては、なかなか、十分な時間を割くことができない、というのも実情です。

しかし、ロボアドバイザーを活用すれば、投資家は、上記したような、インデックス投資に纏わる諸々の作業すべてから、解放されることとなります。

また、投資信託の具体的な買い付けや、適宜の売却に関しても、ロボアドバイザーに任せきり(一任)することができるため、トレードに、投資家自身の個人的な感情が入り込む余地がなくなります。

このため、市場の一時的な急落を目の当たりにしたとしても、焦って狼狽売りをしてしまうリスクが軽減されるため、インデックス投資において成功の必要条件のひとつとされる、長期投資が、実現しやすくなります。


参考:
ロボアドバイザーの投資対象は|資産クラス別の銘柄確認、投資対象選定のポイントまで解説|ソーシャルレンディングとの比較も

ETFで分配金を自動再投資できるのは、手間が省けて良い

インデックス投資において、投資信託やETFからの分配金は再投資する事は、複利効果を最大化するために、欠かせないプロセスとされています。

非上場の投資信託においては、無分配型の投資信託も数多く存在しますが、上場投資信託、すなわちETFの場合、無分配型のものは基本的に存在せず、ETFの決算のたびに、投資家に対して分配金が送金されます。
このため、投資家が複利効果を最大化したい場合は、ET Fから分配金を、都度、手動で、再投資する必要があります。

この点、ロボアドバイザーを利用すれば、ETFからの分配金に関して、ロボアドバイザーが自動的に再投資に回してくれますので、投資家の手間暇が省ける、というメリットがあります。

ETFを少額から買い付けられるのはロボアドバイザーならでは

ETFを少額から買い付けられるのはロボアドバイザーならでは
本来は、株数単位での買い付けが原則となる、ETF。そんな上場投資信託を、より少額から買い付けることが出来るのは、ロボアドバイザーならではのメリットと言えます。
※画像はイメージです。

非上場の投資信託であれば、証券会社を通じて、金額指定(例えば、500円分だけ、など)で買い付けることができますが、市場で取引されている上場投資信託(ETF)の場合、そのような金額指定での売買はできず、あくまでも、1株単位での売買が前提となります。

主なインデックスETFの場合、その株価は、数百ドル前後以上に上ることが大半ですので、数万円程度の少額からインデックス投資を始めたいと考えている投資家の場合、初期投資額が少なく、十分に分散されたポートフォリオを構築することが難しいケースが想定されます。

この点、ETFの少額買い付けサービス(例えば、ウェルスナビ提供のミリトレ機能など)を提供しているロボアドバイザーを利用すれば、ETFを、1000分の1単位の小額から取引することができますので、初期投資額が少なくても、複数のETFを組み入れた、十分に分散の利いたポートフォリオを構築することが可能となる、という利点があります。


参考:
ロボアドバイザーと積立投資|積立投資のメリット・デメリットのほか、「一括投資」との比較も検証

つみたてNISAやidecoと違って、一括投資できるのは良い

投資家が、インデックス投資を行う場合、まずは、つみたてニーサや、イデコ、といった、政府の投資支援制度を活用することが一般的です。
しかしながら、つみたてニーサやiDeCoの場合、長期の積み立て投資が前提とされているため、多額の資金を一括で投資したい、と考えている投資家にとっては、いささかの不便があります。

昨今のコロナショックの時のように、市場が一時的に低迷しているときに、ここぞ、と言う判断で、一気に資金を投入したい(スポット買いをしたい)、と考えている投資家にとっては、特段の投資上限額設定のないロボアドバイザーは、比較的使い勝手が良いサービスである、といえます。

証券会社のファンドラップよりは、手数料が割安

ロボアドバイザーの提供している投資一任サービスと比較的類似性の高いサービスとしては、国内の証券会社が提供している、「ファンドラップ」と呼ばれるサービスが挙げられます。

しかし、ファンドラップの場合、そもそもの最低投資金額が、数百万円程度と、いささか高額であるほか、年率で、預かり資産残高に対して、2%程度の運用手数料が生じるなど、投資家サイドから見たときに、複数のデメリットが指摘されています。

この点、ロボアドバイザーの場合は、数万円から10万円程度の小額から投資をスタートできるほか、手数料に関しても、預かり資産残高の1%程度とされていることが多く、ファンドラップと比較すれば、多少なりとも割安に利用できる、というメリットがあります。

リバランスのことを放念できるのは〇

ロボアドバイザー利用の、最大のメリットと言われているのが、リバランスの自動化です。

投資家がインデックス投資に取り組む場合、銘柄ごとの値上がり・値下がりといった値動きに応じて、当初想定していたアセット・アロケーションと比較して、ポートフォリオのバランスが崩れてきてしまうことがよくあります。

このポートフォリオの乖離をそのまま放置してしまうと、

  • リスク許容度の低い投資家が、本来よりも高いリスクを取った運用をしてしまったり、
  • 逆に、リスク許容度の高いはずの投資家が、本来よりもリスクが過度に抑制された運用をしてしまう、

などといった弊害が生じる可能性があります。

このため、インデックス投資家の多くが、定期的に、値上がりした資産の売却や、値下がりしている資産の買い足しによる、リバランスを実施していますが、このリバランスには、当然、一定の手間暇がかかります。

この点、ロボアドバイザーを利用すれば、定期的なリバランスに関しても、ロボアドバイザーに一任し、自動化することができます。


参考:
ロボアドバイザーの行うリバランスとは|リバランスの仕組み、メリット・デメリット、課税関係まで検証

やってみたら身に染みた、ロボアドバイザーの弱点とは

ideco口座、つみたてNISA口座が利用できないのは、痛い

投資家にとって、ロボアドバイザーは、自身のインデックス投資を簡略化するためのツール、サービスであるといえます。

そして、投資家がインデックス投資の取り組む場合、目下、日本国内においては、

  • まずはiDeCo(個人型確定拠出年金制度)の投資可能額を最大限活用し、
  • その後、まだ、毎月の積立投資額に余裕がある場合は、つみたてNISAを利用する、

という流れが一般的とされています。

しかしながら、ロボアドバイザーの場合、目下、iDeCo口座、及び、つみたてNISA口座、といった制度に対応しているサービスは存在しません。
※国内のロボアドバイザー業界では唯一、ウェルスナビが、一般NISAには対応していますが、つみたてNISAには非対応です。

インデックス投資に用いるツールとしての優劣を考える際に、この、iDeCo、及び、つみたてNISAへの非対応、という点は、ロボアドバイザーの決定的な弱点であると言われています。


参考:
ロボアドバイザーと、つみたてNISA|つみたてNISAのメリット&デメリット、ロボアドバイザーとの併用・比較について検証

やはり、ロボアドバイザーの手数料については悩みどころ

やはり、ロボアドバイザーの手数料については悩みどころ
いろいろとメリットも多いロボアドバイザーなのですが、その手数料体系については、「納得できない」と考える投資家も少なくありません。
※画像はイメージです。

投資一任型のロボアドバイザーを活用する場合、投資家は、ロボアドバイザーの運用会社に対して、年率で、預かり資産残高の1%相当額程度の、手数料(利用料)を支払う必要があります。

ロボアドバイザーは、基本的に、インデックスに対し連動する、パッシブ・ファンド(投資信託)を取得し、保有します。
そして、ロボアドバイザーが主に投資対象とするパッシブ・ファンドは、投資家自身が、証券会社を通じて取得することが可能なものが、多く含まれています。

すなわち、投資家においては、コストを重視するのであれば、

  • ロボアドバイザーを活用してインデックス投資に取り組むのではなく、
  • ロボアドバイザーは利用せず、自ら投資信託を取得し保有したほうが、

得策である、と言えます。

それでもなお、ロボアドバイザーには、上述したような、リバランスの自動執行等のメリットがありますので、投資信託、ひいてはロボアドバイザーの運用成績がプラスのときには、投資家の多くは、ロボアドバイザーの運用手数料について、「必要なコストの一部」、と割り切ることもできましょう。

しかしながら、投資信託の運用成績がマイナスである時などにおいては、いつまでもロボアドバイザーに運用手数料を支払い続けることに対して、心理的な抵抗を覚え始める投資家も少なくありません。

「ETFの0.1%未満程度の手数料だけなら、我慢できるが、その10倍程度に相当する手数料を、別途、ロボアドバイザーに対して支払い続けるのは、納得できない」
「当初はロボアドバイザーを活用するが、インデックス投資の仕組みが、ある程度、理解出来たら、ロボアドバイザーについては解約して、自分でETFを買ってみよう」

等と考える投資家も、自然、少なくなく、この、いわゆる「ロボアドバイザーの手数料問題」は、日本のロボアドバイザー業界が抱える、大きな問題点の1つである、とされています。

こうした状況を踏まえ、特に新興のロボアドバイザー・サービスの中には、サステン(SUSTEN)のように、運用手数料を完全成果報酬型とする事業者も出現しつつあります。

無分配型の投資信託を使う場合と比較すると、複利効果も限定的となる

ロボアドバイザーの場合、投資信託やETFから分配金に関しては、自動的に再投資(投資信託の追加買い付け)されるよう、サービス設計が為されています。

このため、ロボアドバイザーの運営会社の中には、ロボアドバイザーの活用メリットとして、「複利効果の最大化」を挙げるケースもあり、それは、検討対象とを「分配を行う投資信託」に限定する場合、確かに、ひとつの真実と言えます。

しかしながら、投資家の立場から忘れてはならないのは、ロボアドバイザーの行う分配金再投資は、あくまでも、課税後の分配金の再投資である、という点です。

インデックス投資において、複利効果を本当に最大化したいのであれば、

  • ロボアドバイザーに投資信託選びを任せるのではなく、
  • 投資家自身で、追随したいインデックスに対応した投資信託の中から、「無分配型」の投資信託を探し出す必要があります。

無分配型の投資信託の場合、文字通り、投資家に対して利益分配を行わない関係上、分配金に対して課税が為される可能性が、原理的に存在しないため、です。

アピールポイントとされてる分散投資、リスクの低減効果は実際は今一つ?

複数の資産クラスにまたがった分散投資は、ロボアドバイザー運営会社によって、「ロボアドバイザーならでは」のアピールポイントとされていることがままあります。

しかしながら、同じような分散投資そのものは、

  • 投資家自身が、自分で、資産クラス別に、複数のインデックス・ファンドを購入したり、
  • そもそも、複数の資産クラスに対して分散投資する、バランス型の投資信託を購入すれば、

比較的簡単に実現できます。

また、資産クラスをまたいだ分散投資に関しては、そのリスク低減効果そのものに対して、疑問視する声もあります。

マルチアセット運用によって、ポートフォリオのリスクを低減させる効果としては、異なる資産クラス同士の間の、相関係数の低さが、その根拠とされています。
すなわち、

  • 1つの資産クラスが値下がりしているときに、
  • 他の資産クラスが、値動きが逆行し、むしろ値上がりしていれば、

ポートフォリオ全体としてのボラティリティ(=リスク)は、標準化される、という仕組みです。

確かに、数年~数十年前までは、資産クラス同士の相関係数は(今ほどには)高くなく、複数の資産クラスにまたがって資金を分散投資していれば、まさに前述のようなリスク低減効果を得ることが期待できる、とされていました。

しかしながら昨今、経済のグローバル化に伴い、資産クラス同士の間の相関係数は高まりつつあり、結果的に、マルチアセット・ポートフォリオを運用したとしても、以前のようなリスク低減効果を得にくくなってきている、との指摘もあります。

リバランスの内容についても疑問の声が

ロボアドバイザーの機能の真骨頂といえる、「自動リバランス」に関しても、実際に「ロボアドバイザーを使った投資をやってみた」、と言う投資家からは、一部、その機能を疑問視する声が上がることもあります。

含み益の実現による課税

ロボアドバイザーの場合、基本的には、

  • 値上がりしている資産クラスの売却か、
  • 値下がりしている資産クラスの買い足しによって、

リバランスを行います。

このうち、含み益が生じている資産の売却を行う場合、値上がり益の実現によって、課税関係が生じてしまうケースがあります。
実際に課税がなされると、当然、運用元本に組み入れることのできる資金量が、一部、目減りしてしまいますから、複利運用による効果が減衰することとなります。

※ロボアドバイザーによっては、このデメリットを回避すべく、含み益の実現に合わせて、含み損も実現させることで、値上がり益の一部を相殺する、いわゆる「税金最適化機能」を搭載しているケースもあります。

期待利回りの高い株式系ETFの売却による将来的な利回り低下

ロボアドバイザーの行うリバランスで売却されることが多いのは、含み益の生じている、株式系の投資信託(ETFを含む)であることが一般的です。
インデックス投資において、複数の資産クラスを保有する事はままありますが、その場合でも、ポートフォリオ全体の期待利回りの牽引役となるのは、債券や不動産、コモディティ等ではなく、株式系の資産クラス(米国株式や、その他先進国株式、及び、新興国株式)であることが一般的です。
それにも関わらず、リバランスによって株式系の資産クラスを売却してしまえば、当然、将来的な期待利回りに対して、悪影響を与えることとなります。

Author Info

ロボアドバイザー検証チーム
fill.mediaは、国内の融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)、及び、不動産クラウドファンディング業界情報の検証メディア。
ロボアドバイザー情報専門の検証チームでは、日本国内、並びにアメリカを中心とした海外国にて展開されているロボアドバイザー(RA)サービスに関する最新情報を提供するほか、ロボアドバイザー業界の市場調査、各社の新サービスの検証などを実施する。

メディア掲載歴(一部・順不同)
・朝日新聞デジタル&m
・財経新聞
・SankeiBiz
・RBBTODAY
・楽天Infoseekニュース
・excite.ニュース
・BIGLOBEニュース
・@nifty ビジネス
・Mapionニュース
・NewsPicks
・ビズハック
・MONEY ZONE
・Resemom
・SANSPO.COM
・Trend Times
・zakzak
・とれまがニュース
・徳島新聞