LIFULL社運営の不動産クラウドファンディング情報サイト「LIFULL不動産クラウドファンディング」とは

不動産クラウドファンディングとは

不動産特定共同事業法に基づく許可(ないしは、登録)を受けた不動産事業者が、クラウドファンディング形式で資金調達を行うことを指す。

  • 不動産事業者は、募った資金を元手に、新たに不動産を取得するなどし、
  • ファンドの運営期間中に生じた賃料収入や、不動産の売却によって生じる売却益などを原資にして、
  • 投資家に対する利益分配を実施する。

不動産事業者(不動産特定共同事業者)としては、銀行融資を受けづらいような案件(例:築年数が大幅に経過しており、担保価値が見込めない物件等)の場合でも、インターネット上で有志を募ることで、資金調達を行える場合がある。また、不動産投資に興味を持つ若年投資家との間で、信頼醸成に向けた接点を持つことが出来る、というメリットもある。

出資する投資家としては、1万円程度の少額から不動産投資を行えるメリットがあるほか、

  • 運用期間中の実務を、不動産特定共同事業者に一任できる
  • 実物不動産投資と遜色ない表面利回りを期待できる

などといった利点がある。

ただし、出資した元本は、ファンドの運営状況によっては、元本割れする可能性があるほか、出資の途中解約が出来ない(=ファンドの運用期間中の、出金・解約が、原則として、出来ない)、税務上のメリットが無い(=損益通算や、損失の繰り越し控除が認められていない)、等といったデメリットもある。


参考:
不動産投資型クラウドファンディングとは|仕組みやメリット、リスクについて徹底検証【不動産特定共同事業法改正も】

株式会社LIFULLとは

株式会社LIFULL(東京都千代田区麹町1-4-4)は、1997年3月設立。
日本最大級の不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S(ライフル ホームズ)」の運営などの、不動産情報サービス事業等を営む、東証一部上場企業(証券コード:2120)。
傘下には、株式会社 LIFULL Marketing Partnersや、LIFULL CONNECT,S.L.U.などの子会社を持ち、2020年12月31日現在の従業員数は、1,478名。資本金は9,716百万円。
2020年9月期の決算説明資料によれば、同期の売上収益は、35,402百万円、EBITDAは4,504百万円。


参考:
株式会社LIFULL|公式サイト

「LIFULL不動産クラウドファンディング」とは



引用元:LIFULL不動産クラウドファンディング

「LIFULL不動産クラウドファンディング」は、株式会社LIFULLが運営する、不動産クラウドファンディング情報サイト。サイトの公開は、2021年2月。

新着ファンド情報を掲載

「LIFULL不動産クラウドファンディング」では、国内の不動産クラウドファンディング事業者各社の、新着ファンド情報が、一覧形式で掲載されているほか、「募集開始前」か「募集中」かの、いずれかで、ファンドの絞り込み表示も可能。
ファンドの募集開始のタイミングに合わせて、メールマガジンやプッシュ通知の配信も行われている。

不動産クラウドファンディングに関する「お役立ち情報」を掲載

新着ファンド情報とは別に、不動産クラウドファンディングに関する知見をまとめた、「お役立ち情報」ページも公開されており、

  • クラウドファンディングの仕組みやメリット、注意点等についてまとめたコンテンツや、
  • 不動産小口取引への、セキュリティトーク(ST)導入の可能性について触れた記事、
  • デジタルトークンの活用事例などについて書かれたコンテンツなどが、

提供されている。

不動産特定共同事業者向けに、STOスキーム導入支援

「LIFULL不動産クラウドファンディング」サイトでは、不動産クラウドファンディングを展開している不動産特定共同事業者向けに、STOスキームの導入に関する情報を発信している。
詳しくは後述。

LIFULLが提唱する、不動産クラウドファンディングへの、STOスキーム導入とは



画像引用元:https://recrowdfunding.lifull.jp/forbusiness/

不動産クラウドファンディング業界において、ST(セキュリティ・トークン)の活用が広がれば、出資者間での出資持分取引が可能となり、投資の裾野が一気に拡大する可能性がある。

従来型の不動産クラウドファンディングの課題

従来型の不動産クラウドファンディングの場合、投資家が取得する「出資持分」のセカンダリ・マーケットは存在せず、出資者同士で、互いの出資持分を取引する機能も提供されていなかった。
このため、出資者としては、ファンドの運営期間中に、自身の持つ出資持分を換金する手段が限られ、相続の際等においては、不動産特定共同事業者に対し手数料を支払い、煩雑な解約手続きに臨む必要があった。
コロナ・ショックなどの影響による社会変動も大きくなる中、投資家の間では、数年単位に渡って投資資金を拘束されることへの拒否感が強まり、必然的に、不動産クラウドファンディング事業者が募集するファンドも、数ヶ月~半年程度の、比較的短期間の運用を想定するものが多くなった。
しかしながら、不動産事業は、元来、開発~売却まで、数年単位の期間を必要とするケースが多く、この点が、不動産クラウドファンディングによる資金調達の、実務上の弊害となっていた。

STOスキーム導入が不動産クラウドファンディング業界に与えるメリット

STO(Security Token Offering)スキームが導入されれば、出資者としては、自身の出資持分を、セカンダリ取引によって譲渡することが可能となる。
換金ニーズが生じたときの対応策が提供されれば、投資家において、長期運用ファンドへと出資する心理的なハードルが下がることとなり、結果的に、不動産事業者としても、数年単位の運用を予定する、中長期型ファンドの組成がしやすくなる。
物件の取得・開発から、エグジット(売却)まで、時間的な猶予を確保しやすくなるほか、運営期間中に期待できるインカムゲイン(賃料収入)も、必然的に大きくなる。

LIFULLの、不動産クラウドファンディングへのSTOスキーム導入の取り組み

株式会社LIFULLは、2020年8月、デジタル証券プラットフォームを提供する Securitize Japan株式会社(東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワー 6F)と業務提携をしたうえで、不動産特定共同事業者向けの、STOスキームの提供を開始
不動産クラウドファンディング事業者としては、大規模なシステム開発を要さずに、自身の提供サービスに、STOスキームをインストールできることとなった。

不動産クラウドファンディング業界における、LIFULLのSTOスキーム導入事例

国内の不動産クラウドファンディング業界において、LIFULL(及び、Securitize Japan)によるSTOスキームが、初めて導入されたのは、株式会社エンジョイワークス(神奈川県鎌倉市由比ガ浜1-10-9)が運営する不動産クラウドファンディング・サービス「ハロー!RENOVATION」の、「葉山の古民家宿づくりファンド」。
サービスの導入は2020年10月、実際の運用開始は、2021年1月。
活発なコミュニティー醸成を標榜する「ハロー!RENOVATION」としては、STOスキーム導入のメリットについて、「運用期間中にさらに新しい投資家が参加することで、さらなる投資家コミュニティの活性化を図る」ことが出来る、と述べている

また、2020年12月には、株式会社グローベルス(東京都品川区西五反田7丁目17番3号 第2noteビル 5階)が、自身の運営する不動産クラウドファンディング・サービス「大家ドットコム」の、第1号案件において、LIFULL社及びSecuritize Japanが提供するSTOスキームを導入することを発表している。

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