不動産クラウドファンディング「ちょこっと不動産」の第2号ファンドが満額募集完了|予定分配率は6.0パーセント
不動産開発事業、不動産賃貸事業などを営む株式会社良栄(東京都新宿区西新宿6丁目14-1 新宿グリーンタワービル18F)が運営する不動産クラウドファンディング・サービス「ちょこっと不動産」にて、6月11日午後から募集開始となった新ファンド「ちょこっと不動産2号 花小金井」が、元来の募集終了期限(6月18日夜)を待たずして、募集額9,520,000円分、満額の投資申込を集め、募集完了となった。
「ちょこっと不動産2号 花小金井」概要
予定分配率(年率換算・税引き前)は6.0パーセント。
7月1日から今年末まで、約半年間の運用を予定しており、分配は毎月実施を見込む。
1口あたりの最低投資額は1万円とし、先着方式にて投資募集を行ったが、募集開始当日中に、満額分の投資申込を集めた。
同ファンドの投資対象となるのは、東京都小平市花小金井に所在する、地上6階建て(地下1階付)の鉄筋コンクリート・マンション「ワコーレ花小金井」の2室。
投資家からの募集額(9,520,000円)のほかに、ファンド運営会社にあたる良栄が、全体の30パーセント相当額の劣後出資(※)を行う。
取得した物件については、不動産賃貸会社との間でマスターリース契約を締結することにより、賃料収入の安定化を図るという。
なお、今回のファンドは、「ちょこっと不動産」にとり、5月に募集した初号ファンドに次ぐ、第2号案件となる。
どのような分配・償還実績を積み重ねていくのか、今後の動向が注目される。
不動産クラウドファンディング・サービス「ちょこっと不動産」とは
画像引用元:ちょこっと不動産HP
株式会社良栄が、2021年2月に、東京都知事から、不動産特定共同事業法電子取引業務の認可を取得し、同3月にサイトオープンした、不動産クラウドファンディング・サービス。
これまでに募集したファンド(2ファンド)では、いずれも、最低投資額は1万円と設定されているほか、運営会社による劣後出資(30パーセント)が為されている。
(※)不動産クラウドファンディングにおける「劣後出資」とは
不動産クラウドファンディングでは、不動産が投資対象となり、投資家への利益分配原資としては、
- 運用期間中の「賃料収入」(=インカムゲイン)、
- 不動産売却時の、「売却益」(=キャピタルゲイン)、
が見込まれているほか、最終的な元本償還のための原資としては、不動産の売却代金が見込まれているケースが一般的。
このため、運用期間中の賃料収入が見込み通りに収受できなかった場合や、売却益が想定通りに発生しなかった場合、利益分配が実施できない場合がある。
また、最終的な不動産売却価額が、当該不動産の取得価額を大幅に下回ってしまった場合、投資家への元本償還資金を全額確保することが出来ず、結果的に、投資家の出資元本に毀損(=元本割れ)が生じる恐れがある。
上記リスクを出来るだけ低減するための仕組みとして、国内の不動産クラウドファンディング事業者の多くが取り入れているのが、「優先劣後スキーム」。
投資家の出資元本を「優先出資元本」とし、それとは別に、不動産クラウドファンディング事業者が、全体の数パーセント~数割程度相当額を「劣後出資」する。
ファンドに損失が生じる事態となった場合、まずは、不動産クラウドファンディング事業者の「劣後出資」部分から毀損が始まるため、損失が一定程度に収まれば、投資家の優先出資元本が、毀損を免れる可能性がある。
なお、劣後出資は優先出資よりも毀損リスクが高いため、分配利回りについては、不動産クラウドファンディング事業者の劣後出資のほうが、投資家の優先出資分よりも高く設定されているケースがある。
投資家の出資元本の毀損リスクを低減させる仕組みとして、多くの投資家から歓迎されている「優先劣後スキーム」だが、
- ファンドの損失が多額になれば、劣後出資幅だけでは損失をカバーしきれず、優先出資元本についても、毀損する恐れがある
- 劣後出資の具体的な「割合」については、法的な規制はなく、不動産クラウドファンディング事業者側の判断にゆだねられている(=劣後出資幅が数パーセントに留まるケースもある)
- 不動産クラウドファンディング事業者・ファンドによっては、優先劣後スキームそのものが不採用とされているケースもある
などといった点に、留意する必要がある。
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