Drive2は稼げるのか-車の運転で暗号資産を稼ぐ「Drive to Earn」の仕組みとメリット、デメリットを検証

本記事をお読みいただくにあたっては、下記の点にご注意ください。

  • 本記事の内容は、Drive2の公開情報を閲覧したうえでのfill.media独自の解釈であり、Drive2の公式見解とは無関係です。
  • fill.mediaでは、その内容の真偽等に関して、如何なる保証等も行うことは出来ません。
  • サービス等に関する一次情報については、必ず、 当該サービス提供元のサイト等をご自身でご確認下さい。
  • 本記事に掲載されている情報は、時間経過に伴い、有効性を失っている場合があります。最新情報に関しては、必ず、ご自身にてご確認下さい。
  • 本記事、並びに、当サイト内の全てのコンテンツは、一般的な情報提供のみを目的として作成・運営しているものであり、いかなる暗号資産・有価証券・その他デジタルアセット・その他アセット・資産等の取得を勧誘するものではありません。また、投資助言を目的としたものでもございません。
  • 掲載した情報によって起きた、いかなる直接的・間接的損害について、一切責任を負うことは出来かねます。
  • 暗号資産投資や、その他の投資には、リスクが伴います。投資を行う際は、リスクを了承のうえ、ご自身の判断で行って頂きますよう、お願いを申し上げます。

Drive2のメリット

Drive2には、STEPNと類似している点がある

Drive2の場合、車のアトリビュートとして、下記のようなものが設定されています。

Power
DTTトークンの獲得量に影響
Direction
ミッション遂行時のリワード獲得の確率に影響
Energy
プレイヤーのエナジー上限量に関係
Endurance
耐久性に影響

委細は些か異なりますが、日本人の間で極めて人気の高いMove to Earnプロジェクトとして知られるSTEPNのスニーカーNFTアトリビュートと似通った部分もあり、初心者でも比較的スムースに各アトリビュートの効能を理解しやすい、という特長があります。

また、車のタイプについても、最適走行速度に応じて、下記のような分類が為されています。

乗り物のタイプ 最適走行速度
Petroleum 時速10キロ~60キロ
Electric energy 時速15キロ~70キロ
Hydrogen energy 時速20キロ~80キロ
Nuclear energy 時速15キロ~100キロ


引用元:Drive2ホワイトペーパーより引用

この点もまた、

  • ウォーカー
  • ジョガー
  • ランナー
  • トレーナー

といったスニーカーNFTのタイプが提供され、それぞれに異なる最適運動速度が定められた、STEPNと類似している、と言えます。

Drive2の場合、レベル上げによってビークルを育てる「育成ゲーム」としても楽しむことが出来る

前述のSTEPNと同様、Drive2の場合も、ゲーム内で入手できるトークンを消費することによって、手持ちのビークル(車)のレベルアップを行うことが可能です。
また、レベルをあげていくことにより、

  • ビークルにセットされている「ソケット」をアンロックしたり、
  • 新たなビークルを生み出す「ミント」機能を利用できるようになったり、
  • 一定レベルに達すると、それまでとは異なるトークンを入手できるようになる、など、

様々な特典を手にすることが出来るようになります。

単なるDrive to Earnゲームとして、だけではなく、こうした「育成ゲーム」としての楽しみ方も出来る、という点では、Drive2の魅力の一つと言えましょう。

Drive2のビークルには、「エンジン」「ホイール」といったアクセサリーをセットしていくことも可能

Drive2では、

  • エンジン
  • ハンドル
  • エネルギー・ボックス
  • タイヤ

といったアクセサリーをセットすることで、それぞれのアクセサリーに応じ、ビークルの強化を図ることが可能です。
また、同じタイプ・レベルのアクセサリーを複数用意することで、アクセサリーに関しても「アップグレード」を行い、機能強化を行うことが出来ます。

Drive2では、ビークルのミントも可能

Drive2では、2台のビークルを用意し、かつ、ゲーム内トークンを消費(バーン)することにより、新たなビークルを生み出す「ミント」も行うことが可能です。
なお、1台のビークルは、合計7回まで、ミントを行うことが可能ですが、ミント済の回数が増えれば増えるほど、ミントのために必要なトークン・コストが大きくなるように設計されているため、その点には、留意が必要です。

また、ミントの結果誕生するビークルのレアリティやタイプについては、親となるビークルの性質によって影響を受け、規定の確率に基づいて計算されることとなります。

Drive2では、複数の「古いビークル」を集めてバーンすることで、強力なビークルを手に出来る場合がある

Drive2では、ある程度使用した、いわゆる「古いビークル」を複数集めて、これを一度にバーンすることで、能力値の高いビークルNFTを入手できる、一種の合体システムのようなものが提供される予定です。

プレイヤーとしては、当然、戦略の幅が広がる、というメリットがあります。
また一方で、ゲームのエコシステムの観点からも、

  • 古いビークルNFTが、廉価でマーケットプレイスに出品されるのではなく、
  • プレイヤーが、古いビークルを敢えてバーンに利用する傾向が強まれば、

結果として、マーケットのフロア価格を、ある程度高く維持する効果を期待できる可能性もあります。
※もっとも、そのようにユーザーを十分に誘導できない可能性もあります。

Drive2ならではの「ギルド・モード」も搭載予定

Drive2では、既存のMove to Earn領域では珍しい、「ギルド・モード」も提供される予定です。
基本的に、Play to Earnゲームの業界では、ゲーム開発・運営側が、「ギルドと、いかにして、付き合うか」は、重要なポイントとなります。
その点、Drive2については、ギルドとの共存について、ある程度積極的に進める考えがあるのかもしれません。

Drive2独自のマーケットプレイス、及びレンタル機能も提供予定

Drive2では、他のブロックチェーン・ゲームの場合と同様、プレイヤー同士が自由にNFTなどの取引を行うことが出来る「マーケットプレイス」が整備される予定です。
また、NFTのレンタル機能が提供される予定もあるため、

  • 「Drive2のプレイを始めてみたいが、NFT購入のための初期投資が難しい」というユーザーも、既存プレイヤーからNFTを借りることにより、参入できるようになる可能性がありますし、
  • 一方で、「Drive2の経済圏に対して、投資をしてみたいが、日常生活では車を利用していないため、自分で運転をしてトークンを稼ぐことが難しい」という投資家層も、NFTを保有してレンタルする(=貸し出す)という運用が出来る可能性があります。

さらに、Drive2ならではの独自機能として、ゲーム内で獲得したトークンを使って、現実世界における、現物の車のパーツ等を購入できる仕組みも、将来的には導入が検討されています。
実現されれば、ブロックチェーン上の「Drive to Earn」ゲームと、現実世界において実体を持つ「車」とが融合する可能性があり、面白い展開が期待されます。

Drive2のデメリット

Drive2では、ビークルのレアリティによって、能力値の最小値・最大値は変わらない?

STEPNなどに代表されるMove to Earnゲームの場合、

  • NFTのレアリティが高くなればなるほど、
  • アトリビュート(能力値)の最小値、及び最大値が向上する、

という共通点があります。
これにより、各ユーザーは、出来るだけ高い能力値を持ち得る、レアリティの高いNFTを入手しようと考えるため、(仮に、NFT入手のために当該ゲームのネイティブ・トークンが利用されるのであれば、)ゲームのネイティブ・トークンの買い圧が形成されやすくなる、という特質があります
※もっとも、ゲーム自体の人気が低迷すれば、そうした買い圧も生じにくくなります。

その点、Drive2の場合、2022年8月13日現在公開されているホワイトペーパーによれば、
ビークルのレアリティが向上しても、最小アトリビュート、及び最大アトリビュートは、変化しない模様です。



引用元:Drive2ホワイトペーパーより引用

これが事実であれば、「より高いレアリティのビークルを取得したい」という動機づけが十分に働かない可能性があります。


※追記
その後、Drive2の運営元から、ホワイトペーパーにおける上記の記述については訂正する予定である旨、連絡がありました。
訂正後は、レアリティの高いビークルの場合、より高いアトリビュートを持つ旨が、記載される予定とのことです。

Drive2の先行プレイヤーが大量にビークルをミントすれば、その後値崩れが生じ、後から参入した人が不利となる可能性がある

Drive2の場合、各プレイヤーが、親となるビークルを用意し、かつ、ゲームのネイティブ・トークンを消費することで、新たなビークルを誕生させる、「ミント」を行うことが可能です。
この「ミント機能」は、Drive2の大きな楽しみ・魅力のひとつであると共に、「ミントのために必要となるネイティブ・トークン量は、その他のゲーム内消費と比較して、格段に大きい」(=リペアやレベルアップと比較して、多量のトークンが消費される)ことが一般的であるため、ゲームのネイティブ・トークンの価格を一定以上に保つためには、一定程度、有効である、とも言えます。

一方で、一部の早期参入プレイヤーが、ミントを連発してしまうと、トーケノミクスの早期崩壊を誘発してしまうリスクがあります。

具体的には、

  1. 早期参入者がミントを連発(=ミントのために、ゲームのネイティブ・トークンが積極的に消費されるため、トークン価格も上がりやすい)
  2. マーケットプレイスにビークルが大量に供給される(=新規参入者が続出している間は、それに対して需要も存在する)
  3. 新規参入のペースが鈍ると、マーケットプレイスに、ビークルが有り余るようになる
  4. ビークルが売れにくくなり、焦ったプレイヤーが、「値下げ合戦」を繰り広げる
  5. 結果的に、ビークルのフロア価格に値崩れが生じる
  6. 後から参入した人は「ミントをしても、良い値段で売ることが出来ず、損をする」こととなる
  7. 「ミントのを目的としたネイティブ・トークン消費」が生じなくなり、トークン価格が下落する
  8. 「稼げないゲーム」として認知され、さらに、新規参入者が減ってしまう

といった、いわゆる「負のスパイラル」が働いてしまう可能性がある、という点に、留意が必要です。

※プレイヤーに対してミント権を委ねる場合、ゲームの運営側が恣意的にNFT等の供給量を調整するゲームと比較し、

  • ユーザー数の増大期においては、人気の高まりに応じて、一気に、トークン価格も値上がりしやすい反面、
  • その価格が維持されるか、否か、が、どうしても、プレイヤーからの人気の度合いに依存してしまう分、

エコシステムの長期維持・継続が難しくなるケースも散見されます。

Drive2の運営元においては、こうしたトーケノミクスにも十分留意したうえで、慎重な舵取りが求められることとなりましょう。

Author Info

NFT(非代替性トークン)検証チーム
fill.mediaは、国内の融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)や、不動産クラウドファンディング、ロボアドバイザー、インデックス投資業界等の最新情報を提供する、投資・金融情報総合メディア。
その他、昨今、主に若年投資家の間で大きな関心を集めつつあるFIRE(Financial Independence, Retire Early)に関する最新情報を専門的に扱う、FIRE(早期リタイア)専門の検証チームや、不労所得に関する検証グループ、その他、不動産投資全般について検証を行うチーム等があります。

NFT(非代替性トークン)検証チームでは、ブロックチェーン技術のアート・ゲーム分野への応用(NFTアートや、NFTゲーム)等に関し、そのメリット・デメリット等を検証し、深く掘り下げた分析・情報を提供しています。

メディア掲載歴(一部・順不同)
・朝日新聞デジタル&m
・財経新聞
・SankeiBiz
・RBBTODAY
・楽天Infoseekニュース
・excite.ニュース
・BIGLOBEニュース
・@nifty ビジネス
・Mapionニュース
・NewsPicks
・ビズハック
・MONEY ZONE
・Resemom
・SANSPO.COM
・Trend Times
・zakzak
・とれまがニュース
・徳島新聞

コメントを残す

コメントは当ラボによる承認作業後に自動掲載されます。