渦中のSBIソーシャルレンディングが3月15日時点の各ファンド運用状況を更新公開|「ディベロッパーズローンファンド」6件が延滞状況に

SBIソーシャルレンディング株式会社(東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワー14F。以下、SBIソーシャルレンディング社)の運営するソーシャルレンディング・サービス「SBIソーシャルレンディング」は、自身のホームページを通じて、2021年3月15日時点での、各ファンドの「元本償還の実績」を更新・公開した。

公開された最新情報によれば、3月15日時点で、分配金(投資家にとっての利益部分)、ないしは、元本償還に、延滞が生じているのは、下記の6ファンド。

  • SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド9号
    募集開始日:2018年11月12日
    出資額/貸付額:405,100,000円
    償還済み元本額:100,000円
    備考:元金一括返済予定日が2021年5月末日であるため、3月15日時点では、元本については延滞とされていない。ただし、利払いについては延滞が発生
  • SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド10号(「SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド9号」の追加募集)
    募集開始日:2018年11月26日
    出資額/貸付額:969,150,000円
    償還済み元本額:100,000円
    備考:元金一括返済予定日が2021年5月末日であるため、3月15日時点では、元本については延滞とされていない。ただし、利払いについては延滞が発生
  • SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド11号(「SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド9号」の不足金額の追加募集)
    募集開始日:2018年12月13日
    出資額/貸付額:55,000,000円
    償還済み元本額:100,000円
    備考:元金一括返済予定日が2021年5月末日であるため、3月15日時点では、元本については延滞とされていない。ただし、利払いについては延滞が発生
  • SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド12号
    募集開始日:2019年2月5日
    出資額/貸付額:400,000,000円
    償還済み元本額:100,000円
    備考:2021年2月末日が、元金の返済期限(一括)だったが、延滞が生じた。延滞中の元本額は399,900,000円。
  • SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド13号
    募集開始日:2019年3月20日
    出資額/貸付額:576,450,000円
    償還済み元本額:100,000円
    備考:元金一括返済予定日が2021年3月末日であるため、3月15日時点では、元本については延滞とされていない。ただし、利払いについては延滞が発生
  • SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド14号
    募集開始日:2019年5月17日
    出資額/貸付額:1,626,000,000円
    償還済み元本額:0円
    備考:元金一括返済予定日が2021年5月末日であるため、3月15日時点では、元本については延滞とされていない。ただし、利払いについては延滞が発生

各ファンドの貸付残高は、下表の通り。

ファンド名 貸付残高(円)
SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド9号 405,000,000
SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド10号 969,050,000
SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド11号 54,900,000
SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド12号 399,900,000
SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド13号 576,350,000
SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド14号 1,626,000,000
合計 4,031,200,000


引用元:https://www.sbi-sociallending.jp/fund_results

不動産ディベロッパーズローンファンド9号~14号の、貸付残高の合計値は、40億円強となる。

SBIソーシャルレンディングとは



引用元:SBIソーシャルレンディング

SBIグループ傘下、SBIソーシャルレンディング株式会社が運営。
2021年2月末時点での累計融資実績は、1,693億円強。融資残高は420億円以上。投資家登録完了数は6万1千人強。いずれの数値においても、国内のソーシャルレンディング業界を代表する事業者のひとつといえる。

2019年7月には、富士キメラ総研「決済関連市場調査」のクラウドファンディングマーケットシェア2018年実績で、トップシェアとなった旨を明らかにした。
投資家が、原則としていつでも、1万円という少額から投資申込を行うことができる、常時募集型ファンドなど、複数の人気案件・ファンドシリーズを擁する。
2019年8月下旬には、東証マザーズ上場の霞ヶ関キャピタル株式会社などと、アパートメントホテル開発における業務提携を行った旨を明らかにした。

SBIソーシャルレンディングの、これまでの延滞・デフォルト歴

個人向けの無担保ローンファンドの場合

SBIソーシャルレンディングでは、かつて、個人向けのローンファンドを募集していた(※2013年7月第1号ファンドが最終)。
累計で7,800万円強の貸付を実施したが、10,112,647円の元本がデフォルト(貸し倒れ)処理となった。

カンボジア技能実習生支援ローンファンドの場合

SBIソーシャルレンディングではかつて、カンボジアからの技能実習生に対し貸付を実施するファンドを募集していた(2019年7月募集が最後)。
累計貸付総額は5,200万円強。
延滞中の借り手件数(いずれも、元本延滞)は23件。
延滞中の貸付元本額は700万円強とされている。

不動産バイヤーズローンファンドの場合

オーダーメード型ファンドである、「不動産バイヤーズローンファンド」シリーズでは、下記号にて、デフォルト(貸し倒れ)が発生した。

  • SBISL不動産バイヤーズローンファンド22号
    出資額/貸付総額:320,000,000円
    デフォルト元本額:58,184,417円
  • SBISL不動産バイヤーズローンファンド21号
    出資額/貸付総額:670,000,000円
    デフォルト元本額:24,700,000円
  • SBISL不動産バイヤーズローンファンド20号
    出資額/貸付総額:191,500,000円
    デフォルト元本額:34,252,000円
  • SBISL不動産バイヤーズローンファンド19号
    出資額/貸付総額:311,000,000円
    デフォルト元本額:44,510,000円
  • SBISL不動産バイヤーズローンファンド16号
    出資額/貸付総額:952,000,000円
    デフォルト元本額:22,176,000円

「不動産バイヤーズローンファンド」シリーズ全体でのデフォルト元本額は、183,822,417円。


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