不動産投資クラウドファンディングCREAL(クリアル)とは|メリット&デメリット、口コミ&評判を徹底解説
個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からクラウドファンディング投資(主に融資型)を始め、約3年が経過。
合計20社以上のクラウドファンディング投資事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。
目次
不動産投資クラウドファンディングとは
不動産特定共同事業法上の許可を得た不動産事業者(不動産クラウドファンディング事業者)が公開・募集するファンドに、インターネットを介して小口出資することを、「不動産投資クラウドファンディング」と呼びます。
実物不動産に投資を行う場合、数百万円~数千万円という、多額の投資資金を必要とするケースが一般的ですが、不動産投資クラウドファンディングの場合であれば、1万円~数万円程度の少額から投資を行うことが出来るため、
- まとまった投資資金を持っていない、若年投資家層や、資産形成過程の投資家層、さらには、
- 不動産投資自体に興味はあるものの、ポートフォリオの構成上、まずは少額から、試験的に投資をしたい、と考えているユーザーなど、
幅広い年代・経歴の投資家に受け入れられつつあり、昨今、急速に市場を伸ばしている投資分野です。
不動産投資クラウドファンディングのメリット
不動産投資クラウドファンディングへと出資する場合、私たち個人投資家としては、下記のようなメリットを期待することが出来るものとされています。
- 一般的な不動産投資と異なり、運用期間中の実務について、不動産特定共同事業者へと一任することが出来る(=ほったらかし投資が可能であるため、兼業投資家等、本業が忙しい投資家の場合でも、気軽に取り組みやすい)。
- 本来であれば数百万円~数千万、数億円程度の投資資金を必要とする、実物不動産投資領域に、1万円~数万円程度の少額から、投資を行うことが出来る。
- 投資対象物となる不動産(土地・建物)に関しては、所在地や建物名、構造、築年数、といった情報が公開されているケースが多い。
- 提示されている期待利回り(分配率)は、年率換算数パーセント~10パーセント弱程度であることが多く、実物不動産投資と比較しても遜色がない。
その他、不動産クラウドファンディングを事業として展開する、不動産事業者にとっても、「不動産投資家”予備軍”と言えるユーザーとの間で、接点を持つことが出来る」「銀行融資を受けることが難しい案件の場合でも、クラウドファンディング形式で、資金調達を実施出来る場合がある」等といったメリットがあります。
不動産投資クラウドファンディングのリスク
上記したようなメリットの反面、不動産投資クラウドファンディングへの出資にあたっては、下記のようなリスクの存在に、配慮する必要があります。
- ファンドが予定通りの収益(インカムゲインや、キャピタルゲイン)をあげることが出来なかった場合、ファンドの運営に赤字が生じ、最終的には、投資家の出資元本(優先出資元本)にも、元本割れが生じる可能性がある
- 実物不動産投資と違い、損益通算や繰越控除、といった、税務上のメリットが享受できない
- ファンドへと出資した資金は、ファンドが償還を迎えるまでの間、原則として、換金(中途解約等)することが出来ない(=流動性が低い)
参考:
不動産クラウドファンディングのリスクとは|元本割れリスク・流動性リスク・事業者リスク等を徹底検証
ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)との違い
不動産クラウドファンディングと、ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)との間には、下記のような、類型上の違いがあります。
①募集者の行う事業の違い
ソーシャルレンディングの場合、募集者(ソーシャルレンディング事業者)が行う事業は、資金需要者に対する「貸金業」(金融業)です。
これに対し、不動産クラウドファンディングの場合、募集者(不動産特定共同事業者)の行う事業は、不動産売買・開発等の、「不動産事業」です。
②投資対象物の違い
不動産クラウドファンディングへと投資する場合、実質的な投資対象物は、あくまでも「不動産」となります。
※より正確には、不動産へと投資するファンドの出資持分が投資対象となります。
これに対して、融資型クラウドファンディングの場合、実質的な投資対象物となるのは、「貸付債権」にあたります。
③分配の原資の違い
融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)の場合、ソーシャルレンディング事業者(貸金業者)が、融資先から回収した利息が、出資やへの利益分配の原資となります。
また、同じく、ソーシャルレンディング事業者が、借り手企業から回収した「元金」部分が、投資家への「元本償還」の原資となります。
※このため、借り手企業からソーシャルレンディング事業者への返済に延滞が生じた場合、ソーシャルレンディング事業者から投資家への分配・償還にも、遅延が生じることとなります。
これに対して、不動産クラウドファンディングの場合、不動産事業者が取得した不動産から生じる、賃料収入(インカムゲイン)や、物件を売却した時に生じる売却益(キャピタルゲイン)が、投資家への利益分配の原資となります。
また、物件を売却した際の、売却代金本体(売却益の部分を除く)が、投資家向けの元本償還原資となります。
このため、ファンド運用期間中の賃料収入や、売却時の売却益が、想定通りの生じなかった場合、ファンドに損失が生じる可能性が発生します。
④事業者の登録・免許の違い
ソーシャルレンディングの場合、サービス運営事業者は、貸付事業に必要な「貸金業」の登録、及び、資金募集に必要な、「金融商品取引業」の登録を受けていることが一般的です。
これに対し、不動産クラウドファンディングの場合、運営会社は、不動産特定共同事業法に基づく許可(小規模不動産特定共同事業の場合は、登録)を受けている必要があります。
※ソーシャルレンディングの場合、金融商品取引業については、「第二種」にて登録を受けているケースが一般的ですが、クラウドバンク運営の日本クラウド証券のように、「第一種」金融商品取引業の登録を受けているケースもあります。また、金融商品取引業と貸金業について、別々の法人格で登録を受けているケースもあります(例:金融商品取引業の登録を受けている法人のグループ会社名義で、貸金業登録を受けているケース等)。
⑤市場規模の違い
融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)の場合、大手事業者の累計融資額・募集額は、下記の通り、既に、1,000億円を超えています。
- SBIソーシャルレンディング:1,693億円
- maneo:1,644億円
- クラウドバンク:1,322億円
これに対し、不動産クラウドファンディング(不動産特定共同事業にうち、インターネットを介した募集に特化したもの)の場合、業界大手と言われるCREAL(クリアル)の場合でも、累計での調達額は、80億円強程度、とされています。
⑥上場企業の関与
不動産クラウドファンディングの場合、「Rimple」を運営しているプロパティエージェント社、「ジョイントアルファ」を運営している穴吹興産、「TREC Funding」を運営しているトーセイ社など、東証一部上場企業が複数参入しています。
これに対し、融資型クラウドファンディングの場合、上場企業子会社がサービス運営しているケースは複数ありますが、上場企業が直接運営しているサービスは、東証マザーズ上場企業(ロードスターキャピタル社)が運営する「OwnersBook」等に限られます。
ただし、ソーシャルレンディングの場合、ソーシャルレンディング・プラットフォーム「Funds」(ファンズ)などにおいて、上場企業に対し融資を行うファンドも組成されている、という特徴があります。
⑦リスクの違い
ソーシャルレンディングの場合、投資家にとって最大のリスクは、借り手が資金を返済しないことによる、延滞リスクや、貸し倒れリスクとなります。
また、ソーシャルレンディング業界においては、複数の事業者が、監督官庁から行政処分を受けているケースがあるため、事業者の「不正リスク」に対しても、留意をする必要があります。
不動産クラウドファンディングの場合は、不動産が想定通りに売却できない場合、ファンドの運用が延長になる場合があるほか、インカムゲインやキャピタルゲイン、もしくはその双方が、想定を大きく下回った場合、元本割れが生じる恐れがあります。
ただし、不動産クラウドファンディングの場合、運営会社による劣後出資が提供されているファンドが多く、これが、ファンドの損失に対する「クッション」として機能し、投資家の優先出資元本が保護されるケースもあります。
⑧ファンドの利回りや運用期間
各ファンドの想定利回り(不動産クラウドファンディングの場合、分配率)は、ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの間で、大きな違いはありません。
また、運用期間についても、数ヶ月程度~数年単位、と幅があり、この点も、両者の間にさしたる違いはありません。
⑨情報の透明性
ソーシャルレンディングの場合、ファンドの具体的な融資先(貸付先)については、長らく、投資家に対して非開示(匿名化)とされてきた歴史があります(ただし、ここ数年は開示が進んでいます)。
反面、不動産クラウドファンディングの場合、投資対象不動産の情報は開示されており、透明性には一日の長がありますが、収受予定の賃料や、売却予定額、売却先候補の有無等、投資家の投資判断にあたって重要なポイントが、部分的に開示されていないケースもあり、改善の余地があります。
参考:
不動産投資型クラウドファンディングとは|仕組みやメリット、リスクについて徹底検証【不動産特定共同事業法改正も】
不動産投資クラウドファンディング・サービスCREAL(クリアル)とは
引用元:CREAL(クリアル)
CREAL(クリアル)は、クリアル株式会社(旧:株式会社ブリッジ・シー・キャピタル)が運営する不動産投資クラウドファンディング・サービスです。
第1号ファンドの募集は2018年12月。
サービス開始来、累積での調達額は、81億円を超えており、国内の不動産投資クラウドファンディング業界においては、大手と言えるサービスです。
不動産投資クラウドファンディングCREAL(クリアル)の運営会社概要
社名 | クリアル株式会社 |
本社所在地 | 東京都台東区東上野2-13-2 CREAL UENO |
役員構成(敬称略) | 代表取締役社長 横田 大造 取締役副社長 金子 好宏 取締役CTO 太田 智彬 取締役 山中 雄介 非常勤取締役会長 徳山 明成 社外取締役 村上 未来 社外取締役 定形 哲 社外取締役 永見 世央 常勤監査役 本多 一徳 非常勤監査役 佐藤 知紘 非常勤監査役 広野 清志 アドバイザー 小高 功嗣 アドバイザー 天野 義也 アドバイザー 上田 斉 |
設立年月日 | 2011年5月11日 |
上場/未上場 | 未上場 |
各種免許 | 不動産特定共同事業許可番号 東京都知事 第112号 第二種金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2898号 宅地建物取引業 東京都知事(1)第100911号 |
グループ会社 | クリアルパートナーズ株式会社 ドムスレジデンシャルエステート株式会社 |
上掲情報引用元:クリアル株式会社HP
不動産投資クラウドファンディングCREAL(クリアル)の仕組みとは
CREAL(クリアル)を通じての不動産クラウドファンディングの仕組み・流れをフロー上で表すと、下記のようになる。
- クリアル株式会社が、サービスサイト(CREAL)上で、ファンド(プロジェクト)を公開。
- CREALに投資家登録済のユーザーが、上記HPを通じて、ファンドに出資申込を行う。
- 出資手続き完了(投資家とクリアル株式会社との間で、匿名組合出資契約がオンライン締結される)。
- クリアル株式会社は、募集した資金を原資に、不動産(土地や、建物)を取得し、プロジェクトをスタートする。
- ファンドの運用期間中に生じたインカムゲイン(賃料収入)を原資に、クリアル株式会社が、投資家に対し、出資持分に応じた分配を行う。
- クリアル株式会社としては、最終的に、対象不動産を売却し、その売却代金を原資に、投資家に対する元本償還を行う。また、キャピタルゲイン(売却益)が生じる場合、その分配を行う。
なお、不動産事業者が、クラウドファンディング形式で資金調達を行う場合、事前に、不動産特定共同事業法に基づく許可(小規模不動産特定共同事業の場合は、登録)を受ける必要がありますが、クリアル株式会社の不動産特定共同事業許可番号は、「東京都知事 第112号」。
また、クリアル株式会社においては、第二種金融商品取引業者としての登録も受けています(関東財務局長(金商)第2898号)。
なお、CREALで募集されたファンドの場合、運用期間中の賃料収入を安定化するため、マスターリース契約による借り上げ(賃料保証)が為される場合がありますが、その際は、クリアル株式会社のグループ会社にあたる、クリアルパートナーズ株式会社が、マスターリース契約者となるケースがあります。
不動産投資クラウドファンディングCREAL(クリアル)の実績
CREAL(クリアル)の場合、サービス開始来の各種実績値については、自社HPにてオンライン公開しています。
公開されている最新情報によれば、これまでに組成されたファンドの総数は、延べ41件。
累計での調達額は84億円超に達しており、国内の不動産投資クラウドファンディング(=不動産特定共同事業のうち、電子取引によるもの)業界においては、群を抜く調達実績を誇ります。
参考:
【2021年3月更新】不動産クラウドファンディングの市場規模は|国内主要サービサーの累計募集額を調査
CREALではこれまで、元本割れ・デフォルトは発生していない
サービス開始来、延べ41件のファンド組成が為されてきたCREAL。
そのうち24件のファンドは、既に運用を終了していますが、いずれのファンドにおいても、元本割れ・デフォルトは生じておらず、全て、事前想定通りの配当が行われています(2021年3月21日現在)。
各種受賞歴も豊富
2020年10月には、「グッドデザイン賞」を受賞。
同年12月には、プログラミング言語「Ruby」を活用したITビジネスコンテスト 『Ruby biz Grand prix 2020』において、『Vertical Solution賞』を受賞しているほか、2020年7月には、日本マーケティングリサーチ機構の「2020年6月期_不動産特定共同事業法許認可におけるクラウドファンディングサービス運用資産残高調査」で、前年に引き続き、第1位を獲得した旨を明らかにしました。
会員登録数に関しては非公開
不動産投資クラウドファンディング業者の中には、自社サービスへの登録済会員数・ユーザー数などのデータを公開しているケースもありますが、CREALの場合、会員数については、公式ページにおいて、公開されていません(2021年3月26日現在)。
CREALは怪しいのか?
会員登録数が、分かりやすい形で公開されていないのは、些か気になりますが、
- ファンドの募集実績は、しっかりと公開されており、
- すでに運用を終了したファンドについては、予定通りの分配を実現、
- 元本割れ・延滞等は生じておらず、
- 各種受賞歴もある、
という点を考えれば、個人的には、さしたる「怪しさ」は、感じていません。
CREALのブログ&SNS
CREALでは、自社ブログや、各種SNSを通して、投資家向けの情報発信を行っています。
ブログ
CREALのブログサイトでは、
- 投資家インタビュー記事や、
- セミナー関連情報のほか、
- ファンドの運用実績に関する情報等、
不動産クラウドファンディング投資において参考になる情報が、多数、掲載されています。
Facebookページ
CREALでは、facebookページも運営しており、フォロワーに向けて、最新のファンドに関する情報等を提供しています。
CREALのツイッターアカウントでは、上掲のフェイスブックページと同様、主に新ファンド等に関する情報が提供されているほか、フォロワー向けの独自キャンペーンなども展開されています。
また、CREALのサービスブランドによるtwitter運営のほかに、運営会社代表取締役の横田大造氏も、ツイッターアカウントを公開しており、投資・不動産関連の情報を発信しています。
CREALのネット上の評判・口コミは
5ch(旧2ch)掲示板上の評価・評判例
296名無しさん2019/11/25(月) 20:07:12.190
クリアルの沖縄案件、瞬殺かと思ったがまだ埋まらないな。今日中には決まるんだろうが、やっぱり業者の知名度か。
引用元:https://mao.5ch.net/test/read.cgi/money/1573786432/296
700名無しさん (ワッチョイWW 2743-/tEd [14.3.43.230])2019/01/16(水) 15:55:22.54ID:8Dws14/80
オナブ、クリアル、ファンタスのが担保は安心
業者リスクが一番低いのはSBIで間違いないが
引用元:https://mao.5ch.net/test/read.cgi/money/1547043017/697-n
372名無しさん (ワッチョイWW 89b8-+ub+ [126.242.151.182])2019/02/24(日) 12:03:51.64ID:6hiHjfe70
クリアルはどうなるかな?
殺到するのか、撤退した奴が多いのか?
予想どう?
引用元:https://mao.5ch.net/test/read.cgi/money/1549501398?v=pc
328名無しさん2019/11/26(火) 22:17:48.350
沖縄の学校に俺基準で入れすぎちゃったかな~?と今更心配になったんだけどクリアルって募集中案件でもキャンセルきかないの?
引用元:https://mao.5ch.net/test/read.cgi/money/1573786432/328
135名無しさん@お金いっぱい。2021/02/09(火) 20:43:57.39ID:jUMIAccn0
SBIはもう放置して、今日のクリアルとファンズに10まんずついれといた。利回り低いけどSBIみたいなことはないやろ。
引用元:https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1612483779/122-n
578名無しさん (アウアウウー Sa0f-0ooH [106.130.138.62])2020/08/13(木) 16:00:33.22ID:hiKdIc9xa
心配してたサムライもクリアルも全部早期償還じゃん。ありがたい!
引用元:https://mao.5ch.net/test/read.cgi/money/1579410052?v=pc
507名無しさん (ワッチョイ 7f0b-kZrb [121.111.140.202])2019/01/14(月) 17:13:14.16ID:1p1r5xV20
クリアルは今のところ欠点が見当たらないな
ケチつけるところあったら誰か頼むわ
引用元:https://mao.5ch.net/test/read.cgi/money/1547043017/285-n
20名無しさん2021/02/08(月) 15:22:06.670
[3662] no name(2021-02-08 13:42:43)
3657 そうだよな。俺はクリアルとクラクレに資金を移す。クリック合戦がないのが一番だ。
引用元:https://mao.5ch.net/test/read.cgi/money/1612584692/?v=pc
CREALのファンド・案件例
不動産クラウドファンディング大手CREALでは、サービス開始来、これまでに、約40件のファンド公開が為されています。
今回は、その中からいくつか、ピックアップしてみましょう。
CREALの上野オフィスプロジェクト
募集金額 | 46,500万円 |
成立下限額 | 30,000万円 |
想定利回り | 4.0パーセント ※うち、インカムゲイン相当が3.7パーセント。キャピタルゲイン相当が0.3パーセント。 |
想定運用期間 | 24ヶ月 |
最小投資金額 | 1万円 |
引用元:https://creal.jp/funds/34
上野オフィスプロジェクトは、第25号上野ホステルファンド(https://creal.jp/funds/25/)にて、宿泊施設として運営中であった、「Q Stay and lounge上野」物件を取得し、これを、ホテルからオフィス物件へと、用途変更。コロナ禍において需要が大きく減退していたホテル物件から、アフターコロナ・ウィズコロナを見据え、ハイブリッド型のオフィス物件として再生する、というプロジェクトでした。
募集額4億6,500万円分、満額の資金調達を実施し、元ファンドである「第25号上野ホステルファンド」は、無事に元本償還の資金を確保。
「上野オフィスプロジェクト」ファンドについては、目下運用期間中です。
CREALの「Rakuten STAY 富士河口湖駅」案件
募集金額 | 46,000万円 |
想定利回り | 8.0パーセント ※うち、インカムゲイン相当が2.0パーセント。キャピタルゲイン相当が6.0パーセント。 |
想定運用期間 | 18ヶ月 |
最小投資金額 | 1万円 |
引用元:https://creal.jp/funds/39
コロナ禍の中で、マイクロツーリズムの隆興を見据え、楽天LIFULL STAY株式会社との業務提携を活用したファンド。
緊急事態宣言下の募集(2021年2月)となりましたが、募集額一杯の投資申込を受け、満額にて成立、目下、運用期間中にあります。
CREALの場合、案件組成は比較的少なめ?
CREALの組成ファンド数41件に対して、同じく、不動産クラウドファンディング・サービスとして知名度の高い「FANTAS funding」(ファンタスファンディング)の場合、公開済ファンド件数は、既に132件に達しています(2021年3月26日現在)。
- FANTAS fundingの場合、1案件あたりの募集額は小さめで、募集ファンド数が多い、という傾向があり、
- CREALにおいては、1ファンドあたりの募集額が大きい(数億円単位の募集が複数)、
という違いがありますので、単純比較することは出来ませんが、CREALの場合、1か月あたり1件~3件前後のファンド組成が、ある程度安定的に為されている、という実績があります。
各ファンドのリターン・利回りの目安は
CREALにてこれまでに募集されたファンドを見てみると、その想定利回り(年率換算・税引き前)としては、概ね、3パーセント~5パーセント前後程度で設定されているケースが多いようです。
国内で展開されている不動産クラウドファンディングの中では、ごくごく、一般的な利回り、と見ることが出来るでしょう。
CREALを通じた不動産クラウドファンディング投資のメリット・デメリット
CREALへの投資のメリット
私たち個人投資家が、CREALのファンドへと出資(投資)する場合、一般的に、下記のようなメリットを期待することが出来ます。
①優先劣後スキームによる投資家保護が図られている
CREALの場合、他の一般的な不動産クラウドファンディング・サービスと同様、運営会社による劣後出資で、投資家の優先出資元本が保護される、「優先劣後方式」が採用されています。
例えば、CREAL運営会社による劣後出資が、全体の10パーセントである場合、ファンドの運用に損失が生じたとしても、その損失が、全体の10パーセント以内に留まれば、投資家の優先出資元本については、毀損することなく、保護されることとなります。
ただし、ファンドの損失が、運営会社の劣後出資幅を超過した場合、投資家元本に毀損が生じるのは勿論のこと、CREALの場合、運営会社に劣後出資の具体的な「割合」は、ファンドによって異なるので、留意が必要です。
②マスターリース契約が提供されているケースがある
CREAL募集ファンドで、かつ、運用期間中の賃貸を想定しているファンドの場合、クリアル関係会社による借り上げ(マスターリース契約)が付帯されるケースがあります。
マスターリース契約が予定通りに履行される場合、ファンド運用期間中の賃料収入(インカムゲイン)は安定化することとなりますので、分配を期待する投資家にとっては、メリットとなります。
③信託銀行による分別管理が為されている
CREALの場合、投資家の未投資金額(CREALのデポジット口座内に残っている投資家資金)については、信託銀行を活用し、クリアル社の資産との分別管理が為されています。
不動産クラウドファンディング業界の中には、この「信託銀行を活用した分別管理」をサービス提供していない事業者も存在するため、この点は、CREALならではのメリットの一つと言えましょう。
④Tポイントユーザーならば、投資でTポイントを貯めることが出来る
CREALでは、2021年3月から、Tポイント会員向けの新サービス、「CREAL×Tポイント」をリリースしています。
Tポイント会員が専用サイトからCREALに投資家登録し、ファンドへと出資する場合、出資額200円あたり1ポイント分の、Tポイントが付与されることとなります。
参考:
不動産クラウドファンディングのcreal(クリアル)、Tポイント会員向けの新サービスをリリース
CREALへの投資のリスク・デメリット
中途解約は原則不可
CREALの場合、クーリングオフ期間経過後は、ファンドへの出資の中途解約は、原則として、認められていません。
これは、国内の不動産クラウドファンディング・サービスの多くと同様の仕様ですが、事業者によっては、中途解約を可としているケースもあるので、今後、何らかの対応策が講じられてくるのかもしれません。
ファンドの運用期間が、CREALの判断で、延長となる可能性がある
CREALのファンドは、運用期間終了までの間に、投資対象不動産を売却することによって、出資者向けの元本償還用資金を確保します(※これは、他の不動産クラウドファンディング・サービスの場合でも同様です)。
しかしながら、不動産市況が急激に悪化する等した場合、適当な価額で、不動産を売却することが、不可能となるケースがあります。
この場合、CREALの判断で、ファンドの運用期間が、従来予定よりも延長となる場合があります。
元金割れが生じる恐れがある
CREALのファンドの主たる収入源は、投資対象不動産から計上される、賃料収入(インカムゲイン)と、売却益(キャピタルゲイン)です。
このいずれか、もしくは、双方が、従来想定よりも著しく悪化した場合、ファンドの損益が赤字となる可能性があります。
なお、ファンド自体の損益が赤字となった場合でも、CREALの場合、原則として、全てのファンドで、優先劣後方式による、投資家出資元本(優先出資元本)保護が図られていますので、ファンドの赤字が、CREALの劣後出資幅までで収まれば、投資家の出資元本は毀損しないこととなります。
しかしながら、CREALにおいては、劣後出資幅は、各ファンドによって異なりますので、実際の出資判断にあたっては、注意が必要です。
不動産投資クラウドファンディングCREAL(クリアル)への投資方法は
CREAL(クリアル)にて募集されているファンドへと出資する場合、
- あらかじめ、投資家登録(無料)を済ませた上で、
- CREAL(クリアル)の指定口座へと、投資用資金を入金(デポジット)し、
- その後、具体的なファンドへと出資申込をする、
というプロセスが必要となります。
CREAL(クリアル)の投資家登録方法は
CREAL(クリアル)への投資家登録にあたっては、他の一般的な不動産投資クラウドファンディング・サービスと同様、下記のようなステップを踏むこととなります。
- まずは、無料会員登録を行う
- 仮登録されたメールアドレスあてに送付されたメール文中のリンクをクリック
- 職業や年収などといった、本登録(投資家登録)情報を入力
- 入力された情報について、CREAL(クリアル)が審査を実施
- 審査通過後、CREAL(クリアル)側から送付されてくる、本人確認のためのハガキを受け取る
- ハガキに記載されている「本人確認キー」を、マイページから入力する
各ステップの画像付き詳細は、下記記事にて紹介が為されています。
参考:
不動産クラウドファンディング・サービス【CREAL(クリアル)】投資家登録方法図説
CREAL(クリアル)マイページへのログイン&投資用資金の入金
CREAL(クリアル)への投資資金の入金は、マイページログイン後、「入金」のタブメニューから行います。
なお、creal(クリアル)の指定口座への振込手数料は、「投資家負担」とされており、入金先口座は「楽天銀行」が指定されています。
このため、少しでも手数料を軽減したいのであれば、投資家自身の楽天銀行口座から入金すれば、振込手数料を節約できることとなります。
なお、実際の振込が完了した後、入金済の金額がマイページで「未投資金額」として実際に反映されるまでは、多少時間がかかることがあります。
また、本人名義以外の口座から、CREAL(クリアル)の楽天銀行口座へと入金した場合、先方での入金確認に時間がかかる場合がありますので、注意しましょう。
個別のファンドへの投資申込
CREAL(クリアル)では、不定期にファンドの公開・募集が行われており、募集開始に先立っては、メールマガジンなどによって先行情報提供が為されています。
実際の投資申込にあたっては、下記のような手順に従う必要があります。
- CREAL(クリアル)にログインを済ませておく(事前に、CREALの楽天銀行への投資資金入金も済ませておく)
- ファンド一覧画面からファンドを選択し、投資申込を行いたいファンドの、「契約成立前書面」を確認する
- 「申込口数」の入力欄に、投資申込を希望する口数を入力
- 「投資申込」のリンクバナーをクリック
- 「投資申込完了画面」が表示されれば、投資申込は完了
投資申込が成立している場合、マイページの「取引履歴」にて、投資申込済の内容を確認することが出来ます。
CREAL(クリアル)の場合、クリック合戦は生じている?
国内で展開されている不動産投資クラウドファンディング・サービスのうち、特に投資家からの人気が高い事業者においては、ファンドの募集開始時に投資家の出資申込が集中・殺到する「クリック合戦」が発生しているケースがあります。
CREAL(クリアル)においても、2021年2月に募集された、楽天LIFULL STAYとのホテル共同開発プロジェクトが、募集開始後、わずか15分間で、4.6億円分の投資申込を集める等、投資家の間での「投資申込競争」が激しさを増しています。
CREAL(クリアル)からの出金について
CREAL(クリアル)にて出資したファンドが、無事に運用された場合、
- 運用期間中には、利益に相当する分配金が、
- そして、ファンドの運用終了にあたっては、元本の償還金が、
上述の預託金口座(デポジット口座)へと入金されてくることとなります。
そして、預託金口座に入っている資金を、投資家自身の銀行口座等へと移したい場合、「出金」という手続きを踏む必要があります。
出金手続きにあたっては、事前に「出金口座」の登録が必要
CREAL(クリアル)に対して、出金の要請を行うにあたっては、あらかじめ、投資家自身の「出金先銀行口座」を、CREALマイページから、登録しておく必要があります。
なお、CREALへと入金する時と同様、出金する時にも、投資家自身の口座が「楽天銀行」であれば、手数料面で、有利となります(詳しくは後述)。
CREAL(クリアル)の出金手数料
CREAL(クリアル)からの出金時に徴収される手数料については、下記のように定められています。
- 「楽天銀行」宛の出金の場合:出金金額を問わず、税込52円
- 「楽天銀行」以外への出金で、出金額が3万円未満の場合:税込168円
- 「楽天銀行」以外への出金で、出金額が3万円以上の場合:税込262円
なお、CREAL(クリアル)を始めとした、不動産投資クラウドファンディングの場合、1万円程度の少額から投資できることが、大きな魅力の一つですが、投資金額や運用期間によっては、「手数料負け」が生じてしまうことがあり得ますので、注意が必要です。
CREAL(クリアル)からの退会方法は
CREAL(クリアル)から退会する場合、
- これまでに出資したファンドが、全て、償還(ファンドの運用終了)を終えており、
- 併せて、デポジット口座にも、投資家の預託金が残っていないこと、
という条件を満たす必要があります。
(上述の通り、ファンドの中途解約が不可であるため)
上記条件を満たしていれば、CREAL(クリアル)マイページの「会員情報」メニューから、退会申請を行うことが可能です。
CREAL(クリアル)の手数料構成一覧
口座開設手数料 | 無料 |
口座維持手数料 | 無料 |
口座管理手数料 | 無料 |
入金手数料 | 投資家負担 ※ただし、楽天銀行間であれば振込手数料無料 |
出資手数料 | 無料 |
出金手数料 | 投資家負担 |
クーリングオフ手数料 | 無料 |
【番外編】クリアルへの登録は、ポイントサイト経由がお得?
ポイントサイト大手「モッピー」のクリアル開設案件
ポイントサイト大手「モッピー」には、CREAL(クリアル)新規投資完了案件が掲載されています。
会員登録後、180日以内に新規投資(一括10万円)を完了すれば、6,000ポイント分のモッピーポイントが付与される、とのこと。
その他、CREALのキャンペーン情報
CREALでは、2021年3月26日現在、「春の資産運用応援キャンペーン」と題して、下記のキャンペーンを開催しています。
- キャンペーン期間:
2021年3月31日まで - キャンペーン対象者:
2021年3月中に、新規投資家登録を済ませ、その後、creal指定の投資口座に、1万円以上の投資用資金入金をしたユーザー - プレゼント内容:
キャンペーン対象者の中から、抽選で10名に、1万円分の投資用資金をプレゼント(crealのデポジット口座に送金)
詳しくは、こちらの、CREALキャンペーン特設サイトを参照下さい。
実際の投資前に、セミナーを受講してみるのも〇
CREALでは、主にオンライン動画によるセミナーを開催しており、過去動画については、こちらのyoutubeチャンネルから視聴することも出来ます。
詳しくは、下記記事を参照下さい。
参考:
不動産クラウドファンディング業界のセミナー開催状況まとめ|オンライン形式のウェビナーも活況に
CREAL(クリアル)への投資と税金の関係
CREAL(クリアル)からの配当金は雑所得に相当する
CREAL(クリアル)にて出資したファンドが、順調に運用されている場合、原則として毎月、ファンドからの分配金(配当金)が、CREALのデポジット口座へと送金されてきます。
そして、上記の配当金は、現在の所得税法上、所得分類としては「雑所得」に該当することとなります。
CREAL(クリアル)からの送金されてくるのは、源泉徴収済の金額
ファンドからの配当金は、CREAL(クリアル)から送金されてくる時点で、既に、源泉徴収税20.42%(所得税+復興特別所得税)が控除された金額となります。
なお、各ファンドに掲載されている、予定分配率は、あくまでも、源泉徴収【前】の率で記載されていますので、注意が必要です。
場合によっては、確定申告が必要となる事も
年間の雑所得の合計が20万円を超える場合や、給与所得が2,000万円以上である場合、確定申告が必要となります。
CREALの分配率を、おおむね、5パーセント程度と仮定するならば、20万円÷5パーセント=400万円以上程度を投資している場合、crealからの分配金のみで、年間20万円を超過する場合があります。
所得税については確定申告不要でも、住民税については申告が必要となるケースも
雑所得が年間20万円を下回っている場合や、年間給与が2,000万円を下回っている場合、所得税については、確定申告不要となる場合がありますが、住民税に関しては、申告が必要となるケースがあります。
あらかじめ、管轄の税務署や、市区町村の税務課、ないしは、税理士や会計士など、税務の専門家へと相談してと良いでしょう。
給与所得が高い投資家の場合、税金の影響で利益・儲けが半減してしまう恐れも
前述の通り、CREALからの分配金は、雑所得に該当し、課税方式としては、申告分離課税は利用できず、総合課税の一択、となります。
総合課税の場合、CREALからの配当金は、投資家の給与所得と合算されて、課税されることとなります。
このため、既に給与所得が大きく、高い所得税率を課されている投資家の場合、CREALからの分配金に対しても、高税率が課せられる場合があります。
参考:
不動産投資クラウドファンディングで得た利益に、税金はかかるのか
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