「ソーシャルレンディングで3ヶ月程度の運用は可能でしょうか?」

頂戴したご質問

「ソーシャルレンディング投資を考えています。
ただし、初めての試みですし、あまり長い間、投資した資金がソーシャルレンディング会社に留保されてしまうのも、困ります。
3ヶ月~半年程度の短い期間で運用したいと考えているのですが、そのようなファンドはありますでしょうか?」
(30代・女性・ソーシャルレンディング投資歴なし)

3ヶ月程度の短期運用のソーシャルレンディングファンドは存在する。

ソーシャルレンディングファンド(匿名組合)の運用期間は、まさに、ファンドによって千差万別であり、中には、3ヶ月程度の極めて短い運用期間を予定しているソーシャルレンディングファンドも、複数、存在します。

3ヶ月運用のソーシャルレンディングファンド例:maneoの場合

3ヶ月運用のソーシャルレンディングファンド例:maneoの場合

引用元:maneo「事業性資金支援ローンファンド1542号」https://www.maneo.jp/apl/fund/detail?fund_id=7079

↑maneoのソーシャルレンディングファンド、「事業性資金支援ローンファンド1542号」の場合、運用期間については、

3ヶ月運用のソーシャルレンディングファンド例:maneoの場合01

引用元:maneo「事業性資金支援ローンファンド1542号」https://www.maneo.jp/apl/fund/detail?fund_id=7079

↑上掲スクリーンショットの通り、2019年4月初旬から7月下旬までの、3ヶ月程度を予定していることが明記されています。

3ヶ月運用のソーシャルレンディングファンド例:さくらソーシャルレンディングの場合

3ヶ月運用のソーシャルレンディングファンド例:さくらソーシャルレンディングの場合

引用元:さくらソーシャルレンディング「さくら近畿(大阪)セレクトファンド33号」https://www.sociallending.co.jp/fund/detail?fund_id=337

↑さくらソーシャルレンディングのファンド「さくら近畿(大阪)セレクトファンド33号」の場合も、その運用期間については、

3ヶ月運用のソーシャルレンディングファンド例:さくらソーシャルレンディングの場合02

引用元:さくらソーシャルレンディング「さくら近畿(大阪)セレクトファンド33号」https://www.sociallending.co.jp/fund/detail?fund_id=337

↑このように、約3ヶ月を予定していることが記載されています。

3ヶ月運用のソーシャルレンディングファンド例:LCレンディングの場合

3ヶ月運用のソーシャルレンディングファンド例:LCレンディングの場合

引用元:LCレンディング「LCGF552号 3か月運用型」https://www.lclending.jp/apl/fund/detail?fund_id=1083

↑LCレンディングのソーシャルレンディングファンド「LCGF552号 3か月運用型」の場合、運用期間については、まさにファンド名にもある通り、

3ヶ月運用のソーシャルレンディングファンド例:LCレンディングの場合02

引用元:LCレンディング「LCGF552号 3か月運用型」https://www.lclending.jp/apl/fund/detail?fund_id=1083

↑このように、3ヶ月程度を予定している旨が明記されています。

3ヶ月~半年程度の短期運用ファンドに出資する場合の注意点

上掲致しました通り、ソーシャルレンディング事業者の中には、3ヶ月程度の短期運用型のファンドを取り扱っているところも、複数、存在します。
しかしながら、そのような短期運用型ファンドに出資する場合、複数の点に注意を要するものと思料されます。

資金が本当に3ヶ月で返ってくるとは限らない。

ファンド(匿名組合)が満期を迎えた場合、ソーシャルレンディング事業者(匿名組合の営業者)は、投資家(匿名組合員)に対して、益金等の最終的な分配(=元本の償還を含む)を行います。
ただし、ソーシャルレンディング事業者が投資家に対する分配を行う、その「分配原資」は、あくまでも、借り手企業がソーシャルレンディング事業者に対して返済した、元利金です。
このため、万が一、借り手企業からソーシャルレンディング事業者に対する元利金返済(特に、金銭消費貸借契約終了に伴う、元金の返済)に、遅延が発生した場合、ソーシャルレンディング事業者から投資家への分配にも、当然、遅れが生じることとなります。

すなわち、

  • 匿名組合(ファンド)が事業を開始した時点では、約3ヶ月程度の運用を予定していたファンドの場合でも、
  • 借り手企業からソーシャルレンディング事業者への元利金返済状況等によっては、従来の貸付・運用予定期間(約3ヶ月)を経過した後になっても、

投資家への元本償還を行えない、という事態に陥る可能性があります。

ソーシャルレンディング事業者は、元本保証義務を負わない。

匿名組合契約(=投資家が、ソーシャルレンディング事業者のファンドへと出資する際に、締結することとなる、契約)において、ソーシャルレンディング事業者は、投資家に対し、投資元本の保証を行いません。
借り手企業からソーシャルレンディング事業者への元利金返済に遅延が生じた場合、ソーシャルレンディング事業者は、金銭消費貸借契約に基づき、借り手企業に対して、遅延損害金を請求します(金銭消費貸借契約において定めがある場合)。
しかしながら、この「遅延損害金」は、あくまでも、ソーシャルレンディング事業者(債権者)が、借り手企業(債務者)に対し請求するものであり、投資家がソーシャルレンディング事業者に対し請求するものではありません。

これらの事情により、

  • 投資家が出資した資金は、元本割れする場合があります(=ソーシャルレンディング事業者は、棄損した元本を補てんする義務を負いません)。
  • ファンドからの満期分配が遅延した場合においても、投資家は、ソーシャルレンディング事業者に対し、遅延損害金を請求することは出来ません。

※ソーシャルレンディングと遅延損害金の関係については、こちらの別記事をご参照下さい。

ソーシャルレンディングと遅延損害金

ソーシャルレンディング投資は、あくまでも純粋な余裕資金で。

上掲致しました通り、ソーシャルレンディングファンド(匿名組合)に対し出資した資金は、その償還に遅延が生じる可能性があり、かつ、元本棄損リスクを含有しています。
これらの事情を勘案致しますと、「3ヶ月後に、必ず返ってきてもらわないと、困るお金」を、ソーシャルレンディング投資に回すことは、危険である、といえます。
ソーシャルレンディング投資を行われる場合におきましては、あくまでも、純粋な余裕資金を充てられるよう、十分にご留意ください。

追記:ソーシャルレンディングで【1ヶ月】の超短期運用は可能か

頂戴したご質問

「3ヶ月程度のスパンで投資ができるファンドがある点については、了解しました。
加えてお伺いしたいのですが、さらに短く、例えば、1ヶ月程度で満期償還となるようなファンドは、ありますでしょうか?」
(30代・女性・ソーシャルレンディング投資歴なし ※冒頭ご質問者様と同一)

当ラボにて調査した限りにおいては、ソーシャルレンディング各社のファンドの中で、運用予定期間を、当初から【1ヶ月】という超短期に設定しているケースは、極めて稀です。

1ヶ月程度の超短期運用では、さすがに、ソーシャルレンディング事業者としても、利益が出ないのでは

一般的に、ソーシャルレンディング事業者の営業者報酬は、「貸付総額×営業者報酬料率×貸付期間」の計算式によって求められます。
例えば、貸付総額1,000万円、というファンドの場合、営業者報酬料率が5パーセントであったとしても、貸付期間がわずか1ヶ月であれば、営業者報酬は、1,000万円×5パーセント×1ヶ月/12ヶ月=4万円強程度にしかなりません。
ソーシャルレンディング事業者としても、ファンドを組成・公開する以上、それなりのコストは負担しているはずから、見込み収益が数万円程度、では、損益上のメリットがない、と判断するものと思われます。

早期償還の結果、たまたま、運用が1ヶ月で終了した、というケースは実在するが…

1ヶ月で運用終了となったソーシャルレンディングファンド

引用元:オーナーズブック(https://www.ownersbook.jp/project/index/all/4/2/)

オーナーズブックのソーシャルレンディングファンド「御苑高木ビル 第2回」(※詳細URL:https://www.ownersbook.jp/project-detail/index/1008/)は、元来、9ヶ月の運用を予定していましたが、期限前償還によって、運用は、1ヶ月という短期で、終了することとなりました。
こうしたケースが実在することは確かですが、期限前償還は、あくまでも、ソーシャルレンディング事業者(及び、借り手企業)の判断によって為されるものであり、投資家が関与・判断できる物ではありません。

1ヶ月以内に償還が必要な資金≠余裕資金

大前提として、投資には、余裕資金を充てて臨むことが肝要です。
ましてや、ソーシャルレンディング投資の場合、上述も致しました通り、

  • ファンドの延滞リスクもありますし、
  • 元本割れのリスクもあります。

こうした事情を勘案すると、「1ヶ月間しか運用に回せない資金」を、ソーシャルレンディング投資に回すことは、不合理、かつ、危険な投資行為となりかねません。
くれぐれも、ご注意・ご留意を頂きますよう、推奨申し上げます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
少しでも、ご参考と為さって頂ける内容と出来たのであれば、幸甚です。

投資家、資金需要者、双方から、高い注目を集めている、ソーシャルレンディング。
しかしながら、業界にまだ未成熟の部分も多く、いくつかの「危険会社」の存在も気にかかります。
ソーシャルレンディング投資開始にあたっては、こちらの過去記事も、是非、ご参照下さい。

ソーシャルレンディング危険会社ランキング【最新版】

それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会いいたしましょう。

※本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ソーシャルレンディングファンド等)への投資勧誘等を目的としたものでは、ありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設等、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

ソーシャルレンディング・ラボとは-Author Info-

ソーシャルレンディング・ラボ
ソーシャルレンディング情報専門メディア、「ソーシャルレンディング・ラボ」の公式サイト。ソーシャルレンディング業界ニュースや、主に国内の各ソーシャルレンディング事業者に関する最新情報を提供している。
公開済記事コンテンツは550件超、登録読者に向け無料にて発信しているニュース・メールの累計配信数は、8,000通を突破している。

メディア掲載歴(一部・順不同)
・朝日新聞デジタル&m
・財経新聞
・SankeiBiz
・RBBTODAY
・楽天Infoseekニュース
・excite.ニュース
・BIGLOBEニュース
・@nifty ビジネス
・Mapionニュース
・NewsPicks
・ビズハック
・MONEY ZONE
・Resemom
・SANSPO.COM
・Trend Times
・zakzak
・とれまがニュース
・徳島新聞

コメントを残す

コメントは当ラボによる承認作業後に自動掲載されます。