歩いて稼ぐ?Move to Earnの新定番「STEPN」(ステプン)は稼げるNFTゲームと言えるのか
STEPNでGSTを稼ぐメリット
STEPNで稼げるGSTを時給で換算すると、相当の高値となる
STEPNを利用して、ウォーキングやジョギング、ランニングなどの運動をすると、運動の内容やスニーカーの種類、耐久度や効率性(Efficiency。詳しくは後述)等に応じて、GST(Green Satoshi Token)というゲーム内トークンを入手することが出来ます(1GSTは、2022年2月現在、日本円で概ね300円前後)。
STEPNでは、スタートの時点で、
- Walker
- Jogger
- Runner
- Trainer
の4種類の中から1つを選び、スニーカー(ゲーム内NFT)を購入することとなり、保有するスニーカー1足につき、1日2エナジー分のエネルギーを得ることが出来ます。
例えばWalkerタイプ(ウオーキング向け)のスニーカーの場合、時速1キロ~6キロの範囲内で運動をすれば、1エナジー消費あたり、概ね、4GST程度を稼ぐことが出来る、とされています。
1GSTが300円だとすれば、これは、日本円で約1,200円に相当します。
1エナジーあたりの運動時間は5分間なので、5分で1,200円、時給換算すると、1万4千円程度、という計算となります。
スニーカーの種類によっては、更に多くのGSTを稼ぐことも
1エナジー(5分間運動)あたりで稼げるGSTの額は、スニーカーのタイプによっても異なります。
例えば、ランナータイプのスニーカーの場合、時速8キロ~時速20キロの範囲内(=最適速度内)でランニングをすれば、1エナジー消費あたり、約6GST、日本円に換算すると1,800円(1GST=300円の場合)を稼ぐことが出来る、とされており、これを時給に換算すると、1,800円×12=2万1千円程度に相当します。
このように、STEPNの利用で稼げるGSTを、日本円で時給換算すると、相当の高給となります。
毎日コンスタントにGSTを稼げば、STEPNのスニーカー購入費用は、概ね1か月程度で元を取れる計算となる
前述の通り、保有しているスニーカーが1足の場合、付与されるエナジーは、1日あたり2エナジーであり、例えば、JoggerタイプのスニーカーNFTを購入してジョギングをした場合、1日あたり10GST程度を稼ぐことが出来る(ただし、一定のレベル上げが必要)、とされています。
1GSTが300円だと仮定すれば、これは、日本円換算で、3,000円程度に相当しますから、仮に、同額を1か月間稼ぎ続ければ、月間で約9万円相当程度のGSTを稼げる計算となります(※)。
現在、STEPNで利用できるスニーカーNFTの取引価格は、最も安い物でも、7.8sol(Solana)程度、日本円換算で約8万円弱程度と高額ですが、もしも、上述の通りにコンスタントにGSTを稼ぐことが出来れば、初期投資したコストについては、概ね1か月程度で回収できる計算となります。
(※)ただし、実際には、
- スニーカーを定期的に修理したり、
- スニーカーのレベルを上げるために、
GSTが消費(バーン)されてしまうため、実際に原資回収に回すことの出来るGSTは限られます(詳しくは後述)。
STEPNのゲーム内トークン「GST」は、ゲームシステム上、値崩れしにくいように設計されている
STEPNを利用してGSTを稼いでいくにあたり、GSTそのものの値下がりリスクは、重要な留意事項となります。
仮にSTEPNで安定的にGSTを稼ぐことが出来たとしても、肝心のGSTの対円レートが悪化してしまえば、日本円建てでの稼ぎは大きく目減りしてしまうこととなるため、です。
ゲーム内トークンの値下がりリスクは、NFTゲーム業界共通の課題
ゲーム内のトークンや仮想通貨の値下がりリスクは、STEPNに限らず、NFTゲーム(ブロックチェーン・ゲーム)業界全体の懸案事項と言えます。
例えば、「Play to earn」の代表格とされてきたNFTゲーム「アクシー・インフィニティ」の場合、ゲーム内で入手できる仮想通貨である「AXS」や「SLP」の下落が、大きな問題となっています。
アクシー・インフィニティをプレイすることでAXSやSLPを入手しても、そうした仮想通貨を日本円に換えたときに、大きな稼ぎとはならないため、です。
こうした事態が生じた原因のひとつが、アクシー・インフィニティの場合、
- ゲーム内でSLPを消費(バーン)する機会が少なく、
- ユーザーがどんどんSLPを法定通貨等に両替(SLPを売却)してしまい、
- 結果として、SLPが市場に有り余るようになり、
- SLPの相場が下落した、
ことである、とされています。
これに対して、STEPNの場合、ゲーム内で入手できるトークン「GST」に関して、ゲーム内の様々なシチュエーションで利用機会があります。
- スニーカーのリペア(修理)や
- スニーカーのレベルアップ
- 更には、スニーカーのミント(2足のスニーカーから、1足の新スニーカーをミント可能)においても、
GSTが消費(バーン)されることとなるため、ゲーム外で売却に回されるGST量が少なく、結果的に、GSTが大きく値崩れしないように、ゲームシステムが設計されている、と言えます。
Botプレイを防止する「チート対策」も、GSTの不正・大量発行を予防する
また、前述のアクシー・インフィニティの場合、一部のBotが自動的にゲームをプレイし、SLPを大量に発行・入手したことが、SLPの需給状況を悪化させた一因とされています。
その点、STEPNにおいては、
- GPSのトラッキングや
- スマートフォンに搭載されたモーションセンサーの活用などで
一部の悪質なユーザーによるチート行為に対して、対策が講じている、とされています(※)。
こうしたチート対策により、悪意あるユーザーによる不正行為で、GSTが大量発行されてしまうリスクが、ある程度、軽減されている、ともいえましょう。
(※)一方で、1人のプレイヤーが、両手にスマートフォンを1台ずつ持ち、STEPNを利用した場合、
- 2人のプレイヤーが並走しているのか、
- それとも、不正行為が行われているのか、
の正確な判定は、現在のGPSの精度では難しい、とも言われています。
STEPNは、PC(パソコン)を持っていない人でも、App StoreやGoogle Playでアプリをスマホにダウンロードするだけでスタートできる
大半のNFTゲーム(ブロックチェーン・ゲーム)は、アカウントの作成やアクティベートのために、パソコン(PC)による作業が必要とされており、中には、専用のソフトウェアをパソコンにダウンロードする必要があるタイトルも存在します。
昨今、スマートフォンの普及率は高水準にありますが、その一方で、「パソコンは使用していない」という人も少なくありません。
日常的にPCを利用していない人にとっては、「NFTゲームをプレイするためにパソコンを購入する」というのは、なかなか現実的ではなく、ハードルが高い、というのが実情です。
その点、STEPNの場合は、手元にスマートフォンさえあれば、App storeやGoogle Playから、ios版、ないしはAndroid版の無料アプリをダウンロードして、すぐにゲームプレイをスタートすることが出来る、という手軽さがあります(※)。
(※)
一方で、「パソコンは所有しているが、スマートフォンは使っていない」という人の場合、STEPNをプレイすることは、現状、できません。
STEPNの場合、スマートフォン・アプリとして持ち歩き、GPSを利用したり、モーションセンサーを活用して運動を計測することが必要なため、です。
STEPNのゲーム用ウォレットがアプリに内蔵されている(=外部ウォレット不要)
現在提供されているNFTゲームの大半で、ユーザーは、ゲームをプレイする前に、メタマスク等の仮想通貨ウォレットを作成し、そのウォレットを利用して、ゲームアカウントを新規作成する必要があります。
日頃から、仮想通貨やウォレットを利用している人にとっては、ごく自然な行為ですが、「これまで、暗号資産やウォレットに触れたことがない」という人からすれば、こうした仕様もまた、NFTゲームならではの、ひとつのハードルとなっていました。
その点、STEPNの場合、ゲーム用のウォレットがスマホアプリに内蔵されており、STEPNアプリをダウンロードすれば、あとはアプリ内で、ウォレットの新規作成を行うことが出来るため、パソコンや、PC向けブラウザ(Google Chromeなど)の拡張機能を利用して、外部ウォレットを作成する必要がありません(※)。
(※)しかし、ゲーム内ウォレットの新規作成時に発行されるシークレット・リカバリー・フレーズ等に関しては、一般的な仮想通貨ウォレット作成時と同様、ユーザー自身が責任をもって、厳正に管理する必要があります。
GSTを利用してレベルを上げれば、スニーカーの性能を高めることが出来る
STEPNの各スニーカーには、
- Efficiency
- Luck
- Comfort
- Resilience
といったステータス要素があり、STEPNを実際にプレイしてGSTを稼げば、そのGSTを消費(バーン)して、スニーカーのレベルを上げることが出来ます。
レベルを上げると、スニーカーのクオリティ(※後述)に合わせて、様々な属性値を向上させるための「ポイント」を入手することができます。
- 例えば、そのポイントを利用して、スニーカーのEfficiencyを高めると、1分あたりの(より正確には、1エナジーあたりの)GST獲得量を増やすことが出来ますし、
- はたまた、スニーカーのResilienceを高めると、耐久性の低下程度を下げることが出来るほか、スニーカーのリペアコスト(耐久度の下がったスニーカーを修理するために支払うGST)も、安くすることが出来る、という効果があります。
また、単純にレベルが上がっていくごとに、1日に獲得できるGSTの上限も膨らんでいく、という利点もあります。
このように、ある種の育成ゲームとしても楽しめるのが、STEPNの魅力のひとつと言えます。
高クオリティのスニーカーに初期投資できれば、スタートから有利に
STEPNのマーケットで販売されているスニーカーNFTには、
- Common
- Uncommon
- Rare
- Epic
- Legendary
という、5つのクオリティ・タイプがあります。
クオリティの高いスニーカー=初期の属性値も高く、高性能
高クオリティなスニーカーは、そもそもの初期性能も、極めて高い、という特長があります。
例えば、最もありふれたCommonクオリティのスニーカーの場合、Efficiency やResilience といった属性値は、最低で1、最大でも10、という上限設定が為されています。
これに対して、Legendaryタイプのスニーカーの場合、属性値は最低でも50、最大で112、と、極めて高水準に設定されています。
このため、初期のスニーカー購入への初期投資を惜しまないユーザーの場合、より「稼ぎやすいスニーカー」でSTEPNをスタート出来ることとなります。
ハイ・クオリティのスニーカーの場合、レベルアップ時にも有利に
また、クオリティの高いスニーカーの場合、レベルアップの際に振り分けることが出来るポイントも、低クオリティのスニーカーと比較して、多めに付与されます。
例えば、Commonクオリティのスニーカーの場合、一度のレベルアップで付与される属性値向上ポイントは4ポイントですが、Legendaryクオリティのスニーカーならば、1回のレベルアップで、12ポイントもの属性値向上ポイントが付与されることとなります。
すなわち、高クオリティのスニーカーの場合、
- 「初期のステータス値が高い」だけではなく、
- 一度のレベルアップで期待できる性能向上の幅も、低クオリティのスニーカーと比較して、遥かに大きい、
という特質があります。
スニーカーのクオリティが高いと、ボーナスエナジーも付与される
また、スニーカーのクオリティが高いと、それだけで、1日当たりのエナジーに、ボーナスがプラスされます。
具体的には、
- Uncommonのスニーカーで、プラス1
- Rareのスニーカーで、プラス2
- Epicのスニーカーで、プラス3
- Legendaryのスニーカーで、プラス4
の追加エナジーが付与されます。
1日あたりのエナジーが多ければ、その分、STEPNを利用して運動できる時間が長くなり、結果的に、1日で稼げるGSTの額が大きくなります。
スニーカーのレンタル機能(≒スカラーシップ制度)も搭載予定
アクシー・インフィニティやSGEMといったNFTゲームの場合、
- ゲームプレイのための初期投資額を用意することが難しいユーザーや、
- 「まずはお試しでプレイを体験してみたい」というプレイヤー向けに、
先輩プレイヤーが、ゲーム内NFT(キャラクター等)をレンタルする、いわゆる「スカラーシップ制度」が導入されています。
STEPNの場合、2022年2月現在、スカラーシップ制度は導入されておらず、STEPNをプレイするためには、各プレイヤーが、自費で、STEPNのマーケットプレイスで、スニーカーNFTを購入する必要があります。
しかし、STEPNのホワイトペーパー(white paper)等によれば、STEPNでも、近日中に、スニーカーNFTのレンタル機能が搭載される予定であり、仮にレンタル機能が実装されれば、初期投資が出来ないユーザーでも、イニシャル・コスト(元手)なしで、STEPN利用をスタートできることとなります。
また、新規参入プレイヤーに対してスニーカーNFTをレンタルするオーナー側も、収益の7割前後(実際の収益の割り振りのバランスは、変更になる可能性もある)を収受できるようになる、と目されています。
稼ぐと同時に、健康対策にもなる
STEPNでGSTを稼ぐためには、当然、STEPNアプリを起動させ、実際に、ウォーキングやジョギング、ランニング、等といった運動をすることが必要となります。
他の一般的なNFTゲーム・ブロックチェーンゲームのように、自宅の中でPCやスマートフォンを操作しているだけでは、全く稼げない、というのが、STEPNならではの特質と言えます。
特に現状のSTEPNでは、スニーカーNFTのレンタル機能(スカラシップ制度)が未搭載ですので、STEPNで稼ぐことを考えれば、何はともあれ、一定の初期投資をして、ゲーム内のスニーカーを購入する必要があります。
そして、一旦スニーカーを買えば、あとは、1日も早い原資の回収に向けて、毎日、STEPNで運動をすることが、ほぼ必然的に、日課となります。
日常的な運動に「稼ぐため」という経済的な動機付けがプラスされる
これまで、ウォーキングやジョギング等の運動のモチベーションは、
「健康を維持したい」
という、ごく曖昧な物でした。
ダイエット目的で有酸素運動を始めたとしても、食事制限等を伴わない限り、なかなか成果は出ないもの。
結果的に、高い運動着やスニーカーを買いそろえたのはいいものの、
「運動が続かず、三日坊主に終わってしまった」
という経験は、誰しもが持っているものです。
その点、STEPNを始めれば、日常的な運動に対して、原資の回収、すなわち、「初期投資した分を稼ぐこと」という、経済的なモチベーションがプラスされることとなります。
結果として、運動が長続きしやすい、というメリットがあります。
今後、STEPNへの注目が高まれば、スニーカーNFTの値上がり益にも期待できるかも
昨今少しずつ、日本国内では、STEPNへの注目・関心が高まりつつあります。
そして、繰り返し述べている通り、STEPNで稼ぐためには、目下、事前準備として、スニーカーNFTを購入するしかありません。
また、将来的には、スニーカーのレンタル制度の搭載も予告されていますが、仮に、アクシー・インフィニティのようなスカラシップ制度が導入されたとしても、STEPNにて獲得できるGSTの大半は、オーナーに分配されることが予想されるため、いずれにせよ、しっかりと稼ぐためには、スニーカーNFTを自前で購入するしかない、という事情は変わりません。
こうした事情を鑑みれば、今後、STEPNへの注目・関心がさらに高まっていけば、それに応じて、スニーカーNFTへの需要も大きくなる可能性があります。
出来るだけ早めにSTEPNに参入し、
- スニーカーNFTを入手したり、
- 複数のスニーカーNFTの配合(ミント)によって、スニーカーを増やす、という作業を進めておけば、
将来的に、スニーカーNFTのフロア価格が値上がりすれば、獲得しておいたスニーカーの売却によって、(STEPNプレイによるインカム・ゲインに加えて、)キャピタル・ゲインを手に出来る可能性もあります。
STEPNでGSTを稼ぐリスク・注意点
初期投資費用(=スニーカーNFTの購入コスト)が高い
STEPNでゲーム内トークン(GST)を稼ぐためには、あらかじめ、STEPNのマーケットプレイスにて、任意のスニーカーを、少なくとも1足、購入する必要があります。
しかしながら、2022年2月現在、最も安いスニーカーの場合でも、7SOL以上の値段が付けられており、日本円に換算すると、初期投資額は8万円程度に及びます。
さらに、クオリティの高いスニーカーの場合、更に高額で販売されており、中には、数百万円以上もの高額で出品されているケースもあります。
前述の通り、2022年2月の時点では、STEPNには、他のNFTゲーム(ブロックチェーン・ゲーム)では一般的に搭載されている、NFTのレンタル機能(≒スカラーシップ機能)が搭載されていないため、プレイヤーは、自ら初期投資額を用立てて、スニーカーを購入する必要があります。
STEPNのマーケットプレイスで購入できるスニーカーは、単なるNFTであり、現実世界で実際に着用できる靴ではありません。
「実際に履けるわけでもないスニーカーに、8万円前後もの出費をすることはできない」
と考えるユーザーにとっては、STEPNの初期投資額は、ひとつのハードルとなり得ます。
1日に稼げるGSTの金額には上限がある
STEPNで、実際に1日で稼ぐことの出来るGSTの上限は、「1日あたりのエナジー」×「1エナジーあたりの獲得GST」の式で求めることが出来ます。
1日あたりのエナジーの数量は、プレイヤーが保有しているスニーカーの数量、及び、そのスニーカーのクオリティによって決定されます。
通常のスニーカーの場合、1足で、1日あたり、2エナジーが付与され、1エナジーでは、5分間、運動が出来ます。
エナジーは6時間ごと(日本時間で、4時・10時・16時・22時)に、25パーセントずつ回復するため、丸一日で、全回復する計算となります。
すなわち、スニーカーを1足保有している場合、1日当たりの運動時間は、基本的に10分間。
運動可能時間を増やしたい、すなわち、エナジーの量を増やしたい場合、
- 追加のスニーカーを購入するか、
- よりレアなスニーカーを(高額な費用を支払って)購入する
必要があります。
なお、スニーカーの数と、付与されるエナジーの数量との間の相関は、下記の表のように設定されています。
スニーカーの数 | エナジー量 |
1足~2足 | 2 |
3足~8足 | 4 |
9足~14足 | 9 |
15足~29足 | 12 |
30足 | 20 |
引用元:STEPN
上記表の通り、追加スニーカー1足あたりのエナジー追加効能は、少しずつ減退していきます。
最初はスニーカー1足で2エナジーが付与されますが、最終的には、靴を30足までそろえても、エナジーは20までしか増えません(ただし、クオリティの高いスニーカーを所有すると、そのボーナス分だけ、追加でエナジーが付与されます)。
仮に、スニーカー1足あたりの購入コストが、日本円で8万円だと仮定すると、
- エナジーを4まで増やすためには、24万円、
- エナジーを9まで増やすためには、72万円、
- エナジーを12まで増やすためには、120万円、
- エナジーを20まで増やすためには、240万円の投資が
必要となります(スニーカーのクオリティによるエナジーボーナスを考慮しない場合)。
スニーカーは定期的に修理が必要であり、かつ、修理にもGSTが消費されてしまう
STEPNで実際にウォーキングやジョギング、ランニングをすると、スニーカーNFTの耐久性が、徐々に低下していき、耐久性が50パーセントを切ると、ペナルティが発動し、GSTの獲得効率が低下します。
- まず、耐久性が50まで落ちた時点で、GSTを稼ぐ効率は、90パーセントに低下し、
- さらに耐久性が20まで落ちた時点で、GSTの獲得効率は、10パーセントにまで低下します。
このため、耐久性が一定程度まで低下したスニーカーについては、スマホアプリ内で「修理」(リペア)の処理が必要となるのですが、この修理に、GSTが利用(バーン)される仕様となっています。
特に、スニーカーの属性値のうち、「Resilience」の低いスニーカーの場合、
- 耐久性が低下しやすく、
- かつ、リペアに必要なGSTコストも高い、
というデメリットがあります。
結局、稼いだGSTの一部は、定期的に、スニーカーのリペア・修理費用に回すこととなり、原資回収が遅れてしまうこととなります。
スニーカーのレベル上げにもGSTがバーン(消費)される
既にレベルが上げられたスニーカーを、マーケットプレイスで購入する場合を除き、原則として、スニーカーのレベルは、最低(レベル0)からスタートとなります。
レベルゼロでは、1日あたりで稼げるGSTの額も小さいし、Efficiency(GST獲得の効率性)やResilience(スニーカーの、劣化に対する耐久性)も低いため、GSTをしっかりと稼ぐことは「難しい」というのが実情です。
そこで、特に最初のうちは、スニーカーのレベル上げに時間を使うこととなりますが、この「レベル上げ」にも、GSTが消費(バーン)されてしまいます。
各レベルごとの、レベル上げに必要なGST値としては、下記の通りです。
レベル | バーンされるGST量 |
レベル0からレベル1 | 1 |
レベル1からレベル2 | 2 |
レベル2からレベル3 | 3 |
レベル3からレベル4 | 4 |
レベル4からレベル5 | 10 |
レベル5からレベル6 | 6 |
レベル6からレベル7 | 7 |
レベル7からレベル8 | 8 |
レベル8からレベル9 | 9 |
レベル9からレベル10 | 30 |
バーンされるGST量は、今後のアップデートで変更となる可能性があります。
特筆すべきなのは、
- レベルを、4から5に上げるときや、
- 9から10に上げるときは、
かなりの量のGSTがバーンされてしまうこと。
実際にスニーカーのレベルを10まで上げるためには、最初のレベル上げから累積すると、80GST(1GSTが300円だとすれば、2万4千円)もの追加投資が必要となります。
前述の、スニーカーのリペアのためのGST消費と合わせて、このレベル上げにも、相当量のGSTがバーンされてしまうため、最初のスニーカー購入原資の回収へと、なかなか余剰資金を回すことが出来ない、すなわち、(見方によっては、)「稼ぎづらい」ゲーム設計となっている、との指摘もあります(※)。
(※)逆に言えば、STEPNの場合、ゲーム内でGSTを消費する機会が多く設けられているため、その分、GSTが売られにくく、結果として、GSTの急激な値下がりが生じにくくなっている、すなわち、プレイヤーのゲーム内資産がある程度守られている、との見方も出来ます。
GST及びSOLが値崩れすると、円建てでの稼ぎが小さくなってしまうリスクがある
STEPNにおいて、日々のウォーキングやジョギング、ランニングで稼げるのは、日本円ではなく、GST(Green Satoshi Token)というトークンであり、当然ながら、需給の状況に応じて、レートは変動します。
GSTの対日本円レートは、2022年2月現在、概ね300円程度で推移していますが、過去には、対円で、1GSTが200円を切っている時期もありました。
ゲーム内資産としてGSTを蓄積した場合、日本円に戻して原資回収を図るタイミングを慎重に考慮しないと、1GSTで入手できる日本円の量が減り、結果的に、原資回収が遅れてしまうこととなるリスクがあります。
GSTのみならず、SOLの値動きにも要注意
また、GSTの値動きと合わせて、Solanaブロックチェーン上の仮想通貨「SOL」の値動きにも、注意を要します。
STEPNで利用するスニーカーNFTを買い付けるためには、仮想通貨販売所等を通じて、一旦、日本円をSOLへと交換する(SOLを買い付ける)必要があります。
その後、初期投資額を回収するために、ゲーム内で入手したGSTを日本円に換金するにあたっては、GSTを一旦SOL(ないしはUSDC)に交換したうえで、当該仮想通貨を売却する、というプロセスが必須となります。
すなわち、STEPNを利用することを目的に、当初、SOLを買い付けて以降、
- SOLの対日本レートが向上(SOL高・日本円安)となれば、ゲーム内資産(GST)の売却益に加えて、SOLのキャピタル・ゲインをも手に出来る可能性がありますが、
- 一方で、SOLの対円レートが下落(SOL安・日本円高)してしまえば、円建てでの利益が目減りし、日本円換算での原資回収が、更に遅れてしまう一因にも、なりかねない、
というリスクがあります。
スニーカーの種類に合った速度で運動しないと、GSTを稼げない
前述の通り、STEPNのマーケットプレイスで購入することが出来るスニーカーには、WalkerからTrainerまで、4つの種類があり、それぞれには、下記のような最適速度(Optimal Speed)が定められています。
スニーカーの種類 | 最適速度 |
Walker(ウォーキング) | 時速1キロ~6キロ |
Jogger(ジョギング) | 時速4キロ~10キロ |
Runner(ランニング) | 時速8キロ~20キロ |
Trainer(トレーナー) | 時速1キロ~20キロ |
引用元:STEPN
1分間あたり(ないしは、1エナジー消費あたり)の稼ぎ、すなわち、GST獲得量を最大化するためには、上記した最適速度内で、ウォーキングなりジョギング、ランニングを継続する必要があります(※仮に、最適速度からの乖離が大きくなると、稼げるGST量は、最大で90パーセント減少する恐れがあります)。
このため、そもそも、STEPNでスニーカーを購入する前に、自分が日頃、概ね時速何キロ程度で運動しているのかを、出来る限り正確に、把握しておく必要があります(※)
なお、Trainer(トレーナー)タイプのスニーカーに関しては、速度に幅があり、様々な運動シーンで使いやすいのですが、その分、購入に要する費用が高い、という難点があります。
現に、2022年2月現在、STEPNのマーケットプレイスに出品されているTrainer(トレーナー)タイプのスニーカーのうち、
最も安いものでも、19SOL以上(日本円で、約20万円程度以上)の値段が付けられています。
(※)STEPNのスマホアプリでは、スニーカーを購入していない状態でも、自分の運動速度等を計測するモードが提供されている(勿論、GSTを稼ぐことは出来ない)ため、あらかじめ、そうした機能を有効活用することが望まれます。
STEPNで稼ぐには、スマホが不可欠
STEPNでは、スマートフォンに搭載されたGPS機能を利用することで、ユーザーの位置情報等を把握し、運動の速度や距離、時間、といったデータを記録しています。
このため、STEPNで実際に稼ぐためには、スマートフォンの利用が不可欠です。
一般的なNFTゲームの中には、パソコンの利用が前提とされており、スマートフォンの併用は必ずしも必要ない、というケースが多いのですが、STEPNの場合は、例外的な存在と言えましょう(むしろ、パソコンは不要です)。
また、前述の通り、GPS機能の利用や、STEPNの専用アプリの取得・ダウンロード等が必要なため、ガラケー利用者の場合でも、別途、スマートフォンの取得が必要となります。
運動好きな人にとっては「常にスマートフォンを携帯」は、却ってストレスに?
本来、STEPNの場合、日頃からコンスタントに運動している人にとっては、日常のスケジュールを変えることなく、そこに「STEPN」というMove and Earnファクターを取り入れるだけで、すぐにGSTを稼げるようになる、というメリットがあります。
しかし、特に真剣に運動をしている人にとっては、
「運動中にずっとスマートフォンを身に着けていないといけない」
という点は、一種のストレスと感じられるかもしれません。
STEPNアプリは日本語化されておらず、公式サイトや公式Twitterも英語のみ
STEPNアプリをダウンロードすると分かりますが、アプリ内の全ての説明文は、英語で表記されており、日本語への翻訳は為されいません。
日常的に利用する機能を表すボタン類は、「Start」「Buy」など、平易な英語で表記されているので、さほど苦労はしませんが、アプリのアップデート通知の内容等を理解するときは、些か時間を要することもありましょう。
また、公式サイトやホワイトペーパー、といったオフィシャルな情報も、全て英語で公開されています。
Google翻訳やDeepL等で日本語化すれば、おおまかな内容は把握できますが、同じく、多少の手間がかかります。
STEPNの公式Twitterに関しても、当然、英語でツイートが発信されているため、最新情報をフォローする場合も、基本的に英語で把握を進める必要がある、という点は、ひとつの「言葉の壁」とも形容できましょう。
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