不労所得作りのための「太陽光発電」のメリット&デメリットを検証

「太陽光発電で不労所得」は現実的なのか

太陽光発電で不労所得作りに取り組むメリット

電気代が節約できる

投資家が、自分自身の自宅の屋根に設置した太陽光発電パネルなどを活用して発電する場合、当然のことながら、本来は電力会社から購入するはずだった電力量を、減らすことができますので、購入する電力量の削減程度に応じて、電気代を節約する効果が期待できます。

また、太陽光発電パネルを設置することで、

  • 日中の電気代が高く、
  • 逆に、夜間(深夜帯)の電気代が安い、

という電力プランへと、利用する料金プランを変更することによって、

  • 日中は、自宅の屋根に設置した太陽光発電パネルから発電した電力を利用し、
  • 発電のできない夜間に関しては、電力会社から、割安な料金で購入した電力を利用する、

という仕組みづくりが可能ですので、電気代をさらに節約する効果が期待できます。

また、再生可能エネルギーの普及などに利用される、「再エネ賦課金」は、目下、毎年のように、少しずつ値上げされていますが、この再エネ賦課金も、基本的には、電力会社から購入した電力量に比例するように料金が設定されていますので、電力会社から購入する電力量が減れば、この再エネ賦課金の実質的な負担額も、削減することができるようになります。

太陽光発電に必要な設備は故障リスクが小さく、耐用年数が長い

太陽光発電に必要な設備は故障リスクが小さく、耐用年数が長いため、不労所得作りに向いている
太陽光発電の仕組みを利用して不労所得作りに取り組む場合、太陽光パネルやパワーコンディショナー等の設備が必要となります。近年の技術革新により、これらの設備の耐用年数は、大幅に長くなっています。
※画像はイメージです。

太陽光発電のためには、

  • 屋根の上に設置するための、太陽光パネルと、
  • パワーコンディショナー(屋外、ないしは屋内に設置)が必要となりますが、

いずれの設備も、昨今の技術革新等の影響で、耐用年数が長期化しています。

太陽光パネルに関しては、メーカーの出力保証期間は、概ね、25年間程度と、かなりの長期に渡っており、パワーコンディショナーに関しても、交換が推奨されるまでは、15年間程度と言う、かなり長い、期間的な猶予があります。

太陽光発電関連設備の中には、いわゆるモーターやエンジン等といった「可動部」がほぼ存在しないため、設備の故障リスクが小さく、メンテナンスの手間暇がかかりにくい、という、大きなメリットがあります。
実際、定期的なメンテナンスとしては、4年間に1度程度の設備点検が求められている程度であり、その負担は、極めて軽微といえます。

地球環境に優しい、エコなライフスタイルを実現できる

太陽光発電の場合、太陽からの光エネルギーを電気エネルギーに直接変換し、その変換の過程では、特段の化学的変化は伴わないため、CO2(二酸化炭素)等の排出物が出ない、という特徴があります。

また、前述の通り、太陽光発電設備のシステム内には、基本的に、モーター等の可動部分が存在しませんので、必然的に、騒音も発生しない、というメリットがあります。

災害等に伴う停電への備えになる

地震や台風などの災害で、万が一、電力会社からの送電がストップしてしまったとしても、自宅の屋根に太陽光発電用のパネルが設置されていれば、太陽光パネルからの発電により、少なくとも日照のある時間帯に関しては、電力を利用することができる、というメリットがあります。

さらに、太陽光パネルから発電した電力を蓄電しておくための、「蓄電池」設備があれば、電力を貯めておくことも可能となります。

売電収入という不労所得を得ることが出来る

太陽光発電設備を通じて発電した電力のうち、自宅で使用せずに、余ってしまった電力は、電力会社に売却(売電)することが可能です。
電力会社に電力を売却することによって得た売電収入は、一種の不労所得として、蓄積することが可能です。

実際の売電収入の額に関しても、電力固定価格買取制度(FIT)により、売電価格そのものが固定されているため、シミュレーションもしやすい、というメリットがあります。

太陽光からの発電と言う特質上、発電量は、日照量によって左右されてしまいますが、年間を通してみれば、概ね、事前シミュレーション通りとなることが多いのが実情です。

また、太陽光発電を行うための「原価」にあたる太陽光は、無料で利用できる(=原価がかからない)、非枯渇な資源です。
さらには、「余った電力は売却できる」ことにより、家族の間で、節電に対する意識が高まる、という、嬉しい効果も期待できます。

太陽光パネルの遮熱効果によるメリットも

屋根の上に設置される、太陽光パネルには、「遮熱効果」があるとされています。

暑い夏には、太陽光の日差しを太陽光パネルが遮ってくれることにより、家の中が涼しくなる効果が確認されています。
また逆に、寒い冬においては、屋根上に設置された太陽光パネルが、屋根からの放射冷却を防いでくれるため、結果的に、室内が暖かく維持されやすい、と言う特徴があります。

山間地などの遊休地も有効活用できる

太陽光パネルを設置するための土地に関しては、アパート経営や駐車場経営等と違い、

  • 駅からの距離や、
  • 周辺の商業施設の有無など、

いわゆる居住のための利便性とは、当然、無関係です。

このため、山間地など、土地の取得コストが安いエリアを有効活用できる、と言うのも、太陽光発電を利用した不労所得作りのメリットのひとつと言われています。


参考:
不労所得の種類とは|タイプ別不労所得のメリット&デメリットも徹底比較

不労所得作りを目的に太陽光発電に取り組む際の注意点

太陽光発電設備を設置するためのイニシャルコストがかかる

自宅の屋根等を活用して太陽光発電を行う場合、屋根上のソーラーパネルの設置と、屋内、ないしは屋外への、パワーコンディショナーの設置が必要となります。

これらの設備を設置するための、いわゆる初期投資額(イニシャルコスト)としては、概ね、100万円以上程度が必要となると言われており、手元に十分な初期投資用の資金がない投資家においては、ソーラーローンや、地方自治体の補助金等の活用が不可欠となります。

屋根の強度が必要

屋根上に太陽光パネルを設置する場合、それなりの強度が必要となる
屋根の上に太陽光発電用のパネルを設置する場合、パネルの重みに耐えうるだけの強度が必要となります。
※画像はイメージです。

太陽光発電のために必要なソーラーパネル1枚あたり、およそ15キロ前後の重さがあると言われています。

設置するソーラーパネルの数量にもよりますが、全体では、約数百キロもの重量が、自宅の屋根にかかることとなりますので、当然のことながら、屋根には、それ相応の強度が求められることとなります。

自宅の屋根で太陽光発電をすることで、不労所得作りに取り組もうと考えても、屋根の強度不足の関係で、泣く泣く、取り組みを断念せざるを得ないようなケースも想定されますので、注意が必要です。

屋根の向きに関する配慮が必要

北半球に位置する日本の場合、太陽は、日中を通じて、基本的に南側を通過していくため、北向きの屋根の場合、南向きの屋根の場合と比較して、日照量が少ない、というデメリットがあります。

また、北向きの屋根に、太陽光発電パネルを設置してしまうと、南側から差し込んだ太陽光が、地面の方向に向かって反射してしまうため、その反射光が原因となって、近隣の住民とのあいだで、トラブルが発生してしまうリスクもあります。

実際に、反射光の存在が原因となって、太陽光発電事業者と、近隣住民とのあいだで、裁判にまで発展してしまったケースも、報告されています。

太陽光発電事業者の倒産リスクの存在

帝国データバンクの資料によれば、直近十数年の間に、数百社にものぼる太陽光発電事業者が、経営不振等によって、倒産しています。

仮に、投資家が契約している太陽光発電事業者が破産してしまうと、その後、保証等を含むアフターフォローを受ける事は、基本的に難しくなりますので、投資家にとっては、かなり大きなリスクといえます。

また、

  • 工事代金は前払い済みで、
  • 実際の工事着工はまだ、

という段階で、太陽光発電事業者が倒産してしまうと、投資家が支払った前払い分の工事代金が、その太陽光発電事業者の破産財団に組み入れられてしまい、一連の破産手続きの中で、その発電事業者に対して資金融資をしている金融機関等へと、優先的に弁済されてしまう、といったリスクもあります。

帝国データバンクの発表によれば、特に、創業から間もない太陽光発電事業者ほど、倒産してしまうリスクが高い、という傾向も確認されていますので、設立からさほど期間が経過していない太陽光発電事業者を利用する場合は、注意が必要です。

メンテナンスや設備交換にコストがかかる

太陽光発電事業を通して、不労所得作りに取り組む場合、基本的には、メンテナンスのコストがさほど高くないことが、ひとつのメリットとされています。

しかしながら、

  • 少なくとも、4年に1度程度は、設備全体の点検が必要である、とされている他、
  • 太陽光発電のために欠かせない、パワーコンディショナーに関しては、15年間に1度程度の交換が推奨されています。

このうち、パワーコンディショナーの交換に関しては、約20万円強程度の資金負担が必要と言われていますので、あらかじめ、留意が必要です。

施工業者選びにも配慮が必要

不労所得を目的に、太陽光発電事業に取り組む場合、使用する太陽光発電パネルの「メーカー選び」等はもちろん重要ですが、同時に、パネルの設置等を委託する、「施工業者選び」に関しても、十分な配慮が必要です。

施工作業が不良だと、太陽光パネルを設置した屋根からの「雨漏り」などのリスクがあります。
また、パネルの固定が不十分だと、台風などに伴って生じた強風で、太陽光発電パネルが飛ばされてしまい、近隣の住宅などに対して迷惑をかけてしまうような事態へと発展すれば、莫大な賠償リスクが生じるリスクもあります。

節税効果は期待薄しづらい

例えば、不労所得作りを目的に、アパート経営などに取り組む場合、

  • 建物部分の減価償却による、所得税・住民税の節税や、
  • 固定資産税・都市計画税の節税、
  • 相続税の圧縮効果など、

様々な節税メリットが期待できる、とされています。

しかしながら、太陽光発電の場合、これらの節税メリットを期待する事は、基本的には難しいと言われています。

太陽光発電による不労所得作りがおすすめ出来る人・出来ない人

太陽光発電による不労所得作りが向いている人

地球環境への貢献と、不労所得作りを両立したい人

前述した通り、太陽光発電は、太陽光と言う、枯渇する心配のない資源を活用した発電手法であり、実際に電力を生成する過程においても、二酸化炭素などを発生させることがありません。

売電収入と言う不労所得を得ながら、同時に、地球環境に対しても配慮した取り組みを行える、という点は、太陽光発電という仕組みの、大きなメリットのひとつ、と言われています。

不労所得作りはもとより、災害時への備えも重視したい、という人

大型の台風や、巨大地震など、甚大な自然災害が生じてしまった場合は、いかに、金銭的な不労所得を得ていようとも、その災害現場においては、多少の資金など、何の役にも立たない、と言うことが、往々にしてあり得ます。

これに対して、自宅の屋根への太陽光発電パネルの設置は、

  • 不労所得を生み出すための設備となってくれるだけではなく、
  • 災害時への備えともなります。

地震や台風などによって、電力会社からの電気供給がストップした時、遠方で行っているアパート経営からの賃料収入がいくらあったとしても、その日の夜の電気を供給する力にはなりません。

それに引き換え、太陽光発電の場合は、有事の際への、電力供給のための備えとすることができるという、大きな利点があります。

実際に、災害に伴う停電時に、一定の電力を供給することができれば、自分の家族の電力使用を賄うことができるのみならず、近隣の住民のことをサポートするためにも、その電気を使用することができます。

遊休地を持っている人や、賃貸物件を既に運営している人

アパート経営にも駐車場経営にも適さないような、魅力の薄い遊休地でも、太陽光発電用地としては、適性がある可能性もあります。

さらに、既にアパート経営等に取り組んでいる人の場合、賃貸物件の屋根に太陽光パネルを設置することで、追加の不労所得を得ることができる場合もあります。


参考:
不労所得作りとしての「アパート経営」は、ありなのか-アパート経営のメリット&デメリットから徹底検証

不労所得作りを目的として太陽光発電が向かない人

節税と不労所得作りを両立したい人

不動産投資等と比較して、太陽光発電事業による不労所得作りには、いわゆる「節税メリット」と呼ばれるものが、ほとんどありません。

アパートのような「上物」(建物)を建設するわけでもないため、初期投資額が低額で済む代わりに、減価償却が生じることもありません。
固定資産税や都市計画税が割引になることもありませんし、居住用の物件を土地の上に立てることで、相続税の評価減が期待できる、などといった利点もありません。

このため、不労所得作りと、節税策との両立を模索している投資家にとっては、太陽光発電事業は、あまり相性の良いスキームとは言えません。

不労所得作りにおいて、初期投資を避けたい、と考えている人

太陽光発電によって、不労所得作りに取り組む場合、太陽光発電パネルの設営や、パワーコンディショナーの設置などに、一定の初期費用(イニシャルコスト)が必要となります。

不労所得作りにおいて、一切の初期投資が難しい、と考えている人においては、太陽光発電事業への取り組みは、推奨できません。
むしろ、アフィリエイト・ブログの運営や、ポイ活、等といった取り組みから、不労所得作りを始めたほうが、良いかもしれません。


参考:
アフィリエイトは、不労所得作りに有効なのか|アフィリエイト・サイト運用のメリット・デメリットも確認

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不労所得検証チーム
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不労所得検証チームでは、様々なアルタナティブ投資も含めて、不労所得獲得のために用いられる投資関連スキーム全体について、掘り下げた検証を行います。

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