ソーシャルレンディングの不労所得でセミリタイア&配当生活は可能か。

「ソーシャルレンディングでセミリタイア&配当生活」という願望

ソーシャルレンディング・ラボにお寄せ頂いたご質問の中で、
「ソーシャルレンディング投資の配当金だけで、配当生活をしたいのだが、可能でしょうか」
「ソーシャルレンディングの場合、利回りが高いので、複利効果も用いれば、セミリタイアが可能なように思うのですが、どうでしょうか」
といった趣意の物がございました。
本件に係り、当ラボの見解を下記させて頂きます。

「セミリタイア」とは

明朗な定義のある言葉ではありませんし、どの程度まで時間的余裕を得れば「セミリタイア」の利得を実感できるのか、は、人それぞれでしょう。
しかし、敢えて、フルリタイアではなく、セミ(半分)リタイア、というからには、

  • 投資活動等、比較的軽微な経済活動は継続するが、
  • 一般的な就業(例:会社勤め)のような、フルタイムでの勤務は想定せず、
  • 語感からするに、アルバイト等のパートタイム就業も、前提としない。

上掲のような生活スタイルこそが、「セミリタイア」であると仮定してよろしいでしょう。

そもそも、セミリタイアに必要な不労所得とは、いくらなのか

セミリタイアをし、ソーシャルレンディング投資からの配当金だけで、配当生活を送りたい、と考える場合、まずは、セミリタイア後の生活に必要な、不労所得の絶対額を、あらかじめ検討する必要があります。
とはいえ、セミリタイア後に必要となる不労所得の金額についても、

  • 預貯金からの切り崩しは前提とするのか、
  • 単身世帯なのか、それとも、夫婦、もしくは、子供のいる家庭・世帯を想定するのか、
  • 現役時代に送っていた生活と同程度の生活水準を維持するのか、それとも、ある程度エコノミカルな生活水準へとシフトするのか、

上掲したような要素によって、まさに千差万別、というところでしょう。

ソーシャルレンディング投資の配当利回りだけで、生活資金をカバーすることは可能か

ソーシャルレンディングファンドの利回りは、ソーシャルレンディング事業者、及び、個別のファンドの利回り条件によって、大きく異なります。
私たち、ソーシャルレンディング・ラボが、これまで、複数のソーシャルレンディングファンドを検証してきた経験則からすると、

  • 借り手所有の不動産に、第一順位抵当権が登記され、LTV(Loan to Value)値も、8割以下程度に抑えられた、安全性重視タイプのファンドの場合で、期待年利は、3パーセント~5パーセント前後。
  • 無担保・無保証の、利回り重視型ファンドの場合で、期待年利は、10パーセント前後、

というのが、一定の相場観と見られます。
自身のソーシャルレンディング・ポートフォリオにおける平均的な期待年利を、6パーセント前後に設定する場合、例えば、税引き前300万円の不労所得を得たいのであれば、300万円÷6パーセント=5,000万円の投資元本が必要となります。
仮に、税引き前500万円の不労所得を得たいのであれば、500万円÷6パーセント≒8,300万円以上の投資元本が必要となります。

ソーシャルレンディングだけで、セミリタイア&配当生活を画策することは、おすすめできない。

あくまでも、当ラボの私的見解となりますが、ソーシャルレンディング投資からの不労所得単体を原資に、セミリタイア・配当生活の実現を希求することは、堅実とは言い難いように思料しています。

大前提として、全ての投資活動は、原則、余裕資金を原資に充てる必要があります。
一般的に投資においては、元本保証が為されるわけではなく、投資元本の棄損リスクを看過することは、厳禁となります。

中でも、ソーシャルレンディング投資のの場合、比較的新手の投資手法ということで、業界の完全な成熟には、まだ時間を要するものと思料されます。
貸付先情報に係る匿名化の廃止については、監督官庁から方針として明示されてこそいますが、本記事執筆本日現在、依然として、果たされぬまま、となっています。

  • 一部の悪質なソーシャルレンディング事業者による、不適切な資金管理・運営や、
  • 不十分な担保設定等に起因する、元本棄損や、償還延滞の可能性等を考慮すると、

ソーシャルレンディング投資からの不労所得(=配当)だけを拠り所にした、配当生活・セミリタイアの画策については、時期尚早の感を否めぬものと、当ラボとしては、思料しております。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
いささか、警句めいた記事となっては仕舞いましたが、少しでも、「これから、余裕資金を原資に、少しずつ、ソーシャルレンディング投資を始めてみよう」とお考えの読者様にとり、お役に立てる内容と出来たのであれば、幸甚です。

広く投資家の注目を集めている、ソーシャルレンディング投資ではありますが、上述して参りました通り、業界には未成熟の部分も少なくなく、当ラボの私的見解としては、いくつかの「危険会社」の存在も留意を要します。
実際にソーシャルレンディング投資をスタート為さるにあたっては、当ラボのこちらの過去記事も、あらかじめ、ご参照下さい。

ソーシャルレンディング・ラボの考える、【ソーシャルレンディング危険会社ランキング】はこちら

それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会いいたしましょう。

※本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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