SBIソーシャルレンディングの自主廃業発表、クラウドクレジットの短期運用型パッケージリリースなど、2021年5月のソーシャルレンディング業界ニュースまとめ読み

SBIソーシャルレンディングが自主廃業を発表

SBIソーシャルレンディングが自主廃業を発表

長きにわたり、国内のソーシャルレンディング業界を牽引してきたSBIソーシャルレンディングだったが、2021年2月以来、混乱が続いていた。
画像引用元:SBIソーシャルレンディング

長らく、国内のソーシャルレンディング業界を牽引してきた、SBIソーシャルレンディングが、2021年5月24日、自主廃業、及び、ソーシャルレンディング事業からの撤退方針を明らかにした。

SBIソーシャルレンディングとは

国内金融業界大手「SBIホールディングス」の傘下企業である、SBIソーシャルレンディング株式会社(東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワー14F)が、2011年3月から運営してきた、ソーシャルレンディング・サービス。
不動産担保ローンを展開する事業者へと融資する「不動産担保ローン事業者ファンド」等の常時募集型ファンドをはじめ、不動産関連・再生エネルギー関係の事業・プロジェクトへと融資する「オーダーメード型ファンド」も多数募集。
累計での融資総額は、1,600億円を超えており、投資家登録を済ませたユーザー数も、6万名以上に達していた。

2021年2月、第三者委員会を設置

順風満帆に見えたSBIソーシャルレンディングだったが、2021年2月、「一部の貸付先の事業運営に、重大な懸案事項が生じている可能性がある」として、外部の弁護士等を交えた、第三者委員会の設置を公表。
その後、一部ファンドにおける、分配・償還の遅延を発表し、投資家の間で波紋を呼んでいた。

未償還元本の償還を発表

2021年4月には、問題となった貸付先へと融資するファンドについて、未償還の元本を、投資家に向け償還する予定を発表。
当該償還に伴い、運営会社(SBIソーシャルレンディング株式会社)の親会社であるSBIホールディングスが、最大で約150億円の貸し倒れ損失(特別損失)を計上。

廃業予定を公表

SBIソーシャルレンディングでは、未償還元本償還予定を明らかにして以降、第三者委員会の調査報告を受け、再発防止策を公表する等してきたが、金融庁による行政処分の可能性等も取りざたされるようになり、2021年5月24日、全ての既存ファンドの償還を条件として、自主廃業する旨を明らかにした。

国内のソーシャルレンディング業界では、2018年7月、当時の業界最大手であったmaneoマーケット株式会社が、関東財務局から行政処分を受けたほか、「トラストレンディング」運営のエーアイトラスト社や、「ラッキーバンク」運営会社など、登録取り消し処分を受けた事業者もある。
国内最大手の事業撤退に伴い、今後、国内ソーシャルレンディング業界において、業界再編の機運が高まる可能性がある。


参考:
【2021年6月最新版】ソーシャルレンディングおすすめ9社&危ない3社比較ランキング【投資初心者必見】

CRE Funding等運営のFUEL、東証一部のディア・ライフと業務提携

CRE Funding等運営のFUEL、東証一部のディア・ライフと業務提携

先般、高島屋の金融子会社との提供を発表したばかりのFUELが、今度は東証一部上場企業との提携を発表。新たなソーシャルレンディング・プラットフォームの組成を目指す。
画像引用元:FUEL

物流施設特化型のソーシャルレンディング・サービス「CRE Funding」等の運営会社として知られるFUEL株式会社(東京都渋谷区道玄坂1丁目22番9号 AD-O渋谷道玄坂2階)は、2021年05月18日、不動産開発事業等を手掛ける東証一部上場企業、株式会社ディア・ライフ(東京都千代田区九段北一丁目13番5号)との間で、新たな融資型クラウドファンディング・プラットフォームの創設に向けた業務提携契約を締結した旨を明らかにした。

FUEL運営のソーシャルレンディング・サービスとは

FUEL社は現在、「FUELオンラインファンド」と「CRE Funding」の、2つのソーシャルレンディング・サービスを展開している。

  • FUELオンラインファンド:
    2020年12月サービス開始。
    2021年5月までに、「JINUSHIビジネスファンドA号」や「ADW米国不動産ファンド1号」、「保育園みらいオンラインファンド横浜磯子」など、累計6ファンドを募集し、いずれも、満額成立している。
  • CRE Funding:
    倉庫などの物流施設関連ファンドを募集。
    2020年2月の第1号ファンド募集以来、これまでに累計10本のファンドを募集。いずれも満額成立しているほか、2021年6月には、第11号ファンドの募集を予定している。

また、FUEL社は、高島屋金融子会社との業務提携も果たしており、事業を積極的に多角化している。

株式会社ディア・ライフ概要

会社設立 平成16年11月1日
資本金 31億2,200万円(2021年3月末現在)
役員構成 代表取締役社長 阿部幸広
取締役 合田伸
取締役 横須賀龍
取締役 秋田誠二郎
取締役 杉本弘子
社外取締役 横山美帆
社外取締役 穴井宏和
社外取締役 伊藤天心
監査役 石田浩通
監査役(非常勤) 阿部海輔
監査役(非常勤) 馬塲一徳
常務執行役員 上村卓也
(※いずれも敬称略)
事業内容 不動産事業
上場/非上場 東京証券取引所第1部上場(証券コード:3245)


引用元:https://www.dear-life.co.jp/about/

業務提携の背景

ディア・ライフ社は、100パーセント子会社として、株式会社DLファンディングを立ち上げる。
FUEL社が専用サイトを立ち上げ、DLファンディングがファンドを募集。
その後、DLファンディング社は、自身の親会社(株式会社ディア・ライフ)に対し、資金を融資する、という形態を採る。
ディア・ライフ社としては、今回の協業により、自身の認知度向上、及び、新たな資金調達ルートを獲得したい狙いがある。

SKE48の大場美奈さんが、SAMURAI証券のアンバサダーに

SKE48の大場美奈さんが、SAMURAI証券のアンバサダーに

ソーシャルレンディング運営会社「SAMURAI証券」のアンバサダーに就任した大場美奈さんの、就任あいさつ動画
引用元:Youtube

ソーシャルレンディング・サービス「SAMURAI FUND」を展開しているSAMURAI証券株式会社(東京都港区赤坂一丁目7番1号 赤坂榎坂ビル11階)は、自社のアンバサダーに、SKE48のメンバーとして活動している大場美奈さんが就任した旨を明らかにした。

SAMURAI証券運営のソーシャルレンディング・サービス

SAMURAI証券株式会社は、JASDAQグロース市場上場のNexus Bank株式会社の100パーセント子会社。
ソーシャルレンディング・サービス「[SAMURAI FUND」を展開しており、これまでのファンド運用件数は683件(うち679件が完済済)。
日本保証株式会社による連帯保証付きのファンドなどを募集しており、運用金額は50億円強に達している。

大場美奈さん略歴

今回SAMURAI証券のアンバサダーに就任した大場美奈さんは、神奈川県出身。
AKB48の第9期生として、「みなるん」の愛称で親しまれているという。
動画投稿サイト「Youtube」では、大場美奈さんによる、SAMURAI証券アンバサダー就任の挨拶動画が掲載されている。

クラウドクレジットが「短期運用型パッケージ」をリリース

クラウドクレジットが「短期運用型パッケージ」をリリース

海外案件を専門的に募集しているクラウドクレジット。運用予定期間の短いファンドを集めた、新たなパッケージを提供開始した。
画像引用元:クラウドクレジット

海外案件を専門的に取り扱うソーシャルレンディング・サービスとして知られている「クラウドクレジット」が、新たなファンド・パッケージとして、運用予定期間の短いファンドを集めた、「短期運用型パッケージ」の提供をスタートした。

クラウドクレジットの「ファンドパッケージ」とは

ソーシャルレンディングの場合、投資家は原則として、各ファンドに対して個別に投資することになるが、その場合、分散投資の徹底には、手間がかかる。
クラウドクレジットでは、複数のファンドを束ねた「パッケージ」を商品として提供することによって、投資家の分散投資を容易にしたい、という狙いがある。

これまでにクラウドクレジット上でリリースされたファンドパッケージとしては、下記のようなものがある。

  • 社会的インパクト重視型パッケージ:
    国外の太陽光発電事業者支援ファンドや、未電化地域支援ファンド、女性起業家支援ファンドなど、社会的なインパクトの大きいファンドを集めたパッケージ。
    7~8パーセント前後程度の利回りが予定されているケースがある。
  • 先進国通貨パッケージ(円重視タイプ):
    クラウドクレジットの国外向けファンドに投資する場合、為替変動の影響を受けるケースがある。
    先進国通貨パッケージ(円重視タイプ)では、円建てを中心にファンドが構成されており、為替変動の影響を極力小さなものとすることに主眼が置かれている。
  • バランス型パッケージ:
    貸付先事業者の分散、及び、投資通貨の分散に重きが置かれたパッケージ。
    ユーロやロシアルーブルなど、様々な通貨建てのファンドに投資できるという特徴がある。

「短期運用型パッケージ」リリースの狙い

基本的に、クラウドクレジットのファンドの場合、予定運用期間が1年以上~2年程度に及ぶことも少なくない。
また、他のソーシャルレンディング・サービスの場合と同様、クラウドクレジットも、ファンドへの出資後、出資の中途解約は出来ない。

運用期間が長くなればなるだけ、その間、為替変動や、地域紛争、経済危機など、様々なマクロ的な外部要因によって、ファンドの運用成績が左右される可能性が高くなる。
「短期運用型パッケージ」では、予定運用期間の短い(1年前後)ファンドを中心に組成することにより、投資家の「時間リスク」を軽減したい狙いがある。

既に第1号パッケージが公開されており、募集を開始しているが、組み込みファンドは下記の通り。

  • 【メキシコペソ建て】東欧金融事業者支援ファンド8号:
    予定運用期間:13ヶ月
    表面利回り:年率9.3パーセント
  • 【ロシアルーブル建て】ロシア公共事業セクター金融事業者ファンド17号:
    予定運用期間:10ヵ月
    表面利回り:年率6.1パーセント
  • 【ユーロ建て】リトアニアオンライン金融事業者支援ファンド15号:
    予定運用期間:13ヶ月
    表面利回り:年率6.6パーセント

オーナーズブックの5月募集4ファンドはいずれも満額成立に

不動産担保付きのソーシャルレンディング案件を募集している「オーナーズブック」の投資募集が順調だ。
2021年5月は4本のファンドを募集したが、いずれのファンドも、満額募集を達成している。

オーナーズブックとは

東証マザーズ上場企業である、ロードスターキャピタル株式会社(東京都中央区銀座1丁目10番6号 銀座ファーストビル2F)が運営にあたる。
2014年9月のサービス開始以来、投資実行済案件数は201件。このうち、償還済案件数は177件。元本割れは生じていない(いずれも、2021年6月4日時点)。
累積での投資額は225億円強に達しており、国内のソーシャルレンディング業界においては、中堅どころの位置にある。

5月募集の4ファンド

オーナーズブックにおいて、2021年5月に募集されたのは、下記の4ファンド。
いずれも、募集総額満額の投資申込を集め、成立している。

  • 世田谷区新築マンション第3号第1回
    募集総額:217,000,000円
    予定利回り(年率換算・税引き前):4.0パーセント
    予定運用期間:26ヶ月
  • 板橋区レジデンス第1号第1回
    募集総額:88,000,000円
    予定利回り(年率換算・税引き前):5.1パーセント
    予定運用期間:31ヶ月
  • 板橋区マンション素地第1号第1回
    募集総額:418,000,000円
    予定利回り(年率換算・税引き前):4.6パーセント
    予定運用期間:10ヶ月
  • 横浜市港北区マンション第1号第1回
    募集総額:620,000,000円
    予定利回り(年率換算・税引き前):4.6パーセント
    予定運用期間:25ヶ月

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