NFTアートは「売れた後」が肝心-NFTアートが売れたらすぐにやるべきToDoリストとは

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小学生の絵でも高値で売れた?NFTアートの面白さとは

NFTが売れたとしても、デジタルの所有権や著作権等は自動的には移転しない

OpenSea(オープンシー)のようなNFTアート・マーケット・プレイスで実際に取引されるのは、デジタルアートと紐づけられたNFT(Non-Fungible-Token。日本語に直訳すれば、非代替性トークン)そのものであり、デジタルアートではありません。

このため、仮に、クリエイターが、自身の創作したデジタルアートをNFT販売サイトにアップロードし、NFT化(=トークナイズ)して出品、これを、投資家やコレクターが購入したとしても、デジタルアートそのものの所有権(※)や著作権、商用利用権等については、引き続き、クリエイターに帰属し続けることとなります。

アーティストやクリエイターにとって、自らが創作したアート作品は、我が子のようなもの。
仮に、NFTを販売したとしても、クリエイターが創作したデジタルアートに関する主な権利が、クリエイターのもとに帰属し続ける(ただし、NFTの売買に伴い、その他の任意契約が締結される場合は別段)、という点は、創作者側から見ればメリットであり、NFTアート出品に向けた心理的なハードルを下げる効果も期待できる、とされています。


(※)なお、我が国の民法において、所有権が認められるのは、固体や液体等の「有体物」であり、デジタルアートのような、物体としての存在を伴わないデータ・情報に関しては、そもそも所有権が生じない、という議論もあります。

NFTアートが二次流通で売れた(転売された)場合、クリエイターがロイヤルティ収入を得ることが出来る

絵画や彫刻などの現物アートの場合、創作者は、自身の作り上げたアート作品を投資家やコレクターに対して売却した際(=一次流通)、買い手から直接、代金を収受することが出来ます。

ただし、クリエイターから作品を入手した投資家が、その作品を別の第三者へと転売した場合、クリエイターとしては、「いつ、誰に、いくらで」、自身の作品が転売されたのかを、知ることが出来ません。

その点、NFTアートの場合、トークンの取引履歴は、イーサリアムなどのブロックチェーンに記録され、開示されています。
このため、クリエイターにおいては、自身が創作・出品・販売したNFTアートが、その後、一次流通における買い手から、いつ、どのような価格で、別のコレクターに対して転売されたのか、を、正確に把握することが出来る、というメリットがあります。

また、OpenSeaのようなマーケットプレイスの場合、NFTの出品にあたり、設定画面から、「ロイヤルティ」の設定を行うことが可能(上限は10パーセント)です。
このロイヤルティ設定を適切に行っておけば、自分の出品・販売したNFTが、その後、二次流通した場合(=初期の購入者から、別のコレクター・投資家などに対して、NFTが転売された場合)に、所定のロイヤルティを受け取ることが可能となります。

一次流通のみならず、二次流通からもマネタイズが出来る、という点は、現物アートでは期待することが難しい、NFTアートならではのメリットと言えます。


参考:
NFTアートで稼ぐ方法とは-NFTアートの創作や出品、転売で稼ぐ利点・注意点を整理する

NFTアートが売れた場合、その取引履歴は、改ざんが(ほぼ)不可能なブロックチェーンに記録される

現物アートが売買された場合、その取引履歴は、売り手・買い手の手元の帳簿や、売買を仲介したマーケット・仲介業者のデータベース等に記録されることとなります。
仮に、それらのデータが、紛失やハッキング、事故等によって失われた場合、誰がいつ、いくらで、そのアート作品を購入したのかは、分からなくなってしまうリスクがあります。

仮に、悪意のある人物が、アート作品の売買仲介業者の、取引履歴保管サーバー等に侵入し、特定の現物アートの売買履歴を改ざんした場合、売買の記録が、侵入者に都合よく書き換えられてしまう恐れもあります。

その点、NFTアートの場合、トークンの売買履歴は、イーサリアム等のブロックチェーンに記録されます。
一般的なブロックチェーンの場合、取引履歴データは、単一のサーバーやコンピューターに保管されるのではなく、「ノード」と言われる、世界中に散らばった多数のコンピューターの中に、同一の取引データが分散的に保管されることとなります。
このため、悪意を持つ第三者が、特定の取引履歴を改ざんしようとする場合、全てのノードに対して侵入し、取引データを1つずつ書き換える必要があり、とても現実的ではありません。

また、虚偽の取引データをブロックに取り込み、ブロックチェーンを恣意的にコントロールしようにも、そのコントロールを確たるものとするためには、ブロックチェーンを構成する全てのコンピューティング・パワー(≒マイニング・パワー)の過半を超える計算能力を、恒常的に維持する必要があり(コンセンサス・アルゴリズムとして、PoW形式を採用しているブロックチェーンの場合)、同じく、あまり現実的とは言えません。

このように、現物アートと異なり、NFTアートの取引履歴を改ざんすることは、極めて困難です。
売買のデータが正確に記録・保管されることを望む買い手・売り手、そしてクリエイターにとっては、この点は、NFTアートならではの、大きな利点と言えます。

実際に売れた事例は少数派?NFTアート作りの難しさ・デメリットとは

NFTアートが売れたことによる「利益」に対する課税のタイミング・取り扱いが不明瞭

クリエイターがデジタルアートを創作し、完成したデジタルアートをNFTアート販売サイトに出品、実際にNFTアートが売却出来た場合、NFTアートの創作や売却のために要したコストを、売却代金から控除した差額、いわゆる「利益」部分は、課税の対象となります。

しかしながら、NFTアートの創作・出品・販売という商行為は、少なくとも日本では、2021年頃からようやく広まり始めたビジネスモデルであるため、税法・税務関連のルール作りが、まだ途上です。

このため、NFTアート創作・販売で得た利益が、いつ、どのように課税されるのか、に関しては、明確な基準が定められていません。

NFTアートが売れた場合、その利益は「いつ」課税されるか

NFTアートが売れた、と仮定し、その利益が「いつ」課税されるのか、という点に関しては、下記のように、複数の考え方があります。

①NFTアートが売れた時点での時価で課税される

いわゆる「主流派」とされている考え方がこちら。
NFTアートを、イーサリアム・ブロックチェーンに出品し、1イーサ=20万円のタイミングで、当該NFTアートが、3イーサで売却出来た場合、20万円×3イーサ=60万円が売上高として計上され、そこから、諸々の経費を控除した利益額が、販売益として課税される、という考え方です。
この場合、NFTアートが売れたら、出来るだけ素早く、入手したイーサ等を日本円に換え、「利確」しておくことが重要、とされています。
なぜなら、NFTアートが売れた時点から、イーサ等の仮想通貨が暴落すると、実際の納税のタイミングに、十分な日本円を確保できない恐れがあるため、です。

②NFTアート販売で得た仮想通貨を日本円に換金した時点で課税される

NFTアートのクリエイターの中には、この考え方を推す人もいるようです。
こちらの考え方の場合、NFTアートを売却した時点では、課税は為されず、あくまでも、NFTアートの売却によって得た仮想通貨を売却(=日本円に交換)した際に、利益が確定され、売却益が生じる、ということとなります。

NFTアートの売却で得た仮想通貨を、日本円に換金することなく、そのまま仮想通貨建てで運用(Defi)すれば、長期的な資産形成にも活用できる、ということで、NFTアートのクリエイターの目線から見れば、魅力的な考え方と言えます。

しかしながら、課税権者がこのような考え方を採用するか、どうかは、未知数であり、国税庁のマイニング報酬に対する考え方(=マイニング報酬として仮想通貨を得た時点で課税される)を鑑みる限り、望み薄では、と見る向きもあります。

NFTアートが売れたら、その利益は「何所得」にあたるのか

所得税法では、以下のような所得区分が定められています。

  • 利子所得
  • 配当所得
  • 不動産所得
  • 事業所得
  • 給与所得
  • 退職所得
  • 山林所得
  • 譲渡所得
  • 一時所得
  • 雑所得

個人のアーティストが、デジタルアートを創作し、NFTアートとして販売、利益を得た場合、その利益は、基本的に、「事業所得」ないしは「雑所得」のいずれかに該当することとなります。

仮に、NFTアートの販売益が「事業所得」として認められれば、下記のようなメリットが期待できます

給与所得との損益通算
仮に、事業所得が赤字となった場合、その赤字を、給与所得との間で損益通算することにより、給与所得に対してかかる所得税や住民税を、実質、節税出来ることとなります。なお、「雑所得」の場合は、給与所得との間での損益通算は認められていません。
青色申告特別控除の活用
最近では、freee(フリー)のようなクラウド型の会計ソフトも普及しており、個人事業主でも、複式簿記を活用した青色申告を行うことが容易となっています。
青色申告の承認を得ることが出来れば、青色申告特別控除を利用し、最大で65万円分の特別控除を受けることで、節税を図ることが出来る場合があります。
青色事業専従者給与の経費算入
例えば、自身のNFTアート作りにおいて、家族(配偶者等)に手伝ってもらっている場合、その家族へと給与を支払い、その支払い給与を「青色事業専従者給与」として、損金算入することが可能となります。
前述の青色申告特別控除とうまく併用すれば、かなりの額の節税効果が期待できます。

しかしながら、「事業所得として申告すれば、何でも事業所得と認めてもらえる」かというと、それほどシンプルな話ではありません。
特に、会社員などが副業としてNFTアート作りに取り組む場合、なかなか、その活動を「事業」として認めてもらうことは難しい、というのが実情です。

仮に、「事業所得」扱いが認められず、「雑所得」扱いとなる場合、前述のような、「事業所得扱いならではの節税メリット」は、当然、享受することが出来ません。

特に給与所得の大きい人が、副業でNFTアート作りに取り組む場合、給与所得との総合課税により、NFTアートが売れたことで生じた利益に対しても、高税率が課せられてしまう恐れがあるため、注意が必要です。


参考:
写真をNFTアートとして出品していく利点&注意点とは

イーサリアム・ブロックチェーンのスケーラビリティ問題に伴い、NFTアート出品のためのガス代が高騰している

NFTアートの取引履歴は、基本的に、イーサリアム・ブロックチェーンに記録されることとなります。
このため、NFTアートを販売サイトに出品したり、その他、様々な作業を行うにあたっては、イーサリアム・ブロックチェーンのマイナーに対するマイニング報酬の支払い、すなわち、「ガス代」の負担が必要となります。

例えば、世界最大級のNFTアート販売サイトとして知られるOpenSea(オープンシー)の場合、下記のようなシーン等で、ガス代の支払いを求められます。

  • イーサリアム建てでの最初の出品時(アカウント初期化)
  • 「Freeze metadata」機能を利用して、アップロードしたデジタルデータをIPFS(分散型サーバー)に保存するとき
  • 購入希望者から出された「オファー」を受け入れるとき
  • 一旦始めた固定価格販売を、出品者の都合でキャンセルするとき
  • 同じく、オークション形式での出品をキャンセルするとき

昨今、NFTアートへの関心の高まり等に応じて、イーサリアム・ブロックチェーンのマイニング報酬は高止まりしています。
特に、最初の出品時のアカウント初期化の際には、数千円~1万円以上のガス代がかかることも、珍しくありません。

ポリゴン・ネットワークを利用して出品すれば、ガス代は廉価だが…

OpenSeaの場合、イーサリアム・ブロックチェーンを利用して作品を出品するのではなく、イーサリアムのサイドチェーンにあたる「ポリゴン・ブロックチェーン」にてNFTアートを販売すれば、上記したようなガス代負担の大半を回避できる、という特性があります。

しかしながら、NFTアートに投資をするコレクターの中には、ポリゴン・ネットワークに対して(イーサリアム・ブロックチェーンほどには)信を置いていない投資家も少なくなく、
「投資するのであれば、イーサリアム・ブロックチェーンに取引履歴が残るNFTアートに限定したい」
と考えているコレクターも多く存在する、と言われています。

NFTは、デジタルアートのコピー・複製を防止できる仕組みではない

時折、誤解されている節もありますが、NFTという仕組みには、デジタルアートのコピー・複製を防止する機能はありません。

例えば、OpenSea等のNFTアート販売サイトに、二次元のデジタルアート作品(例えば、イラストや、ドット絵など)をアップロードすると、各NFTごとにURLが用意され、そこには、出品したデジタルアートのサムネイル画像が表示されます。
パソコンで画面を閲覧している場合、画像にマウスカーソルを合わせて右クリックをすれば、誰でも、サムネイル画像を自身のPCにダウンロードすることが出来ます。

極論すれば、NFTアートを出品した場合、自分が知らない間に、その画像データがコピー・ダウンロードされ、第三者が勝手に、別のアカウントで、当該デジタルアートをNFTアート化し、出品してしまう、等と言ったトラブルに巻き込まれるリスクも、当然、あります。

「ブロックチェーン」「暗号化」「(取引履歴は)改ざん不可」等と言った言葉を聞くと、まるで、アップロードしたデジタルアートが、その後、コピーや改ざんから守られる、と言った印象を受けてしまいがちですが、少なくとも、現状のNFTアートには、そのような機能はありませんので、注意が必要です。

NFTアートが売れたら、まずは必ず、買ってくれたコレクター・投資家にお礼の連絡を

通常のビジネスシーンと同様、自分のNFTアートを、見ず知らずのコレクター・投資家が買ってくれたら、まずは、購入者に対して、しっかりとお礼をお伝えすることが先決です。

NFTアートが売れたことへの喜びを、素直に感謝の言葉で伝えよう

OpenSea(オープンシー)では、自身の出品したNFTアートが売れた場合、そのNFTアートの取引履歴から、誰が(正確には、どのOpenSeaアカウントが)NFTアートを購入してくれたのか、が、簡単に確認できます。

なお、OpenSeaの場合、2022年2月現在、特定のプロフィール・アカウントとの間で、メッセージをやり取りするような機能は、提供されていません。
しかし、購入者のプロフィールを閲覧し、ツイッター等の外部SNSへのリンクがあれば、

  • そのツイッターアカウントをフォローしたり(場合によっては、フォローバックしてもらえるかもしれません)、
  • 購入御礼のリプライを届けたり、

といったことが出来ます。

購入者との間の信頼関係が築ければ、今後の新作出品時にもプラスの効果が

もしも購入者とメッセージのやり取りをして、互いに信頼関係が築ければ、新たにNFTアートを創作・出品した時にも、その旨を、購入者に対してお知らせ出来るようになります。
事前の信頼関係があれば、
「このクリエイターの出品する、新しいNFTアートならば、買ってみてもいいかも」
と思ってもらいやすくなる、すなわち、「リピーターになってもらえる」可能性が出てくることとなります。

また、今後の作風などに悩んだ時も、
「こういうデジタルアートの作成を考えているのだが、どう思うか」
等と、事前にアドバイスをもらえるような関係を構築できるかもしれません。

なお、作品購入者との末永いやり取りは、特に駆け出しのアーティストにとっては、現物アートの世界では、ごく常識的なことです。

NFTアートのオンラインでの売買という、顔の見えない売買取引だからこそ、売り手としての誠意を見せることが出来れば、コレクター・投資家に、良い印象を抱いてもらいやすい、というメリットがあります。


参考:
NFTアートの作り方-デジタルアートの作り方や、仮想通貨ウォレット(メタマスク)の作り方等を、初心者向けにスクリーンショット付で徹底解説

NFTアートが売れたことを、Twitter等のSNSでフォロワー等に報告を

NFTアートが売れたら、Twitter(ツイッター)等でその旨をツイートし、自身のフォロワーに、「NFTアートが売れた!」と報告することも、忘れないようにしましょう。

「売れた報告」=恥ずかしい?

「NFTアートが売れなくて困っている人も少なくないのに、自分の手柄を自慢しているみたいで、嫌だ…」
と感じてしまう人もいるかもしれませんが、NFTアートが実際に売れたことを、ツイート等で知らせておくことは、次回以降の出品に向けて、マーケティング上、大切なプロセスです。

  • 「高く売れた」ことも勿論大切なことですが、
  • それ以上に、「出品してから、間もなく売れた」
  • 「数点のNFTアートをほぼ同時にリストしたのだが、一晩で全て売れた」

等と言った成果をツイートできると、もしもフォロワーの中に、NFTアートのコレクター・投資家がいれば、
「なるほど、このクリエイターのNFTアート・コレクションは人気なのだな」
「次回の出品時には、いち早く入札・購入し、その後、転売を計画したほうがよさそうだ」
等と思ってもらいやすくなる、という利点があります。

売れた旨を告知せずとも、NFTアートの販売歴はオンラインで公開されている

実際問題として、コレクションの中のNFTアートがどのくらい売れているのか、については、OpenSeaのアカウントページ・コレクションページを見れば、誰でも一目瞭然。
「NFTアートが売れた」ことを、恥ずかしがって内緒にしていたとしても、見る人が見れば、「売れっ子」であることはすぐにわかるものです。
堂々と、販売実績をSNSなどでのアピールしていくべき、と言えましょう。


参考:
「NFTアート作りを子供にやらせる」は、ありなのか-国内・海外の事例から読み解く、メリット&デメリットとは

NFTアートが売れた分の代金を、ウォレットから仮想通貨取引所に送金→日本円に

OpenSeaのようなNFTアート販売サイトで、NFTアートが売れた場合、その代金は、主にイーサリアム建てで(※ただし、ポリゴン建てで出品した場合は、ポリゴン建て)、仮想通貨ウォレットに入金されることとなります。

ホットウォレットにイーサリアムを入れっぱなしにするのはリスク大

そうして入手したイーサリアムを、そのままメタマスク(MetaMask)のようなホットウォレット(=インターネットに接続されたウォレット)に保管していると、万が一、シークレット・リカバリー・フレーズが流出したり、ウォレットがハッキングされたり、といった事態が生じてしまうと、せっかくの販売代金・売上高が、そっくりそのまま、悪意ある第三者に奪われてしまうリスクがあります。

NFTアートが売れた場合、その代金は、いつまでもダラダラとホットウォレットで管理しておくのではなく、出来るだけ速やかに、コールドウォレット(インターネットに接続されていないウォレット)に移動してしまうことが、リスク管理の観点からは、王道とされています。

コールドウォレット内のイーサリアムを売却すべきか、どうかは、クリエイターのスタンスによって異なる

また、コールドウォレットに移動したイーサリアムに関しては、

  • そのまま、イーサリアム建てで保有を続けるか、
  • それとも、仮想通貨取引所・販売所などで売却して、日本円にかえるか

を選択する必要があります。

イーサリアムが今後、いつ頃までに、どの程度値上がりするのか、それとも値下がりするのか、を、正確に予測できる人はいません。
イーサリアムを日本円に換えず、そのまま保有すれば、イーサリアムの値上がり益(キャピタル・ゲイン)を享受できるかも知れませんし、逆に、ズルズルとイーサリアムの保有を続けた結果、イーサリアムが値下がりし、日本円建てで、結局「損をした」という結果に終わるかも知れません。
ここの判断は、熟練の投資家でも、極めて難しい、というのが実情です。


参考:
NFTアートの始め方|SNSで話題のNFTアート投資の始め方も徹底解説

NFTアートの売却益に関する納税資金を確保するためには、早めの利確が〇

一方で、主に税務の観点からは、リスクを最小化するためには、NFTアートが売れ、その結果、イーサリアムを入手した場合、そのイーサリアムは、出来るだけ早く、日本円に換えてしまったほうが良い、とされています。

NFTアートが売れた場合、課税権者は、その「売れた時点」での時価を、売上高として勘案する可能性があります。
例えば、NFTアートが、1イーサ=20万円のタイミングで、3イーサで売れた場合、売上高としては60万円として計算される可能性がある、ということです。
仮に、経費が存在せず、その全額が課税対象となり、かつ、税率が30パーセントだと仮定すると、税額は18万円となります。
NFTアートが売れた時点で、すぐに、3イーサを日本円に換えていれば、60万円が手元に入るので、浪費することなくしっかりと貯めていれば、納税資金は十分に用意できる計算となります。

問題は、NFTアートが売れた後、イーサリアム建てでの保有を続け、上述の18万円の納税を行う期日が到来した際に、慌てて、手持ちのイーサリアムを売却しようと考えたときに、イーサが暴落してしまっているリスクです。

仮に、NFTアートが売れた時点では1イーサ20万円だったものが、その後、1イーサ5万円まで、イーサの価値が下落してしまった場合、3イーサ全額を売却したとしても、15万円にしかなりません。
これでは、18万円の納税資金全額を確保できません。

こうした事態を避けるべく、特に税務面に対して慎重な姿勢を取るNFTアート・クリエイターたちの間では、
「NFTアートが売れたら、イーサリアムはすぐに売却し、納税資金を確保すること」
が、「鉄板」とされています。


参考:
せっかく作ったNFTアートが売れない時の対処法

そのNFTアートが「どのようにして売れたのか」の検証も

仮にひとつでも、出品したNFTアートが売れたのであれば、そのNFTアートが、果たして、どのようにして売れたのか、についても、徹底的な検証を行うべきです。

そのNFTアートは「誰に」(=Who)売れたのか

NFTアートが売れた場合、その購入者のアカウント情報が、各NFTアートの取引履歴から確認できる点は、上述の通りです。
実際にNFTアートが売れたら、前述の通り、購入してくれた人にお礼を伝えるために、そして、次に重要な目的として、その購入者がどのような人なのかを知るために、必ず、購入者のアカウントを確認するようにしましょう。

OpenSeaのプロフィールページには、ヒントになる情報がいっぱい

OpenSeaの場合、各アカウントのプロフィールページを見ると、

  • その人が現在、どのようなNFTアートをコレクションしているか
  • (NFTアートをミントしたことがある人の場合)どのようなNFTアートを作ってきた人なのか
  • お気に入り(Favorited)には、どのようなNFTアートを入れているのか
  • 最近は、どんなNFTアートを買っているのか
  • どんなオファーを受けたり、逆に、オファーを提案しているのか

といった情報を閲覧することが出来ます。

こうした情報を緻密に閲覧していけば、その人の「人となり」がなんとなくつかめてくるものです。

「そうか、自分のNFTアートは、こういう人に好かれているのか」
といった点が感覚としてつかめてくると、どのようなコレクター・投資家をターゲットにして、次のNFTアートを創作していけばよいか、も、把握できるようになってきます。


参考:
NFTアートの販売方法は-販売サイトの種類や手数料、オークション販売&固定価格販売の違いも検証

NFTアートは「いつ」(=When)売れたのか

NFTアートが売れた、具体的な時刻・時間帯についても、出来る限りデータ数を集めて、極力正確に把握しておくべきです。

どのような施策をきっかけに、NFTアートが売れたのかの把握が出来る

NFTアートが実際に売れた、出来るだけ正確な時間が把握できれば、その当日、ないしは直前に行った施策内容を振り返ることで、どのような施策を直接的なきっかけにして、NFTアートが売れたのか、を、的確に把握することが出来ます。

例えば、PR TIMESやアットプレスのような、有料のPR代行サービスを利用して販売促進を図った、という場合、プレスリリースが発行された直後の時間帯に、NFTアートの売買成立が集中していれば、そのプレスリリース配信には、かなりの販売促進効果があったのではないか、という仮説を立てることが出来ます。

一旦仮説を立てることが出来れば、あとは、その仮説が正しいのかどうか、複数回の試行によって確認し、さらに販売促進の成果を最大化すべく、

  • プレスリリースの内容をより高度なものにレベルアップしていったり、
  • 配信先のメディア数を増やしたり、

といったトライ&エラーを進めることが出来るようになります。

「いつ出品すれば売れやすいか」の把握にもつながる可能性がある

NFTアートが実際に売れた時間を把握する、2つ目の大きなメリットが、
「NFTアートが売れた時間を確認することで、どのような時間帯に新作NFTアートを出品すると、販売が最大化されやすいのか、を検証することが出来るようになる」
という点です。

「日本時間の夜に、新作のリスティングをスタートしたほうが、会社から帰ってきた人にも売れやすくなるのでは」
と考え、日本時間の夜間帯に出品していた作品が、案外、日本時間の早朝の時間帯に、多数、売れていた場合、
「もしかしたら、出品の時間をもう少しずらしたほうが、販売機会を最大化できるのではないか」
という仮説を立てることが出来ます。

そして、前述の「誰にNFTアートが売れたのか」の検証結果と照らし合わせることで、
「日本人向けにNFTアートを販売する計画だったのだが、実際に買ってくれているのは、国外の投資家だった。そして、彼ら投資家が、最も活発に売買を繰り返すのは、日本時間の早朝の時間帯だった」
等という検証結果が、明らかになるかもしれません。

そうした情報を得られれば、次回の出品からは、出品の時間帯をより戦略的に変更し、オークションの開催時間も、機動的に変化させていくことで、販売機会を最大化できるかもしれません。


参考:
NFTアートの書き方とは-「コレクション」や「Description」の効果的な書き方まで徹底解説

売れたNFTアートは、その後、「どこ」(=Where)に行ったのか

NFTアートが売れた後は、そのNFTが、その後「どこ」に行ったのかも、正確に把握するように努めることが大切です。
個々のNFTアートの転売・トランスファーの履歴は、OpenSeaのプラットフォームや、イーサスキャン等のサービスを利用すれば、簡単に確認することが可能です。

仮に、出品したNFTアートが、プライマリー・セール(一次流通)の直後に、出品時を大きく上回る価格で転売されていた場合、最初の値付けが、安すぎた可能性があります。

また、高額な二次流通価格でNFTアートを買い取ってくれた購入者のプロフィールにもアクセスし、仮に、プロフィールページに、その人のSNSアカウント情報等が掲載されていれば、SNSを通じて、お礼の連絡をしてみることも一案です。

もし、プライマリー・セールで0.1イーサで出品したNFTアートを、その人が二次流通(転売)で、1イーサで買い取っていた場合、次回の出品の際にはその人に対して、0.5イーサでプライベート・セールス(対象ウォレット・アドレスを限定した出品)を行ってみるのも、効果的かも知れません。

このように、一次流通でNFTアートを購入してくれた人だけでなく、二次流通・三次流通でNFTアートを入手してくれた人に対しても、誠意を持ったコンタクトを行うことで、アーティストとコレクター・投資家との間の信頼関係を、よりバイラルに拡大していくことが出来る場合があります。

そのNFTアートは、「なぜ」(=Why)売れたのか

なぜ、

  • 他のNFTアートではなく、
  • まさに「そのNFTアート」が売れたのか、

についても、出来るだけ詳細な分析を心がけるべきでしょう。

概ね似たような作風を持つNFTアートを「コレクション」として販売している場合、コレクション内でも、コレクターや投資家から人気を博しやすいNFTと、いつまでたっても売れないNFTとが、混在しているケースがあります。

この場合、売れたNFTアートと、売れないNFTアートとを、比較・分析することで、どのようなNFTアートが売れやすく、一方で、どのようなNFTは売れにくいのか、を、独自に分析することが出来る場合があります。

自身がリスティングしてきたNFTアートを、「売れた物」「売れていない物・売れにくいもの」に分けて、下記のような要素を比較検証してみる、というのも一案です。

NFTアートの、作品としてのテイスト・色調等

複数のNFTアートの販売状況を比較検討することで、売れやすいNFTアートに共通している、作品としてのテイストや色調、構図などが見えてくる可能性があります

NFTアートの価格

各NFTアートの出品価格を、意図的にずらして出品しておくことで、売れやすい価格帯、及び、売れにくい価格帯の把握に役立つこともあります。
一般論としては、出品価格を安くすればするだけ、売れやすくなりますが、一方で、あまりにも安く出品しすぎるのも考え物です。

NFTアートの場合、一次流通でNFTを入手した人が、二次流通でNFTを転売する場合、当然のことながら、一次流通で入手した価格についても、WEB上に公開されることとなります。
仮に、「1イーサの転売益を確保したい」と考えている投資家がいた、と仮定します。
この投資家としては、もしかしたら、転売先との間の後々の信頼関係を気にかけ、

  • 0.1イーサで仕入れたNFTを、1.1イーサで売却するのではなく
  • 2イーサ程度の値段で仕入れたNFTを、3イーサで売却したほうが得策である、

と考えるかもしれません。

※前者の場合、この投資家から転売を受ける新たなコレクター・投資家としては、プライマリー・セールの11倍の価格で買い付けることとなります。
一方で、後者の場合、プライマリー・セールの1.5倍の価格で購入することが出来ます。
転売を受ける側の心理としては、一次流通の11倍もの価格を支払うことには、心理的なハードルがあったとしても、一次流通の1.5倍価格であれば「出してもいいか」と考えるかもしれません。

こうした、

  • プライマリー・セールスの買い手と、
  • セカンダリー・セールスの買い手との間の駆け引きに対しても、

想像を及ばせることが出来れば、NFTアートの出品価格設定は、更に奥行きの深いものとなります。


参考:
NFTアートと日本|日本人クリエイター、及び投資家にとって、NFTアートの持つ意義とは

NFTアートのプロパティ設定

NFTアートを販売サイトにアップロードする際には、各NFTアートに対して「プロパティ」の設定を行うことができます。
このプロパティ設定は、実は、NFTアートの販売マーケティングにおいては、相当重要な意味合いを持っています。

例えば、NFTアート・コレクションとして絶大な人気を誇るCryptoPunks(クリプトパンクス)シリーズの場合、それぞれのNFTアートには、

  • 性別
  • アクセサリー

等と言ったプロパティ要素が設定されており、各々の要素には、どの程度レアなのかを示す指標も表示されています。

コレクションの中の一部のNFTアートが売れた場合、そのNFTアート独自のプロパティ設定が、コレクターや投資家にとり、魅力的に映った可能性があります。
売れたNFTアートのプロパティ設定と、売れ残ってしまっているNFTアートのプロパティ設定とを、並列で比較することにより、思わぬ着眼点が生まれることもありましょう。

NFTアートの販売手法

OpenSea(オープンシー)のようなNFTアート販売サイトの場合、各NFTアートの販売方法として、

  • 通常の固定価格での販売
  • 最高入札額を提示した人にNFTアートを販売する、通常のオークション形式
  • 価格を徐々に下げていく、ダッチ・オークションと呼ばれる手法

等が用意されています。

一部のNFTアートは売れたのに、他のNFTアートは売れない、という状況が生じている場合、この「販売手法」の設定状況が、影響を及ぼしている可能性があります

例えば、

  • ダッチ・オークション形式で販売したNFTアートは、その後、エンドプライスに到達する前に、無事にコレクターに売れているのに対して、
  • 固定価格販売としているNFTアートについては、いつまでも売れない、

等というケースが生じている場合、思い切って、各NFTアートの販売手法を、オークション形式に切り替えてみる、というのも、一案となりましょう。

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NFT(非代替性トークン)検証チーム
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その他、昨今、主に若年投資家の間で大きな関心を集めつつあるFIRE(Financial Independence, Retire Early)に関する最新情報を専門的に扱う、FIRE(早期リタイア)専門の検証チームや、不労所得に関する検証グループ、その他、不動産投資全般について検証を行うチーム等があります。

NFT(非代替性トークン)検証チームでは、ブロックチェーン技術のアート・ゲーム分野への応用(NFTアートや、NFTゲーム)等に関し、そのメリット・デメリット等を検証し、深く掘り下げた分析・情報を提供しています。

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