NFTアートの書き方とは-「コレクション」や「Description」の効果的な書き方まで徹底解説
NFTアートの書き方
NFTアートの書き方にはいろいろな種類がありますが、大別すると、
- 無料(もしくは、極めて安い)スマホアプリを利用して書く
- 有償のPCソフトを使って書く
- プログラミングを活用して「ジェネラティブ」な手法で書く
- クラウドソーシングを利用して、クラウドワーカー(外注先)に書いてもらう
上記の4つに分類されます。
無料のスマホアプリを使って書く
特に初心者がNFTアート作りに取り組む場合、まず最初に試みる書き方としては、無料でダウンロード出来るスマホアプリ・タブレット向けアプリ等を利用して、ドット絵やイラストアートを作成してみる、という手法が一般的です。
その際に利用されることの多いスマホ向けアプリとしては、下記のような物があります。
スマホ向けのNFTアート作成アプリ①8bit painter
引用元:App Store
NFTアート作り初心者でも使いやすい、ドット絵作成アプリ。
書き方は簡単で、スマホからアプリに写真データをインポートして、ドット絵に自動変換することも可能です。
透過PNG画像にも対応しているほか、作成したドット絵のエクスポートも簡単に行える、とあって、リリース以降、累計ダウンロード数は190万ダウンロードを突破している、人気アプリです。
価格 | 無料(ただし、App内課金あり) |
作成できるアート | ドット絵 |
配信 | App Store/Google Play |
レビュー数 | 7,525件(App Store)/20,623件(Google Play) |
アプリ販売元 | Takayuki Miyagawa(App Storeの場合。Google Playにおいては「OneTap Japan」) |
スマホ向けのNFTアート作成アプリ②ドット絵エディタ
引用元:App Store
前述の「8bit painter」と同じく、ドット絵の作成に特化したスマホアプリで、ipadにも対応済。
- ドット絵を作成しながら、クリエイターが自由に拡大・縮小できるので、ディテールまで書き込みやすい、という特長があるほか、
- レイヤーの管理も簡単で、アプリ内に複数のドット絵を保存できるのみならず、
- スマホ・ipadのカメラロールへのデータ書き出しもスムースに行うことが出来る、
といった特徴があります。
価格 | 無料(ただし、App内課金あり) |
作成できるアート | ドット絵 |
配信 | App Store |
レビュー数 | 2,604件(App Store) |
アプリ販売元 | Yosuke Seki |
スマホ向けのNFTアート作成アプリ③IbisPaint(アイビスペイント)
引用元:App Store
全世界で2億ダウンロード突破の人気アプリ。
「ペン」や「水彩」「エアブラシ」「平筆」等、使えるブラシは7,100種類以上あり、描画モードも豊富。
実際にデジタルアートを作成する過程(動画)を共有できるコミュニティ機能も搭載されており、ペイントアプリの利用が初めて、というユーザーでも、先輩クリエイターに書き方を相談しながら、イラスト作成を行うことが出来ます。
もっとも、機能が豊富な分、無料ではなく、アプリ購入にあたっては費用がかかります。
スマホ等を使ったイラスト作成の初心者の場合、機能を使いこなすだけで精一杯、という可能性もありますので、ある程度イラスト作成などに実績&自信がある人向け、と言えましょう。
価格 | 有料(ios向け、及びアンドロイド向けで価格差あり) |
作成できるアート | イラスト |
配信 | App Store/Google Play |
レビュー数 | 5,655件(App Store)/1,914,866件(Google Play) |
アプリ販売元 | ibis inc. |
スマホ向けのNFTアート作成アプリ④Pixelable
引用元:App Store
前述の「ドット絵エディタ」と同じ作者によるスマホ向けアプリ(書き方もほぼ同様です)。
複数のレイヤーを作成することが出来、レイヤ-の順序の変更や、透過レイヤーの作成も可能。
各レイヤーをアニメーションの1フレームとして利用することで、アニメーションGIF(動画)の作成も出来ます。
価格 | 無料(ただし、App内課金あり) |
作成できるアート | ドット絵 |
配信 | App Store |
レビュー数 | 2,045件(App Store) |
アプリ販売元 | Yosuke Seki |
スマホ向けのNFT作成アプリ⑤CamScanner
引用元:App Store
スマホのカメラを使って、文書やイラストなどをスキャンすることの出来るアプリ。
このアプリ単体では、NFTアートとして活用するためのデジタルアートを作成することは出来ませんが、手書きでのイラスト作成に慣れている方は、
- いつも通り、手書きで(紙やキャンバスなど)イラストを描画したうえで、
- CamScannerでスキャンし、スマホ(もしくは、iPadなどのタブレット端末)に取り込み、
- 前述のIbisPaint(アイビスペイント)等を使って、加工したり、着色したりすることで、
慣れ親しんだ書き方で描いたイラストをベースに、味わいのある”一点物”のデジタルアートを、手軽に作成することが出来ます。
価格 | 無料(ただし、App内課金あり) |
作成できるアート | ※手書きのイラストなどをスキャンするために利用 |
配信 | App Store/Google Play |
レビュー数 | 3.4万件(App Store)/3,769,641件(Google Play) |
アプリ販売元 | INTSIG Information Co., Ltd(ios向けの場合。アンドロイド向けは、CamSoft Information) |
参考:
NFTアートの作り方-デジタルアートの作り方や、仮想通貨ウォレット(メタマスク)の作り方等を、初心者向けにスクリーンショット付で徹底解説
有料のPCソフトを利用して書く
無料のスマホアプリでNFTアートを書く場合、そのクオリティには限界
ある程度デジタルアート作りに慣れた人がNFTアート作りに取り組む場合、
高機能なPCソフトを利用することが一般的
NFTアート作り向けのPCソフト①Adobe Illustrator
引用元:Adobe Illustrator
- デザイン・レイアウトの決定版、と呼ばれるアプリケーション(ソフト)
- テキストと画像を組み合わせたレイアウトの作成やデザイン、線や図形を組み合わせたイラストの作成に最適
- 前述してきたような「ドット絵」の作成はもちろんのこと、より本格的なイラストやロゴ、地図やグラフまで、ありとあらゆるデザインワークに対応
- 写真の色調整・加工やコラージュが得意なPhotoshopと違って、イラストを多用したよりポップなデジタルアート作りに最適
などといった特徴があります。
その高機能ぶりは「圧巻」と言えますが、その分、有料であり、利用にはコストがかかります。
Illustrator単体での利用の場合、月額料金は2,728円(税込)ですが、全機能を7日間無料で扱えるトライアルもあるので、試して見る価値はあるでしょう。
※もっとも、日頃からデジタルアート作りに慣れ親しんでいない人にとっては、最低限の書き方を習得するだけでも一苦労、という側面も。
それだけ高機能なソフトウェア、ということです。
NFTアート作り向けのPCソフト②Adobe Photoshop
引用元:Adobe Photoshop
- 写真や画像の加工・色の調整、複数画像の合成、テキストの追加や装飾などが自在に行えるツール
- ぼけた写真をシャープにしたり、歪んだ写真をまっすぐに補正したり、あるいは不要なものを除去したりと、どんな写真も思い通りの見栄えに仕上げることが可
- 文字を配置したりデザインしたり、写真や図形と組み合わせることもできる
- 水彩画や油絵のように、塗り重ねて描くタッチのイラスト作りも
- ペンタブレットの筆圧や傾きにも対応したブラシツールを使って、デジタルアートでありながら、同時に、書き方を選ばず、手描きの風合いを再現できる
などといった特徴があります。
特に写真の加工機能は圧巻で、写真の切り抜きや、背景の削除、合成、色・明るさの調整や、文字の入力まで、ほぼすべての写真加工機能が搭載されています。
ただし、高機能なこともあり、前掲のAdobe Illustratorと同じく、月額料金(2,728円。単体の場合)がかかります。
7日間の無料体験などで機能を試してから購入を検討することが妥当でしょう。
参考:
「NFTアート作りを子供にやらせる」は、ありなのか-国内・海外の事例から読み解く、メリット&デメリットとは
プログラミングを利用し、ジェネラティブ・アートとして書く
スマホアプリやPCソフトを利用してデジタルアートを書くのではなく、専用のプログラムを作成したうえで、NFTアートとして出品するための作品を自動生成する、という手法も、NFTアートの書き方として、欧米諸国等を中心に、一般化されつつあります。
なお、実際にジェネラティブ・アート作りに取り組む場合、クリエイター自身がプログラミングに精通している場合を除き、基本的には、外部のエンジニアに、NFTアートを自動生成するためのコード(プログラム)を書いてもらうこととなります。
コーディングを委託する場合、要件定義の書き方には細心の注意を
エンジニアにコーディングを委託・依頼する場合、事前に、依頼したいプログラムの内容をしっかりと練り上げ、誤解の余地のない「要件定義書」を書き上げる必要があります。
要件定義書に関する打ち合わせ・すり合わせが不十分で、あとから思わぬ修正点が生じる場合、受託してくれたエンジニアにも迷惑がかかることになりますし、工数が増える分、依頼者の出費もかさんでしまうこととなります。
互いに不愉快な思いをするようなことが無いよう、要件定義書の書き方には、細心の注意を払うことが肝要です。
クラウドソーシングで外注し、受託者に書いてもらう
NFTアートの出品・販売を、ひとつの事業として考え、自身はそのオペレーションに集中したい、という人の場合、NFTアートを自ら書くのではなく、NFTアート作成を一つの「業務」として、クラウドソーシング等を活用して外注する、という手法を採ることもあります。
実際、クラウドワークスやランサーズ、シュフティ、等と言った大手のクラウドソーシング・サービスにおいては、昨今、NFTアート関係のタスクの受発注が散見されるようになりつつあります。
どのようなNFTアートを作成してほしいのか、受託者向けの依頼文書の書き方には十分な注意を
大手のクラウドソーシング・サービスを利用すれば、デジタルアート作成に慣れた受託者を、ある程度効率的に見つけることも可能です。
しかしながら、相手がどれだけデジタルアート作りに慣れていたとしても、肝心の依頼者が、どのようなデジタルアート作りを望んでいるのか、そのイメージや概要を、しっかりと受託者に伝えきれなければ、本末転倒です。
昨今、クラウドワーカーとの打ち合わせは、対面で行われることは少なく、メールやチャットツールでのやり取りが主流です。
後々、不要な誤解が生じないように、
- どのようなデジタルアートを
- 何点(何個)、
- いつ頃までに
- どのような手法で納品してほしいのか
といった内容を、失礼な書き方にならないように注意したうえで、正確に伝えていくことが必要です。
将来的なトラブルを予防すべく、権利・義務関係の取り決めの書き方にも注意
クラウドワーカーと委託者との間で、トラブルの原因になりやすいのが、クリエイティブ(=クラウドワーカーが作ってくれたデジタルアート)に纏わる、様々な権利関係の取り決めです。
具体的な要件定義のほかにも、
- クラウドワーカーが作成したデジタルアートは、クラウドワーカーの物ではなく、あくまでも、依頼者の所有物となること
- クラウドワーカーは、作成したデジタルアートに関する一切の権利(著作権等を含む)を放棄すること
- デジタルアートの二次利用や、商業利用に関する権限等も、全て、依頼者に帰属することとなること
等と言った点を、記録に残る形で、合意文書として残しておくべきです。
その際、専門的な用語の書き方について不明点があるようであれば、横着をせず、適宜、専門家の助言も仰ぎつつ、後顧の憂いを最小化することに注力すべき、と言えましょう。
特に、昨今のNFTアート界隈においては、ブームに乗じて、一部のNFTアートが、極めて高い値段で売買されることも少なくありません。
事前の取り決めが不十分な場合、デジタルアートを納品したクラウドワーカーが、後々、自分が制作に携わったデジタルアートが高値で売買されているのを見つけ、レベニューのシェア等を要求してくる恐れもあります。
参考:
NFTアートの始め方|SNSで話題のNFTアート投資の始め方も徹底解説
NFTアートの出品時の書き方
大手NFTアート販売サイト「OpenSea」(オープンシー)で、デジタルアートをNFTアートとして出品・販売するためには、個々のNFTアートにとっての「入れ物」となる「コレクション」をまず作成したうえで、各々のNFTアートについても、タイトル付けや説明文の書き込みなどを進める必要があります。
NFTアート「コレクション」の説明文等の書き方
各NFTアートの「入れ物」に相当するのが、コレクションです。
NFTアートのコレクターや投資家は、個々のNFTアートを購入するにあたり、ほぼ必ず、と言っていいほど、コレクションの情報を閲覧する、と言われています。
その際、特にみられている情報は、
- NFTコレクションのアイテム数、
- オーナー数、
- そして、volume traded(累計取引額)
であり、中でも、NFTアートの「オーナー数」は、そのNFTコレクションに含まれるNFTを保有しているコレクター・投資家の数を表しており、NFTアートの人気度の指標のひとつとして重要視されます。
また、volume tradedが大きければ大きいほど、二次流通も含めて積極的に売買されているNFTコレクションとして、投資家には(基本的に)好意的に受け止められることとなります。
そして、そうしたステータスに次いで、極めて重要な意味を持つのが、NFTコレクションのタイトル(name)、及び、Description(説明文)です。
NFTコレクションの魅力を伝えるべく、その書き方には、十分な注意を払う必要があります。
コレクションの「name」の書き方
NFTコレクションのタイトル・名前に相当します。
日本語の入力は不可で、半角の英数字、及び記号を使って書きこむことが可能です。
なお、NFTアートを出品して販売していく場合、そのターゲットは、基本的に、外国語圏のコレクター・投資家、となります。
昨今、日本でも少しずつ、NFTアートは知名度を上げつつありますが、まだまだ、「NFTアートを作り、販売してみたい」というクリエイターの参入が相次いでいる状態であり、
- NFTアートを「収集したい」というコレクターや、
- 一次流通で入手したNFTアートを転売して「キャピタルゲインを得たい」と考えている投資家は、
少数派と言えます。
こうした状況を考えれば、NFTコレクションのname(タイトル)は、基本的に英語で書いていく必要があります。
ただし、英語圏の人々にとっても馴染みのある日本語を、アルファベットで表記するのは、戦略としては「あり」です。
日本風・和風なテイストが好きな外国人コレクターや投資家にはアピールしやすくなるため、です。
なお、英語圏の人々が良く知っている日本語としては下記のようなもの
- 飲食
-
- Sushi(寿司)
- Tempura(天ぷら)
- sake(酒)
- sukiyaki (すき焼き)
- taiyaki(たい焼き)
- takoyaki(たこ焼き)
- ramen(ラーメン)
- Teriyaki(テリヤキ)
- スポーツ
-
- sumo(相撲)
- karate(空手)
- 地名
-
- tokyo(東京)
- akiba(アキバ)
- kyoto(京都)
- 歴史
-
- samurai(サムライ)
- ninja(忍者)
- bushido(武士道)
- 文化・その他
-
- Mottainai(もったいない)
- Kawaii(かわいい)
- Tsundere(ツンデレ)
- Karaoke(カラオケ)
- Otaku(オタク)
- anime(アニメ)
- hanabi(花火)
- onsen(温泉)
- origami(折り紙)
- manga(漫画)
- Emoji(絵文字)
- itadakimasu(いただきます
- senpai(先輩)
- atari(当たり)
上記したようなキーワードを、NFTコレクションのタイトルに含めれば、「日本に関連するNFTアートを収集してみたい」と考えているコレクターに、関心をもってもらいやすくなる可能性があります。
コレクションの「Description」の書き方
NFTコレクションの説明文に相当するのが、Description欄。
マークダウン形式の入力が出来るため、人によってはかなり効果的に利活用しています。
なお、マークダウン形式による主な書き方は下記の通りです。
要素 | 書き方(マークダウン方式) |
見出しタグ | # H1 ## H2 ### H3 |
太字 | **bold text** |
番号付きのリスト | 1. First item 2. Second item 3. Third item |
番号無のリスト | – First item – Second item – Third item |
外部リンク | [title](https://www.example.com) |
引用元:https://www.markdownguide.org/cheat-sheet/
コレクションの「Description」部分の効果的な書き方・活用法としては、下記のようなものがあります。
- NFTアートの専用ホームページを事前に開設しておき、そのHPへのリンクを設置する。
- コレクターや投資家からすると、「専用ホームページまで作り、熱心に取り組んでいるコレクション」と見做されやすくなる。
- NFTコレクションとしての成長ロードマップ(予定・プラン)を記す。
- どのような方向性・指標に基づき、NFTコレクションとして成長を目指しているのか、が、投資家やコレクターに伝わりやすくなる。
- OnCyberのギャラリーを作成し、そのギャラリーへのリンクを設置する。
- OnCyberは、無料から利用できるNFTアート用のオンライン・ギャラリー。販売中の作品を実際に展示することで、コレクターや投資家にアピールがしやすくなる。
個別のNFT「アイテム」の書き方
NFTコレクションの情報をしっかり書き込み、充実させることの重要性は、上述の通りです。
一方、OpenSeaの場合、各NFTアート(アイテム)についても、プラットフォームへのアップロードの際に、細かな情報を書き込むことが出来ます。
itemの「name」の書き方
各NFTアートの「名前」に相当。
プログラムによって自動生成されているジェネラティブ・アートの場合、シリアルナンバーが記載されている程度の、簡素なものも少なくありません。
しかし、手書き等の手法で作られているNFTアートの場合、そもそも出品数が限られていることもあり、それぞれ、個性的な名前が付けられていることも多々あります。
例えば、日本の小学生「Zombie Zoo Keeper」君のNFTアート・コレクションの作品には、モチーフにされているアイテムや動物などによって、「Zombie Kangaroo」「Zombie Chair」「Zombie Snowball」等と言った名前が付けられています。
item別の「Description」の書き方
前述の「コレクション」の場合と同様、マークダウン形式で、アイテムに関する説明文を入力することが出来ます。
それぞれのデジタルアートの創作のきっかけや、エピソード、思い入れなどについて、詳しく書かれているケースもあります。
itemの「Properties」の書き方
クリエイター自身で
- Type
- Name
を定めて、それぞれのNFTの属性情報などを書き込むことが出来ます。
例えば、1つ1つのNFTアートが、キャラクターのように描かれている場合、各キャラクターの性別や、出身地、得意技や、所有しているアクセサリー等に関する情報が、属性情報として書きこまれているケースが良くあります。
参考:
NFTアートの販売方法は-販売サイトの種類や手数料、オークション販売&固定価格販売の違いも検証
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-
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