【”オワコン”の声も】ソーシャルレンディング「トラストレンディング」運営会社のエーアイトラストに2度目の行政処分勧告。

トラストレンディングとは

トラストレンディングとは
引用元:トラストレンディングホームページ

「トラストレンディング」は、エーアイトラスト株式会社が運営するソーシャルレンディングサービスです。
2015年からサービスを開始し、同社ホームページによると、累計成約金額は、83億円あまりにのぼっています。

  • 高い期待利回りや、
  • 公共事業系案件へと融資する、との趣意を表記したファンド組成等で、

投資家から広く人気を集める、ソーシャルレンディングサービスでしたが、2018年12月、運営会社であるエーアイトラスト株式会社が、第1回目の行政処分を受けて以降、新規ファンドの組成は停止していました。

エーアイトラストとは

エーアイトラストとは
引用元:エーアイトラスト株式会社のホームページ

ソーシャルレンディングサービス「トラストレンディング」を運営する、エーアイトラスト株式会社は、平成17年、株式会社トラストファイナンスとして設立。
ノンバンク・信販会社向けの金融顧客管理システムの販売、及び金融事務代行業を生業とし、平成21年には貸金業登録のうえで事業者向け金融業を開始。
平成23年には、第二種金融商品取引業の登録を行い、私募ファンドの取り扱いを開始し、平成27年から、ソーシャルレンディング事業(トラストレンディング)をスタートしました。

官公庁出身者を多く揃えた取締役陣営により、広く投資家からの信頼を集めていた事業者ですが、2018年12月、第1回目の行政処分勧告・行政処分を受け、その後、2019年2月、第2回目の行政処分勧告を受けることとなりました。

エーアイトラスト(トラストレンディング)への行政処分勧告・行政処分【1回目】

第1回目の行政処分勧告内容

エーアイトラストへの行政処分勧告・行政処分【1回目】
引用元:証券取引等監視委員会「エーアイトラスト株式会社に対する検査結果に基づく勧告について」https://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2018/2018/20181207-2.htm

第1回目の行政処分勧告が発されたのは、平成30年12月7日のこと。
まずは勧告全文(参考条文除く)を下記にて引用致します。

1.勧告の内容
  証券取引等監視委員会がエーアイトラスト株式会社(東京都港区、法人番号1010701020889、代表取締役 松本 卓也(まつもと たくや)、資本金1億円、常勤役職員22名、第二種金融商品取引業)を検査した結果、下記のとおり、当該金融商品取引業者に係る問題が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。

2.事実関係
  エーアイトラスト株式会社(以下「当社」という。)は、当社ウェブサイトにおいて、自らを営業者とする匿名組合の出資持分(以下「ファンド」という。)の自己募集を行い、その出資金を法人に対する貸付けによって運用している。
 当社が取扱うファンドの取得勧誘の適切性等について検証したところ、以下の問題が認められた。

○ ファンドの取得勧誘に関し、虚偽の表示をする行為
(1)債権担保付ローンファンドについて
  当社は、平成30年5月から6月にかけて、「債権担保付ローンファンド(139号~146号、155号~158号)」(以下「本債権ファンド」という。)の募集を行い、投資家から総額約6億円の出資を受けている。
    当社は、本債権ファンドの取得勧誘に際し、当社ウェブサイト上の本債権ファンドに係る募集ページにおいて、当該出資金の貸付先(以下「本債権ファンド借入人」という。)が関与するプロジェクト(以下「本プロジェクト」という。)や資金使途等に関し、
・ 本プロジェクトは、原発事故被災地の水資源の安全向上を目的として実施される除染事業であり、非常に公益性の高い内容である
・ 本プロジェクトは、原発事故被災地域に堆積した放射性物質を封じ込め、居住区域等への飛散、流入を防止する対策を実施するものである
・ 本プロジェクトにおける放射性物質を取除く方法は、政府の基本方針に沿った内容である
・ 本債権ファンド借入人は、本プロジェクトを請け負う事業統括会社との間に業務請負契約を締結し、プロジェクト準備資金の調達・施工の計画立案等の支援業務を行う
・ 本債権ファンド借入人における資金使途は、上記支援業務に係る労務費・外注費等や、各協力会社へ支払う外注費・資材調達費等(プロジェクト準備資金)等である
 旨等を記載するとともに、スキーム図において、復興庁や環境省等の名称を用いて、あたかも官公庁等が関与して行う除染事業の支援業務を行う目的で、本債権ファンドで集められた資金が貸付けられるかのような表示をしている。
 しかしながら、該当する官公庁等が関与して行う除染事業は存在せず、このため、本債権ファンド借入人に対しては、上記の取得勧誘時の表示のような、官公庁等が関与して行う除染事業の存在及び実行を前提とした資金使途のための貸付けは当初から行われていない。
 このように、当社は、本債権ファンドの取得勧誘に関して、虚偽の表示を行っていたものと認められる。

(2)動産担保付ローンファンドについて
    当社は、平成30年7月から8月にかけて、「動産担保付ローンファンド(163号、165号~168号、170号~174号)」(以下「本動産ファンド」という。)の募集を行い、投資家から総額約3億円の出資を受けている。
 当社は、本動産ファンドの取得勧誘に際し、当社ウェブサイト上の本動産ファンドに係る募集ページにおいて、当該出資金の貸付先(以下「本動産ファンド借入人」という。)が関与する事業や返済原資等に関し、
・ 本動産ファンド借入人は、長距離無線通信に係る商用サービス開始に先立つ実証実験の準備を進めている
・ 本動産ファンド借入人は、当該実証実験の終了後に、全国に多数の拠点を持つ大手企業との業務・資本提携を予定しており、それにより安定的な収益源を確保する計画である
・ 提携先の相手方企業は、2020年東京オリンピックのJOCゴールドパートナーとなっている大手企業である
 旨等を記載するとともに、スキーム図において、当該大手企業との業務提携等が予定されている旨を記載するなど、あたかも本動産ファンド借入人において、実証実験終了後に、当該大手企業との業務提携等が予定され、これにより得られた収益を原資として返済が行われるかのような表示をしている。
 しかしながら、実際には当該大手企業との業務提携等の予定は存在せず、このため、本動産ファンド借入人に対しては、当初から、上記の取得勧誘時の表示のような、当該大手企業との業務提携や、当該業務提携に係る事業による収益が返済原資となることなどを前提とした貸付けは行われていない。
 このように、当社は、本動産ファンドの取得勧誘に関して、虚偽の表示を行っていたものと認められる。

  当社が行った上記の行為は、金融商品取引法第38条第9号に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第1項第2号に掲げる「金融商品取引契約の締結の勧誘に関して、虚偽の表示をする行為」に該当するものと認められる。
引用元:証券取引等監視委員会「エーアイトラスト株式会社に対する検査結果に基づく勧告について」https://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2018/2018/20181207-2.htm

勧告内容を端的に要約すると、下記のようになります。

  • 「債権担保付ローンファンド(139号~146号、155号~158号)」に関して、エーアイトラスト(トラストレンディング)は、貸付先プロジェクトについて、復興庁や環境省等の官公庁が関与して行う除染事業である、と表現していた。
    しかし、実際には、そうした官公庁が関与して行う除染事業は、存在しなかった。
  • また、「動産担保付ローンファンド(163号、165号~168号、170号~174号)」において、借り手事業者が、大手企業と業務提携を行う予定である旨、表記していた。
    しかし、実際には、そのような業務提携の予定は、存在しなかった。
  • このため、投資家に対して、虚偽表示を行っていたことが認められる。

※第1回目の行政処分勧告の原文・全文については、下記URLから御確認下さい。

証券取引等監視委員会「エーアイトラスト株式会社に対する検査結果に基づく勧告について」
https://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2018/2018/20181207-2.htm

第1回目の行政処分内容


引用元:関東財務局「エーアイトラスト株式会社に対する行政処分について」http://kantou.mof.go.jp/kinyuu/pagekthp032000785.html

行政処分が発表されたのは、平成30年12月14日。
まずは、関東財務局の発表全文について、下記、引用致します。

1.エーアイトラスト株式会社(本店:東京都港区、法人番号1010701020889、第二種金融商品取引業)(以下「当社」という。)に対する検査の結果、以下の問題が認められたことから、証券取引等監視委員会より行政処分を求める勧告が行われた。(平成30年12月7日付)

 当社は、当社ウェブサイトにおいて、自らを営業者とする匿名組合の出資持分(以下「ファンド」という。)の自己募集を行い、その出資金を法人に対する貸付けによって運用している。
 当社が取扱うファンドの取得勧誘の適切性等について検証したところ、以下の問題が認められた。

○ ファンドの取得勧誘に関し、虚偽の表示をする行為
(1) 債権担保付ローンファンドについて
 当社は、平成30年5月から6月にかけて、「債権担保付ローンファンド(139号~146号、155号~158号)」(以下「本債権ファンド」という。)の募集を行い、投資家から総額約6億円の出資を受けている。
 当社は、本債権ファンドの取得勧誘に際し、当社ウェブサイト上の本債権ファンドに係る募集ページにおいて、当該出資金の貸付先(以下「本債権ファンド借入人」という。)が関与するプロジェクト(以下「本プロジェクト」という。)や資金使途等に関し、
 ・ 本プロジェクトは、原発事故被災地の水資源の安全向上を目的として実施される除染事業であり、非常に公益性の高い内容である
 ・ 本プロジェクトは、原発事故被災地域に堆積した放射性物質を封じ込め、居住区域等への飛散、流入を防止する対策を実施するものである
 ・ 本プロジェクトにおける放射性物質を取除く方法は、政府の基本方針に沿った内容である
 ・ 本債権ファンド借入人は、本プロジェクトを請け負う事業統括会社との間に業務請負契約を締結し、プロジェクト準備資金の調達・施工の計画立案等の支援業務を行う
 ・ 本債権ファンド借入人における資金使途は、上記支援業務に係る労務費・外注費等や、各協力会社へ支払う外注費・資材調達費等(プロジェクト準備資金)等である
旨等を記載するとともに、スキーム図において、復興庁や環境省等の名称を用いて、あたかも官公庁等が関与して行う除染事業の支援業務を行う目的で、本債権ファンドで集められた資金が貸付けられるかのような表示をしている。
 しかしながら、該当する官公庁等が関与して行う除染事業は存在せず、このため、本債権ファンド借入人に対しては、上記の取得勧誘時の表示のような、官公庁等が関与して行う除染事業の存在及び実行を前提とした資金使途のための貸付けは当初から行われていない。
 このように、当社は、本債権ファンドの取得勧誘に関して、虚偽の表示を行っていたものと認められる。

(2)動産担保付ローンファンドについて
 当社は、平成30年7月から8月にかけて、「動産担保付ローンファンド(163号、165号~168号、170号~174号)」(以下「本動産ファンド」という。)の募集を行い、投資家から総額約3億円の出資を受けている。
 当社は、本動産ファンドの取得勧誘に際し、当社ウェブサイト上の本動産ファンドに係る募集ページにおいて、当該出資金の貸付先(以下「本動産ファンド借入人」という。)が関与する事業や返済原資等に関し、
 ・ 本動産ファンド借入人は、長距離無線通信に係る商用サービス開始に先立つ実証実験の準備を進めている
 ・ 本動産ファンド借入人は、当該実証実験の終了後に、全国に多数の拠点を持つ大手企業との業務・資本提携を予定しており、それにより安定的な収益源を確保する計画である
 ・ 提携先の相手方企業は、2020年東京オリンピックのJOCゴールドパートナーとなっている大手企業である
旨等を記載するとともに、スキーム図において、当該大手企業との業務提携等が予定されている旨を記載するなど、あたかも本動産ファンド借入人において、実証実験終了後に、当該大手企業との業務提携等が予定され、これにより得られた収益を原資として返済が行われるかのような表示をしている。
 しかしながら、実際には当該大手企業との業務提携等の予定は存在せず、このため、本動産ファンド借入人に対しては、当初から、上記の取得勧誘時の表示のような、当該大手企業との業務提携や、当該業務提携に係る事業による収益が返済原資となることなどを前提とした貸付けは行われていない。
 このように、当社は、本動産ファンドの取得勧誘に関して、虚偽の表示を行っていたものと認められる。

 当社が行った上記の行為は、金融商品取引法第38条第9号に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第1項第2号に掲げる「金融商品取引契約の締結の勧誘に関して、虚偽の表示をする行為」に該当するものと認められる。

2.このため、本日、当社に対し、下記(1)については金融商品取引法第52条第1項の規定に基づき、下記(2)については同法第51条の規定に基づき、以下の行政処分を行った。

(1) 業務停止命令
 金融商品取引業のすべての業務(顧客取引の結了のための処理を除く。)を平成30年12月14日から同31年1月13日まで停止すること。

(2) 業務改善命令
  1) ファンド募集にかかる事務プロセスを網羅的に検証したうえで、今般の法令違反が発生した原因及び業務運営態勢上の問題点を究明すること。また、今般の法令違反について、責任の所在を明確にするとともに、金融商品取引業務を適切に行うための経営管理態勢及び業務運営態勢を再構築すること。
  2) 募集したファンド全件について、取得勧誘及び運用・管理の状況等(貸付先の資金管理の実態や資金の使途を含む)を精査したうえで、投資者保護に必要な対応を図ること。
  3) 本件行政処分の内容及び改善対応策について、全ての顧客を対象に、適切な説明を実施し、説明結果を報告すること。
  4) 顧客からの問い合わせ等に対して誠実かつ適切に対応するとともに、投資者間の公平性に配慮しつつ、投資者保護に万全の措置を講ずること。
  5) 上記1)から4)までの対応について、平成31年1月11日までに、進捗状況及び対応結果について報告すること。

引用元:関東財務局「エーアイトラスト株式会社に対する行政処分について」http://kantou.mof.go.jp/kinyuu/pagekthp032000785.html

業務改善命令にとどまらず、業務停止命令が下されたことが、往時、大きな話題となりました。

エーアイトラスト(トラストレンディング)への行政処分勧告【2回目】

第2回目の行政処分勧告内容

証券取引等監視委員会「エーアイトラスト株式会社に対する検査結果に基づく勧告について」※2回目
引用元:証券取引等監視委員会「エーアイトラスト株式会社に対する検査結果に基づく勧告について」https://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2019/2019/20190222-1.htm

エーアイトラスト株式会社に係る、2回目の行政処分勧告が発されたのは、平成31年2月22日のこと。
勧告全文(ただし、参考条文を除く)を、下記にて引用致します。

1.勧告の内容
  証券取引等監視委員会がエーアイトラスト株式会社(東京都港区、法人番号1010701020889、代表取締役 松本 卓也(まつもと たくや)、資本金1億円、常勤役職員22名、第二種金融商品取引業)を検査した結果、下記のとおり、当該金融商品取引業者に係る問題が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。

2.事実関係
  エーアイトラスト株式会社(以下「当社」という。)は、当社ウェブサイトにおいて、自らを営業者とする匿名組合の出資持分(以下「ファンド」という。)の自己募集を行い、その出資金を法人に対する貸付けによって運用している。
 今回検査において、当社の業務運営の状況を検証したところ、平成30年12月7日付で行政処分勧告を行った問題点に加え、以下の問題が認められた。

(1)ファンドの取得勧誘に関し、虚偽の表示をする行為
○ 高速道路事業を貸付対象事業とするファンドについて
  当社は、平成30年2月から5月にかけて、「債権担保付ローンファンド」及び「Trust Lendingセレクトファンド」(105号~111号、113号~138号)(以下「本ファンドA」という。)の募集を行い、投資家から総額約15億7千万円の出資を受けている。
 当社は、本ファンドAの取得勧誘に際し、当社ウェブサイト上の募集ページにおいて、当該出資金の貸付先(以下「本借入人A」という。)が関与する事業、資金使途及び返済原資等に関し、
・ 本借入人Aは元請負会社を経由して、国土交通省等を発注者とする高速道路関係の工事を受注している
・ 本借入人Aが受注した工事は、「新東名高速道路高取山トンネル西工事」(105号~109号)、「新東名高速道路川西工事」(105~109号、120号、121号、125号、126号、129号~138号)、「新東名高速道路高松工事」(110号、111号、113号~116号)、「東京外かく環状道路本線トンネル大泉南工事」(117号~119号、122号~124号、127号、128号)である
・ 資金使途は、本借入人Aの材料費・労務費・外注費等、協力企業へ支払う材料費・労務費・外注費等、当該ファンドからの借入金にかかる経過利息、上記に付随する費用である
・ 返済原資は、元請負会社からの支払いが予定されている工事請負代金である
 旨等を記載するとともに、スキーム図において、大手ゼネコンJVの名称を用いるなどして、あたかも国土交通省等から発注を受けた各JVが元請負会社に発注し、本借入人Aは当該元請負会社から「新東名高速道路高取山トンネル西工事」、「新東名高速道路川西工事」、「新東名高速道路高松工事」、「東京外かく環状道路本線トンネル大泉南工事」の発注を受けているかのような表示をしている。
 しかしながら、上記の各工事について、各JVから元請負会社を経由して本借入人Aが発注を受けた事実はなく、このため、本借入人Aに対しては、上記の取得勧誘時の表示のような、高速道路関係の工事受注を前提とした資金使途のための貸付けは当初から行われていない。

○ 公共事業に係るコンサルティング業務を貸付対象事業とするファンドについて
  当社は、平成30年5月から6月にかけて、「Trust Lendingセレクトファンド(147号~154号)」(以下「本ファンドB」という。)の募集を行い、投資家から総額約2億4千万円の出資を受けている。
 当社は、本ファンドBの取得勧誘に際し、当社ウェブサイト上の募集ページにおいて、当該出資金の貸付先(以下「本借入人B」という。)が関与する事業、資金使途及び返済原資等に関し、
・ 本借入人Bは、依頼元事業者が進める複数の公共事業プロジェクトを対象として、リソースやスケジュール面での課題を解決すること等により事業全体の最適化を支援する
・ 対象となる公共事業プロジェクトには、土木建築事業や環境の再生・保全といった大規模な案件も含まれる
・ 返済原資は、依頼元事業者から支払われるコンサルティングサービスの業務委託料である
 旨等を記載するとともに、スキーム図において、各府省や地方自治体の名称を用いて、「様々な分野の公共事業をコンサルティング」等と記載するなどして、あたかも本借入人Bにおいて公共事業プロジェクトに対するコンサルティング業務が行われるかのような表示をしている。
 今回検査において、募集ページに記載された「対象とする公共事業プロジェクト」の具体的内容を当社に確認したところ、「土木建築事業」案件は高速道路事業(上記記載の「本ファンドA」の貸付対象事業)、「環境の再生・保全」案件は除染事業(平成30年12月7日付行政処分勧告記載の「本債権ファンド」の貸付対象事業)であり、その他に具体的に予定されている公共事業プロジェクトはないとの回答であった。また、上記「依頼元事業者」は本借入人Aであり、除染事業における事業統括会社と同一事業者である。
 しかしながら、高速道路事業については本借入人Aにおいて工事受注がされていないこと、除染事業については事業自体が存在しないことが検査において認められている。
 このため、本借入人Bに対しては、上記の取得勧誘時の表示のような、公共事業プロジェクトに対するコンサルティング業務等の実施を前提とした資金使途のための貸付けは当初から行われていない。

 このように、当社は、本ファンドA及びBの取得勧誘に関して、虚偽の表示を行っていたものと認められる。

(2)ファンドの取得勧誘に関し、重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為
 当社は、平成30年9月から11月にかけて、「燃料卸売事業者ローンファンド(193号~200号、203号、207号~210号)」(以下「本ファンドC」という。)の募集を行い、投資家から総額約6億2千万円の出資を受けている。
 当社は、本ファンドCの取得勧誘に際し、当社ウェブサイト上の募集ページにおいて、当該出資金の貸付先(以下「本借入人C」という。)が関与する事業、資金使途及び返済原資等に関し、
・ 公共事業における重機や資材運搬等で必要となる燃料について、本借入人Cにおいて調達と配給の集約を行うものである
・ 初年度売上30億円をボトムラインとして継続成長が計画されている売上規模となる
・ 返済原資は、本燃料卸売事業による収益である
 旨等を記載している。
 しかしながら、本事業に係る初年度売上について、上記のとおり「30億円をボトムラインとして」と記載しているところ、これについては何ら根拠の無いものであり、工事の実施状況等にかかわらず、最低でも30億円の売上が予定されているかのような誤解を生ぜしめるべき表示となっている。

  このように、当社は、本件ファンドCの取得勧誘に関して、「ファンドの返済原資の調達源となる燃料卸売事業の売上高」という重要な事項について、誤解を生ぜしめるべき表示を行っていたものと認められる。

(3)当社の管理上の問題点及びファンド資金が流出している状況
 当社は、ファンド資金の資金使途とされる事業の実態を十分確認することなく、ウェブサイト上に資金使途や返済原資等を具体的に表示し、取得勧誘を行っていた。
 また、当社は、各ファンドについて貸付実行後のモニタリング等を行っておらず、貸付金がウェブサイトに表示した資金使途どおりに使用されているかについて十分な確認を行っていなかった。その結果、平成29年2月から同30年11月までの募集総額約52億円(既に運用が終了しているものを除く。)のうち、少なくとも約15億8千万円が、各ファンドの案件紹介等に中心的な役割を果たしていた山本幸雄取締役(平成30年10月当社取締役就任)が実質的に支配する法人に流出していた。
 上記の状況が看過されてきた原因は、当社においては、法令上、虚偽表示等の禁止行為が規定されているにもかかわらず、事業実態や貸付先におけるファンド資金の使途等を把握するための管理態勢を構築していないことによるものと認められる。

  当社の上記(1)の行為は、金融商品取引法第38条第9号(平成29年法律第37号による改正前は同条第8号)に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第1項第2号に掲げる「金融商品取引契約の締結の勧誘に関して、虚偽の表示をする行為」に該当するものと認められる。
 また、当社の上記(2)の行為は、金融商品取引法第38条第9号に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第1項第2号に掲げる「金融商品取引契約の締結の勧誘に関して、重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為」に該当するものと認められる。
 さらに、当社の上記(3)の状況は、金融商品取引法第51条に規定する「業務の運営に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるとき」に該当するものと認められる。

引用元:証券取引等監視委員会「エーアイトラスト株式会社に対する検査結果に基づく勧告について」https://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2019/2019/20190222-1.htm

エーアイトラスト(トラストレンディング)側の公開情報

エーアイトラスト(トラストレンディング)への行政処分勧告【2回目】
引用元:トラストレンディングホームページ「証券取引等監視委員会による勧告について」https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022203.pdf

2回目の行政処分勧告に関し、トラストレンディングホームページにて公開されていた、エーアイトラスト株式会社からの公表資料について、下記、その全文を引用致します。

各位
平成31年2月22日
エーアイトラスト株式会社

証券取引等監視委員会による勧告について

本日、証券取引等監視委員会は、当社に対する検査結果に基づき、当社に行政処分を行うよう、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して勧告いたしました。

今回、証券取引等監視委員会からの勧告において指摘を受けた事項及びそれらの問題点の事実関係について下記のとおりご説明します。

1.指摘を受けた事項
(1)債権担保付ローンファンド105号~111号、113号~119号、122号~124号、127号、128号、131号~138号及びTrust Lendingセレクトファンド(当社との共同融資)120号、121号、125号、126号、129号、130号(以下、「高速道路工事請負代金債権担保ローンファンド」といいます。)の各募集ページにおいて、ファンドの取得勧誘に関し、虚偽の表示を行っていた。

(2)Trust Lendingセレクトファンド147号~154号(以下、「公共事業コンサルティング債権担保ローンファンド」といいます。)の各募集ページにおいて、ファンドの取得勧誘に関し、虚偽の表示を行っていた。

(3)燃料卸売事業者ローンファンド193号~200号、203号、207号~210号(以下、「燃料売掛債権担保ローンファンド」といいます。)の各募集ページにおいて、ファンドの取得勧誘に関し、重要な事項につき誤解を生ぜしめる表示があった。

(4)ファンド貸付金の一部が、各ファンドの案件紹介等に中心的な役割を果たしていた当社山本幸雄取締役(以下、「山本氏」といいます。)が実質的に支配する法人へ流出しており、その状況を看過してきた当社に、事業実態や貸付先におけるファンド資金の使途等を把握するための管理態勢が構築されていないなどのファンドの運営管理上の問題点があった。

2.事実関係
(1)高速道路工事請負代金債権担保ローンファンド
当社は、本件ファンドの募集ページ上で、新東名高速道路高取山トンネル西工事、新東名高速道路川西工事、新東名高速道路高松工事及び東京外かく環状道路本線トンネル大泉南工事(以下、これらの4現場を併せて「本件工事」といいます。)を大手建設会社JVから元請負会社が受注し、当該元請負会社から本借入人が発注を受けている旨の表示を行っております。
しかしながら、今般当社に対して実施された証券取引等監視委員会の検査により判明した事実、及び当該事実をきっかけに当社が本件ファンドの調査を行った結果、本借入人は本件工事を受注していないことが判明し、当社は、本件ファンドの募集ページにおいて虚偽の表示を行っていたものと認められました。
なお、本件ファンドにつきましては、本日付、「損害賠償等請求訴訟の提起に関するお知らせ」にてお知らせしたとおり、本借入人及び元請負会社に対して訴訟を提起しております。

(2)公共事業コンサルティング債権担保付ローンファンド
当社は、本件ファンドの募集ページ上で、本借入人が様々な分野の公共事業プロジェクトに対してコンサルティング業務を行う旨の表示を行っております。しかしながら、対象とする公共事業プロジェクトは、上記(1)の高速道路事業と除染事業(平成30年12月7日付、証券取引等監視委員会の当社に対する行政処分勧告記載のもの)となっており、いずれも該当ファンドの募集ページ上で表示していた事業自体が存在していないことから、本件コンサルティング業務も実施されておらず、当社は、本件ファンドの募集ページ上においても虚偽の表示を行っていたものと認められました。

(3)燃料売掛債権担保ローンファンド
当社は、本件ファンドの募集ページ上で、本件ファンドの返済原資について、初年度売上30億円をボトムラインとして継続成長が計画されており、返済が十分に可能であると判断した旨の表示を行っております。しかしながら、当該売上額は、対象となる工事が当初計画通りに実施されることを前提条件としたものであって、最低額を30億円とすることには何ら根拠がないにもかかわらず、状況を問わず30億円の売上が予定されているかのような、誤解を生ぜしめる表示を行っていたものと認められました。

(4)当社の管理上の問題点及びファンド資金が流出している状況
平成30年12月7日付、証券取引等監視委員会の当社に対する行政処分勧告のファンド(除染及びIoT)に加え、上記(1)乃至(3)のファンドは、いずれも山本氏からの紹介案件ですが、(なお、当社が山本氏から当該案件の紹介を受けた時期は、同氏が当社取締役へ就任した平成30年10月5日以前です。)
これらファンド貸付金のうち、少なくとも約15億8千万円が、貸付先から山本氏が実質的に支配する法人へ流出していることが判明しております。このような事実が発生した原因は、当社において事業実態や貸付先におけるファンド資金の使途等を把握するための管理態勢を構築していなかったことによるものであると認められました。

なお、山本氏については、本日付、「役員の異動に関するお知らせ」にてお知らせしたとおり、既に当社取締役を解任されており、今後や山本氏及び同氏が実質的に支配する法人に対する法的措置を弁護士へ相談のもと進めてまいります。

当社は、この度の勧告を厳粛に受け止め、投資家の皆様をはじめ、関係者の皆様からの信頼回復に向けて全力で取り組んで参ります。

投資家の皆様をはじめ、関係者の皆様に多大なご心配をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。

以上
引用元:エーアイトラスト株式会社「証券取引等監視委員会による勧告について」https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022203.pdf

※上記の引用にあたり、引用元PDF(https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022203.pdf)の内容を、コピー・ペーストによらず、テキストタイピングにて、転記致しております。転記において誤記がある場合、引用元PDF(https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022203.pdf)の内容が当然優先するものとご理解下さい。

端的に要約すると、下記のようになります。

  • 債権担保付ローンファンド105号~111号、113号~119号、122号~124号、127号、128号、131号~138号及びTrust Lendingセレクトファンド120号、121号、125号、126号、129号、130号において、借入人は、元請負会社から、高速道路関係工事を受注した、とされていたが、実際には、借入人は、そのような受注をしていなかった。
    エーアイトラスト(トラストレンディング)は、借入人及び元請負会社に対して、損害賠償等請求訴訟を提起した。
  • Trust Lendingセレクトファンド147号~154号で、借入人は、公共事業プロジェクトに対してコンサルティングを行う、とされていたが、そもそも、そうした事業が存在しておらず、ひいては、コンサルティング業務も存在しない。
  • 燃料卸売事業者ローンファンド193号~200号、203号、207号~210号において、初年度売上30億円をボトムラインとする、と記載していたが、最低額を30億円とすることには何ら有効な根拠がなかった。
  • 平成30年12月7日付の行政処分勧告の対象となったファンド、及び、今回問題となったファンドについては、いずれも、山本幸雄取締役(既に解任済み)からの紹介案件であったが、ファンド貸付金のうち、少なくとも約15億8千万円が、貸付先を経由し、山本氏が実質的に支配する法人へと流出していた。
  • 山本氏及び同氏が実質的に支配する法人に対する法的措置を、弁護士へ相談のもと、進めていく。

山本幸雄取締役の解任について

エーアイトラスト株式会社、山本幸雄取締役の解任について
引用元:エーアイトラスト株式会社「役員の異動に関するお知らせ」https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022201.pdf

件の山本氏の取締役解任に関する知らせが、トラストレンディング(エーアイトラスト)ホームページにて掲載されていました。
以下、参考までに、原文全文を引用致します。

各位
平成31年2月22日
エーアイトラスト株式会社

役員の異動に関するお知らせ

当社は、平成31年2月19日開催の臨時株主総会において、以下のとおり、取締役山本幸雄氏の解任について決議いたしましたので、下記のとおりお知らせします。

1.異動の理由
山本幸雄氏(以下、「山本氏」といいます。)については、当社のソーシャルレンディング事業に関し、今般、当社に対して実施された証券取引等監視委員会による検査により判明した事実、及び当該事実をきっかけに当社が調査を行った結果、以下の事実を確認したため、取締役を解任いたしました。

・山本氏が当社へ紹介したファンド貸付先から、山本氏自らが実質的に支配する法人へ、少なくとも約15憶8千万円のファンド貸付金が流出している事実

今後、当社は、山本氏への聴取等により本件の解明を行うとともに、専門家へ相談のものと、山本氏及び同氏が実質的に支配する法人に対する法的措置を検討してまいります。

2.異動年月日
平成31年2月20日

以上
引用元:エーアイトラスト株式会社「役員の異動に関するお知らせ」https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022201.pdf

※上記の引用にあたり、引用元PDF(https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022201.pdf)の内容を、コピー・ペーストによらず、テキストタイピングにて、転記致しております。転記において誤記がある場合、引用元PDF(https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022201.pdf)の内容が当然優先するものとご理解下さい。

損害賠償等請求訴訟の提起

エーアイトラスト(トラストレンディング)「損害賠償等請求訴訟の提起に関するお知らせ」
引用元:エーアイトラスト株式会社「損害賠償等請求訴訟の提起に関するお知らせ」https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022202.pdf

下記、同原文全文を引用致します。

各位
平成31年2月22日
エーアイトラスト株式会社

損害賠償等請求訴訟の提起に関するお知らせ

当社は、平成31年2月5日付けで、当社が平成30年2月13日から同年4月24日の期間に募集を行った、高速道路工事の工事請負代金債権を担保としたローンファンドの貸付先(以下、「本件貸付先」といいます。)及び当該貸付先への工事発注者である元請負会社(以下、「元請負会社」といい、本件貸付先及び元請負会社を併せて「被告ら」といいます。)に対し、下記のとおり、損害賠償等請求訴訟を東京地方裁判所へ提起いたしましたので、お知らせいたします。

1.該当するファンド
・債権担保付ローンファンド(105号~111号、113号~119号、122号~124号、127号、128号、131号~138号)
・Trust Lendingセレクトファンド(120号、121号、125号、126号、129号、130号)

2.本件訴訟の内容
本件訴訟では、被告らに対し、共同不法行為に基づく損害賠償請求として連帯して金16億4,000万円(当社自己貸付金6,800万円の劣後分を含む)及びこれに対する本件訴状送達の日から支払い済みまで、年5分の割合による遅延損害金の支払いを求めております。

3.本件訴訟の経緯及び本件訴訟の提起による出資者の皆様への影響
当社は、該当ファンドの取り組みにあたり、被告らから以下の説明を受け、当社所定の貸付審査を経て、該当ファンドの貸付を実行しております。
(1)元請負会社は、大手建設会社JVから新東名高速道路関係の工事として、高取山トンネル西工事、川西工事、高松工事を受注していること。また大手建設会社JVから東京外かく環状道路関係の工事として、本線トンネル大泉南工事(以下、4現場の工事を併せて「本件工事」といいます。)を受注していること。
(2)元請負会社は、すでに本件貸付先へ本件工事の発注をしており、本件貸付先は元請負会社から本件工事を正式に受注していること。
(3)本件貸付の担保として、本件貸付先が元請負会社に対して有する工事請負代金債権を当社へ債権譲渡し、元請負会社は本件債権譲渡について、予め当社に対し異議なく承諾すること。

しかしながら、実際には元請負会社が大手建設会社JVから受注していた現場は、本件工事のうち高取山トンネル西工事及び川西工事の2現場のみであり、高松工事及び大泉南工事について受注しておりませんでした。
さらに、元請負会社から本件貸付先への発注については、元請負会社が大手建設会社JVから正式受注している、高取山トンネル西工事及び川西工事においても発注されておりませんでした。
このように、被告らは共謀の上、元請負会社から本件貸付先への架空発注を基に、当社を工事現場に案内したり、工事請負契約書や債権譲渡承諾書等にそれぞれ判を押すなどして該当ファンド等から貸付金を騙取しております。

本件訴訟では、被告らの詐欺を理由に、各金銭消費貸借契約を取り消し、該当ファンド等に貸付金と同額の損害を被らせたものとして、被告らに損害賠償等請求行っております。(※原文のまま)
そのため、該当ファンドに関しましては、これまで出資者の皆様へ遅延等なく行われてきた利益金の分配や元本償還が行えなくなる状況が予想されます。

本件訴訟の提起は、被告らに該当ファンド貸付金の全額返還を求め、回収した資金を出資者の皆様へ返還することを目的としており、出資者の皆様の利益の最大化を実現することを第一に検討して決定致しましたこと、ご理解賜りたく何卒お願い申し上げます。

4.今後の見通し
本件訴訟に関する今後の見通しにつきましては、本件訴訟の進捗に応じて、該当ファンドへの出資者の皆様へ速やかにお知らせいたします。
この度は投資家の皆様をはじめ、関係者の皆様に多大なご心配とご迷惑をお掛けしておりますこと、深くお詫び申し上げます。

以上

引用元:エーアイトラスト株式会社「損害賠償等請求訴訟の提起に関するお知らせ」https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022202.pdf

※上記の引用にあたり、引用元PDF(https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022202.pdf)の内容を、コピー・ペーストによらず、テキストタイピングにて、転記致しております。転記において誤記がある場合、引用元PDF(https://www.trust-lending.net/topics/2019/2019022202.pdf)の内容が当然優先するものとご理解下さい。

2度目の行政処分勧告に関する、各ニュースメディアの報道状況

同一社に係る、長期の間を置かない2度の行政処分勧告は、極めて異例であることから、エーアイトラスト(トラストレンディング)に関する2度目の行政処分勧告については、各メディアが大きく報じています。

日本経済新聞

日本経済新聞「エーアイトラストに2回目の処分勧告 虚偽表示で」
引用元:日本経済新聞「エーアイトラストに2回目の処分勧告 虚偽表示で」https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4162872022022019EA4000/

毎日新聞

毎日新聞「ソーシャルレンディング業者、取締役に15億円流出 証券取引監視委が勧告」
引用元:毎日新聞「ソーシャルレンディング業者、取締役に15億円流出 証券取引監視委が勧告」https://mainichi.jp/articles/20190222/k00/00m/040/243000c

エーアイトラスト(トラストレンディング)に関する投資家同士の情報交換の様子|「オワコン」との厳しい声も

投資家情報交換サイト「レンダータウン(https://render-town.com/)」においては、エーアイトラスト(トラストレンディング)に関する書き込み・投稿が相次いでいます。
一部を引用致します。

12月の勧告の時点でNHKは実態のない事業と言っていました。
今思えばNHKが正しかったと言うことになりますし、一回目の検査の時点でトラスト側も本当は不正はわかっていたことになりますよね。

引用元:レンダータウン「【閉鎖】トラストレンディング 掲示板」(https://render-town.com/forums/topic/trust-l/)

典型的なポンジスキームですね。
運用事実はなく新しく募集したファンドから前のファンドに配当金を回す。
自転車操業で新たにお金を生むことはなく負債が貯まっていき最後には破錠するしくみ。

投資家は最初疑っているが、配当が支払われることにより信じるようになり投資額を増やしてしまう。
そして、ある日突然その日はやってくる。

過去最大の事件は「バナード・マドフ事件で」被害総額6兆円弱
2008年にバナード・マドフは詐欺罪でFBIに逮捕され150年の禁固刑で現在も服役中。

引用元:レンダータウン「【閉鎖】トラストレンディング 掲示板」(https://render-town.com/forums/topic/trust-l/)

トラレンが貸付先に損害賠償等請求訴訟とか書いてあったけど、
最初から踏み倒すつもりで借金した相手だったら殆ど効力ないよな・・・・
既に使い込んで残ってないだろう・・・・

引用元:レンダータウン「【閉鎖】トラストレンディング 掲示板」(https://render-town.com/forums/topic/trust-l/page/2/)

”オワコン”との厳しい声も。

自己責任は正しい情報を元に自己判断して行動したのであればそういえますが、この場合は情報自体が虚偽だったわけなので、100%自己責任とは言えないと思います。
エーアイトラスト社の今後の対応次第でこの会社の本性が見えてくるでしょう。自己保身に走れば投資家から総スカン食らってトラレンはオワコンでしょう。


引用元:レンダータウン「【閉鎖】トラストレンディング 掲示板」https://render-town.com/forums/topic/trust-l/

”オワコン”というのは、「終わってしまったコンテンツ」を指す言葉です。
エーアイトラスト社の今後の対応方針次第では、ソーシャルレンディングサービスとしてのトラストレンディングそのものが、”オワコン”となってしまう危険性が指摘されています。

エーアイトラスト(トラストレンディング)に対する集団訴訟について

本記事執筆本日現在においては、集団訴訟プラットフォーム「enjin」において、エーアイトラスト(トラストレンディング)に対する集団訴訟は掲載されていません。
※集団訴訟プラットフォーム「enjin」においては、「みんなのクレジット(現スカイキャピタル)」に関する集団訴訟や、ラッキーバンク・インベストメント株式会社に関する集団訴訟等が掲載されています。

enjin「みんなのクレジット(現スカイキャピタル)に関する集団訴訟」
引用元:enjin「みんなのクレジット(現スカイキャピタル)に関する集団訴訟」https://enjin-classaction.com/list/detail/?topicId=1049567822


引用元:enjin「ラッキーバンク・インベストメント㈱案件ファンドの償還・分配停滞に関する集団訴訟」https://enjin-classaction.com/list/detail/?topicId=1049568118

まとめ

近年、高い盛り上がりを見せるソーシャルレンディング業界ではありますが、当ラボの見解と致しましては、複数の「危険会社」も存在します。
ソーシャルレンディング投資開始にあたっては、あらかじめ、こちらの過去記事もご参照下さい。

ソーシャルレンディング・ラボの考える、【ソーシャルレンディング危険会社ランキング】はこちら

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