ロボアドバイザーの口コミは?ポジティブな評判&ネガティブなレビューを総点検
ロボアドバイザーに関する、ポジティブな口コミ例
口コミ①リスク許容度診断やポートフォリオ提案が無料で受けられるのは〇
ロボアドバイザーの場合、投資家ごとのリスク許容度の診断や、リスク許容度に見合った最適ポートフォリオの提案を、基本的には、利用者全員が、無料で受けることができますが、この点に関しては、ロボアドバイザーの実際の利用者からも、比較的ポジティブな口コミが寄せられることが多くあります。
【口コミでも高評価】ロボアドバイザーのリスク許容度診断の仕組みとは
ロボアドバイザーは、投資家に対して、概ね10個程度の質問を投げかけ、それに対する投資家からの回答を鑑みて、回答者(投資家)のリスク許容度を、概ね5段階程度で診断します。
投資家に対する主な質問には、
- 年齢
- 年収
- 金融資産の残高
- これまでの投資経験
- 今回の資産運用の目的
- 資産運用に回す資金の性格
- 予定している運用期間
などが含まれることが多く、基本的には、
- 年齢が若く、資産残高が多く、年収が多い投資家ほど、リスク許容度が高く診断され、
- 一方で、比較的高齢であり、資産が少なく、年収も多くない場合は、リスク許容度が低く診断されます。
参考:
ロボアドバイザーの診断する「リスク許容度」とは|リスク許容度診断の仕組み、プログラムによる自動診断の限界まで徹底検証
ロボアドバイザーの提案するポートフォリオ内容
一般的なロボアドバイザーは、投資家のリスク許容度診断を行ってから、そのリスク許容度に見合った、最適なポートフォリオの提案を行います。
ロボアドバイザーの提案ポートフォリオには、
- 米国株
- 米国以外の先進国株式
- 新興国の株式
- 先進国の債券
- 新興国の債券
- コモディティー
- 不動産
などといった資産クラスが含まれることが一般的です。
基本的に、前段で診断したリスク許容度が高い投資家ほど、ポートフォリオに占める株式の割合が大きくなります。
これは、様々な資産クラスの中で、株式が、最も期待利回りが高く、同時に、最もリスクも大きい資産クラスだからです。
一方で、前段で診断したリスク許容度が低い投資家に対しては、ロボアドバイザーは、株式よりも、債券をより多く含むポートフォリオを提案します。
複数の資産クラスの中で、債券は、期待利回りが高くない一方で、リスク(ボラティリティー)に関しては、比較的小さい資産クラスであると評価されているためです。
基本的に、投資家がインデックス投資に取り組む場合、こうしたリスク許容度の把握や、リスク許容度に応じたアセットアロケーションの設定については、投資家自身で行う必要がありますが、特に投資初心者にとっては、こうした事前準備作業は、なかなかハードルが高いと言うのが実情です。
この点、ロボアドバイザーを利用すると、リスク許容度診断やポートフォリオ作成、といったプロセスを、省力化できると言うのは、ロボアドバイザー利用者からも、ポジティブな口コミを得る一因とされています。
参考:
ロボアドバイザーのポートフォリオ運用の仕組み・メリット&デメリットを考える
口コミ②ETFの少額買い付け&分配金の自動再投資は便利
ロボアドバイザーの場合、具体的な投資対象は、上場投資信託(ETF)とされていることが一般的です。
投資家が、自分でETFを取得する場合、非上場投資信託とは異なり、金額指定での買い付けは行えず、原則として、株数単位での購入が必要となります。
上場投資信託の場合、1株あたりの株価はそれぞれですが、インデックス投資に用いられるパッシブ・ファンドの場合、概ね、日本円で、数万円程度の株価がついていることが一般的です。
ウェルスナビのミリトレ機能等は、投資家からも高評価を得ている
このため、初期投資額が小さい投資家の場合は、複数のETFをポートフォリオに取り揃えることが難しく、結果的に、少なくとも、投資開始後一定期間の間は、理想的なアセットアロケーション配分を実現することが困難である、と言う難点があります。
この点、ETFの少額買い付けサービス機能を提供しているロボアドバイザーを利用すれば、場合によっては1000分の1程度の、極めて小さな単位から、ETFを購入することができるため、仮に初期投資額が小さくとも、複数のETFを取り入れた、十分に資産クラス分散の利いたポートフォリオを、投資開始当初の段階から構築することが可能となります。
国内ロボアドバイザー業界では、ウェルスナビのミリトレ機能などがこれに該当し、利用しているユーザからは、好意的な口コミを集めています。
ETFの買い付け手数料無償化や、分配金自動再投資も、投資家から好評
また、ETFの場合、非上場投資信託とは異なり、分配金に関しては、自動再投資を行うことが原則としてできず、都度、投資家が主導で再投資を行う必要があります。
一方で、ロボアドバイザーについては、ETFに関しても、その分配金を、自動的に再投資する(ETFを追加買い付けする)機能が無料で提供されており、この点もまた、同じく、一部のロボアドバイザー愛好家からは、ポジティブな口コミを得るポイントとされています。
あわせて、一般個人投資家が、証券会社等を通じて、国外市場に上場しているETFを買い付ける場合、外国株式と同じ扱いとなり、やや高額な買い付け手数料が生じることが一般的ですが、ロボアドバイザーによってETFを取得する場合は、投資家が買い付け手数料を負担する事は一般的にありません。
この点もまた、ロボアドバイザー利用の1つのメリットとして、ポジティブな口コミを集めています。
参考:
ロボアドバイザーの投資対象は|資産クラス別の銘柄確認、投資対象選定のポイントまで解説|ソーシャルレンディングとの比較も
口コミ③リバランスが自動化できるのは楽(らく)
インデックス投資を始めてしばらくすると、買い付けた投資信託やETFごとの値上がり・値下がりといった値動きによって、アセットアロケーションの最新の状況が、当初設定したはずの最適なポートフォリオの内容から、少しずつ乖離してきてしまうことがよくあります。
仮に、この乖離を放置してしまうと、
- リスクを抑えた資産運用をするべき投資家が、株式中心の、極めてリスクの高いポートフォリオを運用してしまったり、
- 逆に、積極的にリスクをとっていくべき投資家が、債券中心の、不必要なほどに保守的なポートフォリオを運用してしまったり、
などといった弊害が生じる恐れがあります。
このリスクを軽減するため、インデックス投資家においては、投資開始からしばらく時間が経過すると、定期的に「リバランス」と呼ばれるポートフォリオの再調整作業を行う必要があります。
一方、ロボアドバイザーを利用すれば、このリバランス作業についても、投資家は直接的に行う必要はなく、ロボアドバイザーに一任することができるようになります。
この点は、特に、投資にまつわる作業を少しでも少なくしたいと考えている個人投資家からは、ある程度ポジティブな口コミを得る要因となっています。
また、投資家が自分でリバランスを行う場合、含み益の出ている資産を売却することによって、含み益が実現し、課税関係が生じることへの配慮も必要となります。
この点、ロボアドバイザーによってリバランスを行う場合、含み益の実現に合わせて、含み損も実現させることによって、課税関係を繰延にする、いわゆる「税金最適化機能」が提供されているケースもよくあります。
この点もまた、ロボアドバイザーを利用している個人投資家の一部から、好意的な口コミを得る要因とされています。
参考:
ロボアドバイザーの行うリバランスとは|リバランスの仕組み、メリット・デメリット、課税関係まで検証
ロボアドバイザーの、ネガティブな口コミのパターン
口コミ⑤ロボアドバイザーの手数料は高い
ロボアドバイザー投資をしたことがないという人には、不思議に聞こえるかもしれませんが、ロボアドバイザーの場合、なにも、ロボアドバイザーが、独自で株式投資をするわけではありません。
ロボアドバイザーは、あくまでも、複数の株式銘柄を取得する、「投資信託」を売買するだけであり、その売買対象となる投資信託の多くは、投資家が自分でネット証券会社で売買できるです。
投資家が自分で投資信託を取得し保有するだけなら、投資信託の運用会社に信託報酬を支払うだけで事足ります。
しかしながら、ロボアドバイザーを利用する場合は、
- 投資信託の運用会社に対する信託報酬に加えて、
- ロボアドバイザーの提供会社に対して、預かり資産残高に連動した、ロボアドバイザー利用手数料を支払う必要が、別途、生じることとなります。
2つの手数料を合わせると、年率で1%程度に及ぶことが一般的であり、長らくインデックス投資に取り組んできたベテラン投資家からは、「ロボアドバイザーの手数料は高すぎる」として、批判的な口コミを寄せられる原因ともなっています。
参考:
ロボアドバイザーと手数料|投資家にとって、ロボアドバイザーの手数料は、高いのか
口コミ⑥無分配型の非上場投資信託を利用する場合と比べて、複利効果が薄い
ロボアドバイザーが、ETFからの分配金に関しても、自動的に再投資を行ってくれる、と言う点は、前述の通りですが、この場合に再投資される分配金は、あくまでも、課税後の分配金である、と言う点に、留意が必要です。
一方で、投資家が自分で、いわゆる「無分配型」の投資信託を選び、インデックス投資を行う場合、投資信託からの分配によって、課税が生じる、と言うことがありませんから、より多く複利効果を、投資家が享受できることとなります。
ロボアドバイザーによるETFに対する分配金再投資は、投資家が自分で無分配型の投資信託を利用する場合と比較して、どうしても課税分だけ複利効果が薄れることとなりますから、一部のベテラン投資家からは、この点に対しても、批判的な口コミが寄せられています
口コミ⑦ポートフォリオに債券を組み入れることには納得できない
ロボアドバイザーの場合、投資家向けのポートフォリオの中に、株式系の資産クラスと合わせて、先進国の債券や、新興国の債券といった、いわゆる「債券型」の資産クラスを取り入れることが一般的です。
ポートフォリオへの、債券型資産クラスの組み込みは、それによって、ポートフォリオ全体のリスクを低く保つ、「分散投資効果」に期待してのものです。
しかしながら昨今、経済のグローバル化や、複数の資産クラスにまたがった、マルチアセット・ポートフォリオ運用の一般化などに伴い、複数の資産クラスの間の相関係数は、かつてないほどに、高まりつつあります。
このため、ポートフォリオに債券を組み入れたとしても、昔のようには、コストに見合うだけのリスク低減効果が得られない、として、ロボアドバイザーのこの運用手法に対しては、ネガティブな口コミが寄せられることも少なくありません。
また、目下、各国の債券の利回りは、歴史的な低水準にあります。
今後、債券利回りがさらに低下する余地は少なく、むしろ将来的には、債券利回りは上昇していくであろうとみられています。
実際に債券利回りが上昇すれば、既に発行されている既発債に関しては、相対的に、魅力が薄くなりますから、価格が値下がりすることとなります。
このため、現時点で債券をポートフォリオに組み込む事は、「将来的に値下がりすることがわかっている資産を、わざわざ買い入れるのと同じことだ」等として、手厳しい口コミが寄せられることもあります。
口コミ⑧つみたてNISA&iDeCoが利用できないのは、インデックス投資ツールとして論外
投資家が、インデックス投資を始める場合、
- まずは、自身の就労・勤務状況に応じて、iDeCo (個人型確定拠出年金制度)の掛け金上限額を投資し、
- さらに、毎月の積み立て投資用の予算に余力がある場合は、月額3万円強程度の、「つみたてNISA」口座を用いた投資を行う、
という流れが、スタンダードとされています。
まず、iDeCoを利用する場合、
- 毎月の拠出金が、全額所得控除となる
- 分配金に関しても、非課税で再投資ができる
- 積み立てた資金の受け取り時においても、退職金控除、ないしは、公的年金等控除を活用することができる
といった、様々な税務上のメリットが整備されています。
また、つみたてNISAの場合も、
- 最長で20年間にわたり、分配金や値上がり益に関して、非課税で運用することができる
- 取得可能銘柄が、金融庁の認定銘柄に限定されているため、インデックス投資初心者でも、投資信託選びが比較的容易になる
などといった利点が指摘されています。
しかしながら、国内で提供されているロボアドバイザーの場合、iDeCo制度や、つみたてNISA口座を利用した投資を行うことは、原則として、できません。
この不便に関しては、投資にまつわる税制に詳しいベテラン投資家などから、「論外である」として、手厳しい口コミが寄せられる原因となっています。
参考:
ロボアドバイザーと、つみたてNISA|つみたてNISAのメリット&デメリット、ロボアドバイザーとの併用・比較について検証
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