【ソーシャルレンディングファンド分析】Pocket Funding(ポケットファンディング)「PF事業支援ファンド5号【一部不動産担保付】」の場合。

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

ソーシャルレンディング各社の過去ファンドを題材に、各社の特徴や、ファンドごとのリスク・リターンのバランス等を検証する本企画。
今回は、Pocket Funding(ポケットファンディング)が2018年に資金募集を行ったソーシャルレンディングファンド、「PF事業支援ファンド5号」を題材に、読み解きを進めて参りましょう。

投資申し込み完了のエビデンス

今回検証対象となるファンドについては、私も個人的に出資を行っています。
Pocket Funding(ポケットファンディング)のマイページ、「運用予定表」からのスクリーンショット抜粋がこちら。

Pocket Funding(ポケットファンディング)01

本ファンドの概要

同社のホームページ(https://pocket-funding.jp/funds/detail/59)から確認した、本ファンドの詳細情報としては、下記の通りです。
なお、本ファンドの募集総額402万円のうち、400万円を貸し付ける、案件1のほうに関してのみ、下記、詳説をさせていただきます。

本ファンドのスキーム図

同社のホームページ(https://pocket-funding.jp/funds/detail/59)から確認した、本ファンドのスキーム図は、下図の通りです。

Pocket Funding(ポケットファンディング)02
引用元:https://pocket-funding.jp/funds/detail/59

資金の借り手

個人事業主EE、との表記があります。
同事業主の事業内容や事業規模などについては、本ファンドの詳細情報からは、特段の明記が見当たりませんでした。

貸付資金の総額

本ファンドの募集総額は400万円であり、同額が、個人事業主EEに対して貸し付けられます。

借り手の資金使途

「工事請負代金が入るまでの繋ぎ資金」との明記があります。
この点を勘案すると、個人事業主EE、というのは、請負工事を行う、個人事業主、ということでしょうか。

貸付・運用の期間

貸付実行日が平成30年05月07日。
対して、返済完了日は、平成31年04月15日とのこと。約1年間ほどの貸付・運用となります。

設定担保

不動産に対して、根抵当権が設定されます。

当該不動産の所在

石垣島

当該不動産の性質

建物付きの土地、とのことですが、建物については築年数が古いため、無価値扱いとのこと。

当該不動産(土地)面積

233坪、との情報があります。結構広いですね。

当該不動産の評価額

12,715,200円、とのこと。
評価手法としては、取引事例比較によるとのこと。
石垣島の地価について、宅地の坪単価が10万4168円、商業地については31万2644円、との情報表記もありますので、これを勘案に入れれば、ごく控えめな評価額、と言えるものと思います。

担保物権

極度額700万円の根抵当権、とのこと。
先順位なしの第一順位設定となるそうです。

返済原資

個人事業主EEとしては、工事請負代金を受領する予定があり、この請負代金を原資に、本ファンドへの元利金返済を行う予定である、とのこと。

わたしたち個人投資家の期待利回り

7.50パーセントとのこと。

本ソーシャルレンディングファンドの資金募集達成度は

満額の資金募集が達成されています。

運用・返済状況は

本事業の返済完了日(予定)は、、平成31年04月15日。
本記事執筆本日現在、目下運用中です。

本ソーシャルレンディングファンドのポイント

私が考える、本ソーシャルレンディングファンドのポイントは、下記の通りです。
なお、あくまでも、私の個人的な見解です。

不動産担保付きで、第一順位抵当権、かつ、利回り7.5パーセントは、バリュー。

ごく好感できる利回り設定である、と判断いたしました。
極度額700万円も、評価額に対して55パーセントほどです。
他のソーシャルレンディング事業者ファンドの場合、評価額の8割強、場合によっては9割前後まで貸し付ける、などというケースも、散見されますから、そのあたりも勘案すると、本ファンドについては、比較的安心して投資できるだろう、と判断いたしました。

融資額の小ささに、少しほっこり(完全な妄想ですが・・・)

ここからはもはや妄想ですが、今回の融資額は、400万円。他のソーシャルレンディング案件と比べると、金額が、とても小さいです。
借主も、工事代金の支払いを待つ、個人事業主、とのこと。

沖縄県では、現在、各種公共事業が熱を帯びている、などいう話を、ちらほら、聞きますが、地元の工事業者さんたちは、結構苦労を為さっている、という話も、聞きます(※個人事業主EEが、【地元の】工事業者である、との確証は、ありませんし、事業主EEが実施した(する)工事作業も、沖縄で行われるものなのかどうか、分かりませんが)。
巨大公共事業関連の工事、となると、大手ゼネコンからの下請け仕事、となりますが、支払い条件もきつく、手形での支払い、等というケースも、少なくないのではないでしょうか。
すると、支払い日までの間に、数カ月~場合によっては1年ほど、期間が空いてしまうケースも、あるでしょう。
なんとなく、本案件について、「その間の、つなぎ資金なのかな…」という妄想が、わいてきてしまいました。
担保として提供する不動産についても、あくまでも担保として設定するだけであり、返済は頑として、回収した請負代金から行う、というあたりも、なんだか、(ごく個人的に)好感を覚えてしまいました。
もちろん、単なる想像・妄想にすぎませんが。

本ソーシャルレンディングファンド検証のまとめ

ソーシャルレンディング各社の過去ファンドを検証し、各社の特徴や、ソーシャルレンディングファンドごとの特色、そして、ファンド概要の読み解きのヒントを探る本シリーズ。
今回は、Pocket Funding(ポケットファンディング)のソーシャルレンディングファンド「PF事業支援ファンド5号【一部不動産担保付】」を題材に、検証をさせて頂きました。

しつこいようで申し訳ありませんが、
本記事文中の表現は、いずれも、私のごく個人的な意見に過ぎません。
その点は、くれぐれも、ご承知おきください。

しかし、あくまでも、その限りにおいて、
少しでも、「これからソーシャルレンディング投資を始めてみよう」とお考えの読者様にとり、
ファンド概要の読み込みの具体例として、ご参考になさって頂ける内容と出来たのであれば、嬉しい限りです。

なお、私は現在、国内23社のソーシャルレンディング事業者に、資金を分散投資中ですが、
そんな私が、国内23社中、厳選した3社のみ、「おすすめ事業者」としてご紹介しておりますのが、下記の別記事となります。
お時間ございましたら、ぜひご覧ください。

【ソーシャルレンディングのおすすめ会社はどこですか?】23社分散投資中の筆者が、ソーシャルレンディング投資初心者の読者様におすすめする、厳選3社がこちら。

それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会い致しましょう。


本寄稿内容は、寄稿者の個人的な見解・体験・意見であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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