【ソーシャルレンディングファンド分析】OwnersBook(オーナーズブック)「港区マンション第3号ファンド第1回」の場合

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

ソーシャルレンディング各社の過去ファンドを題材に、各社の特徴や、ファンドごとのリスク・リターンのバランス等を検証する本企画。
今回は、OwnersBook(オーナーズブック)が2018年12月に資金募集を行ったソーシャルレンディングファンド、「港区マンション第3号ファンド第1回 」を題材に、読み解きを進めて参りましょう。

本ソーシャルレンディングファンドへの投資申し込み完了エビデンス

今回検証対象となるソーシャルレンディングファンドへは、私も個人的に出資しています。
OwnersBook(オーナーズブック)マイページからのエビデンススクリーンショットがこちら。

オーナーズブックのファンドへと出資申込完了したエビデンス
引用元:OwnersBook(オーナーズブック)マイページ

本ソーシャルレンディングファンドの概要

同社のホームページから確認した、本ファンドの概要としては、下記の通りです。
なお、案件1、及び案件2のうち、資金の大半を融資する「案件1」のほうに関してのみ、下記、詳説をさせて頂きます。

本ソーシャルレンディングファンドの詳細情報ページのURL

こちらです。

https://www.ownersbook.jp/portfolio/detail/1130/

資金の借り手

東京都港区に所在する、総合不動産会社AN、とのこと。

貸付資金の総額

1億2千万円、とのこと。

借り手の資金使途

総合不動産会社ANの事業資金である限り、資金使途についての定めはない、とのこと。

本ソーシャルレンディングファンドの貸付・運用期間

予定貸付期間は、19ヶ月、とのこと。

設定担保

総合不動産会社ANが所有する下記物件に、債権額1億2,000万円の第一順位抵当権を設定する、とのこと。

  • 建物状況:
    1983年11月に建築された地上15階建てのマンション。対象部分は、当該建物の中層階に所在するマンション1室。
    建物全体の管理は独立系の建物管理会社に委託され、総合不動産会社ANによれば、建物全体(総戸数:約70戸)の管理費・修繕費等積立金につき1,690万円程度の滞納がある。
    ※対象部分については滞納無。
    2015年には大規模修繕工事実施済であり、維持・管理の状態は良好。
  • 交通・接近条件:
    東京都港区赤坂に位置しており、東京メトロ銀座線・南北線へのアクセスが至便、同千代田線へのアクセスが良好な立地。
  • 賃貸借状況:
    018年12月11日現在、空室。
  • 物件評価額:
    OwnersBook評価額は、外部専門家による査定額を参考に15,000万円(1億5,000万円)と査定している、とのこと。

返済原資

総合不動産会社ANによると、返済原資として、物件①の売却の他、他の記入機関等からの借入等を想定している、とのこと。

わたしたち個人投資家の期待利回り

5.0%、とのこと。

本ソーシャルレンディングファンドの資金募集達成度は

OwnersBook(オーナーズブック)の「港区マンション第3号ファンド第1回」に、出資申込完了致しました。
引用元:https://www.ownersbook.jp/portfolio/detail/1130/

1億円を超える、比較的大型の案件だったのですが、
あっという間に、資金枠はいっぱいとなっていました。
私も、出資申込時、クリック競争が大変でした。しばらくページ遷移が止まってしまい…。
OwnersBook(オーナーズブック)に限っては、もはや、お馴染み、という雰囲気ですが…。

運用・返済状況は

本ファンドの投資実行予定日は、「2019/01/15」と定められていますので、現在、投資実行待ち、という状況です。

本ソーシャルレンディングファンドのポイント

私が考える、本ソーシャルレンディングファンドのポイントは、下記の通りです。
なお、あくまでも、私の個人的な見解です。

LTV&利回りは穏当。

LTVは80パーセントジャスト。
シニアローン。
利回り5パーセント(年利)。
これといって面白みのある構成では無いですが、逆に言えば、OwnersBookの提供ファンドとしては、至極穏当なところだと判断しました。

(対象物件が私の想像通りなら)評価額は許容範囲内。

  • 1983年11月新築。
  • 港区赤坂。
  • 地上15階建て。
  • 総戸数は約70戸。

これだけ情報がそろえば、簡単にネットにあたるだけで、担保物についてはだいたいの想像がつきます。

物件が特定できれば、あとは、当該マンションの中古売買相場を調べれば、少なくとも”実勢価格”のイメージはつきます。
私が調査した限りにおいては、

  • 担保物マンションが、私の想像通りであれば、
  • 「1億5,000万円」という評価は、「安全帯」とは感じないが、
  • 「法外なほど割高」とも感じない。

といったところでした。
※せめて、区分所有対象物の間取りや、方角等といった追加情報が記載されていれば、もう少し確度が高い推察が出来るのですが…。電話でOwnersBookに追加情報を要請してみたのですが、残念ながら、WEB公開されている以上の情報は、お寄せ頂けませんでした。

本ソーシャルレンディングファンド検証のまとめ

ソーシャルレンディング各社の過去ファンドを検証し、各社の特徴や、ソーシャルレンディングファンドごとの特色、そして、ファンド概要の読み解きのヒントを探る本シリーズ。
今回は、OwnersBook(オーナーズブック)のソーシャルレンディングファンド「港区マンション第3号ファンド第1回」を題材に、検証をさせて頂きました。

しつこいようで申し訳ありませんが、
本記事文中の表現は、いずれも、私のごく個人的な意見に過ぎません。
その点は、くれぐれも、ご承知おきください。

しかし、あくまでも、その限りにおいて、
少しでも、「これからソーシャルレンディング投資を始めてみよう」とお考えの読者様にとり、
ファンド概要の読み込みの具体例として、ご参考になさって頂ける内容と出来たのであれば、嬉しい限りです。

なお、私は現在、国内23社のソーシャルレンディング事業者に、資金を分散投資しておりますが、
その中でも、OwnersBookは、他のソーシャルレンディング事業者と比べて、私が多くの資金を投資させて頂いている事業者のひとつです。


引用元:OwnersBook

  • 東証マザーズ上場企業、ロードスターキャピタル株式会社による運営。
  • 全案件(ファンド)に、不動産担保がセッティングされている。

等と言った特長のある事業者ですが、その分、個人投資家からの人気が高く、
ファンドによっては、(今回もそうでしたが)資金募集開始から、あっという間に、資金枠が埋まってしまう、というケースが多く見られます。

「いざ」という時の投資機会を逃さぬためにも、
あらかじめ、投資口座開設だけでも、済ませておくことをお勧めします。

同社の投資口座開設は、こちらの公式ページから手続き可能です。

OwnersBook(公式)

なお、同社の投資口座開設手続きは、いたってシンプルですが、
「初めてで不安」という方は、あらかじめ、こちらの別記事もご参照下さい。

OwnersBook(オーナーズブック)の口座開設方法まとめ【写真付き】

それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会い致しましょう。

追伸:
大手ソーシャルレンディング事業者数社を、投資家登録数や累積投融資額、利回りや手数料、といった指標で、横断的に比較検討した、こちらの過去記事も、おすすめです。是非、ご覧になってみてください。

【徹底比較】初心者へのおすすめ度、ファンドの平均利回り、事業者規模…。主要ソーシャルレンディング事業者を、複数アングル視座から横断比較。


本寄稿内容は、寄稿者の個人的な見解・体験・意見であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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