maneoで、ソーシャルレンディングファンド「不動産担保付きローンファンド1966号」が公開されています。

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

本ソーシャルレンディングファンドの概要

同社のホームページから確認した、本ファンドの概要としては、下記の通りです。
なお、案件1、及び案件2のうち、資金の大半を融資する「案件1」のほうに関してのみ、下記、詳説をさせて頂きます。

本ソーシャルレンディングファンドの詳細情報ページのURL

こちらです。

https://www.maneo.jp/apl/fund/detail?fund_id=6679

本ソーシャルレンディングファンドのスキーム図

maneoのソーシャルレンディングファンド「不動産担保付きローンファンド1966号」のスキーム図
引用元:https://www.maneo.jp/apl/fund/detail?fund_id=6679

資金の借り手

不動産事業者ER社、との表記があります。

貸付資金の総額

本ファンドからの貸付は、25,000,000円(2500万円)とのこと。
ただし、複数号のファンドに分け、総額では、8億円を貸付予定、とのこと。

借り手の資金使途

他の金融機関からの借り換え資金、との記載があります。

貸付・運用の期間

9ヶ月間の貸付となります。

設定担保

不動産事業者ERが所有する京都市内の土地に関し、第二順位の根抵当権が設定される、とのこと。

返済原資

上記不動産の売却代金が、返済原資に充てられる予定、とのこと。

本ソーシャルレンディングファンドの期待利回り

9パーセント、とのこと。

本ソーシャルレンディングファンドの検証ポイント

私が考える、本ファンドのポイントは、下記の通りです。
なお、いずれも、私の個人的な見解です。
実際の投資是非の判断においては、必ず、各投資家様それぞれ、皆様ご自身において、ご検討・ご判断を為さって頂きますよう、お願い致します。

(評価額を鵜呑みにすれば)LTVは至極穏当。

担保権が設定される土地の評価額は、50億円、とのこと。
この評価の妥当性については後程検証しますが、まずは一旦、50億円、という評価が妥当な物である、と仮定します。

既に第一順位抵当権が28億8,000万円分設定されていますから、maneoからの今回の8億円の貸付を合わせると、債務総額は、36億8,000万円となります。
この金額は、評価額50億円に対し、約73パーセントに相当します。

LTV(Loan to Value)73パーセント、というのは、
さほどアグレッシブに過ぎる設定では、ありません。
※一般的に、銀行等金融機関が他者に資金を貸し付ける場合の目安LTVが、7割程度、と言われています。

maneoの債権は、あくまでも、第二順位、となりますが、その点を考慮に入れたとしても、
50億円という評価額が妥当な物なのであれば、ある程度、しっかりと保全の効いたファンドのようにも(私の個人的見解としては)思えます。

ただし、あくまでも、「50億円という評価額が妥当な物なのであれば」という前提条件付きです。

1平方メートルあたり155万円の土地評価は妥当か。

担保権が設定される土地は、3,220平方メートル。
このため、1平方メートルあたりの評価額は、155万円ほど、となります(50億円÷3,320平方メートル≒1,552,795円)。

この「1平方メートルあたり155万円」という評価が、妥当な物かどうか、確認してみることが必要です。

「京都市」といっても、土地値は「区」によって全然違う。

土地の値段の調べ方はいくつかありますが、手っ取り早いのは、公示価格を見ることです。
国交省の「標準地・基準地検索システム」を使えば、最新の公示価格を簡単に確認できます。

maneoのソーシャルレンディングファンドの担保評価妥当性を確認すべく、国交省のサービスを活用する。
引用元:http://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=2&TYP=0

閲覧・確認は極めてシンプルなのですが、
問題は「京都市、と一言にいっても、区がたくさんある」ということです。

maneoのソーシャルレンディングファンドを検証すべく、京都市の土地値を確認する。
引用元:http://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?TYP=1&TDK=26&MOD=2

そして、同じ「京都市」内でも、区によって、公示価格の相場は全然違います。
例えば、「左京区」の場合であれば、1平方メートルあたりの価格の最高値は(私が確認する限りにおいて)こちらのケース。

maneoのソーシャルレンディングファンドの検証をすべく、左京区の土地値データ。
引用元:国土交通省地価公示

1平方メートルあたり46万2千円、というのが最高値でした。

これに対し、「中京区」の場合、

中京区の高額物件の例01
引用元:国土交通省地価公示

1平方メートルあたり300万円を超えるケースや、

中京区の高額物件の例02
引用元:国土交通省地価公示

さらに高額な、1平方メートルあたり470万円、というケースもありました。

一言に「京都市」といっても、区によって公示価格には広い開きがあり、
端的に言えば、

  • maneoが抵当権を設定する土地が、京都市「中京区」にあるのであれば、「1平方メートルあたり155万円」という評価は、(区内の、具体的な場所によっては)大いにあり得る、と判断できるわけですし、
  • 逆に言えば、本件土地が京都市「左京区」に所在しているのであれば、「1平方メートルあたり155万円、というのは、いくらなんでも、高すぎるのでは??」という合理的な疑問が湧くわけです。

というわけで、さっそく、maneoに電話をかけてみました。
本件担保物が、京都市内の、どの「区」に所在しているかを、教えてもらうためです。

どの「区」に属するのか、maneoに電話で訊いてみたが…

しかしながら、残念ながら、maneo側の回答としては、
「具体的な区名を明かすことは、出来ない」
というものでした。

理由としては、
「担保物件、ひいては、債務者の特定につながりかねないので」
とのこと。

確かに、本件土地の場合、3,000平方メートルを超える面積がありますから、ある程度の大規模案件でしょうし、
区名が特定されてしまえば、そこから芋づる式に、具体的な物件情報、ひいては、債務者に関する情報が、白日の下にさらされて仕舞う可能性は、否めないのでしょう。

とはいえ、区名が明らかにされない以上、本件担保物の評価(=1平方メートルあたり155万円強)が公正・妥当な物かどうか、確認することは、出来ません。

本ソーシャルレンディングファンドに関する総論

私は、個人的には、本件ファンドへの出資は見送らせて頂きます。

担保物が所在する区名が明らかにされぬ関係で、担保物に関する評価額の妥当性が、有意に確認できないため、です。

※あくまでも、私の個人的な見解です。

本記事執筆現在の資金応募状況は

maneoのソーシャルレンディングファンドの資金集まり状況
引用元:https://www.maneo.jp/apl/fund/detail?fund_id=6679

既に30パーセント以上、800万円弱の資金が集まってきているようです。

まとめ

記事中には、私の個人的な見解が、多々、含まれておりますが、
あくまでも、その限りにおいて、
少しでも、「これからソーシャルレンディング投資を始めてみよう」とお考えの読者様にとり、ご参考になさって頂ける内容と出来たのであれば、嬉しい限りです。

国内の大手ソーシャルレンディング業者を、出資中ファンドの平均利回りや、手数料、信頼性、といった尺度から、客観的に比較した、こちらの分析記事も、おすすめです。ぜひ、ご覧下さい。

【徹底比較】ソーシャルレンディ事業者ごとの投資家登録数・投融資額・ファンド利回り…。国内大手ソーシャルレンディング各社を複数視座から比較してみた結果、見えてきたものとは。

それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会い致しましょう。


本寄稿内容は、寄稿者の個人的な見解・体験・意見であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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