ソーシャルレンディングの利回りって結局どうなの?SL投資の利回りについて徹底解説致します。

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

ソーシャルレンディングの利回りは、本当に高いのか

ソーシャルレンディングの利回りは、そもそも、高いのでしょうか。

高利回り、とのイメージがあるソーシャルレンディング投資ですが、その利回りは、本当に、高いのでしょうか?

昨今、「高利回り」「ローリスク・ミドルリターン」等と話題の、ソーシャルレンディング。
果たして本当に、ソーシャルレンディング投資の利回りは、高いのでしょうか。
日本国内23社のソーシャルレンディング事業者に資金を分散投資中の私が、実際に投資をしているファンド、ソーシャルレンディング事業者を中心に、本記事にて、一緒に確認してみましょう。

わたしの実際のソーシャルレンディング投資の平均利回りは…

ここからは、ソーシャルレンディング投資の利回りについて、具体例をあげて検証します。

まずは、私のソーシャルレンディング投資全体の利回りから、お伝えして行きましょう。

ソーシャルレンディング全体の利回りはこんな感じ

わたしが、本日時点で出資済の、全ソーシャルレンディングファンド(本記事執筆本日現在、23社、延べ75本のファンドに出資済)の、利回り(年利)の平均は、【7.3パーセント】です。

わたしが出資しているファンドのうち、最も年間利回りが高いのは、トラストレンディングの「債権担保付ローンファンド105号~107号」、及び、同社の「債権担保付ローンファンド128号」です。
いずれも、年間利回りは、12パーセントです。

逆に、わたしが出資しているファンドのうち、最も年間利回りが低いのは、SBIソーシャルレンディングの、「SBISL不動産担保ローン事業者ファンド2018年4月第1号」です。
こちらのファンドの場合、年間利回り(想定)は、3.2パーセント~4.7パーセントとされています。

続いては、わたしがメインで投資しているソーシャルレンディング事業者に絞って、詳しく見ていきましょう。

クラウドクレジットのソーシャルレンディング投資利回り

本記事執筆本日現在、わたしが実際に出資をしている、クラウドクレジットのファンド一覧は、下図の通りです。
※クラウドクレジットのマイページ、「保有ファンド一覧」より抜粋。

続いて、国際分散型ソーシャルレンディング、クラウドクレジットの、利回りを見ていきます。

それぞれの利回りは上記スクリーンショットにも記載がございますが、あらためて整理すると、下図の通りです。

ファンド名 利回り(年利)
【ロシアルーブル建て】マイクロローン事業者ファンド24号 10.3パーセント
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド47号 7.2パーセント
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド48号 9.5パーセント
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド56号 8.8パーセント
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド55号 7パーセント
東欧金融事業者支援ファンド53号 10パーセント
東欧金融事業者支援ファンド52号 5.5パーセント
【ロシアルーブル建て】マイクロローン事業者ファンド32号 9.3パーセント
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド76号 9.0パーセント
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド85号 6.2パーセント
全ファンド平均 8.3パーセント

このように、
なかなかの高利回りファンドが並びます。

同社の場合、なんといっても、国際分散投資が持ち味です。
伊藤忠商事からの出資や、テレビ東京「ガイアの夜明け」への出演等、話題性のあるソーシャルレンディング事業者です。

OwnersBookのソーシャルレンディング投資利回り

本記事執筆本日現在、わたしが実際に出資をしているOwnersBookのファンド一覧は、下図の通りです。
※OwnersBookのマイページ、「投資状況(ポートフォリオ)」より抜粋。

続いて、オーナーズブックのソーシャルレンディングファンドの利回りを検証します。

それぞれのファンドの予定利回りについては、上記スクリーンショットにも明記がありますが、あらためて表にまとめてみると、下図の通りです。

ファンド名 利回り(年利)
渋谷区マンション第2号ファンド第5回 4.5パーセント
京都市中京区京町家用地第1号ファンド第1回 4.5パーセント
京都市下京区京町家再生第2号ファンド第1回 4.5パーセント
杉並区新築マンション第2号ファンド第1回 4.5パーセント
港区マンション第2号ファンド第1回 5パーセント
神奈川県葉山町マンション第1号ファンド第1回 5パーセント
全ファンド平均 4.66パーセント

これまで取り上げてきた数社と比較すると、
利回りは少し寂しい印象がありますね。

ただし、OwnersBookの場合、全てのファンドにおいて、資金借入人から、不動産の担保提供を受けている、という大きな特徴があります。

実際問題、担保設定(保全)に対する取り組み方は、ソーシャルレンディング事業者(及び、それぞれのファンド)によって、実に様々です。
借入人の保有する不動産に対して抵当権設定を行う物もあれば、借入人が有している債権(例:売掛金債権)に対して、質権を設定する物もあります。
物的担保ではなく、人的担保(連帯保証)を設定する物もありますし、なかには、「無担保・無保証」タイプのファンドを提供するソーシャルレンディング事業者も存在します。

そうしたなか、必ず、借入人が保有する不動産に対して、抵当権を設定する、OwnersBookのこだわりは、異色といえます。

SBIソーシャルレンディングの投資利回り

本日現在、わたしが出資をしている、SBIソーシャルレンディングのファンド一覧としては、下記の通りです。

出資しているSBIソーシャルレンディングファンドの利回り一覧です。

※SBIソーシャルレンディングのマイページ、「投資登録一覧」からのスクリーンショットです。

個別のファンドの利回りを整理すると、下図の通り。

ファンド名 利回り(年利)
SBISL不動産担保ローン事業者ファンド2018年4月第1号 3.2~4.7パーセント
SBISL不動産担保ローン事業者ファンド2018年5月第2号 3.2~4.7パーセント
SBISL不動産バイヤーズローンファンド 22号 6.5パーセント
SBISL不動産担保ローン事業者ファンドPlus15号 6.5パーセント
SBISL不動産担保ローン事業者ファンド2018年7月第1号 3.2~4.7パーセント
SBISL不動産担保ローン事業者ファンド2018年10月第2号 3.2~4.7パーセント
全ファンド平均
※不動産担保ローン事業者ファンド各号の利回りが、最低想定の3.2パーセントであった場合
4.3パーセント

単純な利回り比較においては、これまで見てきたソーシャルレンデイング事業者と比べ、多少保守的に映るかも知れませんが、SBIソーシャルレンディングの場合、

  • いつでも出資可能な、常設型ファンドの存在
  • 最低投資額=1万円、という敷居の低さ

が鍵となり、「投資のしやすさ」という観点においては、高い優位性を持つ事業者です。

私が主に出資しているソーシャルレンディング事業者を、ファンドの平均利回りでランキングすると…

私が出資しているファンドの平均利回りから、各ソーシャルレンディング事業者をランキングすると、下記のようになります。

  1. クラウドクレジット8.3パーセント
  2. OwnersBook4.66パーセント
  3. SBIソーシャルレンディング4.3パーセント

(※平均利回りを求めるための計算対象は、あくまでも、私が出資しているファンドに限られます。また、SBIソーシャルレンディングの平均利回り算出においては、同社の「不動産担保ローン事業者ファンド」の利回りを、最低想定の3.2パーセントと仮定しています。)

ソーシャルレンディングの利回りを、他の投資手法と比較すると…

ソーシャルレンディングの利回りを、他の投資手法と比較してみましょう。

ここからは、ソーシャルレンディング投資の利回りを、他の投資手法の利回りと比較検討してみましょう。

ここまで見てきたなかで、
「ソーシャルレンディング」と一言にいっても、

  • その利回りの相場は、ソーシャルレンディング事業者によって様々であり、
  • また、ひとつのソーシャルレンディング事業者が提供するファンドの中でも、利回りには、結構、幅がある、

ということが、お分かり頂けたものと思います。

その点を理解したうえで、あえて「ざっくりと」、ソーシャルレンディング投資と、他の投資手法とを、利回りで比較すると(あくまでも概説となりますが)、

  • 「銀行預金」よりは、高い利回りが期待できる。
  • 「日本国債」や、「社債」への投資よりも、高い利回りが期待できる。

このあたりは、ごく控えめに言っても、至極確からしいと言えるでしょう。

一方、IPO株式への投資なども含めた、個別株投資や、外国為替取引(FX)等の投資手法の場合、ソーシャルレンディング投資よりも、はるかに大きな利回りを得ることが出来る場合もあるでしょう。
ただし、個別株投資や、FX投資等の場合、

  • 本業との兼ね合いが難しい。
  • 安定的に利益を出せるようになるためには、かなりの熟練度を要する。

というデメリットがあります。
ソーシャルレンディング投資の場合、一度ファンドへと投資申し込みを済ませてしまえば、あとは”ほったらかし”が可能ですから、専業投資家ではなく、別途本業(会社勤めなど)がある方でも、ごく気軽に取り組みやすい、というメリットがあります。
また、各ソーシャルレンディング事業者が提供してくれるファンド情報を正確に読み込めるようになるには、多少の練習が必要かも知れませんが、求められる修練の質・量としては、個別株投資やFX投資とは、比較にならないほど軽度でしょう。

ソーシャルレンディングの高利回りの理由

ソーシャルレンディング投資の高利回りの理由を検証してみます。

高い利回りが特徴のソーシャルレンディング。ではなぜ、ここまで高い利回りが実現し得るのでしょう。

「ソーシャルレンディング投資の利回りが高いのは、分かった」
「では、なぜ、ソーシャルレンディング投資の利回りは、そんなに高いのか」
「ソーシャルレンディング事業者から資金を借りる企業は、それほどの高利回りでお金を借りて、本当に大丈夫なのか」
そのような疑問を抱くのは当然です。
わたしも、ソーシャルレンディング投資を始めた当初、この点が非常に気になりましたので、いろいろと調べてみました。

どのような事業者が、ソーシャルレンディングから資金を調達するのか

これまで、様々なソーシャルレンディングファンドに投資をして参りましたが、その中で感じることとして、ソーシャルレンディング事業者から資金を調達しようとする借入人企業には、往々にして、以下のような特徴があるようです。

  • 業歴が比較的浅い。
  • 企業の規模が、(必要とする事業費用と比較して)少々、小粒。

すなわち、しっかりとしたビジネスモデルや、案件(公共事業系の工事の受注など)を持っているのだが、業歴の浅さや事業規模の小ささが障害となり、一般的な金融機関(銀行等)の形式的な審査では、資金調達が実現しない、ないしは、実現まで時間がかかり過ぎる、という企業が、ソーシャルレンディングからの資金調達を図っている、というケースが多いようです。

なぜ、借り手企業は、高い金利を支払って、ソーシャルレンディング事業者から資金を借りるのか

上記内容とも少々重複致しますが、

  • (比較的金利の安い)銀行からの資金調達を画策するも、銀行の形式的な審査(業歴や資本金規模、不動産担保有無などを重視)では、うまく通らない。
  • 事業の案件の性質上(例:不動産投資で、売り主が比較的廉価での売却を検討しており、ただし売り急いでいる、というケース)、取り急ぎ資金調達をしたいのだが、銀行の審査では、時間がかかり過ぎる。

などといった事情があり、そうしたファイナンス上の弊害をクリアする目的で、(多少の高利には目をつむったうえで)ソーシャルレンディング事業者からの資金調達を画策する、というケースが多いようです。

ソーシャルレンディングの利回りの計算方法

ソーシャルレンディング投資の利回りの計算方法を確認

最後に、ソーシャルレンディング投資の利回りの計算方法について確認しておきましょう。

たとえば不動産投資の場合、最終的な利回りを計算するためには、様々な計算が必要ですよね。
その点、ソーシャルレンディング投資の場合は、さほど複雑な計算を(少なくともわたしたち個人投資家が)強いられることはありません。

強いて注意すべき点としては、各ソーシャルレンディングファンドの詳細情報に記載されている(想定)利回りは、あくまでも、【税引き前】の利回りである、という点です。
本ブログでも複数回にわたり言及しておりますが、ソーシャルレンディング投資で得た利益は、雑所得に該当します。
そして、課税方式は、総合課税が該当します。

現在、所得税率がさほど高くない方は、確定申告を行うことで、控除された源泉所得税の一部が返ってくる可能性があります。
対して、現在、累進課税に悩まされている方の場合、追加納付、ということもあり得るでしょう。

ソーシャルレンディングの利回り考察のまとめ

いかがでしたでしょうか。

ソーシャルレンディング投資を実践するなかで、個々のファンドに対する是非の判断、すなわち、「このファンドには、投資をするべきか、否か」の判断を、避けて通ることは出来ません。
そして、その判断を行ううえで、「利回り」に関する考察は、欠かせないポイントのひとつです。

わたしの場合、個々のファンドについて投資是非判断を行う際は、そのファンドの、リスクとリターンのバランスを、常に考慮するようにしています。
具体的に言うと、

  • リスクの考察
    =各ファンドの、保全(担保設定等)状況に関する考察。
  • リターンの考察
    =各ファンドの利回りに関する考察。

となります。
そのファンドが、「しっかりと保全が効いている割には、利回りが良いな」と判断すれば、基本的に、迷わず投資をします。
逆に、「あまり保全が効いていないにも関わらず、利回りが低いな」と判断すれば、投資は見送ります。
「保全はいまひとつなんだけど、利回りがずいぶん高いな…」という場合は、貸付期間の長短も考慮したうえで、ごく少額を投資を検討します。
「保全はばっちりなんだけど、利回りが面白みがないな…」という場合は、「まあ、銀行に預けておくよりは、いいか…」と判断し、やはり、貸付期間の長短を勘案したうえで(=あまりにも長い間、低い金利で資金が拘束されてしまうのは、避けるべき)、ごく少額を投資するようにしています。

さらに極言すれば、(各ファンドの内容をしっかりと読み込んでいくと、だんだんと身に染みてくることなのですが、)少なくともソーシャルレンディング投資においては、リスクとリターン(利回り)は、必ずしも、比例しないのではないか、とも、わたしは、考えています。
(※ごく一般的な投資理論としては、リスクとリターンは比例する、すなわち、高リスクであれば、高リターンが狙えるし、低リスクである場合は、低リターンしか狙えない、と言われます)

これはもしかしたら、日本のソーシャルレンディング市場が、まだまだ発展途上にある、ということの、現れなのかも知れません。
真に効率化された市場においては、やはり確かに、リスクとリターン(利回り)は正比例するのだと思います。
まだまだ発展途上で、市場に一定の歪みがある状態だからこそ、

  • リスクの割に、リターンが小さいファンドもあれば(=こういうファンドには投資してはいけない)、
  • リスクの割には、リターンがずいぶん大きいファンド(=是非、こういうファンドを狙って投資したい)、というのも、存在する、

そんな状況が、まだまだ、散見されるのかもしれません。

そして、そのような市場環境において、何よりも大切なのは、投資すべきファンドを見極める、”選球眼”なのだろうと、わたしは思います。

以上、熱く語らせて頂いているうちに、すっかり長文になってしまいました。
拙文に最後までお付き合い頂いたことに、まずは、御礼申し上げます。

本記事の内容は、あくまでも、わたしのごく個人的な見解に過ぎませんが、その限りにおいて、読者様のソーシャルレンディング投資ライフの一助となれたのであれば、嬉しい限りです。

なお、私は現在、23社の国内ソーシャルレンディング会社に、資金を分散出資していますが、
周りの人々(=本ブログの読者様を含めて)に、最低限、自信をもってお勧めできる会社、というのは、正直、限られます。
下記の別記事では、私の、数少ない、おすすめソーシャルレンディング会社に関する情報を、記載させて頂いております。

【ソーシャルレンディングのおすすめ会社はどこですか?】23社分散投資中の筆者が、ソーシャルレンディング投資初心者の読者様におすすめする、厳選3社がこちら。

お時間のある際にでも、是非、ご一読下さい。

それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会い致しましょう。


本寄稿内容は、寄稿者の個人的な見解・体験・意見であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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