SBIソーシャルレンディングの「メガソーラー」ブリッジローンファンドとは。
目次
メガソーラーファンドを取り扱う、SBIソーシャルレンディングとは
引用元:SBIソーシャルレンディング
SBIグループの100パーセント子会社である、SBIソーシャルレンディング株式会社が運営しているソーシャルレンディングサービスが、「SBIソーシャルレンディング」です。
日本国内のソーシャルレンディング事業者の中では、トップクラスの実績をもち、公開されている最新実績によれば、2020年4月末時点において、
- 融資残高:約421億円
- 累計融資実績:約1,359億円
- 本人確認済の投資家数(退会除く):51,539人
上掲のような実績を有しています。
原則としていつでも投資申込を行うことが出来る、「常時募集型ファンド」も提供されており、その筆頭である「不動産担保ローン事業者ファンド」の場合、公開済の同一シリーズファンド数は180号強、そのうち150号以上が償還済、累計での貸付総額は297億円強に達しています。
SBIソーシャルレンディングの「メガソーラー」ブリッジローンファンドとは。
そんなSBIソーシャルレンディングが、2016年7月以降、シリーズとして組成し、既に20本以上の同シリーズファンドが公開されているのが、同社の「SBISLメガソーラーブリッジローンファンド」です。
SBISLメガソーラーブリッジローンファンドのスキーム図
引用元:SBIソーシャルレンディング「SBISLメガソーラーブリッジローンファンド22号」https://www.sbi-sociallending.jp/pages/msbl22_fund
メガソーラーブリッジローンファンドのポイント
SBIソーシャルレンディングによると、当ファンドシリーズのポイントは、下記のとおり。
- 元本償還実績105億円超の「かけはし」シリーズ
※2019年2月13日時点において、「かけはし」シリーズに関しては、これまで貸倒れや延滞の発生がない、とのこと。 - 売電価格「36円 /kWh」の太陽光発電事業
平成30年度に事業計画の認定を受けた太陽光発電所の売電価格は、既に18円まで低下しているものの、本ファンドが対象とする太陽光発電所は、平成25年度に設備認定された売電価格36円の太陽光発電所である、とのこと。 - 管轄電力会社は東京電力
過去出力抑制された実績がなく、電力需要も高い管轄電力会社であるとともに、出力抑制の時間は年間360時間が上限、かついわゆる3年ルールの対象の発電所であり、現時点では買取価格引き下げの対象外となっている事業者である、とのこと。
※上記情報の引用元は、SBIソーシャルレンディング「SBISLメガソーラーブリッジローンファンド22号」https://www.sbi-sociallending.jp/pages/msbl22_fund
メガソーラーブリッジローンファンドのコンセプト
SBIソーシャルレンディングの、ファンドコンセプトページ(https://www.sbi-sociallending.jp/pages/msbl_fundconcept)では、本ファンドのコンセプトについて、時代背景などを含め、至極分かりやすく解説されています。
下記、一部抜粋致します。
SBISLメガソーラーブリッジローンファンドは、玄海インベストメントアドバイザー社との協業ローンファンドであり、「かけはし」との愛称を付けてシリーズ化しております。
この「かけはし」の愛称には、投資家の皆様よりご出資いただいた資金が、
◆再生可能エネルギーの普及・拡大や社会全体の環境負荷低減への貢献による現在から未来への架け橋、
◆増加する高齢者住宅・介護施設の供給ニーズに応えることによる健康と豊かな人生への架け橋、
◆観光立国の実現や2020年東京オリンピックを目前に高まる海外から日本へのインバウンド観光ニーズに対する架け橋
として有効活用されるべく、願いを込めております。
引用元:SBIソーシャルレンディング「SBISLメガソーラーブリッジローンファンドコンセプト」https://www.sbi-sociallending.jp/pages/msbl_fundconcept
現在わが国の主要なエネルギー源であり、電力の燃料にもなっている石油・石炭などの化石燃料は限りがあるエネルギー資源です。
これに対し、太陽光や太陽熱、水力、風力、バイオマス、地熱などのエネルギーは、一度利用しても比較的短期間に再生が可能であり、資源が枯渇しないエネルギーです。
これらは「再生可能エネルギー」ともいわれ、石油等に代わるクリーンなエネルギーとして、積極的な導入・普及を促進されています。東日本大震災の後2012年、政府により再生可能エネルギーで発電された電力の固定価格での買取制度が導入されました。その後、状況の変化に合わせて制度の変更や買取価格の一部引き下げなどもありましたが、原発再稼働問題なども議論されている中、引き続き重要なエネルギー源として位置づけられています。
引用元:SBIソーシャルレンディング「SBISLメガソーラーブリッジローンファンドコンセプト」https://www.sbi-sociallending.jp/pages/msbl_fundconcept
太陽光発電が好まれる理由
他の再生可能エネルギーによる発電に比べて、設置、事業の運営が比較的容易であることがあげられます。
太陽光パネルを設置するその土地や形状に合わせて設計、発電規模を決めることができますし、設置後の管理コストも比較的容易です。
また発電時にも廃棄物・排水・排気・騒音・振動が発生しないため、周囲近隣の理解も得られやすいなどの特長があります。
最近ではこれらの特長や、20年間の固定買取により安定した収入が見込めるという日本の太陽光発電所に着目して、これらに投資を行うことを検討する海外の投資家も増えてきています。
引用元:SBIソーシャルレンディング「SBISLメガソーラーブリッジローンファンドコンセプト」https://www.sbi-sociallending.jp/pages/msbl_fundconcept
メガソーラーブリッジローンファンドの資金融資先(借手)について
下記の借り手1及び借り手2が、本ファンドからの資金借り手となる、とのこと。
- 借り手1:
太陽光発電事業に必要な権利の確保、太陽光発電設備の建設・設置などを行ったうえで、当該太陽光発電事業をファンド等の第三者に売却することを予定している事業者 - 借り手2:
借手1が太陽光発電設備等の開発を依頼する施工業者の、代表者を務める人物が、代表取締役である、株式会社
※情報引用元は下記のとおり。
SBIソーシャルレンディング「SBISLメガソーラーブリッジローンファンド22号」https://www.sbi-sociallending.jp/pages/msbl22_fund
メガソーラーブリッジローンファンドにおける担保設定について
SBIソーシャルレンディングによると、下記3件の担保設定が為される、とのこと。
- 借手1の代表者が保有する借手1の出資持分に質権を設定
- 借手1が取得する予定である事業用地に設定される地上権に抵当権を設定
- 設置予定である発電設備一式に譲渡担保権を設定
上記の担保評価総額は、14億7,000万円である、とのこと。
なお、評価額については、借手1が本件太陽光発電事業を開始することにより得られる、将来の想定事業収益に基づいて算出されている、とのこと。
評価額算出方法については、下記の言及が為されています。
弊社は、本事業収益の評価に当たり、信頼できる第三者機関へ依頼を行ったうえで適正と思われる価格を担保評価額として採用しています。
引用元:SBIソーシャルレンディング「SBISLメガソーラーブリッジローンファンド22号」https://www.sbi-sociallending.jp/pages/msbl22_fund
また、保証(人的担保)として、借手1が太陽光発電設備等の開発を依頼する施工業者が、当該債務について連帯して保証することを予定している、とのこと。
SBIソーシャルレンディングのメガソーラーブリッジローンファンドの実績。
公開情報として掲載されている、メガソーラーブリッジローンファンドの各号の実績をまとめると、下記の表のようになります。
ファンド名 | 募集時期 | 出資額(=貸付総額) | 償還済元本額 | 名目利回り |
SBISLメガソーラーブリッジローンファンド1号 | 2016年7月 | 970,900,000円 | 970,900,000円 | 5.00% |
同2号 | 2016年8月 | 420,000,000円 | 420,000,000円 | 5.00% |
同3号 | 2016年12月 | 700,000,000円 | 700,000,000円 | 7.00% |
同4号 | 2017年2月 | 600,000,000円 | 600,000,000円 | 7.00% |
同5号 | 2017年2月 | 900,000,000円 | 900,000,000円 | 7.00% |
同6号 | 2017年6月 | 1,288,450,000円 | 1,288,450,000円 | 7.00% |
同7号 | 2017年10月 | 465,000,000円 | 465,000,000円 | 7.00% |
同8号 | 2017年11月 | 1,110,000,000円 | 1,110,000,000円 | 7.00% |
同9号 | 2018年1月 | 850,000,000円 | 850,000,000円 | 7.00% |
同10号 | 2018年1月 | 317,000,000円 | 317,000,000円 | 7.00% |
同11号 | 2018年3月 | 726,000,000円 | 726,000,000円 | 7.00% |
同12号 | 2018年3月 | 996,950,000円 | 996,950,000円 | 7.00% |
同13号 | 2018年4月 | 450,000,000円 | 450,000,000円 | 7.00% |
同14号 | 2018年5月 | 1,728,000,000円 | 1,728,000,000円 | 7.00% |
同16号 | 2018年9月 | 1,551,550,000円 | 1,551,550,000円 | 7.00% |
同17号 | 2018年11月 | 808,850,000円 | 808,850,000円 | 8.00% |
同18号 | 2018年11月 | 636,300,000円 | 636,300,000円 | 9.00% |
同19号 | 2018年12月 | 1,047,550,000円 | 1,047,550,000円 | 7.00% |
同20号 | 2018年12月 | 234,000,000円 | 100,000円(運用期間中) | 9.00% |
同21号 | 2018年12月 | 91,200,000円 | 91,200,000円 | 7.00% |
同22号 | 2019年2月 | 599,700,000円 | 100,000円(運用期間中) | 7.00% |
同23号 | 2019年5月 | 595,000,000円 | 595,000,000円 | 7.00% |
同24号 | 2019年11月 | 855,200,000円 | 0円(運用期間中) | 7.00% |
同25号 | 2019年12月 | 909,900,000円 | 0円(運用期間中) | 7.00% |
同26号 | 2020年2月 | 250,350,000円 | 0円(運用期間中) | 6.00% |
同27号 | 2020年3月 | 2,352,200,000円 | 0円(運用期間中) | 8.00% |
※不成立となった同15号を除く。
第1号ファンドから、第27号ファンドまで(ただし、不成立となった第15号ファンドを計算除外)の数値をまとめると、
- 出資総額・貸付総額は、214億5,410万円
- 償還済み元本額の累計は、162億5,295万円
- 運用中元本額(貸付総額-償還済元本)は、52億115万円
- 名目利回りの平均値は、7.04%(最低5%、最高9%)
- 延滞中の貸付元本:0円
- デフォルトした貸付元本(累計):0円
上記のようになります。
また、ファンドの号数・件数ベースでは、
- 全27号の組成実績があり、
- うち、不成立が1件。
- 終了済(償還済み)が20件。
- 運用中6件。
上記の通りとなります。
なお、上掲情報の引用元は、SBIソーシャルレンディングが公開している最新実績情報(2020年4月15日現在)であり、情報の引用日は2020年4月18日です。
まとめ
本記事におきましては、SBIソーシャルレンディングの「SBISLメガソーラーブリッジローンファンド」に関し、情報をまとめました。
少しでも、ご参考と為さって頂ける内容と出来たのであれば、幸甚です。
SBIソーシャルレンディングに関する記事一式については、こちらからご覧下さい。
↓
ソーシャルレンディング・ラボ【SBIソーシャルレンディング関連記事一覧】
投資家からも、資金需要事業者からも、高い注目を集める、ソーシャルレンディングではありますが、業界の成熟は道半ばであり、いくつかの「危険会社」の存在も気にかかります。あらかじめ、こちらの過去記事も、ご参照下さい。
↓
ソーシャルレンディング・ラボの考える、【ソーシャルレンディング危険会社ランキング】はこちら
それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会いいたしましょう。
※本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。
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