ソーシャルレンディング業界に波紋を呼んだ「JCサービス」とは|国会議員団団長を務めた政治家、細野豪志氏との関係も
JCサービスは、ソーシャルレンディング事業者「グリーンインフラレンディング」の親会社
引用元:株式会社JCサービス(https://jcservice.co.jp/news/20190307.pdf)
株式会社JCサービスは、ソーシャルレンディング事業者「株式会社グリーンインフラレンディング」の、親会社にあたります。
ソーシャルレンディング事業者「グリーンインフラレンディング」とは
引用元:グリーンインフラレンディング(https://www.greeninfra.jp/)
「再生可能エネルギー関連案件に特化したソーシャルレンディングサービス」を謳っていた、グリーンインフラレンディング。
株式会社グリーンインフラレンディングは、そんなグリーンインフラレンディングの運営会社にあたります。
証券取引等監視委員会の検査結果
2018年7月に、証券取引等監視委員会が公開した、「maneoマーケット株式会社に対する検査結果に基づく勧告について(https://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2018/2018/20180706-1.htm)」という公表資料において、株式会社グリーンインフラレンディング、及び、その親会社である株式会社JCサービス(※行政処分勧告発表文書内では、”甲社”と表記)について、言及が為されています。
2.事実関係
maneoマーケット株式会社(以下「当社」という。)は、当社ウェブサイトにおいて、多数の事業会社を営業者とするファンドの取得勧誘(以下「プラットフォーム事業」という。)を行っている。
当社は、平成28年10月5日以降、プラットフォーム事業において株式会社グリーンインフラレンディング(以下「GIL社」という。)を営業者とするファンドの取得勧誘を行っており、同29年12月末における当該ファンドの出資者数は3,084名、貸付残高は約103億円となっている。今回検査において、当社の業務運営の状況を検証したところ、GIL社を営業者とするファンドにおいて、以下の問題が認められた。
(1)ファンドの取得勧誘に関し、虚偽の表示をした行為
当社は、GIL 社を営業者とするファンドの取得勧誘において、ファンド毎に特定された太陽光発電所やバイオマス発電所等の再生可能エネルギー事業の開発資金等にファンド資金を支出する旨を表示しており、GIL社は調達した資金を主にGIL社の親会社である甲社の関係会社を経由して甲社に貸し付け、甲社が各種事業等に投融資を行っている。
しかし、甲社においては、ファンドから貸し付けられた資金及び自己の固有の事業に係る資金について、区分管理することなく、ほぼ全ての資金を1つの口座で入出金している状態となっている。
今回検査において、甲社が、入金されたファンド資金をウェブサイト上で表示した出資対象事業に支出しているか検証したところ、出資対象事業と異なる事業等へ支出している事例が多数認められた。
当社は、この間において取得勧誘を行ったファンドのウェブサイト上の資金使途の表示と実際の資金使途が同一となっているかについて確認せず、事実と異なる表示のまま取得勧誘を継続している。この結果、当社は、ファンドの取得勧誘に関して、虚偽の表示を行っているものと認められる。(2)当社の管理上の問題点
上記(1)の状況が看過されてきた原因は、当社においては、法令上、虚偽表示等の禁止行為が規定されているにもかかわらず、ファンド資金の使途等の確認を甲社の関係会社に一任し、甲社における資金管理の実態や資金の使途を把握できる管理態勢を構築していないことによるものと認められる。
引用元:証券取引等監視委員会「maneoマーケット株式会社に対する検査結果に基づく勧告について」https://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2018/2018/20180706-1.htm
損害賠償請求訴訟でも、提訴の対象に
2019年3月、投資家が、ソーシャルレンディング事業者「maneoマーケット」等を相手取り、損害の賠償を求める訴訟を提起しました。
その際、JCサービスについても、株式会社グリーンインフラレンディング等と連名で、被告とされている旨が報じられています。
被告はマネオ、ファンド事業会社グリーンインフラレンディング(GIL、東京)、再生可能エネルギー開発会社JCサービス(大阪)など4社と、GILとJC社の中久保正己社長。
引用元:朝日新聞DIGITAL「ソーシャルレンディング最大手を提訴へ「11億円損害」」https://www.asahi.com/articles/ASM374K6VM37UUPI008.html
株式会社JCサービス概要
引用元:JCサービス(https://jcservice.co.jp/)
株式会社JCサービスの概要としては、下記の通りです。
会社概要
- 会社名:株式会社JCサービス
- 本社:大阪市西区新町一丁目14番39号 三恵ビル4階
- 東京事務所:東京都港区赤坂一丁目9番13号 三会堂ビル6階
- 設立:平成15年3月19日
- 資本金:273,150千円 (平成26年11月末)
- 代表取締役:中久保正己
上掲情報引用元:JCサービス(https://jcservice.co.jp/company/) なお、敬称略。
売上高
- 2018年 11月期:2,288百万円
- 2017年 11月期:5,765百万円
- 2016年 11月期:6,216百万円
- 2016年 2月期:1,576百万円
- 2015年 2月期:2,659百万円
- 2014年 2月期:1,027百万円
上掲情報引用元:JCサービス(https://jcservice.co.jp/company/)
JCサービス代表者「中久保正己」氏とは
引用元:JCサービス(https://jcservice.co.jp/message/)
JCサービスホームページ(https://jcservice.co.jp/message/)において、同社代表取締役である、中久保正己氏からの挨拶文が掲載されています。
国会議員団(細野豪志氏・団長)と共にタイ訪問も
引用元:JCサービス(https://jcservice.co.jp/news/20171227.php)
JCサービスのホームページ(https://jcservice.co.jp/news/20171227.php)においては、同社代表取締役の中久保正己氏が、細野豪志氏が団長を務める国会議員団とともに、タイ王国を訪問した旨も掲載されています。
国会議員団団長を務めた政治家、細野豪志氏とは
引用元:細野豪志 Official site(https://www.gohosono.com/profile/)
- 生年月日:昭和46年8月21日
- 出身:滋賀県
- 最終学歴:京都大学法学部卒業
- 職歴:三和総合研究所研究員 (現三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング)
- 選挙区:静岡県第五区(三島市、富士市、御殿場市、裾野市、伊豆の国市、函南町、小山町)
- 政治歴:環境大臣、内閣府特命担当大臣(原子力発電所事故再発防止・収束)、総理大臣補佐官、民主党幹事長、政調会長などを歴任
上掲情報引用元:細野豪志 Official site(https://www.gohosono.com/profile/)
まとめ
本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。
本記事内に掲載している企業、及び同企業代表者等、その他政治家等に関する情報につきましては、その情報引用(引用元は各上掲の通り)において、誤記等のないよう、当サイトとして細心の注意を払いましたが、正確な一次情報等につきましては、必ず、それぞれの企業等の独自ホームページをご確認頂きますよう、お願い致します。
投資家からも、資金需要事業者からも、高い注目を集める、ソーシャルレンディング。
しかしながら、業界の成熟は道半ばであり、いくつかの「危険会社」の存在も気にかかります。
ソーシャルレンディング投資の検討にあたっては、あらかじめ、こちらの過去記事も、ご参照下さい。
↓
ソーシャルレンディング【危険会社ランキング】最新版
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