【余剰資金の投下先に?】ソーシャルレンディングの「使い方」を考える。

寄稿者紹介

個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。

ソーシャルレンディングの使い方1【純然たる余裕資金・余剰資金の運用に】

ソーシャルレンディングの使い方1【純然たる余裕資金の運用に】

詳しくは後述致しますが、ソーシャルレンディング投資には、リスクがあります。
このため、

  • ソーシャルレンディング投資に回すのは、純粋な余裕資金(=使用用途が何ら存在しない、余剰資金)である必要がありますし、
  • 極言すれば、そのような余剰資金のない方には、ソーシャルレンディング投資はおすすめできません。

ソーシャルレンディング事業者は投資家に対し、投資家が出資した元本の保証をしてくれません。
このため、ソーシャルレンディング事業者のファンドに対して出資した資金は、その後、元本割れするリスクがあります。

また、ソーシャルレンディング事業者から資金融資を受ける企業(※以後、「借り手企業」)から、ソーシャルレンディング事業者への返済が、滞れば、必然的に、ソーシャルレンディング事業者から私達個人投資家への分配にも、遅れが生じます。

こうした事情を踏まえると、ソーシャルレンディングの使い方として、「投資資金は、純粋な余裕資金」に限定しておくことの大切さが、よくお分かりいただけるものと思います。
近い将来に使用用途がある資金や、生活防衛資金、お子様の学資等、余剰資金【ではない】資金をソーシャルレンディングに投じるのは、ソーシャルレンディングの使い方として、間違ったものであると、言わざるを得ません。

ソーシャルレンディングの使い方2【少額の資産運用に】

ソーシャルレンディングの使い方2【少額の資産運用に】

ソーシャルレンディング投資には、他の投資手法全般と比べて、

  • 期待利回りが、比較的、高く、
  • また、投資のスタートにあたり、まとまった初期費用が必要ない、

という、特長があります。

ソーシャルレンディングの使い方として、これらの、ソーシャルレンディングならではの特長は、しっかりと活かしていく必要があります。
具体的には、「ほんの少し、小さな額、少額から、ちょっとずつ、スタートしてみる」ということです。

どのソーシャルレンディング事業者が、本当に、信頼に値するのか、という点や、
「数あるファンドの中で、どのファンドに、出資したらいいのか」
という点は、特に、ソーシャルレンディング投資開始初期の時点において、十全にマスターしておく、というのは、極めて難しい事だと思います。
私自身、ソーシャルレンディングを始めて以降、今日に至るまでの間、様々な、紆余曲折がありました。

極論すれば、「最初の投資からうまくいくはずはない。まずは勉強代だと思って、ほんの少しの金額から、やってみよう」くらいの気構えが、ソーシャルレンディング投資をスタートするにあたっては、必要だと、私は個人的に、思います。

ソーシャルレンディングの使い方3【リスクを知る】

ソーシャルレンディングの使い方3【リスクを知る】

最後に、ソーシャルレンディング投資にまつわる諸リスクについて、簡単に、お伝えしておきたいと思います。

元本割れのリスク

ソーシャルレンディング投資、というのは、端的に言えば、

  • ソーシャルレンディング事業者と、
  • 投資家(私達のような、個人投資家)との間の、

「匿名組合契約」によって、成立するものです。

そして、締結される匿名組合契約において、ソーシャルレンディング事業者は「営業者」という立場となり、私達個人投資家は、「匿名組合員」という立場となります。
このとき、忘れてはならないのは、当該匿名組合契約において、営業者は、匿名組合員に対し、匿名組合員が出資した投資元本の、保証を行わない、ということです。

ソーシャルレンディング事業者は、匿名組合の営業者として、匿名組合の事業において利益が生じた場合、その利益を、匿名組合員に対して分配する義務を負っています。
しかしそれは、あくまでも、

  • 利益が出たときに、
  • その利益を分配する義務、

であるに過ぎません。

逆に言えば、匿名組合の事業の利益が、元来の目論見の期待利回りに満たなかった場合でも、ソーシャルレンディング事業者としては、その差分を、投資家に対して補てんするような義務は、負いません。
さらに言えば、万が一、匿名組合の事業が不調に終わり、投資家の出資した投資元本が、棄損してしまった(=元本割れが生じてしまった)としても、ソーシャルレンディング事業者は、投資家が被った損害を、補てんするような義務は、負いません。

ソーシャルレンディング投資は、投資家が元本割れリスクを許容することによって成立する投資スキームであり、この点において、預金保証制度による保護(※限度額等の条件はあり)を受ける定期預金等商品と、根本的に異なります。

ソーシャルレンディングの使い方を考えるうえで、この点は、極めて重要なポイントとなりますので、くれぐれも、ご留意ください。

延滞発生リスク

ソーシャルレンディング事業者は、投資家に対し、定められた期日に、分配を行いますが、この分配の原資は、あくまでも、借り手企業がソーシャルレンディング事業者に対して支払った、返済元利金です。
匿名組合契約の性質上、

  • 万が一、借り手企業からソーシャルレンディング事業者への、元利金返済に、遅延が生じた場合、
  • ソーシャルレンディング事業者から投資家への分配にも、必然的に、遅延が生じますし、
  • この際、ソーシャルレンディング事業者が、自らの責任で、投資家に対する分配原資を、別途、自力にて手配・確保するようなことは、ありません。

ソーシャルレンディング事業者の組成・公開しているファンドには、それぞれ、運用予定期間が定められていますが、上掲したような事情により、借り手企業からソーシャルレンディング事業者への返済に遅れが生じた場合、元来の運用終了予定日になっても尚、ソーシャルレンディング事業者から、投資家の元へと、資金が戻ってこない、という事態が生じ得ます。

事業者破綻リスク

匿名組合契約において、匿名組合員(=投資家)が出資した資金は、営業者(=ソーシャルレンディング事業者)の財産として取り扱われることとなります。
※正確には、ソーシャルレンディング事業者の貸借対照表上の、「預り金」負債勘定となります。

万が一、ソーシャルレンディング事業者が破産手続きへと移行した場合、投資家が出資している資金(=ソーシャルレンディング事業者にとって、預り金負債)は、ソーシャルレンディング事業者が抱えるその他の負債と、あくまでも並列にて、清算等されることとなります。
すなわち、ソーシャルレンディング事業者の破綻時の資産状況等によっては、投資家が出資等した資金が、大きく棄損してしまう可能性がある、という事です。

ソーシャルレンディング投資にあたっては、正しい「使い方」の順守を。

定期預金等と比し、高い期待利回りが呈示されているとして、注目を集めている、ソーシャルレンディング。
しかし、その魅力の裏側には、決して看過してはならない、リスクもあります。
どうぞくれぐれも、ご留意ください。

本稿は、以上となります。
拙文に最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

※本記事は、寄稿者の個人的な見解であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。

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