スマートレンドにて、ソーシャルレンディングファンド「海外(中国・香港)事業支援型ローンファンド 第258号」が公開されています。
個人投資家Y.K氏。
2018年初旬からソーシャルレンディング投資を始め、約1年ほどが経過。
合計20社以上のソーシャルレンディング事業者に投資口座を開設し、累計投資額は400万円以上。
30代男性会社員・首都圏在住。
本ソーシャルレンディングファンドの概要
同社のホームページから確認した、本ファンドの概要としては、下記の通りです。
なお、案件1、及び案件2のうち、資金の大半を融資する「案件1」のほうに関してのみ、下記、詳説をさせて頂きます。
本ソーシャルレンディングファンドの詳細情報ページのURL
こちらです。
↓
https://www.smartlend.jp/fund/detail?fund_id=443
本ソーシャルレンディングファンドのスキーム図
引用元:https://www.smartlend.jp/fund/detail?fund_id=443
本ソーシャルレンディングファンドの資金借り手は、中国の金融事業者
香港で消費者金融事業を営む、事業者C、との記載があります。
同社についてはその他、
- 日本から海外へ進出し、7年が経過した企業。
- 香港初のオンライン完結型の消費者金融事業を展開し、低いオペレーションコスト構造のもと、直近決算期の営業利益約4.8億円、売上利益率約30%を実現している。
- 学歴情報等を活用した与信スコアリングで、昨今のFintech(金融×IT)の流れを先取りし、高度なリスクマネジメントが行われている。
- 直近決算期の融資残高約28億円で、実質自己資本比率は40%台となっている。(尚、日本国内の銀行系消費者金融業者の自己資本比率は約19%~33%、とのこと。)
- 香港の消費者金融市場において、法令遵守、及び信用情報機関に加盟している優良企業で、債権ポートフォリオも約7,000件に小口分散されており、安定した事業構造となっている。
といったような付帯情報も、記載されています。
貸付資金の総額
本ファンドによる貸付は、1,000万円、とのこと。
借り手の資金使途
融資金は、事業者Cの事業性資金として、顧客への貸付や債務の借換等に利用される、とのこと。
本ソーシャルレンディングファンドの貸付・運用の期間
9か月間の貸付・運用となります。
設定担保
事業者Cが同社の顧客に対して有する小口貸付債権を対象とし、流動担保設定契約証書が締結される、とのこと。
返済原資
事業者Cが、同社の貸付先顧客から毎月受け取る元利金入金分の他、事業者Cが別途資金調達を行った資金等が、返済原資に充てられる、とのこと。
わたしたち個人投資家の期待利回り
7パーセント、とのこと。
なお、円建て融資(貸付も、返済も、円建て)であるため、わたしたち個人投資家として、為替差損のリスクを警戒する必要はない、とのこと。
本ソーシャルレンディングファンドのポイント
私が考える、本ファンドのポイントは、下記の通りです。
なお、いずれも、私の個人的な見解です。
利回りはまあまあ。長期・継続的な取引による信用醸成も進んでいる模様。
7パーセントという利回りは、(目立って高い、というほどではないですが)まあまあ、という印象です。
SmartLendでは事業者Cに対し、毎月定期的に募集・融資を行っており期日通りに返済されています。
引用元:https://www.smartlend.jp/fund/detail?fund_id=443
↑上記表現を見る限り、2社は昵懇の関係にあり、互いの信頼関係は、決して浅からぬものがあるのでしょう。
中国金融事業者に有しする単体ソーシャルレンディングファンドとしてみたときに、保全はどうなのだろう。
※写真はイメージです。
事業者Cのことを信頼しているスマートレンドからしたら、さほど、気にならないのかもしれませんが、
本ファンドを、ごく平易に、単体で俯瞰した場合、その担保設定には、いささか、不明点を感じずにはいられません(※あくまでも、私見です)。
事業者Cが有する小口貸付債権に担保権を設定するわけですが、
- (1,000万円という資金を貸し付けるにあたり、)いくら分の小口貸付債権に、担保権を設定するのか。
- 例えば、額面2,000万円分の小口貸付債権に担保権を設定するのであれば、その「評価額」(=多少のロス率があるでしょうから、額面通り、とは、いかないはずです)は、いくらなのか。
=この「評価額」が算出・提示されて初めて、わたしたち個人投資家としては、LTV(Loan to Value)の計算が可能となります。 - 万が一、事業者Cからスマートレンドへの返済が滞り、スマートレンドが、担保権設定済の「小口貸付債権」を、自力で換価(=自分で小口債務者から回収するなり、債権をまとめて第三者に転売するなり)する場合、果たして、いくら程度で、換価できる見込みなのか。
上記のような情報、特に、少なくとも、1、及び2の情報くらいは、提供が望まれるものと思います(繰り返しますが、私見です)。
本記事執筆現在の資金応募状況は
引用元:https://www.smartlend.jp/fund/detail?fund_id=443
資金募集期限まで、まだ1週間ほどの猶予がありますが、既に3分の2程度の資金が集まっているようです。
まとめ
記事中には、私の個人的な見解が、多々、含まれておりますが、
あくまでも、その限りにおいて、
少しでも、「これからソーシャルレンディング投資を始めてみよう」とお考えの読者様にとり、ご参考になさって頂ける内容と出来たのであれば、嬉しい限りです。
有力ソーシャルレンディング事業者各社を、ランキング形式で分析した、こちらの旧記事も、おすすめです。
↓
【ソーシャルレンディング事業者ランキング保存版】案件利回り・投資対象国分散・不動産担保設定状況・出資時利便性。異なる複数の視座から、国内人気ソーシャルレンディング事業者を徹底ランキング。
それでは、本記事はここまで。
また次回の記事にて、お会い致しましょう。
本寄稿内容は、寄稿者の個人的な見解・体験・意見であり、その内容は、当ラボの公式見解と異なる場合があります。
また、本記事は、読者様への情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品(ファンド等含む)への投資勧誘を目的としたものではありません。
個別のソーシャルレンディング事業者における投資口座開設や、実際の投資是非に係るご判断につきましては、必ず、読者様ご自身にて、為さって頂きますよう、お願い致します。
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