【プロが教える】中小企業融資案件、ココを見抜けば怖くない!

ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)で中小企業向けの融資案件を選ぶ際、何を基準に判断すれば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。
今回は、中小企業融資案件の評価ポイントを、プロの視点から分かりやすく解説いたします。

1. 担保・保証の有無と内容

融資案件において、担保や保証は非常に重要な要素です。万が一、貸付先が返済不能になった場合、担保を処分したり、保証人に弁済を求めることで、投資資金の回収が見込める可能性があります。

* 担保の種類:不動産担保、債権譲渡担保、動産担保など、担保の種類を確認しましょう。不動産担保の場合は、担保評価額や担保順位(第一順位であるか)が重要になります。
* 保証人の有無:代表者個人保証、第三者保証など、保証人の有無と、保証人の信用力を確認しましょう。代表者個人保証の場合、代表者の資産状況も考慮に入れる必要があります。
* LTV(Loan to Value):不動産担保の場合、担保評価額に対する融資額の割合(LTV)を確認しましょう。LTVが低いほど、担保価値に対する余裕があり、リスクが低いと言えます。

2. 貸付先の財務状況

貸付先の財務状況は、返済能力を判断する上で最も重要な要素の一つです。

* 財務諸表の確認:貸借対照表(BS)、損益計算書(PL)、キャッシュフロー計算書(CF)などの財務諸表を確認しましょう。これらの情報を基に、企業の収益性、安全性、成長性を分析します。
* 主要な財務指標:自己資本比率、流動比率、当座比率、インタレスト・カバレッジ・レシオなどの主要な財務指標を確認しましょう。これらの指標は、企業の財務的な健全性を評価する上で役立ちます。
* 業績の推移:過去数年間の業績推移を確認し、売上高や利益が安定的に推移しているか、成長傾向にあるかなどを分析しましょう。

3. 貸付先の事業内容と業界動向

貸付先の事業内容と業界動向は、企業の将来性やリスクを評価する上で重要な要素です。

* 事業内容の理解:貸付先がどのような事業を行っているのか、ビジネスモデルや競争優位性を理解しましょう。
* 業界動向の把握:貸付先が属する業界の動向を把握し、成長性や競争環境、法規制などを考慮しましょう。
* リスク要因の分析:貸付先の事業内容や業界動向から考えられるリスク要因を分析し、リスクに対する対策が講じられているか確認しましょう。

4. 資金使途の明確性

融資された資金が何に使われるのか、資金使途が明確であることは重要です。

* 具体的な使途:設備投資、運転資金、仕入れ資金など、資金使途が具体的に示されているか確認しましょう。
* 返済計画との整合性:資金使途が、企業の事業計画や返済計画と整合性が取れているか確認しましょう。
* 資金使途の妥当性:資金使途が、企業の成長や収益向上に貢献する可能性が高いか、妥当性を検討しましょう。

5. プラットフォームの信頼性

ソーシャルレンディングプラットフォームの信頼性も、重要な判断基準です。

* 運営会社の情報:運営会社の会社概要、経営陣、財務状況などを確認しましょう。
* 実績と透明性:過去の融資実績や、情報開示の透明性を確認しましょう。
* リスク管理体制:プラットフォームのリスク管理体制(審査体制、担保評価、回収体制など)を確認しましょう。
* 分別管理:投資家の資金が、プラットフォームの資産と分別管理されているか確認しましょう。

これらのポイントを踏まえて、中小企業向け融資案件を慎重に評価することで、リスクを抑えながら、ソーシャルレンディングでの投資を成功させることができるでしょう。
投資は自己責任となりますので、ご自身の判断で慎重に行うようにしてください。

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