リスク回避!不動産クラウドファンディング情報開示のツボ

不動産クラウドファンディング投資を始める前に知っておきたい情報開示のポイント

不動産クラウドファンディングは、比較的手軽に不動産投資を始められる魅力的な選択肢ですが、投資である以上、リスクはつきものです。そのリスクを最小限に抑えるためには、各事業者が開示する情報をしっかりと理解し、投資判断に役立てることが重要となります。しかし、どのような情報に注目すべきか、難しく感じる方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、不動産クラウドファンディングにおける情報開示のツボを解説いたします。

1. 投資対象不動産に関する情報

投資判断の根幹となるのは、やはり投資対象となる不動産の情報です。以下の点に注目しましょう。

  • 所在地と周辺環境:
    不動産の所在地は、その将来性を大きく左右します。周辺の交通アクセス、商業施設の有無、人口動態などを確認し、将来的な価値の維持・向上を見込めるか判断しましょう。
  • 物件概要:
    築年数、構造、規模、用途などの基本的な情報はもちろんのこと、過去の修繕履歴や耐震診断の結果なども確認することが重要です。これらの情報は、物件の維持管理状況や今後の修繕費用の見込みを知る上で役立ちます。
  • 鑑定評価額:
    不動産鑑定士による鑑定評価額は、物件の客観的な価値を示す指標となります。鑑定評価額と募集金額を比較することで、割安感や割高感を判断することができます。

2. 事業者の情報

投資対象不動産だけでなく、事業者自身の情報も重要です。

  • 会社の財務状況:
    事業者の経営状態は、プロジェクトの成功に大きく影響します。財務諸表などを確認し、安定した経営基盤を持っているか確認しましょう。
  • 過去の運用実績:
    過去のプロジェクトの運用実績は、事業者のノウハウや信頼性を判断する上で参考になります。過去の利回りや、元本償還の実績などを確認しましょう。
  • 不動産特定共同事業許可番号:
    不動産クラウドファンディング事業を行うには、不動産特定共同事業法に基づく許可が必要です。許可番号を確認することで、適法な事業者であることを確認できます。

3. プロジェクトに関する情報

個々のプロジェクトに関する情報も、重要な判断材料となります。

  • 募集金額と募集期間:
    募集金額が大きすぎる、または募集期間が短すぎる場合は、資金調達がうまくいかないリスクがあります。
  • 資金使途:
    集められた資金がどのように使われるのか明確に記載されているか確認しましょう。
  • 利回りと分配方法:
    利回りはもちろん重要ですが、分配方法(毎月分配型、満期一括分配型など)も確認し、自身の投資スタイルに合ったものを選びましょう。
  • リスクと保全:
    どのようなリスクが想定されるのか、そしてそれに対する保全策が講じられているかを確認しましょう。例えば、担保の設定や、優先劣後構造などが挙げられます。

4.契約関連情報

契約に関する情報は、後々のトラブルを避けるために、しっかりと確認しておくべきです。

  • 契約内容:
    契約書の内容を隅々まで確認し、不明な点があれば必ず事業者に問い合わせましょう。
  • 契約解除条件:
    どのような場合に契約解除が可能か、解除に伴う費用はいくらかなどを確認しておきましょう。
  • 手数料:
    投資にかかる手数料(口座開設手数料、取引手数料など)を確認しておきましょう。

不動産クラウドファンディングは、少額から不動産投資を始められる魅力的な投資方法ですが、リスクを理解し、適切な情報に基づいて投資判断を行うことが大切です。今回ご紹介した情報開示のポイントを参考に、賢い不動産クラウドファンディング投資を目指しましょう。

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