【プロが教える】不動産投資、収益物件の価値を見抜く極意

不動産投資、収益物件の価値を見抜く極意

不動産クラウドファンディングへの投資を検討されている皆様、こんにちは。
今回は、収益物件の価値を見抜くための査定方法と評価基準について、プロの視点から詳しく解説いたします。
不動産投資における物件選びは、成功を左右する非常に重要な要素です。しっかりと知識を身につけ、賢い投資判断ができるようにしましょう。

収益物件の査定方法

収益物件の査定は、主に以下の3つの方法で行われます。

  • 原価法
    再調達原価(同じ建物を新たに建築する場合にかかる費用)から、経年劣化や減価償却を考慮して物件の価値を算出する方法です。主に、築浅の物件や特殊な物件の評価に用いられます。
  • 取引事例比較法
    近隣の類似物件の取引事例を参考に、物件の価値を算出する方法です。立地や規模、築年数などが近い物件の取引価格を比較検討し、対象物件の価格を推定します。
  • 収益還元法
    その物件が生み出すと予想される将来の収益(賃料収入など)を基に、物件の価値を算出する方法です。収益物件の査定において最も重要な方法であり、不動産クラウドファンディングにおける評価にも大きく影響します。

収益還元法の詳細

収益還元法は、さらに直接還元法とDCF法(ディスカウントキャッシュフロー法)の2つに分けられます。

直接還元法

  1. 年間純収益(NOI)の算出
    まず、年間総収入(賃料収入など)から、管理費、固定資産税、修繕費などの運営費用を差し引いて、年間純収益(NOI)を算出します。
  2. 還元利回りの設定
    次に、還元利回りを設定します。還元利回りとは、投資額に対する年間純収益の割合を示すもので、リスクが高い物件ほど高い利回り、リスクが低い物件ほど低い利回りとなるのが一般的です。
  3. 物件価格の算出
    最後に、年間純収益を還元利回りで割ることで、物件の価格を算出します。

    計算式:物件価格 = 年間純収益 ÷ 還元利回り

DCF法

DCF法は、将来にわたって得られると予想されるキャッシュフローを、現在価値に割り引いて評価する方法です。より詳細な分析が可能ですが、将来予測の正確性が重要となります。

収益物件の評価基準

収益物件を評価する際には、以下のポイントに着目しましょう。

  • 立地
    駅からの距離、周辺環境、生活利便性などを確認します。
  • 築年数
    建物の老朽化具合や修繕履歴を確認します。
  • 入居率
    空室率が低いほど、安定した収益が期待できます。
  • 賃料設定
    周辺相場と比較して、適正な賃料設定であるか確認します。
  • 管理体制
    管理会社の管理体制や実績を確認します。
  • 修繕計画
    将来的な修繕計画や費用を確認します。
  • 利回り
    表面利回りだけでなく、実質利回り(運営費用を考慮した利回り)を確認します。

これらの情報を総合的に判断することで、収益物件の価値をより正確に見抜くことができます。

不動産クラウドファンディングでは、これらの情報を基に専門家が物件を選定し、評価を行っています。しかし、投資家自身も基本的な知識を身につけておくことで、より安心して投資判断を行うことができるでしょう。

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