ソーシャルレンディング攻略！財務諸表で優良案件を見抜く！

ソーシャルレンディング攻略！財務諸表で優良案件を見抜く！

ソーシャルレンディング（融資型クラウドファンディング）は、比較的手軽に始められる投資として注目されていますが、案件によっては貸し倒れのリスクも存在します。そこで重要となるのが、案件の背後にある企業の財務状況を把握し、返済能力を見極める力です。今回は、財務諸表の読み方をマスターし、優良案件を見抜くためのポイントを解説いたします。

財務諸表とは？

企業活動の成績表とも言える財務諸表は、主に以下の3つで構成されています。

• 貸借対照表（B/S）：企業の財政状態（資産、負債、純資産）を一定時点で表します。
• 損益計算書（P/L）：一定期間における企業の経営成績（売上、費用、利益）を表します。
• キャッシュフロー計算書（C/F）：一定期間における現金の流れ（収入、支出）を表します。

これらの財務諸表を読むことで、企業の安全性、収益性、成長性を総合的に判断することができます。

貸借対照表（B/S）のチェックポイント

貸借対照表では、特に以下の点に注目しましょう。

• 自己資本比率：総資本に占める自己資本の割合を示し、高いほど財務基盤が安定していると言えます。一般的に30%以上が目安とされます。
• 流動比率：流動資産を流動負債で割ったもので、短期的な支払い能力を示します。150%以上が望ましいとされます。
• 負債比率：総資本に占める負債の割合を示し、低いほど財務リスクが低いと言えます。

これらの指標を同業他社と比較することで、より客観的な評価が可能になります。

損益計算書（P/L）のチェックポイント

損益計算書では、以下の点に注目しましょう。

• 売上高：企業の収益源となる売上の規模を示します。継続的に増加していることが望ましいです。
• 営業利益：本業による利益を示します。安定的に利益を上げていることが重要です。
• 経常利益：営業利益に営業外収益・費用を加えたもので、企業の総合的な収益力を示します。
• 当期純利益：税引後の最終的な利益を示します。

売上高に対する各利益の割合（利益率）も重要です。利益率が高いほど、収益性が高いと言えます。

キャッシュフロー計算書（C/F）のチェックポイント

キャッシュフロー計算書では、現金の流れを以下の3つに区分して把握します。

• 営業活動によるキャッシュフロー：本業による現金の収入・支出を示します。プラスであることが望ましいです。
• 投資活動によるキャッシュフロー：設備投資や有価証券の売買などによる現金の収入・支出を示します。
• 財務活動によるキャッシュフロー：借入や返済、増資などによる現金の収入・支出を示します。

特に営業活動によるキャッシュフローがプラスで、安定的に現金を生み出していることが重要です。

財務諸表分析の注意点

財務諸表は過去のデータであり、将来を保証するものではありません。また、粉飾決算のリスクも考慮する必要があります。複数の情報源から情報を収集し、総合的に判断することが大切です。

ソーシャルレンディングの案件を選ぶ際には、利回りだけでなく、企業の財務状況をしっかりと確認し、リスクを理解した上で投資判断を行うようにしましょう。