ソーシャルレンディング:出口戦略!流動性リスク回避術

ソーシャルレンディング投資の流動性リスクと対策

ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)は、比較的高利回りを期待できる投資として注目されていますが、株式や投資信託などと異なり、流動性が低いという特徴があります。今回は、ソーシャルレンディングにおける流動性リスクについて詳しく解説し、その対策をご紹介します。

流動性リスクとは?

流動性リスクとは、投資した資金を必要な時にすぐに現金化できないリスクのことです。ソーシャルレンディングでは、通常、投資期間が数ヶ月から数年と定められており、原則として満期まで資金を引き出すことはできません。

ソーシャルレンディングにおける流動性リスク

ソーシャルレンディングにおける流動性リスクは、主に以下の要因によって発生します。

  • 途中解約の原則不可: 多くのソーシャルレンディングプラットフォームでは、原則として途中解約が認められていません。
  • 貸付先の状況: 貸付先の企業や事業の経営状況が悪化した場合、返済が遅延したり、貸し倒れが発生する可能性があります。この場合、元本が毀損するだけでなく、資金が回収できるまで長期間待つ必要が生じます。
  • プラットフォームの状況: ソーシャルレンディングプラットフォーム自体の経営状況が悪化した場合、投資資金の回収が困難になる可能性があります。

流動性リスクへの対策

ソーシャルレンディング投資における流動性リスクを軽減するためには、以下の対策を講じることが重要です。

  1. 余裕資金で投資する: 当面使用予定のない余裕資金で投資を行い、生活資金などすぐに必要となる資金は投資に回さないようにしましょう。
  2. 分散投資を心がける: 複数の案件に分散投資することで、特定の案件で貸し倒れが発生した場合のリスクを軽減できます。また、異なるプラットフォームに分散投資することも有効です。
  3. 案件情報を慎重に確認する: 案件の詳細情報(貸付先の情報、担保の有無、返済計画など)を тщательно確認し、リスクを理解した上で投資判断を行いましょう。
  4. 担保・保証の有無を確認する: 担保や保証が付いている案件は、万が一貸し倒れが発生した場合でも、資金回収の可能性が高まります。
  5. プラットフォームの信頼性を確認する: ソーシャルレンディングプラットフォームの運営実績、財務状況、情報開示の状況などを確認し、信頼できるプラットフォームを選びましょう。
  6. 少額から始める: 最初は少額から投資を始め、ソーシャルレンディングの仕組みやリスクを理解してから、徐々に投資額を増やしていくのがおすすめです。

出口戦略としての選択肢

ソーシャルレンディングでは、原則として途中解約はできませんが、一部のプラットフォームでは、投資家同士で投資債権を売買できる「セカンダリーマーケット」を提供している場合があります。セカンダリーマーケットを利用すれば、満期を待たずに資金を回収できる可能性がありますが、売却価格は市場の需給によって変動するため、元本割れする可能性もあります。

セカンダリーマーケット利用時の注意点

  • 手数料: セカンダリーマーケットの利用には、手数料が発生する場合があります。
  • 売却価格: 売却価格は、市場の需給によって変動します。希望する価格で売却できるとは限りません。
  • 税金: 投資債権を売却した場合、譲渡所得として課税対象となる場合があります。

ソーシャルレンディングは、適切なリスク管理を行うことで、資産運用の選択肢の一つとなり得ます。流動性リスクを十分に理解し、今回ご紹介した対策を参考に、賢明な投資判断を心がけましょう。

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